経営企画への転職は難しい?最新の転職市場や転職成功のポイント、おすすめ求人を紹介!



経営企画は、経営戦略の立案と実現を担う重要なポジションとして多くのビジネスパーソンに注目されています。
近年、事業成長やM&Aを背景に経営企画の採用ニーズは高まりつつありますが、求人数は限られており、転職難易度は高いとされています。
本記事では、「経営企画への転職が難しい」と言われる理由を紐解いたうえで、2025年最新の転職市場動向や転職時に求められるスキル、キャリアパスの描き方などを整理し、転職成功に向けた具体的なポイントを解説します。
【最新】経営企画の求人情報
管理部門・士業に特化した転職エージェントMS-Japanでは、経営企画の求人をご紹介しています。
以下は、最新の経営企画求人です。
経営企画(管理会計メイン)/DX推進事業
仕事内容 |
・収支計画の策定 ・予実管理および分析 ・分析結果に基づいた課題の抽出、改善提言 |
必要な経験・能力 |
・四年制大学または大学院を卒業/修了 ・ExcelやPowerPointで報告資料の作成経験 ・経営管理の実務経験 |
想定年収 |
500万円 ~ 800万円 |
経営企画室担当/未経験者歓迎
仕事内容 |
・経営戦略、長期・中期の経営計画の取りまとめ ・経営合理化策の検討・推進 ・関係部署に対する情報提供・部署間の調整 |
必要な経験・能力 |
・社会人経験2年以上 |
想定年収 |
550万円 ~ 650万円 |
経営企画/IPO準備中
仕事内容 |
・全社レベルでの戦略立案取りまとめ ・KGI/ KPI設定・進捗・管理 ・IPO準備関連実務の遂行 |
必要な経験・能力 |
・Excelの上級スキル ・基本的な財務、管理会計に関する知識 ・医薬品や医療機器、ITのいずれかに関する業務経験 |
想定年収 |
800万円 ~ 1400万円 |
経営企画の仕事内容
経営企画への転職を検討する際、実際の業務内容を深く理解することは欠かせません。
経営企画の役割は、単なる戦略立案にとどまらず、経営層と現場をつなぎ、全社の成長を牽引する「企業の羅針盤」として機能します。
本章では、経営企画の主要業務を3つに分けて詳しく解説します。
中長期的な経営戦略の立案
経営企画の中核となる業務が、中長期的な経営戦略の立案です。
これは、3〜5年先を見据えた企業の成長戦略を構築する重要なプロセスであり、事業ポートフォリオの最適化や新規事業の方向性決定、資源配分の指針づくりに直結します。
この業務では、SWOT分析やPEST分析、3C分析などの戦略フレームワークを活用して、社内外の環境を定量・定性の両面から詳細に分析します。
市場動向、競合の動き、自社の強み・弱みを可視化し、経営層の意思をもとに数値目標と戦略仮説を立てていきます。
具体的なアウトプットには、中期経営計画、グローバル展開戦略、M&A戦略などがあり、経営会議や取締役会での提案資料作成も含まれます。
立案した経営計画の落とし込み・実行
立案した戦略が組織全体で実行され、実際の成果に結びつくように設計することも、経営企画の重要な役割です。
ここでは、戦略を行動計画やKPIに落とし込み、現場レベルに浸透させるための仕組みを整えます。
たとえば、各部門の業務計画や人員配置、予算編成への落とし込みを主導し、プロジェクト単位でのスケジュール設計やタスク分解を行います。
全社横断での調整が必要な場合には、利害調整や説明会の実施なども担当し、共通認識の醸成を図ります。
実務レベルでは、部門横断のプロジェクトマネジメントや、新規事業の立ち上げ支援、業務改革の推進などを担います。
部門ごとの施策が戦略と乖離しないよう、全社最適の視点でのファシリテーションが求められます。
実行した経営計画の進捗管理
戦略の実行後は、その成果と進捗をモニタリングし、必要に応じて軌道修正を行うのも経営企画の役割です。
これは、PDCAサイクルを回す機能としての位置づけであり、継続的な改善活動に直結します。
進捗管理では、財務KPI(売上高、利益率、ROEなど)や非財務KPI(顧客満足度、従業員エンゲージメントなど)を用いて予実管理を行います。
KPIレビューや経営会議での報告資料作成、四半期ごとの差異分析・改善提案の実施などが主な業務となります。
さらに、外部環境の変化や社内の状況に応じて、当初の計画の見直しを行う柔軟性も必要です。
特に経営ダッシュボードやBIツールを活用したリアルタイム分析体制の構築など、DX推進の一環としての役割も拡大しています。
経営企画は、戦略立案から成果のマネジメントまでを一貫して担い、企業の持続的な成長を支える中枢的なポジションです。
分析力や戦略的思考だけでなく、コミュニケーション力やプロジェクト推進力も問われる、極めて高度な職種といえるでしょう。
▶ 経営企画の仕事内容を解説!企業経営の舵取りを行う重要な役割とは?
