2024年08月14日

経理は50代でも転職できる?注意点や経験者・未経験者別転職成功の秘訣など

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近年、様々な業界で人手不足が進み、「転職は35歳まで」という定説が覆され、50代での転職が増加傾向にあります。
では、経理の転職市場でも50代の転職は増えているのでしょうか。

この記事では、50代経理の転職市場転職成功のポイント50代転職ならではの注意点などを解説しています。

50代経理の転職市場

近年の転職市場では、50代の経理求人は増加傾向にあります。
60代でも働いているのが当たり前となった今日、50代での転職はより身近なものになったと言えるでしょう。
また、高齢化に伴う人手不足や、コロナ禍の採用縮小によって経理経験者の数自体が減少しているため、ターゲット年代を広げる企業も増えています。

特に経理は、一度身に付けたスキルが他社でも応用できるため、年齢を問わず転職しやすい状況です。
経験したことのある業務が幅広いほど即戦力として評価されやすいため、50代の経理人材は転職市場でも常に求められています
年齢による上下関係への意識も薄れてきており、50代で転職して年下の上司のもとで働くケースも増えているようです。

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50代経理の採用に消極的な企業もある

前述した通り、50代経理経験者のスキルや経験は評価され、人手不足も追い風となり、50代の転職は増加傾向です。
しかし、一部の企業では50代というだけで採用に消極的になるケースも見受けられます。
ここでは、企業が50代の経理を採りたがらない理由を3つご紹介します。

他の従業員との年齢バランス

まずは、既存の経理部門に所属する従業員の平均年齢が若いため、年齢バランスを考慮して不採用となるケースが考えられます。
外部から採用した50代が若手集団の中で十分なパフォーマンスを発揮できるのか、既存従業員側も上手く連携できるなどの不安を覚え、既存従業員と近い年代の応募者を採用する場合もあります。

希望年収が高い

次に、応募者の希望年収が高いことが挙げられます。
応募者が年齢的とスキルに見合った報酬を期待するのは当然ですが、企業側の採用予算によっては、社内で教育する前提でスキルを妥協し、もっと安い年収で採用できる人材を優先するケースも有ります。

手を動かせるか不安

最後に挙げられるのは、50代の経理経験者は現場や実務から離れている印象を持たれやすいことが挙げられます。
前職でマネジメント業務を担っていた人が、スタッフとして転職する場合、実務ができるのか、最新の業務手順に馴染みがあるのかなど、不安要素として捉えられるケースが多いようです。

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50代経理転職の注意点

では、50代で経理の転職をする場合はどのようなことに注意すればよいのでしょうか。
3つの注意点を紹介します。

事前の情報収集を念入りに

50代で転職を目指す場合は、事前にしっかりと情報収集しておく必要があります。
年収や業務内容はもちろんですが、可能であれば、経理部門のメンバー構成についても調べておくことが重要です。

しかし、一般的な転職サイトでは求人票に記載されていない限り、自力で調査するのは難しいでしょう。 転職エージェントであれば、企業の内情に詳しいキャリアアドバイザーから情報収集できるため、メンバー構成を含め、さまざまな情報を事前に得ることができます。

現職と同等のポジション・年収に固執しない

現職と比較して同等、もしくはそれ以上のポジションや年収にこだわる方もいます。
しかし、採用する企業側の立場からすると、どれだけの実績があって現在の年収が高くても、転職直後から同等の活躍が保証されているわけではないため、現職と同じ待遇で転職できるケースは少ないのが現実です。

50代の転職では、現職のポジションや年収にこだわるよりも、自身の経験値やスキルとマッチする企業を選ぶことが重要です。
転職後の活躍を評価されれば、現職のポジションや年収に追いつくことも十分可能なので、一時的な収入や肩書きのダウンは仕方がないものとして捉えておくのが賢明でしょう。

退職は転職先が決まってから

次の転職先が決まってから、現職に退職の意思を伝えましょう。
20代・30代と比較して、50代の転職活動は長期化する傾向があります。
退職してから、転職先を探すこともできなくはないですがが、なかなか転職先が決まらなかった場合に抱える生活上のリスクを考えなければなりません。

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経理経験のある50代の強みとは?

