【人事の転職】未経験者・経験者別のポイントや求人情報、平均年収、志望動機など

更新日:2024/04/08
人事・総務
転職準備
転職事例

【人事の転職】未経験者・経験者別のポイントや求人情報、平均年収、志望動機など

管理部門・士業の転職

企業にとって最も重要な「人」を扱う人事は、管理部門の中でも人気の高い職種です。
今後はさらに重視されるポジションであり、多くの企業が優れた人事人材を求めるようになるでしょう。

人事の転職市場は、経験者が有利と言われていますが、実際は未経験者にもチャンスがあります。

この記事では、 人事への転職を成功させるポイント未経験者と経験者別に解説し、人事の転職市場動向平均年収、求人情報も併せてご紹介します。

人事の最新転職市場動向は?

人事・総務の求人倍率

従来は、20代で人事として採用される事例が少ないことから、即戦力である経験者が有利と言われていました。
2020年度には新型コロナウイルスの影響により、人事を問わず様々な職種の採用活動が縮小されました。しかし、現在は経済復旧に伴って、採用活動を縮小した職種が人材不足に転換し、採用活動を再開しているようです。
上記のグラフを見ると、採用活動が再開された2021年度から2023年度にかけて1.8倍前後で求人倍率が増加しています。
採用活動が活性化する中で、人事部門においても、今後さらに求人数が増加するでしょう。

2023年において、「MS Agent」に掲載された人事・総務求人を業種で分類すると、製造業が22.8%で最も高く、IT・通信業界が20.1%、サービス業が17.7%と続きました。

【募集要件レベル別】業種

上記は人事・総務求人の業種を、募集要件レベル別に分類したグラフです。
経験者募集では、製造業が最多となっているのに対し、未経験OK求人ではサービス業が最多となっています。このことから、サービス業の人事は未経験でも採用されやすい傾向であると推測できます。


まずは転職エージェントに無料相談する

人事の仕事内容一覧

ここで、人事の仕事内容を改めて確認しておきましょう。人事の主な業務は、以下の4つに分類できます。

人材採用(新卒・中途)

人事の重要な役割のひとつが、必要な時期に、必要な人材を確保する人材採用です。
現在は、就職・転職サイトや転職エージェントだけでなく、SNSやリファラルなど、様々な新しい採用手法が増えています。採用担当者は、各求人媒体の手配・運用を行うと同時に、説明会や書類選考、面接などで直接的に選考に携わります。
採用後の配属先決定や、社内全体の人員配置・調整なども人事の業務であり、企業経営と従業員の生活に重要な責任を持つ業務です。

人材教育・研修

採用した人材の育成も、人事の大きな責務です。外部の研修代行サービスや社内のOJT(職場実務訓練)などを通じて、各部門の担当者が業務に必要な知識やスキルを修得するための教育を行います。
新入社員向けの研修だけでなく、管理職向けのマネジメント研修やハラスメント研修など、様々な従業員の立ち位置に合わせた研修を企画します。

人事制度設計・評価

従業員の働き方や業績を評価して、報酬の決定や昇進の管理などを行う人事制度の設計・評価も人事の重要な仕事です。
従業員のモチベーションを左右する業務であり、人事制度の運用が適切でないと、人材の流出を招く可能性があります。重大な責任を負うと同時に、やりがいを感じる仕事でもあるでしょう。

労務管理

労働時間の管理や安全衛生管理、福利厚生などの労務管理も人事の役割です。賃金規定や就業規則などの作成・改正も行います。
最近は企業経営の一環としてメンタルヘルス対策が重視されており、従業員の健康管理も大切な人事業務と言えるでしょう。
企業規模によっては、労務管理の一部である給与計算が、経理業務に分類される場合もあります。


まずは転職エージェントに無料相談する

企業規模による人事業務の特徴とは?

