2024年04月04日

経理の「業界選び」の注意点とは?業界別特徴や未経験におすすめの業界など

管理部門・士業の転職

経理はどのような企業にも必須の機能であるため、経理への転職を考える場合、多種多様な業界から選択肢を見つける必要があります。
しかし、経理は業界によって仕事内容や求められるスキル、キャリアパスが大きく異なります。

この記事では、経理の「業界選び」における重要なポイントを解説します。
業界別の特徴働き方未経験者のファーストキャリアとしておすすめの業界なども取り上げていきますので、ぜひ今後の参考にしてください。

管理部門・士業の転職

まずは経理の求人をご確認したい方はこちら

経理・財務の求人情報

経理・財務の求人情報

上場企業・IPO準備企業の管理職や20~30代向け、未経験OKなど幅広い経理求人と 財務のキャリアアップを目指すせる求人や、スペシャリスト向けの財務求人など、数多くご用意しております。
弊社のみが扱っている求人も多いため、ぜひご確認ください。

経理の転職市場動向

コロナ禍以降、経理・財務の転職市場は活性化しています。
直近4年間、求人数は増加傾向にあり、特にIT、製造、サービス業界では求人が多く、全体の6割以上を占めています。
経理は企業規模を問わず必須の機能であることから、転職する際にも幅広い選択肢があり、転職活動には追い風が吹いている状況であるといえます。

慢性的な人材不足が社会問題化している昨今、もちろん経理も例外ではなく、求職者優位の売り手市場が長引いているため、多様な背景を持つ人材が求められています。
かつては30代・40代の即戦力や幹部候補の経験者が中心でしたが、現在は未経験者や経験が浅い若手、さらには50代以上の経験豊かなスペシャリストにも門戸が広がっています。

まずは転職エージェントに無料相談する

経理の転職で「業界選び」の注意点

業界によって求められるスキルや働き方が異なる

経理は基本的にどの会社でも似た業務を行いますが、業界によって求められるスキルや働き方には大きな違いがあります。
例えば、在宅勤務の有無、業務のスピード感、若手の育成方針などは業界によって大きく異なるため、自分に合った働き方を実現するためには業界選びが重要です。
適切な業界を選ぶことで、長期的なキャリア形成にもつながります。

転職活動には一貫性が求められる

転職活動では、面接時に他社への応募状況などを質問されることがあります。
この際、一貫性のない業界選択は不利になることがあります。
特に現職と異なる業界への転職を考える場合、変更理由を明確に説明する必要があります。
自分のキャリアプランや業界選択に対する明確な理由付けは、面接官にあなたの意欲や適性を理解してもらうためにも重要です。

まずは転職エージェントに無料相談する

業界による経理業務の特徴

それぞれの業界別に経理業務の特徴や求められるスキルについて解説します。

IT業界

IT業界の経理では、成功報酬型契約をはじめとする複雑な取引が多く、これらに精通し、正確に計算する能力が求められます。
また、IT用語の理解、会計システムの運用能力、経営的視点も重要です。
効率化を重視しがちなIT企業では、会計業務の自動化への適応も必要とされています。

金融業界

金融業界の経理業務では、高度な事務能力と専門知識が必要です。
日々の出入金管理、帳簿付け、伝票整理、国税庁や税務署との対応など、広範な業務に加え、現場の取引から生じる会計問題に対応する能力が求められます。
経理資格や一定の語学力を備えている場合、高く評価される傾向も見られます。

製造(メーカー)業界

製造(メーカー)業界の経理では、工業簿記の概念が必須です。
原材料から製品を作り出す工程での原価計算には、材料費、労務費、経費を含む詳細な分析が求められます。
また、製品ごとの直接費と間接費の区分け、それに基づく正確な製造原価の計算能力が必要とされています。

