経理を辞めたい!転職で解決できる?注意点やおすすめキャリアパスなど
現在、経理部門で働いていて「経理を辞めたい」とお考えの方もいるのではないでしょうか。「自分は経理に向いていない」「自分に合う仕事が他にありそう」といった理由で、今まさに経理から別の職種への転職を検討している場合もあるでしょう。
もちろん他業種への転職によって悩みが改善される可能性もありますが、場合によっては転職後も同じような状況で苦しむことになるかもしれません。
そういったリスクを回避するために、まずは自分自身をしっかりと見つめ直して「今後のキャリアプラン」を慎重に検討することが大切です。
そこで、今回は「経理を辞めたい」と考えている人に多くみられる理由や経理に向いていない人の特徴を解説しながら、辞めたい時に注意したいポイントをまとめました。さらに、経理出身者におすすめのキャリアパスや転職成功事例もあわせてご紹介します。
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経理を辞めたい理由トップ5
経理職からキャリアチェンジしたい・経理を辞めたいと考えている人の主な理由をご紹介します。
①同僚や先輩社員との関係性
経理職では、時に上司よりも同僚・先輩社員との関係性が重視される場合があります。
理由として、一部の長いキャリアを持つ人材に、重要な仕事を任せている会社が往々にしてあるからです。
いわゆる「お局」と呼ばれるコアなキャリアを持つ人材が実権を握っている会社も少なくなく、風通しの悪さから退職を検討するケースは多数見られます。
②上司やマネージャーとの関係性
外資系企業やベンチャー企業であれば、社長や上司の権限が強くなり、どうしても部下が割を食ってしまうケースも多く見られます。
また、マネージャーの無責任さに腹が立って辞めたという声も聞かれます。
お互いに見ている状況が違うだけ、ということもあるのですが、やはり悩んでいる当人にとっては退職を考えるきっかけになるでしょう。
③決算を任せてもらえない
大きな会社になると、経理職の中でも職務が細かく振り分けられ、他の人がどんな仕事をしているのか分からないという状況を経験する場合があります。
また、規模の小さい企業では、顧問先の会計事務所に決算業務を依頼しているケースも往々にして見 られます。
そのため、いつまでたっても難易度 の高い仕事にチャレンジさせてもらえず、決算に関する業務は上司が行うのを横目で見ているだけの状況に、焦燥感を覚える経理担当者は少なくありません。
そこで、より大きなチャンスを狙って退職を検討する話は、転職市場でよく聞かれます。
④現在の職場で、自分がやりたい仕事がない
仕事に慣れ、自分の持ち場が与えられる中でも、向上心のある人は「より難易度 の高い仕事に挑戦したい」と考えます。
事業規模が小さいと、管理会計のような経営に関わる数字を扱う仕事はなかなか任せてもらえず、やりがいを求めてベンチャー企業などへの転職を検討する人は珍しくありません。
⑤給与が少ない
経理職は歩合という概念を導入するのが難しい職種のため、現在勤めている会社で「給与が少ない・昇給しない」ことに対して、少なからず不満を抱いている人は多く見られます。
転職先では他の理由を転職理由に据えていても、こちらが本音だというケースはよくあります。
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経理職の退職理由 本音と建て前
経理に向いてない人の特徴とは
直接的な理由がある場合を除くと、そもそも「経理職に向いていない」と思い当たる節があって、キャリアチェンジを検討する人もいます。
以下に、主なものをご紹介します。
①数字を扱う適性がない
経理職は 、常日頃から数字と向き合う仕事がほとんどです。
