人事・総務資格転職事例

2024年11月13日

人事総務の仕事や役割とは？向いている人・必要なスキルなどを解説

企業の運営において欠かせない存在である「人事総務」は、一般的には人事と総務の業務を兼任する部門として機能しています。
本記事では、人事総務の業務内容、必要なスキル、向いている人をはじめ、転職市場や志望動機を作成する際のポイントも紹介しています。
これから人事総務としてのキャリアを目指す方、すでに人事総務として活躍している方にも、新たな視点や知識を提供できる内容となっていますので、ぜひ参考にしてください。

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人事総務の業務内容や役割とは？

人事総務は、企業の運営において重要な役割を果たす部門です。その業務範囲は広く、企業の規模や業種により異なるため、人事総務部や人事部として人事と総務の業務を兼任する場合も多いでしょう。
以下が一般的な人事・総務の業務内容です。

人事業務

人材の採用、配置、育成、評価、制度設計、労務管理、組織開発など、「ヒト」に関連する業務を実施します。これらの業務は、企業の全体的な運営に関わり、社員それぞれと深く関わることができます。

人事部門は、社員の能力を最大限に引き出すための仕組みを作り、適切な人員配置を行います。また、必要な人材を採用するための活動、社員の教育や研修、評価制度や報酬制度の構築、社会保険手続きや勤怠管理、給与計算、健康診断、福利厚生業務なども担当します。

総務業務

企業がスムーズに活動できるように、さまざまな業務を担当します。具体的には、消耗品やオフィス機器などの備品管理、オフィス設備の点検や防災対策、電話や来客対応、株主総会や取締役会、歓送迎会や忘年会など各種イベントの企画運営などがあります。

また、専門部署がない業務を担当することもあります。例えば、経理部門がない場合は伝票作成や請求書処理なども行います。

人事と総務は業務が異なりますが、「企業活動を円滑に進めるための支援をする」という役割は共通しています。

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人事総務に必要な能力・スキルは？

転職をする前に、どんな企業でもやっていけるスキルを事前に把握しておくと良いでしょう。
以下に人事・総務の業務に分けて必要な能力・スキルをまとめました。

人事業務に必要なスキル

コミュニケーションスキル

人事業務は、他部門の人はもちろん、採用業務の際には応募者や求人媒体会社・エージェントなど、社内外問わず多くの人たちと関わる機会があります。そのため、どんなタイプの人でも上手くコミュニケーションをとるスキルは必須となります。

問題解決スキル

企業活動を円滑に進めるための支援をするには、社内の問題をいち早く発見し解決しなければなりません。そのために、事実を客観的に見て判断することも重要です。

特に近年では働き方改革への意識が強まっているので、具体的に問題を解決した経験があれば転職時にアピールすると良いでしょう。

労働基準法/コンプライアンス/ハラスメントに関する知識

労働基準法やコンプライアンス、ハラスメントの法律知識がないと、上記のような社内の問題に気づきにくかったり、誤った判断をしてしまったりします。その結果、会社全体に大きく影響する問題に発展する可能性があります。

それらのことから、社員全員が安心して働けるようにするために、法律知識を身につけることが求められます。

総務業務に必要なスキル

情報システム管理などのITスキル

設備投資の管轄が総務の場合、企業によってはシステム導入にも総務が絡んでいる場合があります。また、情報システム部門・計算課などの専門部署がない企業の場合、総務スタッフが新入社員のパソコン設定を行うこともあるため、情報システムやパソコン関係のITスキルを持っているとアピールポイントになります。

Word・ExcelなどのOAスキル

総務の業務において、社内外への通達を作成する場合にはWordを、社員情報や取引先情報の管理には Excelを使う場面があります。そのため、最低限の使い方を学ぶ必要があるのはもちろんのこと、かんたんな関数も使えた方が便利です。具体的には、勤続年数を瞬時に計算できる「DATEDIF関数」や、締切日・育児休業期間・その他「期間」の計算ができる「EDATE関数・EOMONTH関数」などが使えると、業務を効率的に進められます。これらの数式が使えると、人事の職域でも役立ちます。

商事法務の経験

定期開催される株主総会・取締役会・監査役会などの運営、株式発行・分割、定款の変更、子会社の設立などの業務を経験していると、企業側は部署の垣根を超えた仕事ができる人材として、採用に意欲的になるでしょう。

注意点として、商事法務は上場企業か非上場企業かによって業務の難易度が異なり、特に上場企業はレベルが高く規模感も大きいものです。求人歓迎条件が「上場企業での株主総会・取締役会の運営経験」となっている企業も多く見られるため、募集要項をよく確認するようにしましょう。

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人事総務に向いている人は？

前の章を踏まえた上で、どういう人が人事総務に向いているのかをまとめました。

細かいところまで目が届く人

企業活動を円滑に進めるための支援をするには、従業員全員の様子を見ている必要があります。また、視野が広いと問題発見～解決までもスムーズに進めることが可能です。

コミュニケーションが好きで、だれとでも平等に接することのできる人

人事総務では、多くの人と関わります。役職や年齢問わず平等に接することで、会社全体の安全性にもつながるでしょう。
逆に言うと、直接コミュニケーションをとることが得意ではない人や、一人一人に感情移入しすぎてしまう人はあまり人事総務に向かないと考えられます。

