簿記1級と税理士試験簿記論の難易度や出題範囲の違い

資格
経理・財務
税理士
2020/07/17

簿記1級と税理士試験簿記論の難易度や出題範囲の違い

簿記1級 税簿記論

簿記1級と簿記論は、難易度は同程度で、試験範囲は8~9割が重なるといわれており、どちらを受ければいいのか迷われる方もいます。 どちらを選ぶべきかは、将来そういうキャリアを歩むかによって、決まってきます。 この記事では簿記1級と簿記論の違いをみて、どちらを狙うべきかを詳しく解説していきます。


簿記1級と税理士試験の簿記論の関係性

最初に、簿記1級と税理士試験の簿記論の関係性を見ていきます。 簿記1級は、日本商工会議所・各地商工会議所が行う検定試験です。
簿記1級のレベルは、
「極めて高度な商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算を修得し、会計基準や会社法、財務諸表等規則などの企業会計に関する法規を踏まえて、経営管理や経営分析を行うために求められるレベル」
とされ、簿記・会計に関する試験の中で最高峰のものの一つといえます。

それに対して簿記論は、税理士試験のうちの1科目となります。 税理士試験に合格するためには5科目の合格が必要となりますが、簿記論は財務諸表論とともに必須科目となっています。 簿記1級と簿記論の関係性で重要なのは、簿記1級から簿記論にステップアップする人が多いことです。 簿記1級の取得は税理士試験の受験資格の一つとなっているからです。

税理士試験を受験するためには、
・大学や短大などで所定の科目を履修する
・会計などの事務に2年以上従事する
などの資格要件が設けられています。

日商簿記1級の取得は、それら受験資格の一つとなっているのです。 したがって「税理士を目指したいけれど受験資格に当てはまらない」という場合には、まず簿記1級を取得することが一つの方法だといえます。

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簿記1級と税理士試験の簿記論どちらが難しいか?

簿記1級と税理士試験の簿記論のどちらが難しいかを、合格率と勉強時間の違いから見てみましょう。

合格率の違い

簿記1級と簿記論の過去5年間の合格率は下のグラフのようになります。


出典:商工会議所『1級受験者データ』

出典:国税庁『税理士試験』

上のグラフを見ると、5年間を通した合格率の平均が、簿記1級は9.4%、簿記論は15.6%と簿記1級の方が低くなっています。
しかし、このことをもって「簿記1級の方が難しい」ということはできません。 簿記1級と簿記論では受験者のレベルが異なるからです。

簿記1級の受験資格はありません。 年齢や学年・経歴などによらず簿記1級を受験することができます。 それに対して、簿記論は多くの受験資格があります。
前述の通り「簿記1級の取得」も簿記論の受験資格の一つです。 したがって、簿記論の方が簿記1級より受験者のレベルが高いと考えられます。 簿記1級の合格率が低いからといって「簿記1級の方が難しい」とはいえません。

勉強時間の違い

勉強時間については、簿記1級も簿記論も「500時間~1,000時間」といわれています。 すなわち、簿記1級と簿記論は「難易度は同じくらい」だといえます。 ただし、簿記1級を取得してから簿記論を受験する場合には、簿記論の勉強時間は「450時間」程度に短縮するといわれます。
簿記1級と簿記論の出題範囲は、8~9割程度は重なるからです。

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簿記1級と税理士試験の簿記論出題範囲の違いは?

上で簿記1級と簿記論は「出題範囲は8~9割が重なり、難易度は同じくらい」と述べましたが、出題範囲の違いもあります。 そのことにより、人によっては簿記1級あるいは簿記論の方が「難しい」と感じる人もいます。

簿記1級の出題範囲の特徴は、工業簿記や原価計算が含まれることです。 簿記論の出題範囲にも工業簿記は含まれますが、出題数はそれほど多くありません。 しかも、簿記1級の工業簿記の問題はつかみどころがなく、「ひらめき」が必要といわれることもあります。 したがって、簿記1級の合格は、工業簿記の準備をどれだけできたかに掛かってくるといえるでしょう。

商業簿記については、簿記論の方が「はるかに難しい」といわれます。 しかも、出題数が多く、全問に回答することが難しいため、「捨て問」を見切る取捨選択能力も必要です。 簿記論は簿記1級と比較して「クセの強い試験」といわれることもあります。

以上のように、簿記1級と簿記論では出題範囲と出題傾向が違います。
それぞれに応じた準備が必要となるでしょう。

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簿記1級と税理士試験の簿記論キャリアにどう役に立つ?

簿記1級と税理士試験の簿記論は、キャリアにどう役立つのでしょうか?

事業会社の経理を志望する場合には、簿記1級の取得がおすすめです。 簿記1級取得者は「経理業務のプロフェッショナル」とみなされることになるからです。
それに対して、会計事務所を志望する場合には簿記論の取得がよいでしょう。 会計事務所への就職・転職に際しては、税理士試験5科目のうち簿記論のみの取得であっても大きく評価されることになります。 会計事務所に入社してからも勉強を継続し、5科目の合格を目指すことも可能でしょう。

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まとめ

簿記1級と簿記論は、難易度は同程度で出題範囲も8~9割が重なります。 両方取得を目指すという手もありますが、将来歩みたいキャリアを考えたうえで、優先順位をつけて取り組んでいきましょう。

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