人事の仕事内容は、前述した人材採用、人材教育・研修、人事制度設計・評価、労務管理の4つが基本ですが、企業規模によって個人が担当する業務範囲に特徴があります。

大手企業の特徴

人事部門の配置人数が多い大手企業では、採用課・労務課など業務ごとにチームが編成され、分業化されているケースが一般的です。
管理職候補になった場合は、ジョブローテーションで各課の業務経験を積みますが、基本的には各担当業務のスペシャリストになることが求められます。
また、業務は定型化されており、ルーティーンワークがメインです。

中小企業の特徴

反対に、中小企業は人事部門の配置人数が少ない企業が多く、幅広い人事業務を担うゼネラリストになることが求められます。場合によっては人事担当者が1人のみの「1人人事」である可能性もあるでしょう。
さらに、企業にとって初めての新卒採用や、規模拡大による就業規則の見直し等、前例のない業務も発生します。

企業規模による人事業務の違いについて、詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。


まずは転職エージェントに無料相談する

人事に向いている人とは?

次に、「人事に向いている人の特徴」を見てみましょう。

目標達成意欲がある人

人事業務の中でも、特に人材採用の分野では、期日までに決められた人数を確保する必要があります。
そのため、ノルマがある営業などと同様に、目標を達成する意欲がある人が向いていると言えるでしょう。

コミュニケーションが好きな人

人事は、社内外の様々な人と関わりながら業務に取り組むため、コミュニケーションが好きな人が向いていると言えるでしょう。
例えば、人材採用の新卒採用は就職活動中の学生、中途採用では転職サイト・転職エージェントの営業担当、求職者と関わります。また、人事制度設計・評価では、経営層や各部門の管理職と議論することもあるでしょう。

調整能力が高い人

人事の仕事では、さまざまな調整業務が発生します。求職者と面接官のスケジュール調整や、求人部門と外部媒体の募集要件のすり合わせ、経営層と人事制度設計の意見交換などが必要です。
社内・外の利害関係者と調整を行うためには、相手の話をただ聞くだけではなく、自分の意見をしっかりと主張できる必要があります。

細かな仕事を正確にこなすことが好きな人

労務管理では、給与計算や社会保険対応などで細かな数字を取り扱います。従業員の生活に関わる重要な業務であり、ミスが許されません。
そのため、細かな計算が苦でなく、正確にこなすことが好きな人が向いていると言えるでしょう。

口が堅い人

人事は、従業員の給与情報や個人情報、経営に関する情報だけでなく、不祥事が起こった場合にはその内情など、機密性が高い情報を多く取り扱います。
そのため、守秘義務を徹底することができる、口が堅い人が向いています。


まずは転職エージェントに無料相談する

転職者データから見る人事の年代別平均年収

ここでは、2022年4月~2023年3月に管理部門・士業特化型転職エージェント「MS Agent」を利用して人事に転職した方の決定年収を元に、人事の平均年収を解説します。

年代 平均決定年収
20代 411万円
30代 485万円
40代 615万円
50代 718万円
60代以上 710万円
全体 544万円

年代別に平均決定年収を比較すると、最も高い年代は50代の718万円で、最も低い年代は20代の411万円でした。
人事は、年代に伴って知識・スキルレベルが上がり、平均決定年収も高くなっていると推察できます。

また、国税庁の「 令和4年分民間給与実態統計調査 」では、正社員の平均年収は523万円と発表されました。人事全体の平均決定年収544万円と比較すると、人事は年収水準が高い傾向にあると言えるでしょう。
人事の平均年収に関する詳しい解説は下記記事をご覧ください。


まずは転職エージェントに無料相談する

人事求人の想定年収から見る募集要件レベル別年収分布

次に、2023年に「MS Agent」に掲載された人事求人をもとに、募集要件レベル別人事の年収分布を見ていきましょう。

【募集要件レベル別】想定年収

上記グラフを見ると、未経験OK求人では400万円~599万円が67.6%と半数以上を占めています。対して経験者募集求人では、400万円~599万円は48.6%と半数以下に減少し、600~799万円が32.7%と3倍近く増加していることが分かります。
人事経験者であれば、年収600万円以上での転職も不可能ではないと言えるでしょう。

「未経験者」が人事に転職するためのポイント

人事に転職するためのポイントとして、まずは「人事未経験者」の転職活動について解説します。

なぜ人事を目指すのか「志望動機」が重要

未経験から人事に転職するためのポイントは、「志望動機」がカギを握っていると言えます。
未経験から転職を決意した人は、「人事に挑戦したい」と思ったきっかけがあるはずです。やりがいや待遇、キャリアパスなど、人によって重視するポイントは異なりますが、なぜ自分が人事を選んだのか、人事のどのような点に魅力や将来性を感じているのかなど、具体的な志望動機であることが重要です。
前職の経験の中で人事に興味を持ったエピソードや、今後目指しているキャリアパスなど、「採用担当者が納得できる理由であるか」を軸に志望動機をまとめましょう。

