弁護士の仕事がつらい!自分に合う職場の見つけ方とは?
司法試験に合格し、晴れて弁護士になったものの、「辞めたい」と考える方も多いようです。
弁護士は一般的に「憧れの職業」ですが、その半面「苦労の多い職業」とも言われています。
今回は、「弁護士の仕事がつらい」と感じる主な理由や対処法を解説するとともに、転職を検討している弁護士に向けたおすすめの転職先をまとめました。
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弁護士の仕事がつらいと感じる理由とは?
弁護士が「仕事がつらい」「辞めたい」と感じる理由としては、主に下記の5点が挙げられます。
- ・仕事量が多く、プライベートの時間が取れない
- ・高いレベルの仕事が求められ、プレッシャーが強い
- ・想定よりも年収が高くない
- ・人間関係が良くない
- ・独立に失敗・苦戦している
それぞれの内容について、以下で詳しく見ていきましょう。
仕事量が多く、プライベートの時間が取れない
弁護士の仕事をつらいと感じる理由のひとつが、仕事量の多さです。複数の案件を並行して進めていく必要があり、どの仕事も単純作業ではないため、時期を問わず日常的に忙しい傾向があります。
時には深夜労働や休日出勤を強いられることもあり、プライベートの時間を確保しづらい状況が一定期間続くケースもあります。
人によっては、仕事量の多さによる激務の日々が大きなストレスに感じる場合もあるでしょう。
高いレベルの仕事が求められ、プレッシャーが強い
弁護士の仕事に対するプレッシャーをストレスに感じ、「つらい」「辞めたい」と感じる方もみられます。
先述のように日々激務をこなしながら、ひとつひとつの案件においては緻密な作業や丁寧な対応が求められ、非常に高いレベルの仕事が求められます。
また、依頼者の人生を大きく左右する案件を取り扱うため、常にプレッシャーと隣り合わせです。
そのような責任ある仕事は大きなやりがいを感じられる一方で、人によって、あるいはプレッシャーの度合いによっては精神的負担となる場合もあります。
想定よりも年収が高くない
弁護士は他職種と比べて年収が高い印象がありますが、近年は司法制度改革による弁護士人口の増加に伴い、平均年収が低下傾向にあります。
具体的に数値を見ていきましょう。
日本弁護士連合会の調査では、2024年5月末時点での弁護士登録者数は45,796人です。司法制度改革前の1999年は16,731人であり、2.5倍以上も増加していることが分かります。
また、同会が10年毎に実施している「弁護士業務の経済的基盤に関する実態調査」では、2020年における弁護士の収入は2,558万円、所得は1,119万円、10年前の2010年は収入3,304万円、所得1,471万円と、いずれも減少しています。
そのため、人によっては「思っていたよりも年収が高くない」と感じる場合もあるようです。
また、仕事量と責任の重さに対して、「割に合わない」と感じる方も少なくありません。
年収の満足感が高ければ、多少の激務も納得感がありますが、年収に不満があるとストレスは溜まる一方でしょう。
人間関係が良くない
他職種と同様に仕事上の人間関係で悩むケースも多くみられます。
たとえば大手の法律事務所ではチームで仕事をすることが多く、チーム内の人間関係が仕事のやりがいや楽しさを大きく左右するといっても過言ではありません。
また、中小規模の法律事務所では、仕事は個々に行うケースが多いものの、在籍している弁護士との関係性が密になりやすい傾向があります。
もし事務所内で誰かとトラブルになった場合、規模の小さな環境下で引き続き勤務することに大きなストレスを感じることになるでしょう。
独立に失敗・苦戦している
独立開業したものの事務所経営がうまくいかず、ストレスを感じる方も少なくありません。
経営を軌道に乗せるためには専門的な弁護士スキルはもちろん、高い営業力や交渉力、判断力といった多彩な能力が必要です。そういった経営者の資質がしっかりと備わっていないまま独立開業へと踏み切ってしまうと苦戦しやすく、「つらい」「辞めたい」といった状況に陥る可能性があります。