経営企画の転職が難しいと言われる理由
経営戦略の中核を担う「経営企画」は、経営に関わりたいと考えているビジネスパーソンにとって魅力的なキャリアですが、転職市場では「狭き門」として知られています。
特に、限られた採用枠と高い専門性の両面から、他の管理部門と比較しても転職の難易度は高い傾向にあります。
ここでは、転職が難しいとされる主要な2つの理由を解説します。
募集人数が少なく競争率が高い
経営企画は、戦略立案から実行支援までを”少数精鋭”で担う組織であるため、そもそもの人員が少なく、欠員補充や組織再編のタイミングでしか求人が出にくいという特徴があります。
特に大手・上場企業では、社内人材の抜擢やジョブローテーションによる登用が優先されるため、中途採用の公開枠は限られ、倍率が高くなる傾向にあります。
高い専門性が求められるケースが多い
経営企画では、経営層と直接連携しながら、企業全体の成長戦略や新規事業の推進、M&A対応などを担います。
そのため、求められるスキルは多岐にわたり、戦略立案力・財務会計の知見・業界知識・データ分析力・プレゼンテーション能力など、実践的かつ高度なスキルが必要です。
近年では、Excelに加え、BIツール(Tableau、Power BIなど)の操作スキルも求められる傾向にあります。
また、業界特有の知識や即戦力性が重視されるため、未経験者や異業種からの転職ではハードルの高さを感じやすい職種といえるでしょう。
経営企画の最新転職市場(2025年)
2025年現在、経営企画の求人は堅調に推移しており、採用ニーズの高い状態が続いています。
企業の成長戦略やM&A、新規事業開発、DX(デジタルトランスフォーメーション)、ESG経営といったテーマが加速する中で、変革の中核を担う人材として、経営企画の役割が再評価されています。
DX・ESG領域の強化によるスキルニーズの変化
近年は、DXやESG経営(環境・社会・ガバナンス)への対応が経営上の重要課題となっており、これらの文脈に対応できる経営企画人材のニーズが高まっています。
特に、デジタル技術を活用した新規事業の立ち上げ、業務改善、BIツールによる経営データの可視化など、データ分析やITリテラシーを伴う戦略立案スキルが重視される傾向にあります。
また、サステナビリティ方針を企業価値向上につなげる「構想力」も問われる場面が増えており、従来の財務・戦略スキルに加えた“新しい専門性”が評価されています。
M&A・IPO関連の求人で需要が高い
経営企画の中でも、M&A戦略やIPO支援に携わるポジションのニーズは安定的に推移しています。
特に、成長フェーズにある中堅企業やスタートアップでは、資本政策の立案、監査法人・証券会社との折衝、PMI(買収後統合)といった一連の経験を持つ人材が高く評価されます。
M&A・IPOに関する求人も増加しており、今後も非連続的成長を志向する企業を中心にこの傾向は継続すると見られます。
採用の二極化と多様なキャリアパスの広がり
採用動向は企業規模や成長フェーズによって二極化しています。
大手・上場企業では選考が厳格化し、戦略コンサル出身者やM&A経験者といった高度な専門性を持つ人材同士の競争が激化しています。
一方で、中堅・中小企業でも経営企画の採用が拡大しており、事業再構築やガバナンス強化を担う“経営改革人材”としての期待が寄せられています。
経営企画への転職を成功するために重要な7つのスキル
経営企画への転職を成功させるには、以下の7つのスキルが重要です。
1.経営戦略の立案と実行における高い専門知識
経営戦略の立案と実行には、高い専門知識が不可欠です。
経営戦略は企業の将来を左右する重要な要素であり、その立案と実行には幅広い知識と経験が求められます。
2.プロジェクトマネジメント能力