前職で人事業務に活かせるスキルを探す

前職が人事に関連しない部門であっても、人事業務に活かせるスキルは身に付きます。
例えば、営業で培ったコミュニケーション力や調整力、サービス業の店長などで面接や研修の経験があれば、選考で評価されるでしょう。
前章で解説した4つの人事業務の中で、人材採用は未経験者の採用率が高いと言われています。未経験から人事を目指す場合は、求人情報の「仕事内容欄」をよく確認し、前職での経験から活かせるスキルを探しましょう。

「未経験者」が人事に転職した事例

ここで、弊社「MS Agent」を利用して、未経験から人事に転職した方の事例をご紹介します。

大手上場企業の営業からITベンチャーの人事へキャリアチェンジ

Aさん

Aさん(20代後半・男性)

上場企業の営業
年収:400万円

矢印 矢印

IT系ベンチャー企業の人事
年収:450万円


Aさんは新卒から大手企業の営業職に就職し、順風満帆のキャリアを築いていました。 しかし、組織の再編によって、全く違う業務への転換を余儀なくされ、モチベーションの低下と組織作りの重要性を痛感し、人事業務に関心を持ちました。
組織作りの初期から携わりたいという意欲が大きくなり、ベンチャー企業への転職を決意しました。
前職がIT関連の営業職であったこともあり、経験を活かせるIT系ベンチャー企業を中心に転職活動を続けたところ、見事に希望する業務領域での転職に成功しました。

上場グループ経理リーダーから人事労務のリーダー候補にキャリアチェンジ

Aさん

Aさん(20代後半・女性)

上場グループの経理職チームリーダー
年収:450万円

矢印 矢印

IPO準備企業の人事リーダー候補
年収:500万円


上場企業の経理部でチームリーダーを任されていたBさんですが、メンバーと連携を取りながら業務を行う中で、人との繋がりを感じられる仕事への関心が強くなりました。
当初は人材派遣業を目指していましたが、未経験を理由に選考に進めなかったため、事業会社の人事へ切り替えたところ、条件に見合う職場を見つけ、転職に成功されました。
転職先は前職と近い規模の企業であり、Bさん・転職先共に働きやすく感じられたことも決め手の一つとなりました。


まずは転職エージェントに無料相談する

「人事経験者」が他企業の人事に転職するためのポイント

人事の転職市場は実務経験が重視されるため、経験者が有利になる傾向ですが、経験だけに頼ってしまうと良い結果にはつながりません。
ここでは、「人事経験者」が転職を成功させるポイントを2つ紹介します。

なぜその企業を希望するのか「志望動機」を明確化する

人事経験者が転職をする場合も「志望動機」が重要ですが、現職の人事部門ではなく、応募先企業の人事部門でなくてはならない理由を明確化することが重要です。
まずは、下記の要素をとり入れて志望動機をまとめてみてください。

  • ・再び人事を選択した理由(人事業務のどこに魅力を感じているのか)
  • ・応募先企業を選択した理由(その企業で何に貢献したいのか)
  • ・将来に向けてのキャリアプラン(これから自分が何をしたいのか)

自身が応募する求人情報だけでなく、応募先企業が募集している他職種の求人や、新卒採用サイトなどから情報を集めることで、応募先企業の採用理念が見えてくるでしょう。

経験・知識などの強みを的確にアピールする

人事の経験をアピールするためには、細かい経歴や担当業務を整理しておくことが重要です。
下記のポイントを意識して、自身の強みをまとめてみましょう。

  • ・各分野に従事した年数
  • ・担当業務で上げた成果
  • ・担当業務に携わった人員構成

客観性を高めるために、年間の採用人数や業務効率化に貢献した成果などを、具体的に数値化しておくことがおすすめです。

\人事のキャリアを考えなおす!/

人事・総務向けの転職個別相談会
▶詳細はこちら

「人事経験者」の退職理由をポジティブに言い換える例文

人事経験者が現職を退職する理由は様々ですが、人間関係やワーク・ライフ・バランス、昇給・昇格制度などへの不満など、ネガティブなことが多いでしょう。

しかし、同業種である人事への転職を目指す場合は、退職理由の伝え方に注意が必要です。
ネガティブな退職理由をそのまま伝えてしまうと、「同じ理由で再び退職してしまうのではないか」と思われてしまう可能性があります。
退職理由をポジティブに捉えなおし、前向きで積極性のある退職理由を作成しましょう。ポジティブな捉え方の例は下記の通りです