アパレル業界

アパレル業界の経理では、「売価還元法」による会計処理が特徴的です。
多種多様な商品の原価を効率的に計算するため、利益率に基づいてグループ化し、期末時に原価計算を行います。
日々の売上の管理・計上、頻繁に変動する買い掛け金、在庫管理、ポイントシステムに関わる経理処理など、煩雑な業務が求められます。

商社

商社の経理では、一般的な経理業務に加え、連結決算、監査対応、国際会計基準の適用などが求められます。
工業簿記は不要ですが、輸入消費税、輸出免税、為替変動リスクへの対応、国際的な取引の会計知識が必要です。
また、市場のニーズや動向の調査、営業データの収集・分析など経営戦略支援も重要な業務です。

ホテル業界

ホテル業界の経理では、多岐にわたる売上管理(宿泊代、レストラン、宴会等)と、クレジット管理業務が重要です。
現金の管理、売掛金・買掛金の処理、伝票整理、データ入力、ファイリングなど細かな事務処理が求められます。
さらに、経費管理(修繕費、給与、税金等)と財務管理(売上集計、財務諸表作成、資産管理)も重要な業務です。

医療業界

医療業界の経理業務は、独自の会計ルールや特有の勘定科目を使用し、医療特有の決算書類と仕訳を扱います。
一般企業での経理スキルが活かせる部分も多いですが、医療事務とは異なり、経営管理の一環としてバックオフィスでの業務が中心です。

不動産業界

不動産業界の経理では、売買、仲介、賃貸の業務ごとに特有の処理が必要です。
売買では在庫計上と消費税の課否判定、特に土地は非課税、建物は課税取引となります。
仲介では不動産の保有が少なく、賃貸では家賃収入、礼金、権利金、更新料の管理と、減価償却費や修繕費、税金の計上が重要です。

経理未経験者におすすめの業界とは

未経験者が経理職での転職を考える際、特におすすめの業界はIT製造(メーカー)です。
IT業界は20年以上の成長産業であり、AIやRPAの導入によって、更なる成長が見込まれています。
IT業界の経理としてキャリアを重ねることで企業成長の過程を間近で体験できるほか、ITツールの活用法を学べるため、スキルアップも期待できます。

ただし、激務になる可能性がある点は留意が必要です。
一方、製造業は年収水準が高く、市場安定性があり、原価計算のスキルを習得できるメリットがあります。
ただし、工場配属や転勤の可能性、成長面での制限はデメリットとして考慮する必要があります。

まずは転職エージェントに無料相談する

企業規模・成長ステージによる経理業務の特徴

業界選びも重要ですが、企業規模企業の成長ステージによっても経理業務や求められるスキルが異なりますので、これらについての特徴について解説します。

ベンチャー企業

ベンチャー企業の経理では、幅広い業務範囲多岐にわたる役割が求められます。
管理部門の整備が遅れがちなため、経理だけでなく人事、総務、法務などの見識も必要となることも少なくありません。
こういった背景より、未経験者でも簿記の資格取得や会計事務所での経験を通じて、多様なスキルを身に付けることが採用につながる可能性があります。

IPO準備企業

IPO準備企業の経理業務では、財務諸表の作成・開示、監査法人や証券会社への対応が重要です。
また、経営企画、人事、マーケティングなど多岐にわたる業務に携わる可能性もあります。経験者は特に重宝され、即戦力としての評価が高いですが、未経験でも意欲次第では採用の可能性があります。

中小企業

中小企業の経理は幅広い業務に対応する必要があります。
大企業と異なり、会計事務所や社労士へのアウトソーシング範囲によって担当する業務範囲が変わるため、多様な経理業務に柔軟に対応するスキルが求められます。
また、企業規模によっては月次決算を行わないケースもあり、経理業務の内容が狭まることもあります。

大手企業

大手企業の経理では、経理実務の幅広い経験マネジメント能力国際会計基準への理解英語力などが重要です。
20代はポテンシャル重視での採用もありますが、30代ではこれらの専門スキルが強く求められます。

上場企業

上場企業の経理業務では、四半期ごとの決算報告が必要で、会計基準に則った複雑な計算や開示が求められているため、有価証券報告書や連結財務諸表の作成スキル税務報告書の作成能力が重要です。
また、経理部門には十分な人員とシステムが配備されており、業務は細分化されているため、働きやすい環境が整っています。
他の業務の担当者、異なる部署との円滑なやり取りも多いので、コミュニケーション能力も不可欠です。

ホワイト企業の経理に転職したい場合は?