プロジェクトマネジメント能力は、経営企画転職での成功に欠かせません。
経営企画では、複数のプロジェクトを同時に進行し、期限や予算を管理する必要があります。
そのため、プロジェクトマネジメント能力が重要です。
特に、年単位の長期的な経営戦略を管理した経験は、経営企画として高く評価されます。
転職面接時は、プロジェクトマネージャーとして、プロジェクトを遂行し、成果を上げた経験を具体的に紹介しましょう。
3.市場分析と競争戦略の洞察力
経営企画では、市場のトレンドや競合状況を把握し、適切な戦略を立てる必要があります。
そのため、市場分析と競争戦略の洞察力が求められます。
これらの洞察力を養うためには、過去のプロジェクトで市場分析や競争戦略を行い、結果を具体的に示す必要があります。
市場分析と競争戦略の洞察力を養うことで、経営企画への転職成功に近づけます。
4.AI・先端技術トレンドへの感応力とデータ活用スキル
経営企画職においては、AI(人工知能)やBIツールをはじめとする先端技術を、いかに経営戦略や事業改善に活かせるかが問われる時代になっています。
最新の技術トレンドに対して敏感であることはもちろん、それらを理解し、自社の経営課題と結びつけて活用できるスキルが求められます。
たとえば、生成AIやデータ分析ツールを活用して、市場や社内データを効率的に分析し、戦略立案やリスクマネジメント、新規事業の検討に役立てる取り組みは、すでに多くの企業で進んでいます。
経営企画としては、これらの技術を単なるツールとしてではなく、組織の変革を支える手段として戦略的に活用する視点が重要です。
経営企画を目指す方は、常に最新の技術動向を学びながら、それを自社の課題解決や成長戦略に結びつける力を養うことが求められます。
5.リーダーシップとコミュニケーションスキル
リーダーシップとコミュニケーションスキルは、経営企画においても重要なスキルです。
経営企画では、他のチームメンバーや関係者と協力してプロジェクトを進める必要があります。
経営陣が考えた経営戦略を全社に落とし込むためには、経営戦略が決まった背景や経営陣の考えをかみ砕き、全社に説明する必要があります。
また、その戦略に対して賛同を得る為には経営企画が率先してコミュニケーションをとる必要がある為、経営企画においてリーダーシップとコミュニケーションスキルは重要であると考えられます。
6.ビジネスプレゼンテーションと報告書作成能力
経営企画では、他のメンバーや上司に対して自分の考えを提案することも求められ、自分の考えに賛同してもらうためには、ビジネスプレゼンテーションと報告書作成のスキルが重要です。
ビジネスプレゼンテーションでは、データを正しく分析し、論理的に説明する必要があります。
また、報告書の作成では、第三者が見た際に何についての報告書なのかを明確にして、目的にあった書き方で報告書を作成する必要があります。
最近では、目的別の報告書テンプレートなども活用しながら、経験を積んで作成スキルを習得しましょう。
7.経営企画の変革力と柔軟性の養成
経営企画の変革力と柔軟性の養成は、経営企画転職で成功するために必要です。
ビジネス環境は常に変化しており、それに合わせて経営企画も柔軟に対応できる能力が求められます。
以上が、経営企画転職で成功するための7つの必須スキルです。
これらのスキルを磨くことで経営企画の転職成功へ近づくことが出来ます。
経営企画への転職を成功に導く5つのステップ
経営企画への転職は、高度なスキルが求められ、転職は難しいと言われています。
しかし、正しいステップを踏み、計画的に準備を進めることで成功確率を大きく高めることが可能です。
ここでは、転職成功に向けた5つの具体的なステップを解説します。
1.長期的な転職計画を立てる