また、コミュニケーションが好きとはいえ、他の従業員の評価などの秘密は厳守しなければなりません。

裏方としてコツコツ進めることが好きな人

人事総務は営業などのように直接利益を生む立場ではありません。一見目立たないと思われがちですが、「より多くの人を支える」ということにやりがいを感じる人は向いているでしょう。

また、電話・来客対応は備品管理などをはじめ、細かい業務が多くあります。そのため、一つの業務を極めるより幅広く携わることが好きな人も人事総務で活躍できるでしょう。

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人事総務で働くやりがいとは？

自身が採用に関わった人を総務業務を通じて支えることができる

前述の通り、人事総務は多くの従業員と関わる機会が多いです。
自身が採用業務も携わる場合は、日ごろの業務で支えることができます。その従業員が成長していく姿を見守れるのは、大きなやりがいの一つでしょう。

多くの従業員を支え、企業全体にまで大きく貢献できる

オフィス設備の点検や備品の補充など、一つ一つの業務は細かいですが、多くの従業員に関わるものです。
また、従業員とコミュニケーションをとる際に直接感謝の言葉をもらえるなど、会社全体の役に立っているという実感が得られるでしょう。

組織作りにも携われる

より良い会社運営をするには、評価制度の見直しや、テレワーク体制の整備、時短勤務制度の導入などさまざまな対応が必要です。
これらを行うことで、社員のモチベーションアップや効率・業績アップに繋がると非常に達成感があります。

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人事総務に資格は必要？

人事総務として転職する場合、資格が重視されることは少ないです。例外的に、経理や法務など他のセクションの仕事も任される環境なら、そちらに沿ったタイプの資格が評価されることもあります。

ただ、人事総務に関連する資格を取得していることが転職時のアピールポイントの一つになったり入社後のモチベーションアップにつながったりするので、資格取得はもちろん、取得のための勉強をやっておいても損はありません。

人事総務の求人に応募する場合、おすすめの資格としては、以下のようなものが挙げられます。

・社会保険労務士
・キャリアコンサルタント
・メンタルヘルス・マネジメント
・個人情報保護士
・人事総務検定
・産業カウンセラー
・衛生管理士
・マイナンバー実務検定
・秘書検定（2級以上）

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人事総務の転職市場とは？

人事総務職は、新型コロナウイルスの影響によって、一時期は求人数が減少しました。
職務の重要度は高い反面、増員・欠員補充の緊急性は比較的低いポジションであることから、経理・人事専任のバックオフィス求人に比べると、回復スピードはゆっくりとしています。

また、業務内容の変化については、基本的な部分は大きく変わらず、会社全体の活動を支援する立場として働く流れは同じと考えてよいでしょう。
一方で、社内設備・施設・備品の管理に携わる職種ということもあり、テレワークへの移行が難しい傾向にあります。

企業側がテレワークの継続に前向きかどうかが、人事総務の働き方に少なからず影響を及ぼすものと推察されます。
特に、営業・マーケティング・販売などの職種がフル出社前提の企業は、人事総務もサポート要員として出社する流れで動く可能性が高くなります。
ただ、人事総務が管理部門・本社を取りまとめる立場として機能している場合、環境の変化を受け入れ新たな体制を構築する中心部署になるでしょう。

テレワークの場合、社員個人の働き方を逐一チェックできないことから、そのような状況で業務の効率化・自動化・省略化を進めなければなりません。
社員の働きをサポートする総務は、社員個人だけでなく、その家族にも目を行き届かせる職種です。
バラバラに働く社員の心を自社に繋ぎ止めるためには、オフィスの用途からイベントの開催に至るまで、今までの価値観から離れた発想が求められます。

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人事総務の志望動機を作成するポイントは？

人事総務の志望動機を作成するポイントは？人事総務という職種に応募する際、面接の席で何を伝えれば面接官の心を掴むのか、イメージしにくい部分があるかもしれません。
人事総務への志望動機は、自身のキャリアビジョンと企業のビジョンがマッチしていることを明確に伝えることが重要です。
また、自身の成長だけでなく、企業への貢献性を志望動機に盛り込むのも良いでしょう。

経験者の場合、携わった業務や経験年数などをアピールすることで、企業に対する具体的な貢献を示せます。
コミュニケーションの取り方などを伝えると、今勤めている従業員との相性を判断する要素の一つになるでしょう。

未経験者の場合でも、自身の得意なことやこれまでの経験をアピールすることで、人事総務の職務に対する適性を証明することができます。
また、自身がなぜ人事総務を志望するのか、その理由が企業のビジョンや方向性とマッチしていることを示すことで、企業に対する強い意欲を伝えることができます。