  • ・人間関係が悪い
     →コミュニケーションを大切にし、チームワーク良く業務に取り組みたい
  • ・ワーク・ライフ・バランスが取れない
     →業務効率化を進めて、メリハリのある働き方をしたい
  • ・人員構成によりキャリアアップの見込みがない
     →実績を公正に評価してくれる環境で成果を出していきたい

また、退職理由と志望動機の一貫性も重要です。
「退職に至った問題が、応募先企業では解決できる」と順序立てて、志望動機に繋げると良いでしょう。


まずは転職エージェントに無料相談する

「人事経験者」の転職事例

次に、弊社「MS Agent」を利用して、転職成功した人事経験者の事例をご紹介します。

業務の幅を広げて、管理職としてキャリアを構築した転職事例!

Cさん

Cさん(30代後半・男性)

製造業界上場企業の人事採用
年収:530万円

矢印 矢印

上場グループの人事課長代理
年収:630万円


Cさんは、東証プライム上場の老舗メーカーの総務人事課に新卒入社し、総務業務を担当しました。
その後、新卒・中途採用担当として、採用計画・予算策定から説明会運営、面接官、内定者フォロー、入社手続きまでを1人で担当しました。
人事としてキャリアを広げたいと考え、労務に携われるポジションに転職しましたが、実際は新卒・派遣採用などの採用がメインになってしまっており、将来的に業務を広げられる可能性も低いことから、転職活動に踏み切りました。
豊富な業務経験から、幅広い転職先の選択肢がありましたが、ご本人の希望に沿う労務が中心で、人事課長のキャリアを目指せる企業への転職に成功しました。

採用専任ポジションに転職で年収150万円アップした事例

Dさん

Dさん(30代後半・女性)

IT・通信業界のベンチャー企業の人事
年収:570万円

矢印 矢印

年収:720万円


Dさんは、人材紹介会社でキャリアアドバイザーに従事していました。しかし、求職者のカウンセリングを行う中で、今後は人事として、人材採用や働きやすい環境作りなどに尽力したいと考え、企業の採用担当へ転職しています。
直近の企業ではエンジニアの採用業務を担当していましたが、より専門性を高めるために、「MS Agent」に転職のご相談を頂きました。
幅広い業務経験と成果を上げる実力を持っているDさんには、幅広い視野でクライントの業務に関わるコンサルティング業の求人をご紹介しました。
Dさんは海外での就労経験があり、語学に堪能であることから、外資系企業との連携も容易であることが、転職先から高く評価され、内定に至りました。


まずは転職エージェントに無料相談する

人事の求人情報を確認したい方はコチラ

人事の求人情報

人事の求人情報

上場企業の人事労務求人からIPO準備企業の人事の求人などの高年収が見込める求人から20代・30代向けのスタッフ層求人、 人事マネージャーや部長などの管理職求人を幅広くご用意しております。
サイト上に公開されている求人はごく一部の求人です。 会員登録することでご確認可能です。

<年代別>人事への転職の注意点とは?

前述の「<年代別>人事の平均年収」で、人事は年代が上がるに伴って平均年収が上がることが分かりました。つまり、年代によって転職市場での評価も変わると言えるでしょう。
ここでは、年代別に人事への転職の注意点を解説します。

20代の注意点

まず、20代は転職市場では若手であり、若さ自体をポテンシャルとしてアピールすることも可能でしょう。もちろん、若さだけでなく、人事への熱意や適性など、具体的で根拠のあるアピールも重要です。
「採用しても短期間で辞めてしまうかも」と思われないためには、採用担当者が納得できる退職理由と志望動機を準備する必要があります。
また、一定年数以上の社会人経験を応募条件とする人事求人も多いため、20代後半も売り手市場だと言えるでしょう。