経営企画は非公開求人も多く、突発的に募集されるケースが多いため、1年程度の長期的な転職活動を前提に計画を立てましょう。
まずはキャリアの棚卸しを行い、「なぜ経営企画に転職したいのか」「どのような業界・企業で活躍したいのか」など、目指す方向を明確にしましょう。
また、長期的な転職計画を立てることで、経営企画に必要なスキルの取得や関連業務経験を積むこともできます。
2.経営企画に求められるスキルを磨く
経営企画への転職を成功させるには、経営企画への適性がある事を客観的に判断してもらう必要があり、その判断材料として経営企画に必要なスキルを身に付け、磨くことが重要です。
具体的なスキルの内容は「経営企画転職で成功するための7つの必須スキル」の章で紹介しています。
経営企画のスキルを磨くためには、効果的な学習方法を取り入れることが重要です。
経営企画スキルを磨くことで、経営戦略の立案や市場分析などの専門知識を向上させ、経営企画において優れたパフォーマンスを発揮することができます。
具体的な学習方法としては、オンラインコースや研修プログラムへの参加、業界の専門書などがあります。
効果的な学習方法を取り入れることで、経営企画スキルを磨き、難関とされる経営企画での転職における競争力を高めることができます。
3.面接対策のポイントと注意点
経営企画の面接では、具体例やエビデンスを用いた志望動機や自己PRなど適切な準備が重要です。
面接では、経営企画に求められるスキルや経験を具体的に示すことが求められます。
エビデンスや具体例を用いて志望動機や自己PRを伝えることで、自身の実績や能力をアピールすることができます。
これまでに携わったプロジェクトの成功例や経営戦略の立案・実行における成果を具体的な数字や事例と共に紹介することが有効です。
これにより、面接官に自身の能力や経営企画への適正をアピールし、転職を成功させることができます。
4.経験を活かせる求人を選ぶ
経営企画という職種名がついていても、実際の業務内容や期待される役割は企業によって大きく異なります。
たとえば、上場企業では中期計画や予算統制などが中心となる一方で、スタートアップではゼロから仕組みを作り上げる経験が求められることが一般的です。
また、M&Aを主軸とするポジションと、新規事業開発が中心のポジションとでは、必要な知識や経験も大きく変わってきます。
自分が過去に積み上げてきた経験の中で、どの要素が活かせるのか、どのような組織・フェーズでその価値が最も発揮されるのかを見極め、求人を選定することが大切です。
採用要件だけでなく、配属部署の立ち位置や上長の役職など、組織の文脈も含めて理解することで、入社後のミスマッチを避けることができます。
5.経営企画に強い転職エージェントを使う
経営企画のように専門性が高く、経営に関わる重要な職種への転職活動では、一般的な求人サイト(自己応募)よりも、転職エージェントがおすすめです。
中でも、経営企画を含む管理部門に特化したエージェントであれば、経営企画の業務実態や選考傾向を熟知しており、ミスマッチの少ない求人提案が可能です。
管理部門・士業に特化した転職エージェントMS-Japanでは、非公開求人も多数取り扱っており、初回のキャリア面談から選考対策、内定後の条件交渉のアドバイスまでを一貫してサポートしています。
自身の希望条件やキャリアの方向性をしっかり伝えたうえで、エージェントと転職活動を進めることが、転職成功への近道となります。
経営企画の転職理由・志望動機
転職活動において、「転職理由」と「志望動機」は面接でよく質問される内容です。
また、転職理由と志望動機に一貫性を持たせることで、面接官が納得する内容になります。
経営企画のよくある転職理由
経営層との距離を縮めたいという意欲
