2024年03月14日

30代経理の転職で求められるスキルや年収目安

管理部門・士業の転職

一般的に中堅社員と位置付けられる30代は、転職の年齢制限とされる「35歳」を迎える年代であり、自身のキャリアプランを見つめ直す人も多いでしょう。

この記事では、経理の転職における30代にフォーカスし、求められるスキル年収目安を解説します。
30代前半・後半で求められるスキルの差転職成功事例もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

管理部門・士業の転職

30代経理の転職は即戦力スキルが求められる

経理の転職における30代は、即戦力スキルが求められます。 20代であれば、第二新卒としてポテンシャル採用されるケースもありますが、30代になると、経験値や実務スキルが評価ポイントとなります。

そのため、主な経理経験やスキルを棚卸しし、応募先企業でどのように貢献できるか具体的に伝えることが重要です。また、入社後の目的・目標をきちんと強調することで良い評価につながるでしょう。

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30代経理への転職で求められるスキル

それでは、30代経理の転職で求められるスキルを見てみましょう。

コミュニケーションスキル

企業が30代の経理人材に求めるスキルは、まずコミュニケーションスキルが挙げられます。
経理業務がシステム化されている近年は、単純作業がシステムに置き換えられ、上流工程の経理スキルを持つ人材のニーズが高まっている傾向です。
例えば、現場から届く取引の記録を見て、「今どんな取引を行っているのか」 「経理上どんなことが問題となり得るのか」 を推測し、現場にアドバイスできる人材が評価されるでしょう。

現場から相談を受けた場合に「○○だからダメ」と単に答えるのではなく、 「〇〇だからダメですが、△△ならできるかもしれません。クライアントとは□□と交渉してみてはどうでしょう?」 などのアドバイスができるコミュニケーションスキルが求められます。

基本的な経理スキル

30代経理の転職では、基本的な経理スキルももちろん求められます。 経理スキルは大きく以下のように分類されます。

・主計 …単体の決算や連結決算
・税務 …法人税などの申告
・管理会計 …予算や費用・収益などについての分析
・財務 …資金繰りやデットファイナンス、エクイティファイナンス

自分の得意分野をアピールできれば、評価はより高まるでしょう。

マネジメントスキル

30代後半に近づいてくると経理職においてもマネジメントスキルが求められるケースが多くなります。

管理職経験があれば、多くの企業において重要ポイントになります。しかし、管理職経験はなくても、例えば プロジェクトチームのリーダーとして部下や後輩の指導・評価を行った経験などは大きな評価の対象になります。また、管理システムの新規導入を担当するなど業務改善を行った経験も、マネジメントスキルの一つとして評価されます。

海外取引に関するスキル

近年では、大企業はもちろんのこと、中堅・中小企業にあってもグローバルに事業展開をされるケースは増えています。したがって、海外取引に関する実務経験は30代経理にとって大きな評価ポイントになり得ます。
実際に海外取引の経験があれば、応募先によっては十分な訴求ポイントになり得ます。また、基本的な英語力を評価する企業も多いので、TOEICでハイスコアを取得するなど英語力をアピールできると有利です。

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【独自データ】30代経理の年収目安

弊社MS-Japanが提供する「MS Agent」は、経理をはじめとする管理部門と士業に特化した転職エージェントとして30年以上の実績があります。 ここでは、2023年に「MS Agent」を利用して転職決定した経理人材の平均年収をご紹介します。
以下の表は、経理への転職希望者と経理への転職決定者の年代別平均年収です。

年代 転職希望者の現年収 転職決定者のオファー年収
20代 391万円 401万円
30代 491万円 497万円
40代 559万円 617万円
50代以上 720万円 679万円

30代経理の年収は、転職によってわずかに増加傾向です。
これは、30代前半の経験者・未経験者、30代後半の経験者・未経験者で、それぞれ転職のオファー年収水準が異なり、いずれの属性も転職を目指す人が多いことが原因だと推測できます。

30代前半と後半で求められる経理スキルのレベルは異なる?

