経理・財務資格キャリアスキル

2024年06月13日

簿記3級は転職で有利になる？未経験では厳しい？2級との比較など

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経理への転職を目指している方の中には、「簿記3級は転職活動において有利に働くのか？」「簿記3級の知識を経理業務で具体的にどのように活用できるのか？」と悩む方は少なくないでしょう。

本記事では、簿記3級の資格が経理実務においてどのように役立つのか、さらに簿記2級の資格取得がなぜ重要なのかについて、詳細に解説します。

簿記3級を活かせる求人事例

MS-Japanが運営する管理部門・士業特化型転職エージェント「MS Agent」で取り扱っている簿記3級が活かせる求人例をご紹介します。

不動産コンサルティング会社より経理財務担当募集※残業10時間程度

仕事内容

・賃貸管理事業の経理業務
（家賃入金処理、伝票処理、・オーナー様への家賃送金など）
・グループ会社の経理業務
（日次・月次業務、年次決算対応）

必要な経験・能力

＜必須＞
・経理経験2年以上
・簿記3級（簿記3級程度の知識をお持ちの方は資格不問）

想定年収

380万円～ 600万円

グループ会社の経理業務を一任する経理スタッフ募集※残業10時間程度

仕事内容

グループの経理業務補佐
（グループで雇用しているドライバーの方々の記帳代行をメインにお任せします。）

必要な経験・能力

＜必須＞
・日商簿記3級以上の資格
＜歓迎＞
・事業会社もしくは事務所での経理業務経験

想定年収

300万円～ 450万円

東京屈指の準大手会計事務所より税務アシスタント職募集

仕事内容

・会計業務の補助業務
・給与関連業務の補助業務
・数値の集計や資料のファイリング業務
・総務関連業務

必要な経験・能力

＜必須＞
・未経験者可(簿記3級程度の知識・経験を有する方)
・PCスキル(一般的なExcelスキル)
＜歓迎＞
・経理実務経験者

想定年収

400万円～ 500万円

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簿記3級が活かせる転職先

簿記3級は、商業簿記の基本について出題されるため、簿記の基礎知識を活用できる職種に適しています。具体的には、経理や会計事務所での勤務において、入門的な業務はこなせるようになるでしょう。
以下では、簿記3級が活かせる転職先について詳しく解説します。

経理

簿記3級は、経理実務の基礎知識が試験内容であるため「経理の実務に直結する資格」といえます。
経理は、会社のお金の流れを管理する重要な仕事を担います。日常業務として、現金や銀行の預金管理、伝票の記入、帳簿の整理、経費の計算などを行います。また、給料の計算や売掛金、買掛金の管理、財務報告の作成、税金の申告なども経理業務です。

経理業務では簿記の知識が求められるため、経験や知識が全くない場合は苦戦することも多いでしょう。
経理経験が無い方が簿記3級を保有することで、最低限の事前知識と経理業務への意欲をアピールできます。
簿記3級を取得すれば「経理実務のすべてが理解できる」というわけではありませんが、転職後の経理実務をスムーズに進める上で、簿記3級取得で得られる知識は大いに活きてくるでしょう。

また、経理は業界や企業規模を問わずに必要な仕事であり、簿記の知識は「潰しが効く」スキルだといるでしょう。業務内容は企業によって細かい違いはあるものの、基本的な業務は同じであるため、転職もしやすくスキルアップを目指しやすいのが特徴です。

会計事務所・税理士法人

会計事務所や税理士法人も簿記のスキルを活かせる転職先の一つです。会計事務所では、主にクライアントの経理代行や税務申告、記帳代行、決算処理といった業務を行います。
簿記3級でも、基本的な業務はできますが、2級以上になるとより幅広く応用的な業務も任せてもらえるでしょう。そのため、一部の会計事務所の求人では、簿記2級以上を応募の必須条件としている場合もあります。

また、会計事務所では日々の業務を通じて専門知識を深め、実践的なスキルを磨くことも可能です。クライアントからの相談に対応するなかで、問題解決能力やコミュニケーションスキルも高まります。

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簿記3級の難易度・合格率

簿記3級は会計の基礎知識を学ぶ入門レベルの資格であるため、比較的取得がしやすく独学でも合格を目指すことが可能です。一般的に70時間程度の勉強時間が必要とされており、1日に2時間ほどの勉強を続けると1カ月半で合格レベルまで達するでしょう。

簿記3級の直近合格率は以下の通りです。

回	受験者数（申込者数）	実受験者数	合格者数	合格率
166（2024.2.25）	28,565名	23,977名	8,706名	36.3％
165（2023.11.19）	30,387名	25,727名	8,653名	33.6%
164（2023.6.11）	31,818名	26,757名	9,107名	34.0％
163（2023.2.26）	37,493名	31,556名	11,516名	36.5％
162（2022.11.20）	39,055名	32,422名	9,786名	30.2％

引用：簿記 3級受験者データ（統一試験） | 商工会議所の検定試験

簿記1級の合格率は10％前後、簿記2級の合格率は10％〜20％ほどであるため、簿記3級の難易度は決して高いわけではありません。試験に向けてしっかりとした準備をすれば、十分合格可能な資格です。

ただ、独学で簿記3級を取得する上では、継続して学習するための自己管理や、教材等の活用による効率的な学習が必要です。通信講座や通学講座ではコストがかかりますが、学習スケジュールの補助などを受けられるため、忙しい人やより効率的に進めたい人におすすめです。

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簿記2級を取得すると転職の幅が広がる

簿記3級では、帳簿記入などの基礎知識に関する問題が出題されるのに対し、簿記2級では3級の知識を活用して帳簿から財務情報を読み取り、分析して経営判断に利用するスキルが問われます。
簿記2級は、企業経営における会計管理と財務分析の実務スキルの証明となるため、転職市場で一定の評価を受けることが可能です。

経理求人では、応募資格を「経理実務経験〇年以上、または簿記2級以上」としているケースも多く、実務未経験者が応募資格を得るためにも役立ちます。

また、簿記2級取得に向けた学習で得られる知識は、経理だけでなく、幅広いビジネスシーンで役立つスキルです。転職の幅を広げることにも役立つでしょう。

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簿記3級と2級で年収はどれくらい違う？

簿記2級を持っていれば、転職の選択肢が広がり、キャリアアップのチャンスが増えます。したがって、簿記2級保有者は簿記3級までの人と比較して、平均年収が高くなる傾向があります。

弊社MS-Japanが提供する管理部門専門・士業特化型転職エージェント「MS Agent」の転職決定者データをもとに、簿記3級と2級の平均年収を年代別に比較しましょう。

年代	簿記3級	簿記2級
20代	394万	386万
30代	453万	469万
40代	482万	561万
50代	505万	661万
60代以上	-	479万

（2023年4月～2024年3月の期間）

20代はキャリアの初期段階で経験年数が浅いことから、資格の種類による年収の違いはほとんどありません。
しかし、30代以降は平均年収の増加とともに資格の違いによる年収の差が大きくなります。実務経験が増えることで、簿記の知識やスキルを活かす機会が増え、成果や実績に応じて年収をアップしていくことがわかります。
そして50代では、資格によって約100万円の年収差が出ています。このように、より幅広いビジネスシーンで役立つ資格である簿記2級を持っていることで、将来的に年収アップを目指せるでしょう。

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