経営企画を志望する転職理由の一つに、より経営判断に近い立場で働きたいというキャリア志向があります。
たとえば、現職が経理職で予算管理や業績報告にとどまっている場合、経営層との戦略的な対話に関われないことに物足りなさを感じるケースが多くあります。
経理・財務のバックグラウンドを活かしつつ、意思決定に直結する業務に関与したいという思いが転職の原動力となることは少なくありません。
成長機会の欠如や環境とのミスマッチ
既に経営企画として働いている方の中には、変革や挑戦の機会が少ないことを理由に転職を検討する人もいます。
本来、経営企画は企業の変革を推進する役割を担いますが、実際にはルーティーン業務に追われて変革に関わる機会が限定されているケースもあります。
M&Aや新規事業、IPO準備といったフェーズに関与したいという希望がある場合、現職とのミスマッチを感じ、転職を決断するきっかけとなります。
経営企画の志望動機の書き方
なぜ経営企画なのか、なぜこの企業なのかを明確に
志望動機では、「なぜ経営企画を選ぶのか」「なぜ他社ではなくこの企業なのか」という2つの問いに対して、筋の通ったロジックを構築する必要があります。
応募企業の中期経営計画やIR資料、経営理念を読み込み、事業戦略や課題を把握した上で、自分のスキル・経験とどのように結びつくのかを丁寧に示すことが求められます。
企業が抱える課題に対して、どのように貢献できるかを具体的に言語化することが、説得力を高める鍵となります。
自身の経験と中長期的なビジョンを重ねる
志望動機は短期的な動機だけでなく、入社後にどのような成長を目指し、どのように企業に貢献したいかという将来像まで含めて構成する必要があります。
たとえば、「財務領域で培った数値管理力を活かし、経営判断の精度を高めたい」や「事業部門との橋渡し役として、全社視点での課題解決に取り組みたい」といった中長期的な関与意欲を伝えることで、企業からの信頼を得やすくなります。
▶ 【例文】経営企画の志望動機とは?未経験でも転職できる?求人例など
経営企画経験者の転職成功事例
ここでは、管理部門・士業に特化した転職エージェントMS-Japanを活用し、経営企画職を経験している方の転職に成功した事例をご紹介します。
キャリアアップを目指す経営企画への転職成功事例
Pさん(30代/女性)
転職前:上場メーカー IR・経営企画
転職後:大手企業 FP&A専門部門
Pさんは新卒から上場メーカーでIRおよび経営企画業務に従事していました。
より大規模でスピード感のある企業でキャリアアップを図りたいと考え、転職活動を開始しました。
当初は「キャリアアップ」とは何を意味するのか明確にする必要があり、求人選びに苦戦しました。
最終的には大手企業のFP&A(管理会計)専門部門に転職が決定し、上流の業務に携われる環境で、目指していた成長機会を得ることができました。
スタートアップ企業の経営企画への転職成功事例
Iさん(30代/男性)
転職前:上場子会社 経理・経営企画
転職後:スタートアップ企業 経営企画
Iさんはマネジメントキャリアを目指し、経理から経営企画まで幅広く担当していました。
しかし、勤務先の経営陣交代により、業務内容が大きく変化したことを受けて、自身の成長が見込める環境を求めて、転職活動を始めました。
複数の求人を比較する中で、グローバルに事業展開するスタートアップ企業の成長性に魅力を感じ、経営企画ポジションでの入社を決意されました。
大手企業や上場企業と比べて、スタートアップは裁量が大きくチャレンジできる環境が整っているため、さらなる成長を目指す方にとっても良い選択肢となるでしょう。
MS-Japanには他にも経営企画の転職成功事例が豊富にあります。
未経験から経営企画に転職するには?