続いて、50代の経理経験者が転職活動でアピールすべき強みについて解説します。

経理経験

50代だからこそ、これまで経験してきた経理業務が転職の強みとなります。
転職先企業で自身の経験をどう活かして貢献するかを明確に伝えることで、採用担当者に安心感を与えることが可能です。
ただし、経験年数が長いと、職務経歴書に記載する内容が多く、膨大な量になりますが、ただ羅列するだけではピントがぼやけてしまいます。
多くの経験の中から、企業側が求めているスキルや実績にフォーカスして言語化しましょう。業務の担当年数や日・月・年あたりの処理件数など、具体的な数字を用いて言語化することが重要です。

また、業務効率した経験がある場合も、どんな取り組みを実施し、どれくらいの時間を短縮できたのか数字を用いることで説得力のある自己アピールとなります。
面接の際も、定型文のような返答ではなく、経理業務に対する思いやこれまでの経験や背景などのエピソードを組み込んでください。

マネジメント経験

50代で転職を希望される方の中には、役職に就いた経験をお持ちの方もいるでしょう。
マネジメント経験は、管理職の素養が求められる50代の転職で有利になります。

経理では、特に育成力リーダーシップ経営陣とのコミュニケーション能力が重視されやすく、アピールできるポイントです。
役職はなくても、決算責任者や大きなプロジェクトのメンバーだった、社員の育成に関わった、役員会への出席経験があるなどの場合は経験として記載しましょう。

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転職で気になる50代のオファー年収は

50代で転職をする際に気になるのが年収事情でしょう。
2023年4月~2024年3月にMS-Japan経由で転職決定した方の、年代別の平均オファー年収は以下の通りです。

年代 平均オファー年収
20代 408万
30代 518万
40代 641万
50代 726万
60代 638万

表からわかるように、経理の平均オファー年収は50代でピークが来ています。
50代で転職決定された方の多くが、マネジメント経験者や役職者のため、50代でも年齢に応じた経験やスキルがあれば、年収を下げずに転職ができることが分かります。

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未経験の50代は経理に転職できる?

ここまで主に経理経験のある50代の転職について解説してきましたが、中には未経験から経理に転職を希望している方もいるかと思います。
経理の転職市場は実務経験者有利な傾向があるため、50代の経理未経験者は転職で不利であることは否めません。
そんな中でも転職を成功させるために、以下に挙げるポイントを押さえながら慎重に転職活動を進めてください。

簿記2級以上は必須

経理実務に近いスキルと知識を習得できる資格が「日商簿記検定」です。
2級を保有していれば経理に関する一通りの知識は把握している人材とみなされるため、未経験からの転職にも有利となります。
1級は難易度が非常に高く、高度なスキルや知識を証明できるため、保有していれば高い評価を受けられます。

また、取得するためには一般に2級で250~500時間程度、1級は500~1,000時間程度の学習時間を要し、合格率も決して高くないため、取得するまでの過程を踏まえ努力家であるという印象も与えられます。
実際に、経理の求人においては「未経験者歓迎」と「簿記2級以上取得者優遇」がセットになっている場合が多いです。

特化型の経理資格を取得する

簿記の他にも、経理関連の業種に特化した資格を保有していると未経験でも転職しやすくなります。
以下は簿記と併せて取得しておきたい経理系資格の例です。

銀行業務検定試験

主に金融機関における業務全般の実務知識、技能、応用力を認定する検定です。
「銀行業務」という名前がついていますが、金融関係者だけではなく誰でも受験できます。
一般企業の経理業務に役立つ財務や税務、マネジメントなどのカテゴリも設けられています。

建設業経理士検定

建設業界の経理や財務に特化した資格です。レベル別(1級~4級)に試験が実施されます。

レベル
1級 建設業原価計算・財務諸表・財務分析など専門的な実務スキルがある
2級 建設業簿記・原価計算・会社会計などの実践的な実務スキルがある
3級 建設業簿記・原価計算などの初歩的な実務知識がある
4級 簿記の仕組みなどの初歩的な知識がある

簿記2級の資格を保有しているのであれば、2、3級から目指してみるのがおすすめです。
1、2級を取得すれば、たとえ未経験であっても建設業界の経理への転職に有利となります。

社会福祉法人経営実務検定試験(旧:社会福祉会計簿記認定試験)

社会福祉法人の経理職は、一般企業と法規や会計基準が異なり、その特殊性に対する理解と知識が必要です。
そのため、簿記2級に加えてこちらの資格を取得しておけば、社会福祉法人の経理職への転職に役立ちます。

級位は入門・会計1~3級・経営管理に分かれています。
目安としては、会計2級を取得すれば会計責任者としての実務を担える程度、会計1級で複数の施設を有する社会福祉法人にて統括会計責任者としての実務を担える程度です。