仕事がつらいと感じた時の3つの対処法
弁護士の仕事がつらいと感じたら、何らかのアクションをとって対処することが大切です。 ここでは、考えられる対処法を3つピックアップしました。
- ・ストレスを感じない職場に転職する
- ・プライベートを充実させてストレスを解消する
- ・現在の職場で解決方法を見つける
具体的な方法について、以下で詳しく解説します。
ストレスを感じない職場に転職する
もし「今の職場が自分に合わない」と考えた場合は、転職によって解決につながる場合もあります。
抱えているストレスの原因を見極め、同じようなストレスを感じない職場への転職を目指すことが大切です。
たとえば仕事量が原因でつらいと感じる場合は、残業や休日出勤の少ない職場を探すとよいでしょう。
また、中小規模の密な人間関係で悩んでいる場合は、大手の法律事務所への転職を検討したり、社風を重視して転職先を決めたりする対処法がおすすめです。
プライベートを充実させてストレスを解消する
弁護士の仕事に大きなストレスを感じていると、「息抜きをする気分になれない」と考える方も多いでしょう。
しかし、仕事ばかりの日々では悩みから抜け出せないため、意図的に息抜きの時間を設けてメリハリをつけることが重要です。
たとえば旅行や外食、ジムで身体を動かすのもよいでしょう。
プライベートを充実させればストレス解消になり、自然とポジティブな角度から悩みと向き合えるようになります。
現在の職場で解決方法を見つける
転職を考えるのもおすすめの対処法ですが、まずは現在の職場での解決方法を探してみるのもひとつの方法です。
自分ひとりで解決策を見つけることは難しい場合は、信頼できる上司や先輩などに相談してみるとよいでしょう。
もし職場内に相談相手が見つからない場合は、親しい友人や家族などでも構いません。
誰かに悩みを聞いてもらうことで精神的負担が軽くなるほか、自分では考えつかないような解決策を提案してもらえる可能性もあります。
弁護士におすすめの転職先候補
続いては、弁護士におすすめしたい転職先候補をいくつかご紹介します。
つらい悩みの解決に向けて転職を検討している方は、ぜひ以下のようなジャンルの求人を探してみてはいかがでしょうか。
法律事務所
別ジャンルの仕事に携わりたい場合は、他の法律事務所への転職を検討するとよいでしょう。一口に「法律事務所」と言っても事務所によって顧客や取り扱う案件が異なるため、ご自身がやりがいを感じられる仕事内容の事務所を慎重に選ぶことがポイントです。
以下では、法律事務所の主な種類として「大手」「中堅」「外資系」「ブティック型」の4つを挙げ、それぞれの特徴を解説します。ぜひ参考にしながら、ご自身に合った法律事務所のタイプを見極めてみてください。
大手法律事務所
大手法律事務所は、一般企業法務や金融法務のほか、事業再生業務や訴訟業務、知的財産業務といった多彩な種類の法務を取り扱っています。年収水準が高く、年収への不満を理由に転職したい場合におすすめの職場です。
また、大手の場合は所属する弁護士の数が多いため、小規模の法律事務所で人間関係に悩んでいる方にも向いています。ただし、大手は司法試験の新規合格者を求める傾向があることから、中途採用を狙う場合は「即戦力になる理由」を明確に提示する必要があるでしょう。
中堅法律事務所
中堅法律事務所は大手に比べて所属弁護士の数が少なく、所内でのキャリアアップ・年収アップを狙いやすい環境です。受け身ではなく主体的に取り組む姿勢が求められるため、チャレンジ精神や向上心の高い方に適した職場といえます。
また、中堅法律事務所では仕事量が比較的落ち着いており、業務の忙しさを理由に転職を検討している方にもおすすめです。
外資系法律事務所
外資系法律事務所の業務は、日本進出をしている外資系企業の案件対応が中心です。所内に外国弁護士が在籍しているケースも多いため、語学力を活かして弁護士業務を行いたい方はぜひ検討するとよいでしょう。
また、留学制度が充実している事務所も多々みられることから、将来的に海外で働きたいと考えている方にもぴったりな環境です。