経営企画は企業経営の中枢を担う専門性の高い職種ですが、未経験からの挑戦も不可能ではありません。
重要なのは、即戦力に匹敵するスキルや関連業務経験を的確にアピールし、戦略的に求人を探すことです。
この章では、未経験者が経営企画を目指す際に求められるスキルと、求人の見つけ方について詳しく解説します。
未経験者に求められるスキルや関連経験
未経験者に対して企業が重視するのは、将来経営企画として活躍できるポテンシャルです。
単に経験の有無ではなく、論理的思考力や数値分析力、戦略的な視点を持ち合わせているかが問われます。
たとえば、経理財務での実務経験があれば、財務諸表をもとに経営分析を行うスキルがアピールポイントになります。
マーケティングや営業企画に携わっていた方であれば、市場分析やKPI設計の経験が経営企画と親和性が高いと評価されるでしょう。
また、プロジェクトを主体的に推進した経験がある方は、部門横断の調整力や進捗管理スキルを活かせる可能性があります。
業界特有の知見を持つ方も、その業界に強い企業の経営企画では即戦力として期待されやすくなります。
さらに、プレゼンテーション資料の作成や役員向け報告などの経験がある場合、戦略の言語化や経営層とのコミュニケーション能力があると判断されるでしょう。
未経験者であっても、これまでのキャリアを「経営の視点」で再定義し、自分の強みがどのように経営企画業務に貢献できるのかを具体的に語れるかが、採用されるかどうかの分かれ目です。
「未経験可」求人の探し方
経営企画の「未経験可」求人は多くありませんが、求人検索の方法を工夫することでチャンスを広げることが可能です。
まず注目したいのは、成長フェーズにある中小企業やスタートアップ企業です。
こうした企業では、職務経験よりも将来性や学習意欲を重視したポテンシャル採用が行われるケースが増えています。
また、「経営企画」という職種名にこだわらず、「事業企画」「経営管理」「事業推進」「経営戦略室」といった関連職種にも目を向けてみましょう。
実際の業務内容が経営企画と重なる求人が多く含まれている可能性があります。
さらに、現在の職場に経営企画部門がある場合は、転職ではなく社内異動の希望を出すことも有効です。
企業文化や業界知識をすでに理解していることは、大きなアドバンテージとなります。
情報収集においては、MS-Japanのような管理部門に特化した転職エージェントの活用が不可欠です。
非公開求人の紹介や、企業の選考傾向に即した書類・面接対策までサポートを受けられるため、転職成功の確率を高めることができます。
未経験から成功した転職事例
ここでは、MS-Japanを利用して未経験から経営企画への転職を成功された事例を2つ紹介します。
広報から経営企画への転職成功事例
Tさん(30代前半/女性)
転職前:大手通信系企業 広報担当
転職後:プライム上場メーカー 経営企画担当
大手通信系企業の広報担当として働いていたTさんは、更なるスキルアップを目指して、転職活動を始めました。
転職活動を始めた当初は、これまでの経験を直接活かすことができる広報や秘書のポジションを中心に求人を探していました。
しかし、キャリアアドバイザーとの面談を重ねるうちに、経営に近しいポジションで会社に貢献したいという志向であることが分かり、経営企画への転職を提案し、改めて求人を探していきました。
結果として、これまでの経験も活かすことができる上場企業の経営企画ポジションから内定を受けることができました。
派遣の経理から経営企画への転職成功事例
Kさん (30代前半/男性)
転職前:経理 派遣社員
転職後:コンサル企業 経営企画
派遣社員として経理経験を積んでいたKさんは、派遣の契約満了のタイミングで、これまでの経験を活かして正社員として働くことを目指し、転職活動を開始しました。
Kさんはこれまで経験してきた経理だけでなく、知見を活かせる経営企画の2軸で求人を探しており、結果としてコンサル企業の経営企画担当として内定を獲得されました。
管理部門の中でも経営企画は、キャリアアップで目指すポジションのため、平均年齢が少し高めです。
そのため、30代前半であれば若手として判断されるため、経営企画としての業務経験がない場合でも、経理・財務や広報・IRなどの関連業務経験やポテンシャルがあれば、未経験からでも狙うことが十分可能です。
経営企画のキャリアパス
経営企画は、企業経営の中枢を担う重要な役割であり、その経験は将来的に多様なキャリアへとつながります。
ここでは、経営企画で培われるスキルや知見を活かして進める3つの代表的なキャリアパスを紹介します。
経営企画から役員・CFOへのステップ