経理部門への転職をする場合、30代前半と後半とでは求められる経理スキルの水準が変わってきます。

30代前半の経験者

経理の求人では、年齢だけでなく、募集ポジションによって要求される実務経験やスキルの内容が異なります。例えば、経理スタッフポジションは、日常的な業務や決算補助、経理リーダーポジションであれば、月次決算や年次決算、開示書類の作成(上場企業勤務時)に関わった経験などが求められるでしょう。
30代前半は、経理責任者ポジションへの募集でもない限り、一人ですべての経理業務を完結できるレベルまで要求されることは少ないと考えられます。
面接の場では、自分がこれまで取り組んできた経理部門での担当業務と、担当業務の中で業務効率化に取り組んだ経験などについて話せるようにしておくことが大事です

30代前半の未経験者

30代前半は20代と同様に、簿記2級程度の資格を取得していれば「未経験歓迎」枠での応募が可能な場合もあります。
ただし、未経験者の場合はより若い人材が求められる傾向が強いです。そのため、簿記の資格に加えて、これまでの社会人経験の中で経理に活かせるスキル・知識を具体的に話せるようにしておきましょう。
30代前半は実務経験が重視される一方、まだ「若さ(年齢面)」で勝負できる年代でもあります。面接の場では素直さや順応性をアピールし、今後の伸びしろを感じてもらえるような話をしましょう。

30代後半の経験者

30代後半になると、基本的には即戦力であることを前提に採用されるため、経験が重視されます。
経理リーダーポジションであれば、月次決算や年次決算だけでなく、企業規模によっては連結決算や税務など難易度の高い実務経験が必要です。IPO準備中企業への転職を希望するなら、上場基準会社(上場企業、上場子会社等)での実務経験が高く評価されるでしょう。
また、30代後半ではマネジメントポジションへ応募できるケースもあります。その場合は、部下に対する人事考課や指導・育成の経験、チーム視点で物事を捉えていける能力等も要求されます。経理実務を担いながら、部門全体のマネジメントまでできるプレイングマネージャーは、どの企業でも高評価を得ることができるでしょう。

30代後半の未経験者

30代後半になると、未経験からの転職の難易度が高くなります。「30代後半の経験者」で解説した通り、30代後半の転職は即戦力を前提としているため、未経験者には狭き門だと言えるでしょう。
しかし、30代後半の未経験者が経理へ転職することは、不可能ではありません。
簿記2級の取得は最低条件とし、応募先企業の業界に関連する経理資格を取得しましょう。また、前職と同業界や同規模など関連のある企業を選ぶことがおすすめです。

30代前半・後半それぞれの経理の転職成功事例

30代前半・後半それぞれの年代で経理部門への転職に成功した事例をご紹介しましょう。

30代前半男性「異業界で経理としてのキャリア&年収アップ」

転職前:非上場アパレル会社 経理(年収450万円)
転職後:IPO準備中金融系企業 経理(年収480万円)

会計事務所やマザーズ上場企業、IPO企業での経理経験を持つ30代前半男性のケースです。以前所属した企業が新型コロナウイルスの影響により業績が悪化したため、転職活動を開始。管理部長とともに経理やIPO関連業務を担う、より専門性の高いポジションへの転職に成功し、年収もアップしています。

30代後半男性「経理マネージャーへ役職・年収アップ!」

転職前:上場企業マスコミ・広告会社 経理(年収500万円)
転職後:上場企業ITコンサルティング会社 経理(年収540万円)

上場企業などでの主計業務を中心に幅広い経理の業務経験を持つ30代後半男性のケースです。経理職としてキャリアアップを図るべく転職活動を開始。過去の経験からベンチャー風土の強い企業は自分と相性が合いにくいと考え、長期的にコツコツ働ける環境を希望していました。結果として上場企業ITコンサルティング会社のマネージャー職のポジションで転職に成功し、年収額もアップしました。

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まとめ

30代になると、基本的に前職までの実務経験を基にした即戦力としてのスキルが求められます。30代で転職を目指す場合は、実務経験が必要だと言えるでしょう。ただし、30代前半であれば未経験枠での応募が可能な求人もあります。
転職活動を始める際は、30代前半の経験者・未経験者、30代後半の経験者・未経験者のいずれのパターンに当てはまるのかを踏まえ、パターンに合った対策を考えることが大切です。

「MS Agent」は、30代経理の転職サポート実績も多く、経理の転職市場に詳しいキャリアアドバイザーによるカウンセリングはもちろん、応募書類の添削や面接対策なども全て無料で提供しています。
経理の転職を検討している30代の方は、是非ご相談下さい。

管理部門・士業の転職

この記事を監修したキャリアアドバイザー

窪塚 勝則

大学卒業後、大手出版系企業を経て現職へ入社。
主に大手・新興上場企業を対象とする法人営業職を4年、キャリアアドバイザーとして10年以上に及ぶ。

経理・財務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ 公認会計士 ・ 税理士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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