ブティック型法律事務所
ブティック型法律事務所とは、「金融法務」「知的財産」「倒産」といった特定分野に特化した事務所のことです。業務の幅を広げることは叶いませんが、得意分野の強化に向けて専門性を磨きたい方には大変適した職場といえます。
ただし、少数精鋭で経営している事務所が多く、時期によってはハードワークとなる可能性があるでしょう。
一般企業(インハウスローヤー)
仕事量の多さやワークライフバランスが原因で「弁護士の仕事がつらい」と感じている場合は、企業の法務部・コンプライアンス部門などで勤務する「企業内弁護士(インハウスローヤー)」がおすすめです。
基本的にその企業の規約にあわせて勤務スケジュールが決まるため、一般的な法律事務所のように残業が続いたり、休日出勤が発生したりすることは少なく、精神的に余裕を持って仕事に臨めるでしょう。
独立
「事務所や企業のルールに縛られず、自由なスタイルで弁護士業務を提供したい」とお考えの場合は、思い切って独立開業するのも一手です。事業が軌道に乗れば、所属弁護士より高額な年収を得られる可能性がある点も大きなメリットといえます。
ただし、独立開業にあたってはしっかりとした人脈形成が必要であるほか、経営に関する高度な知識や営業力、コミュニケーション能力などが求められます。先述の「弁護士の仕事がつらいと感じる理由とは?」の見出し内でご紹介したように独立開業が新たな悩みの種になることのないよう、綿密な準備や基盤作りを行った上でチャレンジするとよいでしょう。
他、法律知識が活かせる仕事
弁護士資格保有者は、無試験で弁理士、税理士、社会保険労務士、行政書士、海事補佐人に登録できます。
そのため、弁護士業以外の業種に転職するのもひとつの方法です。
また、弁護士資格を持っていれば税理士や社労士などにも登録できるため、「弁護士以外の仕事がしたい」とお考えならぜひ検討してみるとよいでしょう。選ぶ業種によってはワークライフバランスを実現にもつながります。
弁護士におすすめの求人事例
弊社MS-Japanでは、弁護士をはじめとする士業と管理部門に特化した転職エージェント「MS Agent」を提供しています。
MS Agentでは、法律事務所だけでなく、インハウスローヤーなど弁護士向け求人の紹介が可能です。
弁護士業界に詳しいキャリアアドバイザーが、現在のお悩みや求める条件に最適な求人をご提案いたします。
以下は、MS Agentでご紹介可能な弁護士求人の一部です。
【フルフレックス】商社グループの機械商社より法務スタッフ募集
仕事内容 |
・契約書作成・レビュー、契約交渉サポート、契約書審査 ・安全保障貿易管理、コンプライアンス関連対応 ・M&A・子会社設立対応 ・紛争対応、社内研修・教育 等 |
必要な経験・スキル |
下記いずれかに該当する方 ・法務の実務経験がある方 ・弁護士資格をお持ちの方 |
想定年収 |
740万円 ~ 1,100万円 |
▼時価総額4兆円超のグローバル企業にて法務の募集/リモート可
仕事内容 |
・メディア&ソリューション事業部内各社の新規事業・サービス立上支援(リーガル面からのプロジェクト参画) ・各社の契約審査・係争対応 ・リーガルガバナンス方針やリスクマネジメント体制の立案 ・国内外のM&Aや新会社設立に伴う投資案件アドバイザリー |
必要な経験・スキル |
<必須> ・弁護士資格をお持ちの方 <歓迎> ・インハウスでの企業法務経験をお持ちの方 ・インターネット、IT、広告業界における就業経験 ・ピープル・組織マネジメント経験 ・プロジェクトなどのリーダー経験 |
想定年収 |
732万円 ~ 1,258万円 |
▼業界内でも話題! 新進気鋭の法律事務所から弁護士の求人
仕事内容 |
・ジェネラルコーポレート/コーポレートガバナンス ・スタートアップ法務 ・人事労務 ・IT/知的財産 ・IPO 支援 |
必要な経験・スキル |
・日本法弁護士資格 ・企業法務経験(企業法務系法律事務所における執務経験又はインハウスローヤーとしての執務経験) |
想定年収 |
800万円 ~ 1,800万円 |
弁護士の転職成功事例