経営層と近い立場で企業全体の意思決定に関与する経営企画は、役員やCFOといった経営幹部への登用が期待されるポジションです。
実際、経営企画部門出身の取締役やCFOは上場企業においても多く見られます。
役員・CFOを目指すには、戦略立案や予算策定、IR、M&A支援などの実務経験に加え、資本政策、リスクマネジメント、グローバルな視点などの専門性が必要です。
特に財務領域に強みを持つ方にとって、CFOへの道は現実的かつ有望なキャリアパスといえるでしょう。
公認会計士、USCPAなどの資格取得もキャリアアップを後押しする要素となります。
事業責任者・経営コンサルなどへのスライドキャリア
経営企画で培った戦略立案力や分析力、プロジェクト推進力は、事業部門での活用も可能です。
新規事業立ち上げや再建プロジェクトの責任者として抜擢されるケースも多く、経営企画出身者が子会社社長や事業部長に就任する例も見られます。
また、戦略ファームや総合系ファームなどのコンサルティング業界でも、経営企画経験者の需要は高まっています。
企業の中長期戦略やM&A、経営管理改革といった領域で即戦力として活躍できるためです。
別企業の経営企画に転職
同じ経営企画でも、企業によって求められる役割や得られる経験は大きく異なります。
別企業への転職を通じて、業界特化、グローバル領域、デジタル戦略など、自身の専門性を深めることが可能です。
たとえば、大手企業では制度設計や全社戦略の高度化、ベンチャー企業ではスピード感ある意思決定と柔軟な対応力が求められます。
企業の成長フェーズ(スタートアップ、IPO準備、再成長期など)に応じた役割の違いも考慮し、自分の志向に合ったポジションを選ぶことが重要です。
経営企画経験者は、経営視点、数値分析力、調整力といったスキルが評価され、転職市場においても高い市場価値を持ちます。
転職先の企業風土や経営企画部門の役割を見極めたうえで、次の一歩を計画的に選択することが、キャリアの成長につながります。
経営企画の転職先別の特徴
大手・上場企業
大手・上場企業では、中長期経営計画策定のための企業戦略の企画・提案や予実管理はもちろん、取締役会や株主総会の資料作成やM&A、アライアンス案件対応、ESG経営、SDGs関連の企画などを行います。
所属部署の規模次第ではありますが、特定の業務専任として進める場合もあれば、新興上場企業などでは幅広く対応する場合もあります。
また、グループ会社がある企業に関しては、グループ会社の経営にも携わることが可能です。
特に海外にグループ会社がある場合、これから海外進出を考えている企業において英語力を求められるケースが多いでしょう。
福利厚生面は、家族手当や家賃補助など比較的充実しているケースが多いです。
中小企業
中小・中堅企業は経営企画だけの部署ではなく、管理部などの中に経営企画担当が在籍するケースがほとんどです。
そのため、より社長との距離が近く様々な業務を担うケースが多いです。
また、経営戦略策定や予算策定まで一人で進める場面も多いです。
変化が多い中で裁量を持って業務を遂行するため、スキルアップが望めます。
少人数であるがゆえに風通しが良く、アットホームな環境で腰を据えて長く勤められる環境が多いことも特徴の一つです。
IPO準備企業
IPO準備企業では、予算策定、予算管理、予算実績差異の分析などIPOでは必須の「予算統制」関連の業務経験が求められます。
また、アーリーステージであれば、管理会計の導入などから携われる可能性があります。
基本的には即戦力人材が求められますが、IPOコンサルや証券会社や監査法人でIPO支援に携わった経験も高評価に繋がりやすいです。
スタッフクラスの場合は、経理経験者や金融機関・コンサル出身の方もポテンシャルで採用される可能性が十分あります。
ビジョンや理念の共感性が重要視されるため、転職の際には注意が必要です。
外資系企業
外資系企業では、日本法人の経営戦略立案・策定などを行います。自社だけではなく、競合他社や業界の動向を国内外問わず収集する必要があります。
なお、求められる語学力のレベルは会社によって様々です。語学力を活かして転職をしたい方は募集要件を見てご自身のレベルに見合った企業を選ぶと良いでしょう。
また、日系企業に比べて実力主義で年齢・性別・社歴に関わらず評価される傾向にあります。
仕事とプライベートを明確に分ける風土が根付いており、ワークライフバランスの両立がしやすいと言えるでしょう。
ただし、外資系企業は日本から撤退をするリスクもゼロではないので注意が必要です。
経営企画転職のよくある質問
経営企画への転職を目指す方から寄せられる質問とその回答をまとめました。
Q:経営企画に向いている人はどんな人?