農業簿記検定

農業経営に特化した簿記の知識とスキルを身に付けることができる資格です。
一般企業に比べて保有資産や生産物の種類が多いのが農業の特徴ですが、それに伴い経理業務も特殊となります。
近年では個人農業の廃業が多く法人化が進んでいるという背景もあり、現代的な効率の良い経理業務が求められています。
専門性が高い資格なので、未経験から農業系の経理業務への転職を希望される場合に役立ちます。

経理業務以外の付加価値をアピールする

未経験からの転職では、マネジメント経験やパソコンスキルなど、経理業務の経験以外の付加価値を積極的にアピールする必要があります。
これまでの職歴におけるリーダーや教育指導の経験、チームを率いて会社に貢献した実績はマネジメント経験として強みになるでしょう。

また、経理業務には基本的なパソコンスキルが不可欠です。
企業によって使用しているシステムやソフトが違いますが、選考ではそれらの習熟度が問われる傾向があります。
応募先で使っているシステムやソフトの使用経験があれば、仕事に慣れるのが早いと判断されやすいです。

アルバイト・パートから始める

50代で未経験から経理を目指す場合、最初から狭き門である正社員を希望するのではなく、未経験でも採用されやすいアルバイト・パートから始めるのもひとつの方法です。
また、いずれは正社員になりたいとの考えがあることを伝えておくと、意欲の評価にもつながります。
ただし、それに見合う力量が認められなければ正社員へのキャリアアップは難しいので、真摯に仕事に取り組んで上司からの信頼を得ることがポイントです。

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50代の転職活動は「転職エージェント」を利用しよう

50代の転職活動では、一般的な転職サイトだけでなく、「転職エージェント」の利用がおすすめです。
ここでは、50代が転職エージェントを利用するメリットについて解説します。

現職が忙しくても効率的に転職活動を進められる

働きながらの転職活動となると、どうしても時間に限りがあります。
希望に合う求人の検索から応募書類作成、面接日程調整など、現職の業務をこなしながら転職活動に時間を割かなければなりません。

転職エージェントを利用すれば、希望に合った求人の紹介はもちろん、日程調整の代行応募書類の添削面接対策など様々な転職支援サービスの活用が可能です。
ひとりで行うよりも、効率良く転職活動が進められます。

配属部署の雰囲気・年齢層などを事前に把握できる

転職前に、応募先部署内の雰囲気や年齢層が気になる方も多いでしょう。特に50代の転職となると失敗は避けたいため、事前に把握しておくことが重要です。
経理部は外回り業務がほとんどなく、毎日同じメンバーと同じ空間で仕事をする部署であるため、他職種と比較しても重要な項目だと言えるでしょう。

しかし、求人情報に記載がなければ、外部から社内情報を知るのは非常に困難です。
転職エージェントでは、企業側にヒアリングを行っているため、社内情報入社後のために知っておきたい情報を提供してくれます。

聞きにくい質問や年収交渉の代行サービスがある

選考の段階で希望年収や条件を提示するのは気が引けるものです。
転職エージェントでは、応募先企業と応募者の間に立ち、聞きにくい質問を代わりに聞いてもらうこともできます。
内定後の条件交渉もサービスに含まれるため、一般的な転職サイトよりも希望年収に近い条件を引き出せる可能性が高いと言えるでしょう。

管理部門・士業特化の転職エージェント「MS Agent」では、業界に精通したキャリアアドバイザーがあなたの転職活動をお手伝いします。
「どのような流れで転職活動を進めるの?」と疑問に思われた方は、 「MS Agent」の転職サービスの流れをご確認ください。

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まとめ

経験豊富な50代の経理人材は転職市場でのニーズが高く、転職のチャンスは十分にあります。
しかし、50代の採用に消極的な企業も存在するため、必ずしも転職活動を有利に進められるわけではありません。
転職活動の準備をしっかり行い、経理経験やマネジメント経験などを上手にアピールしましょう。 未経験の50代で転職するのは難しいのが現実ですが、資格の取得や付加価値のアピールで内定を獲得できる場合もあります。

弊社MS-Japanが提供する「MS Agent」は、経理をはじめとする管理部門と士業に特化した転職エージェントとして、30年以上の実績があります。
希望条件に合った求人紹介はもちろん、応募書類の添削や面接対策、条件交渉など、さまざまな転職サービスを無料で利用いただけます。ぜひお気軽にお問い合わせください。

この記事を監修したキャリアアドバイザー

橋ヶ谷 空資

大学卒業後、製薬会社へ勤務。主に病院、クリニックのお医者様へ新薬の情報提供に従事。MS-Japanに転職後は、キャリアアドバイザーとして転職活動を支援。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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