30代の注意点

企業によっては、30代前半まで若手に分類されることもあります。ただし、20代とは異なり、ポテンシャルだけでは良い評価につながりません。同業界や同規模の企業経験、コミュニケーションスキルが求められます。
30代後半になると、人事経験を求める傾向が強くなり、全くの未経験だと難しくなるでしょう。部門担当者として面接や説明会などの採用活動に携わった経験や、新人研修で若手社員と関わった経験などはアピール材料になります。

40代以降の注意点

40代以降の場合、未経験での転職は苦戦する方は多い傾向です。ただし、マネジメント経験やキャリアカウンセラー経験がある場合や、人柄が人事にマッチしている場合は高く評価されることもあります。
30代以前と比較すると、40代以降の転職活動は長期化しやすい傾向があるため、現職を退職せずに、働きながら転職活動を並行しましょう。


まずは転職エージェントに無料相談する

人事の転職で役立つ7つのおすすめ資格

人事の転職において、必須の資格はありません。実際に、弊社「MS Agent」における人事の転職事例を分析すると、約9割は特別な資格を保有していませんでした。

ただし、資格は人事業務に役立つ知識とスキルを客観的に評価する目安となり、転職活動ではアピールポイントとなります。
特に未経験者は、人事関連資格を取得することで転職への熱意をアピールすることが可能です。
ここでは、人事の転職で評価されるおすすめ資格を7つご紹介します。

社会保険労務士

社会保険労務士は、人事労務管理の専門家であることの証明となる国家資格です。
労働基準法や労働安全衛生法、労働者災害補償保険法、雇用保険法など、10科目で構成されています。
人事の転職市場で高く評価される資格ですが、科目合格制度がなく、全ての科目を1回で合格する必要があります。
過去5年間の平均合格率は6.5%、合格までの平均勉強時間は1,000時間程度と、難関資格でもあるため、時期や目的をよく考える必要があるでしょう。
現在人事として働いている人や、転職後に取得したとしても、キャリアアップにつながる資格です。

キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントとは、就職・転職、キャリアビジョンなどのキャリアに悩む人に対して相談・アドバイスできる専門家としての証明となる国家資格です。
厚生労働大臣認可のキャリアコンサルタント養成講習修了や3年以上のキャリアコンサルティング実務経験などの受験資格が設定されています。受験者の9割はキャリアコンサルタント養成講習の修了者です。
試験内容は、マークシート方式の「学科」と、論述・面接で構成される「実技」の2つに分かれています。
また、5年毎の更新制であり、登録継続のためには更新講習の受講が必要です。
厚生労働省は、キャリアコンサルタント養成計画で、2024年までに資格取得者を10万人に達することを目標としています。国主体で促進していることもあり、企業からのニーズも高まるでしょう。

産業カウンセラー

産業カウンセラーは、一般社団法人日本産業カウンセラー協会が認定する民間資格で、カウンセリングやキャリアコンサルティングなど、従業員が抱える問題の解決支援できる知識・スキルを証明する資格です。
出題内容は、キャリアコンサルタントと同様に、カウンセリングの技術や理論、倫理などを問われます。ただし、キャリアコンサルタントは学生・社会人を対象としたキャリア支援を行うのに対し、産業カウンセラーの対象は社会人のみで、メンタルヘルスや人間関係・職場環境改善などの支援を行うことが特徴です。
学科試験と実技試験に分かれ、いずれも合格率は60%前後です。

DCプランナー

DCプランナーは、確定拠出年金や退職金、投資などを含む企業年金の専門家であることの証明となる資格です。「企業年金総合プランナー」とも呼ばれています。
1級・2級に分かれており、2級は受験資格がなく、誰でも受験できますが、1級は2級合格者だけが受験可能です。
人事業務では年金制度の理解が必要不可欠であるため、DCプランナーは人事と相性の良い資格だと言えるでしょう。

人事総務検定

人事総務検定は、一般社団法人人事総務スキルアップ検定協会が主催する検定試験です。人事総務の知識・実務能力のレベルを証明できます。
1~3級に分かれ、3級が実務担当者レベル、2級が主任レベル、1級は課長レベルの内容が問われます。3級と2級は、試験を受けずに特別認定講習の修了によって取得することも可能です。