ホワイト企業は高い給料水準、残業の少なさ、有給休暇の多さ、低い離職率、充実した福利厚生、安定した業績と将来性、女性の仕事と育児の両立支援、整備された研修制度と社員教育、透明な人事評価制度、良好な社風と職場環境、快適なオフィス環境などの特徴を持っています。
これらを見抜くためには、面接が重要です。
面接は会社を選ぶチャンスでもあり、面接官の対応質問内容面接部屋への案内などからホワイト企業かどうかのヒントが得られます。
十分な情報収集と面接時の観察を通じて、自分に合った企業選びを徹底しましょう。

まずは転職エージェントに無料相談する

経理の業界選びはMS Agentにご相談ください

経理の就職・転職で業界選びに迷ったら、管理部門と士業に特化した転職エージェント「MS Agent」にご相談ください。
MS Agentは業界別の経理の特徴を熟知しており、募集側の企業に対するヒアリングを通じて、社内の雰囲気や業務の流れなども事前に把握しています。

皆さまの希望する条件に合った求人の紹介だけでなく、応募企業に合わせた応募書類の添削や面接対策も提供しておりますので、経理職への転職活動をより効率的に進めることができます。
就職・転職を希望される方は完全無料でご利用いただけますので、ぜひこの機会に利用登録を済ませてみてはいかがでしょうか。

まとめ

経理の転職における業界選びの重要性とその注意点などについてご紹介しました。
業界によって求められるスキルや働き方が異なるため、自分に合った業界を見極めることが重要です。
また、一貫性のあるキャリアパスを意識することも転職成功の鍵となります。

未経験者の場合には、成長可能性の高いIT業界や安定した製造業がおすすめです。
昨今の経理の転職市場は活発なので、未経験者にも大きなチャンスが目の前にある状況であり、適切な業界選びによって経理としての理想的なキャリアをスタートさせることが可能です。

自力での就職・転職活動に少しでも限界を覚えたなら、「MS Agent」利用を検討されてみてはいかがでしょうか。
経理の就職・転職サポート実績を豊富に持っているため、効率的な転職活動を実現しやすくなります。

管理部門・士業の転職

この記事を監修したキャリアアドバイザー

森澤 初美

カナダ州立大学卒業後、新卒でMS-Japanへ入社。求人企業側の営業職を経験した後、2014年にキャリアアドバイザーへ異動。2016年からは横浜支社にて神奈川県内の士業、管理部門全職種を対象にこれまで3000名以上のカウンセリングを担当。現在は関東全域を対象に経理・財務・経営企画・CFO・公認会計士・税理士・税理士補助スタッフなどの会計系職種を幅広く担当。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 外資・グローバル企業 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ IPO ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ USCPA ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

あなたへのおすすめ求人

サイトメニュー

職種で求人を探す
資格で求人を探す
勤務地で求人を探す
資格の転職情報を調べる
転職セミナー・個別相談会
転職サービス紹介
転職ノウハウ
求人企業の皆様へ
MS-Japanについて

業界最大級の求人数・転職支援実績!管理部門・士業の転職に精通した専門アドバイザーがキャリア相談~入社までサポートいたします。

無料でキャリア相談する

関連おすすめ記事

新着記事

Manegyニュースランキング

マネジーでポイントを貯めて、
豪華商品に交換しよう!

詳しくはこちら

powered by

業界最大級の求人数・転職支援実績!管理部門・士業の転職に精通した専門アドバイザーがキャリア相談~入社までサポートいたします。

無料でキャリア相談する