50代の“ホンネの転職理由”ランキング!「年収」よりも大切な条件とは!?
企業の人手不足や年金支給の引き上げを背景に、シニア人材の流動化が進んでいます。
そこで今回は、MS-Japanの最新登録者データを元に50代ビジネスパーソンの“ホンネ”の転職理由を調査し、ランキングを作成しました。
「人生100年時代」と言われる今、50代はまだまだ折り返し時点であり、働き盛りでもあります。
この調査を参考に、50代からのキャリアプランを考えみてはいかがでしょうか。
活況する50代の転職!登録者は過去5年で2倍以上!
弊社に登録している50代の求職者は過去5年間で2倍以上となっています。
企業の人手不足を背景に、シニア人材の活用が叫ばれる中、60代からのキャリアを見据えて転職を考える人が増えてきています。
次に、50代の登録者の現年収と希望年収を見ていきます。
※データは2019年4月~8月の登録者
50代前半の平均年収は756万円で、希望年収は685万円。
50代後半の平均年収は851万円で、希望年収は665万円となっており、50代の希望年収は現年収よりも下回る結果となりました。
転職することで年収が落ちるのは致し方ないと考える人が多いといえるでしょう。
もし、50代の転職で年収を上げたいと考えている方は、下記の記事を参考ください。
【参考記事】50代での転職、年収はどうなる!?成功のポイントは?
50代の“ホンネの転職理由”ランキング!
※調査対象:2019年8月にカウンセリングした 50代の求職者100名
50代の転職理由1位は「人間関係」となりました。
2位は「経験を幅広く活かしたい」といったポジティブな理由、3位は業績悪化などによる「会社に対する不安」でした。では、詳細をみていきましょう。
1位「人間関係」 親会社から天下ってきた上司が…
50代の転職理由の1位は「人間関係」という結果でした。
「人間関係」は、どの世代でも多い転職理由ですが、50代でも例外ではないようです。
50代でも上司などによるパワハラを受けている方も多く、親会社から天下ってきた上司や70歳のお局さんとの関係に悩まされるといった話もありました。
・親会社から天下ってきた上司が自分勝手で聞く耳をもたない
・70歳のお局さんが嫌だった…人間関係に悩み、環境を心機一転したい
・経営企画部の上司から「更年期障害じゃないの?」と言われた
・「管理部門はお金を生み出す部署じゃないので自分の役割を考えていかないと利用価値はない」と言われた
・好き勝手する出向者と仕事をできるだけしたくない若者社員ばかりで、モチベーションダウン
・同族企業で理不尽なことが多く仕事をさせてもらえない
2位「経験を幅広く活かしたい」 もう一花咲かせたい!
50代の転職理由の2位は「経験を幅広く活かしたい」といったポジティブな理由でした。
60代になると、勤めている会社で年収が落ちることも多くなってきます。
「それならば、これまでの経験を活かして社会貢献したい」と考える方も多く、60代以降のキャリアを見据え、多少年収が落ちてもやりがいのある仕事に就くために転職を考えているのが50代の特徴です。
また、「キャリアを戻したい(8位)」も同様に、異動などによって自身の経験が活かせないポジションに歯がゆさを感じ、より経験を活かせるポジションを求めて転職を考えているといえます。
60歳を超えてもバリバリ働き、「もう一花咲かせたい!」といった方々が顕著になってきているといえるでしょう。
・次のステージでもう一花咲かせたい!
・これまでの経験をベンチャー企業(IPO企業)で活かしたい
・監査役室の業務が形骸化しており、業務量も少なくやりがいを感じられない。今までの経験をより活かせる環境で社会に貢献できるような働き方をしたい
・年収が下がるなら別の会社でもう一度頑張りたい
・60歳以降も、やりがいを持って仕事を続けていきたい
3位「会社に対する不安」 海外事業の失敗が響き業績が低迷…
50代の転職理由の3位は、「会社に対する不安」です。
その最も多い原因は、業績の不振による先行き不安でした。
これは裏を返せば、60代のキャリアを見据え、より長く働こうと考えている結果といえるでしょう。
・4期連続赤字で将来不安
・業績が上がり利益も出ていると聞いていたが、本当は赤字だった(粉飾決算)
・海外事業の失敗が響き業績が低迷
・親会社が変わり、組織編制なども大がかりに。人事部門も廃止するかもしれないと言われており、今後大規模な人員削減もありえる。
その他の転職理由
上記トップ3の他にも、「業務内容を変えたい、スキルアップ」が4位につけており、まだまだキャリアを上げようとする野心的な50代の方々が増えている印象です。
7位の「通勤」を理由としてあげている方の多くは、「親の介護」が要因でした。
50代になると「親の介護」に時間を割くため、通勤時間の短縮やUターン転職を希望する方もでてきています。
9位の「給与アップ」を転職理由としてあげている方の中には、「子供(2歳)の養育費を考えて」といった方もいました。
割合は少ないですが、昨今の晩婚化を背景に、家族のために給与アップを望んで転職を希望する方も少なからずいるようです。
まとめ
50代の転職理由をみると、60代で定年退職してゆったりと過ごしたいというより、60代以降もこれまでの経験を活かしてバリバリ働いて社会貢献していきたいという方が増えていると感じます。
「人生100年時代」といわれる今、50代を人生の折り返し地点ととらえ、70代・80代になっても働くためのキャリア設計を当たり前にするような時代になっているのではないでしょうか。
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