2024年11月13日

簿記を活かせる仕事・職業は?メリットや転職に有利な階級など

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どのような資格でも、最終目標は取得ではなく、取得後のキャリアアップが重要です。
もちろん、経理資格として最も認知度の高い「日商簿記」においても例外ではありません。

この記事では、簿記を活かせる仕事や資格取得によるメリットなどをご紹介します。

簿記が活かせる仕事

簿記の知識はさまざまな業務に役立ちますが、特に活かせる仕事は以下の通りです。

経理・財務

簿記の知識を活かせる仕事として、真っ先に挙げられる職種は経理・財務です。
どのような規模・業種の企業でも経理機能は必須であるため、ニーズの高い職種だと言えるでしょう。
企業によって独自のルールややり方がある部分もありますが、根幹にあるのは簿記の知識です。財務では、簿記の知識に加えて、ファイナンスの知識が要求されます。

会計事務所

会計事務所でも簿記の知識を活かすことができます。
クライアントの経理業務を代行する会計事務所では、記帳代行や決算処理、税務申告などのサポートを行いつつ、クライアントからの疑問や相談の対応や、経営についてのアドバイスなどを行います。

会計事務所の仕事では、税金についての知識が必要です。
簿記の知識は税金について学ぶための基礎となるため、簿記を取得して会計事務所に就職・転職し、知識を増やして実務経験を積み重ね、税理士の資格取得を目指す人も少なくありません。

コンサルティング

クライアント企業の経営をサポートするコンサルティング業においては、資金繰りに関するアドバイスで、簿記の知識を活用できます。
簿記の知識を活かして、クライアントの財務諸表を読み取り、細かな経営分析ができるようになります。

営業

企業の営業職では、クライアントに対して自社の製品やサービスを提案する際に簿記の知識を活用できます。
減価償却方法や節税対策など、経済面に寄り添ったアドバイスを交えて交渉を進めることで、クライアントからの信頼獲得につながるでしょう。

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簿記取得者歓迎の経理求人事例を紹介

ここでは、弊社MS-Japanが運営する管理部門・士業特化型転職エージェント「MS Agent」で取り扱っている求人の内、簿記取得者を歓迎要件としている経理求人の一部をご紹介します。

東証プライム上場の老舗システム会社より経理スタッフの募集

仕事内容
・月次、四半期、年次決算業務
・一般経理業務(伝票起票その他)
・資金管理、出納 など
必要な経験・能力
<必須>
日商簿記3級以上
<歓迎>
経理実務経験
想定年収
362万円~400万円

大手総合電機メーカーの100%子会社の経理担当

仕事内容
・月次・四半期決算対応
・固定資産管理
・予算編成・予実管理 など
必要な経験・能力
<必須>
月次決算業務経験
<歓迎>
日商簿記2級以上
想定年収
450万円~900万円
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簿記を取得するメリット

この章では、簿記を取得することのメリットについてご紹介します。

昇給・昇格に有利になる

簿記を取得することで、決算書の作成方法や仕分け方法など経理部門で必要とされる知識やスキルが身につきます。
また、会計的な視点でビジネスを見るスキルや、自社や取引先の経営状況を分析するスキルなど、経理以外の職種でも活かせるスキルも身に付きます。
そのため、企業によっては簿記に対して資格手当を設定しているケースも多く、年収アップにつながるでしょう。

転職に有利になることもある

経理をはじめとする様々な職種で役に立つ簿記は、転職時にプラスの評価を得られることもあります。
応募要件を「日商簿記2級」としている経理求人も多く、簿記の取得によって、応募できる求人の選択肢を広げることが可能です。未経験から経理を目指す場合、知識レベルだけでなく、経理に対する熱意をアピールする材料にもなるでしょう。

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簿記3・2・1級の難易度と担当業務の目安

簿記は、難易度の低い順に3・2・1級の3つのレベルに分かれ、合格率や担当できる業務の目安が異なります。
ここでは、各級の難易度と担当業務の目安を押さえていきましょう。

簿記3級の難易度と担当業務の目安

簿記3級は最も初級者向けの検定試験であり、商品売買業を対象とした商業簿記について出題されます。合格に必要な勉強時間の目安は70時間ほどで、合格率は30~50%程度です。
受験者の約4割が合格していることから、初心者でもチャレンジしやすい資格だと言えるでしょう。

しかし、簿記3級の取得によって担当できる業務は限定的で、個人商店や中小企業における経理関連書類を適切に取り扱える程度です。
そのため、より幅広いシーンで簿記の知識を活かしたい場合は、2級以上を目指すと良いでしょう。

