2024年02月26日

司法試験に年齢制限はある?合格者の平均年齢や最年少・最高齢のデータについても解説!

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法律系資格の最難関試験として知られる司法試験は、厳しい受験資格が定められていますが、年齢による制限はあるのでしょうか。

この記事では、司法試験の受験を検討している方へ向けて、司法試験の年齢制限について解説します。
受験者・合格者の年齢層と平均や、合格者の最少・最高年齢も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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司法試験を受験する方の年齢層と平均

具体的な平均年齢は、公表されていません。理由として現在の司法試験の受験予定者について、その年齢層や平均年齢は、法務省などから正式に公表されておらず、事実上、年齢制限が撤廃されています。
司法試験の受験資格を得るルートとしては、「法科大学院の修了(または修了見込みの年度であること)」「予備試験の合格」の2種類があります。

法科大学院は、大学卒業者を対象として、法学部出身者は2年、それ以外の学部出身者は3年の課程を修了、もしくは所定の単位を修得済みで修了見込みである必要がありますので、ストレートで行けば法科大学院ルートであれば23~24、25歳(法曹コースの場合は22~23歳)で司法試験の受験資格を得ます。

一方で、予備試験には年齢の下限がなく、誰でも受験することができます。
2017年では18歳の史上最年少予備試験合格者(当時)も現れており、高校生の最優秀層、特に大学付属の進学校などでは、高校在学中に予備試験や司法試験の合格を目指す方も存在します。
就職活動の時点で強力な資格を持っている学生は、焦らずに余裕を持って進めることができます。
予備試験ルートは法科大学院に通う経済的・時間的な余裕がない社会人にとっても、法曹資格へのチャレンジの門戸を開くことになるため、人生経験豊富な高年齢層をも、司法試験の世界へ呼び込む道筋になっていると考えられます。


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司法試験を合格する方の年齢層と平均

司法試験合格者の平均年齢は、2021年・2022年ともに28.3歳でしたが、2023年は26.6歳と、少し下がりました。
これは2つの要因が考えられます。1点目は、2023年から受験資格が緩和されたことです。法科大学院の在学中であっても、所定科目の単位を修得済みであるなど一定の条件を満たせば、司法試験を受けられるようになりました。

【参考】
令和5年司法試験の結果について 総合評価

2点目は、2019年から「法曹コース」が開始されたことです。法曹コースとは、法学部を有する大学と法科大学院が連携して作られたものです。これまでは法学部に4年間通った後、法科大学院に2年間通うのが一般的な法曹への道のりでした。しかし法曹コースを選択すると、大学4年間で習得すべき内容を3年間で終わらせ、早期卒業した後に法科大学院で2年間学ぶというルートをたどります。

従来は大学に入学してから司法試験を受験するまでに、最短で6年かかっていましたが、法曹コースを選択し、在学中に受験すれば最短4年(在学5年目)で司法試験を受けられます。

昔から司法試験には受験年齢の上限や下限はありませんでした。理由としては、法科大学院制度が導入される前の旧司法試験では、法律以外の一般教養を問う「一次試験」が課されていたからです。

この一次試験そのものは誰でも受験できましたが、合格率数%の難関だったため、多くの受験生にとっては「大学の一般教養科目の修了」という、一次試験免除の資格を得て、司法試験にチャレンジするのが一般的でした。よって、どんなに若くても大学2年生、20歳程度が一般的な司法試験合格の下限だったのです。


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司法試験合格の最少年齢と最高年齢

司法試験合格の最少年齢と最高年齢

2023年試験までの司法試験では、最年少合格者は満18歳、最高齢の合格者は71歳となっています。18歳の合格者はもちろん、予備試験ルートをたどって、いち早く結果を手にしました。

【参考】
平成29年司法試験の結果について 総合評価
令和4年司法試験の結果について 総合評価

司法試験合格の若年化の背景には、誰でも受験できる「予備試験」の導入があります。予備試験に合格すれば、通常は司法試験の受験資格とされている法科大学院(日本版ロースクール)に通わなくても、例外的に司法試験を受験できます。
この予備試験にチャレンジし、合格する若年の優秀層が増えたために、司法試験の若年合格者も並行して増えていると考えられています。

また「人生100年時代」と呼ばれる超高齢社会の現在、司法試験の最高齢合格者も、70歳代にまで引き上がっています。超高齢社会においては、法律相談を持ちかける人々も高齢化していく傾向にあります。高齢者にとっては、近い年齢、近い立場の弁護士のほうが、親近感がわいて相談しやすいものです。そのため、高齢の弁護士のニーズは今後高まっていくと考えられます。司法試験に年齢制限はないので、仕事や育児が落ち着いた後、セカンドキャリアとして司法試験を目指す人も増えていくかもしれません。

司法試験に年齢は関係ない!

もし、裁判官や検察官への任官を希望するのであれば、司法試験の合格や司法修習の修了は、なるべく早いに越したことはありません。
公務員としてのキャリアシステムに乗る以上、スタートはできるだけ若いほうがいいでしょう。

とはいえ、弁護士であれば、何歳から始めても遅くはありません。
そもそも、2000年代に進められた司法制度改革、特に法科大学院制度は、さまざまな他業界の業務経験を持つ法律実務家を輩出するために整備されてきました。
よって、必然的に司法試験にチャレンジする年齢層がある程度は引き上がるであろうと予想されており、そのことを前提として制度設計がされてきた背景もあります。

年を取ると脳の働きが衰えるので「司法試験のような難関資格合格は無理ではないか」と思いがちですが、最近の研究では脳の基本的な機能については、老化で衰えることはないということが分かっています。記憶力が低下したと思うのは学生時代に比べ物を記憶する機会が少なくなったことが原因で、再び勉強に真剣に取り組めば、学生時代のような記憶力が戻る可能性もあります。

また、せっかく資格を取っても高齢だと働き口がないかもしれないと心配する方もいるかもしれません。しかし司法試験に限っては、持っているだけで市場価値がある資格なので、強いこだわりなどがなければ、高齢でも就職に困ることはないでしょう。

加えて、弁護士は依頼人の様々な悩みに寄り添うスキルが必要なので、社会経験が豊富なことはむしろ強みになります。長い社会人生活によって培った常識やマナー、知識やコミュニケーション能力は、司法の現場でも役立ちます。人生経験を積み、落ち着いた印象のある弁護士が担当だと、依頼人から信頼を得やすいというメリットもあります。

まとめ

近年、司法試験合格者の平均年齢が下がる一方で、合格者の最高齢が71歳を記録しています。
司法試験の受験に年齢制限はなく、仕事や子育てが落ち着いてから受験する人も少なくありません。幅広い世代や背景を持った人が法曹界、特に弁護士業界に携わることによって、多様なクライアントの気持ちを理解できる弁護士が増えていくことでしょう。
「若すぎるから」「もう歳だから」と遠慮しすぎず、果敢にチャレンジしてみましょう。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

林 良樹

大学卒業後、カーディーラ・小売業を経験し、2008年からMS-Japanでリクルーティングアドバイザーとキャリアアドバイザーを兼務しております。

会計事務所・監査法人 ・ コンサルティング ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ USCPA ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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