英語関連資格

外資系企業や海外展開をしている企業では、英語力が必要です。
また、昨今外国労働者の雇用も増えており、面接や入社手続きで英語での対応が発生することもあります。
英語スキルがあることで、担当できる業務の幅が広がるため、キャリアアップにもつながるでしょう。

この他の人事関連資格を詳しく知りたい方は、下記記事をご覧ください。


まずは転職エージェントに無料相談する

人事の志望動機例文(未経験者・経験者別)

この記事の前半で解説した通り、人事への転職では未経験者・経験者問わず「志望動機」が重要です。
ここでは、未経験者・経験者別に人事の志望動機例文をご紹介します。

未経験者の人事志望動機例文

現職では、IT企業の営業職として新規・既存顧客の法人営業に従事していました。また、留学経験と英語力を活かして、海外での新規事業立ち上げにも携わることができました。 その中で、高い成果を上げるためには、組織作りが重要であると実感し、人事へのキャリアチェンジを決めました。
貴社は、未経験から幅広く人事の業務に携われるだけでなく、社員の多くが外国人であり、英語力を活かせると思い、志望しました。 営業で培ったコミュニケーション能力と語学力を活かして、特に外国人採用力の向上に貢献していきたいです。

経験者の人事志望動機例文

現職では、不動産業会社の人事部労務課に属し、勤務制度の導入や就業規則の変更、勤怠管理システムの改修、社員への周知まで、一貫して実務担当者として携わりました。会社の方針を実務に落とし込むため、関連法令を正確に把握した上で、関連部署へのヒアリング実施し、実効性のある制度策定に努めました。
今後は、人事制度の構築や採用業務など幅を広げていきたいと考え、貴社を志望しました。前職の労務で6年間培ってきた労働法令の知識と、担当者として社内外関係者と積極的に関わる姿勢を活かして、将来的にはマネジメントを担える人材になりたいと考えています。

人事の転職でよくある疑問に現役キャリアアドバイザーが回答

ここでは、弊社「MS Agent」に寄せられる人事の転職についての質問に対し、現役キャリアアドバイザーが回答します。

20代後半の人事経験者ですが、市場価値を上げるためにどんな経験が必要ですか?

基本的な人事としてのキャリアとしては、大きく分けるとすると、
「採用」⇒「教育・研修」
「採用、教育」⇒「人事労務」⇒「人事企画、人事制度」です。

その中でも、「人事企画、人事制度」の経験を持つ人事は特に市場価値が高いと言えます。
理由としては、法改正などが多くある現在、評価制度、賃金制度などを改定したいが人員の都合で出来ていない企業が多く存在しています。
その中で、30代で労務全般(給与計算、社保手続き、人事関連の法律についてなど)の理解をした上で、少しでも現職の賃金制度、評価制度の運用・改定に携わることで、人事としての市場価値が上がることが期待できます。
20代、30代の若いうちから、企画や制度運用にどんどんチャレンジしてみてください。

業界へのこだわりが特にないのですが、何かおすすめはありますか?

人事の転職において、業界毎で業務内容にそこまで差はありません。 まずは人事の実務経験を積むことを最優先で考えていただければと思いますが、業界的におすすめなのは、IT業界です。
現在IT企業で採用が活発的であり、今後もその傾向は継続、もしくはより増加していく可能性が高いと予想できるでしょう。
転職活動において、「経験のある業界」も選考要素となるケースがあります。今後、採用がより増えていく可能性が高いことから、IT企業での経験は、将来的な転職活動において有利に働くと言えるでしょう。
また、現在弊社で取り扱っている人事求人では、「ITエンジニアの採用経験」が求められるケースが非常に多いです。そのため、IT企業にて採用経験を積むことは、市場価値を高めることができます。

転職活動に関するお悩みは「MS Agent」まで、お気軽にご相談ください。
下記のような質問に回答しています。

リモートでの就業を希望しているのですが、現在どのような状況でしょうか?