日々の仕訳や資料作成・月次や年次決算など、毎日何らかの形で数字を追いかける環境にいます。
そのことにストレスを感じていたり、1円単位の誤差を敏感に感じ取れる感性がなかったりする場合、経理への 適性の無さ からキャリア構築をあきらめるケースが多いようです。
②事務作業が苦手
経理職のキャリアには特徴があり、業務の8割は自分が座っている机で行われます。
つまり、デスクワーク主体の仕事になるため、一定時間机に向かって作業することが苦手な人は、働き続けるにつれてストレスが蓄積されていくでしょう。
③組織に順応できない
経理職は、実務レベルでは自分の机でほとんどの仕事が完結しますが、その過程で各部署とのコミュニケーションを密に行う必要があります。
また、経理部内の人間関係にも配慮して、誰かの仕事を止めないように スケジュールを立てることも重要です。
チーム全体・他部署のスケジュールを把握しながら仕事をすることが辛いと感じている人は、その点がネックになるものと推察されます。
④性格の不一致
経理職に携わっている人全員に当てはまるわけではありませんが、一つひとつのことに対して実直に取り組み、他の人の動きに気を配れる人は、経理というポジションに向いています。
しかし、技術としてそれができる人と、もともと苦にならない人との間には、大きな適性の差があります。
誰かのケアに対して喜びを感じるホスピタリティがない人は、やがて疲弊してしまうのも無理のないことです。
⑤新しいことに積極的でない
経理の仕事は、資格よりも実務経験が重視される傾向にあります。
これは、税務や会計処理・ソフトウェアの進化など、経理の常識に関するファクターが年々変わっていくことに一因があり、経理というポジションでは諸々の勉強が常々求められます。
自習をする習慣がない人にとっては、日々の職務が苦痛になるはずです。
辞めたいと思った時に考えておくべき注意点
ここまでご紹介した「経理を辞めたい理由」や「経理に向いていない人の特徴」を踏まえたうえでやはり退職や転職を希望する場合は、一度冷静になって以下の2点を考えておくことをおすすめします。
1.経理経験者として評価されるスキルを身につけているか
転職活動においては「前職で培った知識や経験」について注目されることが多いため、経理経験者として評価されるスキルを身につけているかどうかを考えてみましょう。
一般的には3年以上の実務経験の有無が評価のポイントといわれていますが、単なる経験年数ではなく「この業務は任せてください」と自信を持って言えるようなスキルが必要です。
もし思い浮かばない場合は転職でのキャリアアップは難しい可能性もあるため、現在の業務を「転職への準備」と割り切ってもうしばらく在籍するのもひとつの方法です。
その際には、現職でキャリアを積むと同時に資格取得にもチャレンジし、転職活動を有利に行うための武器をできるだけ多く揃えることをおすすめします。
2. 経理業務と職場環境のどちらに悩みを抱えているのか
場合によっては職場環境の悩みから派生して「経理を辞めたい」といった考えが生じている可能性もあるため、根本的に経理業務と職場環境のどちらに悩みを抱えているのかを見極めることも大切です。
たとえば「経理以外の仕事が経理業務を圧迫している」「相性の合わない後輩がいる」といったケースであれば、まずは現在の環境を変えてもらうことは可能かどうかを上司に相談してみるとよいでしょう。
そういった悩みの相談にはかなりの勇気がいりますが、退職や転職においても同等程度、あるいはそれ以上のエネルギーを要します。
相談をきっかけに悩みが解消されることも多くあるため、まずは職場環境の改善に向けて行動することから始めてみてはいかがでしょうか。
経理の悩みは転職で解決できる?