経営企画で活躍するためには、特定のスキル以上に「思考の特性」と「ビジネスマインドセット」が求められます。
以下のような素質を持つ方は、経営企画に向いていると言えるでしょう。
素質 | 詳細 |
---|---|
論理的思考力と 分析力 |
多様な情報を収集・整理し、数値やデータに基づいて戦略を立案できること |
全社的な視野と 大局観 |
自部門にとどまらず、会社全体の最適化を考えられる視点 |
高いコミュニケーション力と 調整力 |
部門を横断してプロジェクトを推進するため、経営層や関係部門と協働できること |
柔軟性と 変化対応力 |
市場環境の変化に応じて計画を修正する力 |
主体性と 行動力 |
受け身でなく、自ら課題を見つけて推進できる積極性 |
▶ 経営企画に向いている人とは?仕事内容や求められるスキル・求人例など
Q:経営企画に役立つ資格は?
経営企画に必須の資格はありませんが、保有していることで知識や分析スキルを客観的に証明できる資格は高く評価されます。
主なものは以下の通りです。
- ・公認会計士・税理士
- ・中小企業診断士
- ・MBA(経営学修士)
- ・日商簿記1級・2級
- ・FP&A検定、ビジネス会計検定
- ・TOEICやTOEFL等の英語資格
ただし、資格はあくまで補完的な評価要素であり、実務経験や成果をどう語れるかが選考において最も重視されます。
▶ 経営企画に役立つ5つの資格とは?資格を活かしてキャリアアップを目指す!
Q:経営企画と事業企画の違いは?
経営企画も事業企画も「企画」という共通点はあるものの、視点・役割・タイムスパンなどに明確な違いがあります。
項目 | 経営企画 | 事業企画 |
---|---|---|
対象範囲 | 企業全体 (全社戦略) |
特定事業や部門 |
時間軸 | 中長期 (3~10年) |
短中期 (半年~3年) |
主な役割 | ・経営戦略 ・M&A ・新規事業 ・予算策定 ・KPI設計 |
・市場分析 ・商品開発 ・販売戦略 ・事業成長支援 |
求められる スキル |
・経営層との折衝力 ・会計知識 ・全社俯瞰力 |
・マーケティング ・事業開発 ・営業との連携力 |
キャリアパス | ・経営層(CFO/CEO) ・経営コンサル |
・事業部長 ・新規事業責任者 ・マーケティング責任者 |
経営企画は「全体最適」、事業企画は「個別最適」を担う立場といえます。
企業規模によっては両者が一体となっている場合もあり、職務内容を見極めることが転職成功のカギとなります。
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まとめ
経営企画への転職は、一般的に難易度が高いとされています。
転職を成功するためには、必要なスキルやポイントがあります。
経営戦略の立案やプロジェクトマネジメント能力の向上、市場分析や競争戦略の洞察力の養成など、幅広いスキルを磨く必要があります。
また、自分に合った経営企画の転職先を見つけるためには、転職支援サービスや転職エージェントの活用が役立ちます。
経営企画への転職は難しいものの、適切な準備と努力で成功することができます。
自身の経験やスキルを活かせる企業や業界を選び、情報収集や面接対策のサポートを受けながら転職を目指しましょう。
MS-Japanは管理部門に特化した転職エージェントです。
どのように転職活動を進めたらよいか分からない、転職活動を進めるなかで第三者に意見も聞いてみたいなど転職に関するお悩みがありましたらお気軽にご登録、ご相談ください。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー

大学卒業後、ウェディングプランナー、業界大手で求人広告の企画提案営業を経て、MS-Japanへ入社。
企業担当のリクルーティングアドバイザーを経験した後、現在は転職を考えられている方のキャリアアドバイザーとして、若手ポテンシャル層~シニアベテラン層まで多くの方の転職活動のサポートをしています。
人材業界での経験も長くなり、いつまでも誰かの記憶に残る仕事をしていたいと思っています。
経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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