簿記2級の難易度と担当業務の目安

中級レベルである簿記2級は、3級の試験範囲である商業簿記に加え、製造業を対象とした工業簿記についても出題されます。
合格率は20~25%程度で推移しており、合格に必要な勉強時間の目安は200時間程度です。

簿記2級では、経営管理や財務の仕事に必須となる財務諸表の数字を読み解く力が求められるため、会計・経理業務についてある程度マスターしていることを証明できます。
大企業や製造業も含め、ほぼ全ての企業における会計実務への対応が可能になるため、担当できる業務の幅も広くなります。

簿記1級の難易度と担当業務の目安

最上級レベルである簿記1級は、税理士の受験資格としても扱われるハイレベルな資格です。
合格率は例年10%前後で、合格に必要な勉強時間の目安は500時間程度といわれています。

簿記1級では商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算の4分野について出題され、会計基準や会社法、財務諸表等規則などの企業会計に関する法規についても問われます。
また、支配従属関係にある複数企業をひとつの組織として財務諸表などを作成する「連結会計」に関する問題も出題されるため、経理・会計の専門家として幅広く活躍できるでしょう。

簿記1級を取得していれば、子会社や関連会社を持つ大企業の経理や会計、財務部門における複雑で難易度の高い業務にも対応できます。
経営企画」など企業の経営に深く関わる部署からも必要とされることが多く、年収アップ・キャリアアップに大きくつながる資格です。

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転職で有利になるのは簿記2級から

簿記は、専門知識を客観的にアピールできる資格です。転職活動の応募書類に記載することで、採用担当者が知識レベルを読み取ることができます。
転職で有利に働くとされていますが、その優位性を得られるのは「簿記2級以上」の場合がほとんどです。
簿記の入門編である3級は、2級取得へのステップとなり得るものの、転職市場では評価されにくいでしょう。

経理求人の募集要項を、「経理実務経験〇年以上、または日商簿記2級」としているケース務多く見受けられます。
特に経理未経験者は、簿記2級を取得することで、応募できる求人の幅が格段に広がると言えるでしょう。

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簿記1級を目指すメリットは?

簿記1級を目指すメリットは

前章で解説したように「転職」という目的で資格を取得する場合は、簿記2級が1つの基準になります。 しかし、簿記2級よりも難易度の高い簿記1級の取得でもメリットが多くあります。

他の資格取得に活かすことができる

まず挙げられるメリットが、他の資格取得に活かすことができる点です。
税理士試験では、受験資格として学識や資格などが定められており、簿記1級も受験資格の1つです。
また、受験資格ではありませんが、中小企業診断士試験の財務・会計科目でも簿記1級の専門的な会計知識を活用することができます。

専門知識を活かしてキャリアアップ

簿記1級の取得は、キャリアアップのためにも有益です。
キャッシュフロー計算書や連結会計など、大企業の会計処理にも対応できるため、上場企業など大企業で評価されやすくなるなど、1級の取得によって市場価値の向上へと直結します。

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AIによって簿記資格が活かせる仕事がなくなる?

近年はAI(人工知能)が急速に進化しており、「将来的には人間が行う仕事のほとんどをAIが代行できる」などといわれています。
簿記の資格取得を検討するなかで、「簿記の仕事もいずれなくなってしまうのでは?」と不安を感じる方もいるでしょう。

確かにAIの高い情報処理能力によって、数字の入力や計算などの単純かつ定型的な業務を代行することは十分可能と言えます。
しかし、財務諸表や損益計算書などをもとにした経営分析や、経営陣に対する分析結果の説明などは、簿記の知見や多彩な経験をもつ経理のスペシャリストだからこそ行える業務です。
そのため、将来的にAIを用いた会計処理が浸透したとしても、高い専門性を有する人材であれば仕事を失うことはないと考えられます。

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まとめ

実務に活かせる知識が身に付く「簿記」は、キャリアアップに直結すると期待できます。
経理・財務のみならず、幅広い仕事に活かすことができるため、簿記の学習が無駄になることはありません。

特に、未経験から経理を目指す人にとって、「簿記2級」は必須の資格とも言えるでしょう。まずは学習プランを立て、計画的に試験勉強と転職活動を進めることが重要です。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

相川 沙緒里

大学卒業後、化粧品会社へ入社し美容部員として従事。全国各地で販売業務や新規店舗の教育係を経てMS-Japanへ入社。
現在はキャリアアドバイザーとして経理・人事・総務を中心に担当。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 会計事務所・監査法人 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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