上記の注意点を踏まえたうえで「転職が最適な解決方法」と判断した場合は、転職に向けてひとつひとつのステップを慎重に進めていきましょう。
経理はあらゆる企業に必要な部署であり、専門知識が求められることから、経理経験者は転職市場で大変重宝されます。ただし、悩みの種類に合った転職活動方法や転職先を選ぶ必要があるため、常に「現在の悩みを転職によって解決できるのか」と心に問いながら活動を進めることが大切です。
もし職場環境に悩みがあった場合は、転職先でも同じ理由で苦しまないように「社内の雰囲気や社風」を事前に把握しながら慎重に志望企業を選定する必要があります。転職エージェントを利用すれば、業界に精通したコンサルタントが自分に合った社風の企業を紹介してくれるため、安心して転職へと踏み切れるでしょう。
なお、経理業務自体への適正が転職理由であれば、経理経験を活かせる経理以外の職種への転職を目指すことをおすすめします。その際も転職エージェント経由で求人探しを行うことで、自分の武器にマッチした企業を効率的に見つけられます。
経理経験者におすすめのキャリアパス
ここでは、経理経験者におすすめのキャリアパスをご紹介します。現在の悩みや興味・関心を踏まえながら、ご自身に合う転職先を見極めてみてください。
他社の経理
もし経理の業務自体に悩みがなく、「これまでの経験を活かして経理でのキャリアアップを目指したい」とお考えなら、他社の経理への転職がおすすめです。その際は、企業の社風に注目することはもちろん、担当する業務内容や年収、福利厚生などの違いもチェックしながら、じっくりと比較検討したうえで応募企業を選定するとよいでしょう。
財務・管理会計
財務や管理会計部門への転職もおすすめです。中小・ベンチャー企業であれば経理が財務・管理会計もあわせて担当することが多いですが、規模の大きな企業では別々の部署で業務を行う傾向があるため、求人をチェックする際にぜひ注目してみてください。
経営企画
「経営企画」と呼ばれる職種も、経理出身者に向いています。企業が掲げる経営目標達成に向けて事業計画の立案や市場における自社と競合のデータの収集・分析などを行う部署で、経営陣を直接的にサポートする大変重要な職種です。
経営企画として採用されるためには経理の知識だけでなく会計・財務についての知識や分析力、企画力、コミュニケーション力などが求められるため、現職で経理業務に携わりながら経営の勉強も行い、しっかりと準備をしたうえで転職を目指すことをおすすめします。
会計事務所
記帳代行や税務申告代行などを行う「会計事務所」も、経理で培った知識や経験を活かせる職種です。大手企業と中小・ベンチャー企業では担当する業務の幅に大きな違いがあるため、自分に合った仕事内容かどうかに注目しながら応募企業を選んでみてください。
経理経験者の転職成功事例
最後に、経理経験者がMS Agentを通じて転職を成功させた事例を2つご紹介します。
非上場経理担当からプライム上場企業の経営企画担当に転職された30代女性の成功事例
Mさん(30代女性)
転職前:非上場メーカーでの経理担当(年収450万円)
転職後:東証プライム上場企業での経営企画担当(年収450万円)
メーカー企業における経理担当者として、日々の経理業務や決算業務のほか、社長直下のプロジェクトなどにも参画した実績を持つMさん。30代に突入し、「自分のスキルをより高められる環境で働きたい」といった想いで転職を決意されました。
前職で各種プロジェクトの遂行に関わった経験が評価され、最終的には東証プライム上場企業での経営企画部への内定を勝ち取ります。経理業務を幅広く担当していたことも、会社経営に関わる数値の理解や分析などに役立つと判断され、有利に働いた印象です。
所有資格や年齢にとらわれず、熱意と理想で大きなキャリアチェンジを決意!50代・税務スタッフの事例
Tさん(50歳・女性)
転職前:一般事業会社(年収500万円)
転職後:中堅税理士法人(年収500万円)
Tさんは、長年の経理業務で顧問税理士とやり取りをするなかで「自分も企業を外部から支援したい」といった想いが高まり、税務・会計面からサポートできる会計事務所(税理士法人)への転職を決意。クライアントと密接な関係を築いている税理士法人への転職を目指されていたことから、MS Agentではクライアントとの連携が深い中堅税理士法人の求人をご紹介しました。
面接慣れしていないTさんに何度か面接対策の機会を設けることで、実際の面接時には「数ある法人のなかでなぜこの法人なのか」を明確に答えることに成功。先方への熱意がしっかりと伝わったことが、Tさんの転職成功の鍵と言えるでしょう。
まとめ
「経理を辞めたい」とお考えなら、まずは辞めたい理由を明確にすること、転職時に有利となるような武器が備わっているかどうかを見定めることが大切です。
そのうえで、転職が悩みの改善に向けた最善の方法であると確信した場合には、ご自身に合った活動方法で適切な転職先を慎重に見極めてみてください。
この記事を監修したキャリアアドバイザー
大学卒業後、食品メーカー営業を経て2005年MS-Japan入社。企業側営業担当を1年半経験し、以降はカウンセラー業務を担当。若手中堅スタッフの方から、40~50代のマネージャー・シニア層の方まで、年齢層問わず年間500名以上をカウンセリングさせていただいています。
企業管理部門全般~会計事務所など士業界、会計士・税理士・弁護士資格者まで弊社の特化領域全般を担当しています。
経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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