メーカーを希望していますが、転勤はありますか。どのくらいの頻度で転勤するものなのでしょうか。
この他の質問は下記から閲覧可能です。

人事の質問はこちら
人事・総務の基礎知識 転職FAQ

人事の転職活動は転職エージェントの利用がおすすめ

人事の求人は、転職希望者に対して採用枠が少ないため、総じて倍率が高い傾向です。

登録者に一般公開する「転職サイト」で人事の求人を掲載すると、応募が殺到し、採用活動が煩雑になるため、「転職エージェント」の非公開求人を利用して採用活動を行う企業が増えています。 非公開求人は、企業側が求める条件と、求職者が希望する条件がマッチした場合にだけ紹介を受けることができる求人です。
人事の求人情報が少ない・見つからないと思ったら、転職エージェントに登録し、条件に合った非公開求人を紹介してもらいましょう。

弊社MS-Japanが提供する「MS Agent」は、人事をはじめとする管理部門と士業に特化した転職エージェントです。求人情報の90%が非公開求人で、他の転職サイト・転職エージェントにはない「MS Agent」だけで掲載している求人も多数取り扱っています。

人事の転職市場に詳しいキャリアカウンセラーによるカウンセリングを通して、キャリアの棚卸しから応募書類の添削、面接対策など全て無料でサポート致します。ぜひお気軽にご相談ください。

【経験者向け】の人事求人情報

まず、弊社「MS Agent」で取り扱っている人事経験者向け求人情報の一部をご紹介します。

バックオフィス業務の管理プラットフォームの企業/中途採用担当

POINT
・リモートワーク可
・フレックス制度あり
仕事内容
・ポジション責任者とのコミュニケーション(求人立ち上げ、戦略立案含む)
・母集団形成施策の企画、実行
・候補者進捗対応
・候補者との面談・面接
・面接官育成、面接体系化、フロー改善などその他の付随する業務
・ブランディング強化のための採用広報活動
必要な経験・能力
・中途採用経験をお持ちの方(目安2年以上)
想定年収
340万円 ~ 600万円

【上場グループ企業での総務労務求人】◆完全週休二日制◆土日祝休み

POINT
・住宅手当あり
・賞与年約6ヶ月分
仕事内容
・備品の管理
・安全衛生業務
・労務管理(勤怠管理/社内手続き対応)
・就業規則管理
・福利厚生業務
・社内設備
・給与社保(主に外部委託先との連携)
必要な経験・能力
・総務業務の実務経験が3年以上
想定年収
450万円 ~ 800万円

人材ビジネス/東証プライム上場企業/人事本部 採用戦略部 部長・部長候補

POINT
・年間休日125日
・フレックスタイム制
仕事内容
・グループ全社の採用戦略設計・推進
└上記に関する事業責任者や他部署との連携や調整等
・選考から採用結果に関わる各種分析と、採用施策の効果検証、改善策の実施
・採用人材の定着・活躍など、人事本部との連携・連動プロジェクト推進
・採用CX
・採用マーケティングやブランディングなど、立案・推進
・採用広報・PR
・マネジメントやメンバーの能力開発、能力評価
必要な経験・能力
・企業人事として採用戦略~運用までを責任者としてのご経験目安3年以上
・マネジメントのご経験目安3年以上
・採用における課題を抽出し、設計から運用までのPDCAサイクルを回したご経験
想定年収
600万円 ~ 1,000万円

【未経験可】の人事求人情報

次に弊社「MS Agent」で取り扱っている「未経験可の人事求人」の一部をご紹介します。

【未経験可】売上堅調/新興上場/人事(新卒採用担当)/リモート可/働きやすさ◎

想定年収
350万円 ~ 500万円
仕事内容
・日程調整(会社説明会、各種選考など)
・採用ATSの運用
・ダイレクトリクルーティングの運用
・エージェントとのコミュニケーション
・社員(リクルーター)とのコミュニケーション
・学生のフォロー
・各種採用イベント(内定者懇親会等)の運営
必要な経験・能力
<必須>
※人事未経験可※
・最低限のコミュニケーションが取ることができる
・PCスキル(MSOffice系を最低限)
<歓迎>
・採用に関わったご経験
・採用担当経験者
・IT業界出身

<未経験可>成長を続ける収益不動産事業会社での人事(採用)求人

想定年収
616万円 ~ 736万円
仕事内容
・人材採用(中途採用、新卒採用など)
・教育、研修(社内研修の企画/実施、外部研修の導入など)
・制度設計、導入(人事制度等の設計、導入)
必要な経験・能力
<必須>
・裁量をもって業務に取り組みたい志向の方
<歓迎>
・営業等で、クロージングなどを行ったご経験(業界不問)
・企業での採用業務(新卒、中途問わず)のご経験 
・人材紹介、HR領域での営業のご経験