ここでは、転職エージェント「MS Agent」経由で転職された方の中から、弁護士として転職成功を遂げた方の事例を3つご紹介します。
【ブティック系法律事務所から、夢の五大法律事務所への転職を叶える】
Kさん(29歳・男性)
ブティック系法律事務所
年収:1,000万円
国内大手法律事務所
年収:1,100万円
司法試験に一発合格したのち、国内のブティック系法律事務所にて勤務されていたKさん。入所後1年を経過した頃にその後のキャリアと向き合い、「もっと幅広いスキルを身につけたい」と考えて転職を決意されました。
一方で「年収は下げたくない」といった想いもあったため、国内大手法律事務所に的を絞って転職活動をスタート。Kさんの持つ金融法務の専門性を活かせる求人がタイミングよく見つかり、見事内定を勝ち取りました。
【思い立ったが吉日!新卒時に諦めた外資系法律事務所に転職成功!】
Sさん(32歳・男性)
個人法律事務所
年収:800万円
外資系法律事務所
年収:1,000万円
個人法律事務所に勤めていたSさんは、入所5年目の節目となる時期に、かつて抱いていた「グローバルに活躍する弁護士になりたい」といった夢をふと思い出します。そして、新卒時は諦めていた外資系法律事務所への再チャレンジを決断し、MS Agent経由で転職活動をスタートされました。
これまで企業法務や一般民事などをバランスよく担当したご経験や英語力の高さなどが「即戦力になりそう」と評価され、憧れの外資系法律事務所から内定を獲得。ちょうどよいタイミングで求人が出ていたことも成功の一因であり、ふとしたきっかけで積極的に行動したことが功を奏した事例です。
【ワークライフバランスと年収アップを実現した30代後半男性の転職活動成功事例】
Aさん(30代後半・男性)
法律事務所
年収:750万円
外資系メーカー
年収:850万円
個人の法律事務所にて、一般民事や刑事案件に携わってきたAさん。ときどき発生する土日の出勤によって家族との時間が少なくなってきていることに不満を感じ、「ワークライフバランスの実現」をテーマに転職活動へと踏み切ります。
具体的には「残業時間が少ない(月20時間程度)」「フレックスタイム制」「リモート勤務可」といった3つの条件を軸に活動を進めたところ、「リモート勤務可」以外の条件を満たす外資系メーカーの求人がタイミングよく見つかり、見事内定を獲得。さらに年収アップも叶い、大満足の転職へと至った事例です。
まとめ
弁護士の仕事がつらい場合は、まずはつらいと感じる原因としっかり向き合うことが大切です。
その上で今回ご紹介した対処法の中からご自身に適した方法を見極めて、実践してみてはいかがでしょうか。
もし他の法律事務所や他業種への転職をスムーズに行いたい場合は、士業・管理部門特化型転職エージェントとして30年以上の実績を誇るMS-Japanにご相談ください。 無料の会員登録を行うことで、経験豊富なキャリアアドバイザーが条件に合った転職先候補をご紹介いたします。
つらいと感じる原因を解消し、弁護士としての仕事とプライベートの充実に向けて大きな一歩を踏み出しましょう。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
大学卒業後、旅行代理店にて法人営業を約3年。20代でMS‐Japanへ入社。
企業の採用支援(リクルーティングアドバイザー)を約8年、求職者の転職支援(キャリアアドバイザー)を約5年経験。
両ポジションでチームマネジメントを経験し、キャリアアドバイザーとしては複数回にわたり支援実績数NO1を獲得。リクルーティングアドバイザーにおいても入社1年半後にチームマネジメントを経験させていただきました。現在は子育てと両立しながら、常に社内でトップ10以内の採用支援実績を維持。
経理・財務 ・ 法務 ・ 役員・その他 ・ IPO ・ 公認会計士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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