人事・総務担当※未経験歓迎/リモートワーク・フレックス有/上場企業

想定年収
324万円 ~ 372万円
仕事内容
<人事>
・採用(媒体手配~採用クロージング)
・社内研修の企画及び実施
・定期健康診断の実施及び対応
・慶弔対応(社内、社外)
・各種証明書発行手続き
・勤怠チェックなど
<総務>
・請求書支払い対応
・受付、電話対応
・社用携帯の管理(購入手続き等含む)など
必要な経験・能力
<必須>
・Word、Excelを利用しての実務経験
(Word:差し込み印刷 Excel:表計算)
<歓迎>
・人事または総務領域のご経験

まとめ

人事の業務は幅広く、企業によって担当業務の範囲が異なるため、未経験者でも経験者でも、転職成功の可能性は十分にあると言えるでしょう。

未経験者の場合は、IT業界や急成長している企業など、人材確保が急務となっている分野での求人が狙い目です。人事にチャレンジしたいという前向きな思いを伝えてみましょう。
人事経験者は、なぜその企業を選んだのか、志望動機を的確に伝えると同時に、自身の強みや能力を積極的にアピールすることが重要です。具体的な資料を準備して、自分を売り込みましょう。

管理部門・士業の転職

【関連ページ】
人事に向いている人ってどんな人?仕事内容ややりがいから、適性を判断しよう!
人事総務の仕事や役割とは?向いている人・必要なスキルなどを解説
人事部と総務部の違いって?年収はどっちが上?向いている人は?
労務とは?仕事内容や人事との違い、向いている人、資格など
人事のキャリアパスは?将来設計のための人事職徹底解説!
新卒で人事に配属。出世コースって本当?メリットやステップアップの方法とは?
【人事の資格一覧】総務・労務などキャリアプラン別のおすすめ資格も紹介
人事の平均年収とキャリアパス、年収を上げる方法を解説
人事として欠かせない6つのスキルと今後求められる役割
【例文あり】人事の志望動機の書き方を経験者・未経験者別に紹介!
【人事の転職情報】まとめページ
【徹底解説】人事に転職成功させるコツ10選(資格や面接準備など)
人事のやりがい・魅力は何?仕事内容や向いている人の特徴、キャリアパスなど
人事とは?役割や仕事内容を簡単に解説!
人事は花形ポジション!といえるのはなぜ??
人事経験者は転職しにくいのか?キャリアップするために必要なスキルを紹介!
アピールにつながる志望動機の書き方「人事の転職編」
30代人事の転職事情。求められるスキルや経験とは?
人事へ転職する際、面接で気をつけることとは?未経験者・経験者別に解説
未経験でも転職はできる?MS-Japanの転職支援サービスを紹介!
【アパレル業界の人事】未経験で転職できる?仕事内容や給料について解説
人事業務を効率化するためには
人事の採用担当は大変?採用担当の仕事を徹底解説!
人事業務をアウトソーシングするメリットとデメリット 外注化した方がいいの?
人事・労務担当の忙しい時期とは?残業は多いのか?
人事担当者が辛いと感じた瞬間6選!対処法も解説

この記事を監修した人

大学卒業後、在学中のアルバイト経験から塾業界へ進み、教室長として教室統括・運営に携わる。
その後MS-Japanにキャリアアドバイザーとして入社し、管理部門職種を幅広く、主に若手のスタッフ層を担当。
現在は人事・総務・社会保険労務士の領域に特化。
あなたのおすすめ求人

管理部門・士業業界最大級の求人数と職種・転職に精通したアドバイザーが転職をサポート。ご要望に応じた転職先をご提案いたします。

管理部門・士業業界最大級の求人数!
職種・転職に精通したアドバイザーがご相談から入社までサポートいたします。
完全無料!登録1分!転職支援サービスに申し込む

関連おすすめ記事

管理部門・士業業界最大級の求人数!
職種・転職に精通したアドバイザーがご相談から入社までサポートいたします。
完全無料!登録1分!転職支援サービスに申し込む