2023年10月04日

【法務の面接対策】経験・未経験別の質問やそのまま使える逆質問例を紹介

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法務は専門知識が必要な仕事であるため、面接時に業務の詳しい内容まで踏み込んだ質問をされることも多い傾向があります。

面接で緊張したり不安になったりする方は、事前に受け答えのシミュレーションをして、心の準備をしておきましょう。
この記事では、法務の面接でよく聞かれる質問例や、面接官に好印象を与える逆質問についても紹介します。
事前準備をして自信を持って面接に臨み、内定を勝ち取りましょう。

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法務の面接でよくある質問一覧【経験・未経験別】

法務経験の有無によって面接の質問内容が変わるため、自分の経験に合った対策をすることが重要です。
以下に経験者向け・未経験者向けの具体的な質問例を紹介します。

法務経験者向けの面接質問

法務経験者に対しては、これまでに培ったスキルや具体的な経験業務を問う質問が多くなります。
質問例としては以下のようなものが挙げられます。

  • ・契約関連の業務経験はありますか?
  • ・1カ月あたりの契約書のレビューは何件くらいですか?
  • ・契約書を確認する際に気を付けていることはありますか?
  • ・契約書をドラフト(原案)から作成した経験はありますか?
  • ・戦略的な法務業務経験はありますか?
  • ・新しい法律や規制に関してどのように学び、対応していますか?
  • ・どのような言語や種類の契約書を扱うことが多かったですか?

さらに、具体的な事例に対して、自分ならどう対応するかを質問するケース面接が行われることもあります。以下で詳しい例を紹介します。

  • ・我が社で新しい商品を開発する場合、法的にクリアすべき問題は何だと考えますか?
  • ・顧客から訴訟を起こされた場合、どのように対応しますか?
  • ・取引先から契約内容の変更を相談された場合、どのように対応しますか?

面接官は、ケース面接を通して応募者がスキルや知識を測るため、細かいシチュエーションを想定した質問をする場合があります。
面接準備では自身の経験を細かく棚卸しし、振り返りを行うことで質問に回答できるようになるでしょう。
それでも正解が分からなければ、知ったかぶりをせずに「分からない」とはっきり答えることをおすすめします。

しかし、ただ「分からない」だけで済ませると、印象が良くありません。「○○については、法的に問題がある可能性はありますが、それが明確に違法となるかまでは分かりません」など、どの範囲まで理解しているかを明確に答え、自身の知識で考え得る最善の解決策について述べることが重要です。
また、得意分野について質問されることもあるため、法務業務における自分の得意・不得意な分野を整理しておきましょう。

法務未経験者向けの面接質問

法務は、法律知識と知識を業務に応用するスキルが求められます。そのため、未経験者が採用されることは容易ではありません。
しかし、中には未経験者も応募可能な求人もあります。未経験者の選考では、応募者の職歴や仕事に対する考え方から、法務への適性やポテンシャルを判断されます。
想定される質問には、以下の通りです。

  • ・法務に興味を持ったきっかけは何ですか?
  • ・法務や法律に関する資格はもっていますか?
  • ・法務に最も重要なスキルは何だと思いますか?
  • ・これまでのキャリアで学んできたことを教えてください。
  • ・法務に転職したら具体的にどんな仕事がしたいですか?

ただ法律に興味があるというだけでなく、前職でトラブルが発生した際に法律知識が役に立ったなど、過去の経験と紐づけて話すことで説得力が増します。
また、学生時代など過去に法律を詳しく学んだ経験がある場合は、その経験をアピールすることも有効です。

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面接官は何を見ている?法務面接でのアピールポイント

法務の面接において、面接官は応募者の何を見て採否の判断をしているのでしょうか。
ここでは法務に適した人材を見極める上で、重視されているポイントについて詳しく解説します。

即戦力になる人材としてのスキル

経験者の場合は、企業にとって即戦力になるかどうかが重要なポイントです。
企業の形態や業種によって扱う法律は異なるため、法務経験者でも前職の経験を活用できないこともあります。応募企業でどのような法律の知識が求められるかを、事前に把握しておく必要があります。

法務関連の資格

法務として採用されるためには、法律知識が必須条件であると言えるでしょう。
法務の実務経験以外に法律知識を担保できるのは、ビジネスコンプライアンス検定、法学検定、ビジネス実務法務検定などの法務関連資格や、行政書士や司法書士、宅地建物取引主任者などの資格が挙げられます。
これらの資格は内定に直結するわけではありませんが、取得することで勉強意欲と法律知識をアピールできるでしょう。

法務への熱意・意欲・業務理解度

未経験者の転職で最も重要なのが、法務への熱意・意欲です。なぜ法務へのキャリアチェンジを希望しているのか、法務業務の何に魅力を感じているのかなどを具体的に伝えられるようにしましょう。
その中でも、予防法務・戦略法務・コンプライアンスについて平等に触れることが重要です。偏った話をしてしまうと、法務業務の理解が足りてないと捉えられてしまう可能性があります。

他部署との関係構築スキル

法務業務では、他部署との連携が必要不可欠です。スムーズな連携を行うためには、他部署の従業員と円滑なコミュニケーションを取れるスキルが求められます。
前職で他部署と協力しながらプロジェクトに取り組んだ経験などがあれば、詳しいエピソードを交えてアピールしましょう。

その他のアピールポイント

法務の実務経験をアピールする場合は、可能な限り具体的に伝えることが重要です。
1カ月あたりの契約作成・審査の件数などを話すと、面接官もスキルを具体的にイメージしやすくなります。
訴訟・クレーム対応や社内規定の作成・運用の経験があれば強みになるでしょう。対応方法や対応の結果など、具体的な内容にまで触れて話すことが重要です。
一般的に、予防法務よりも戦略法務経験者が少ない傾向があります。戦略法務の経験がある場合は、どのような提案を行い、企業にどのような利益をもたらしたのか詳しく伝えましょう。

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「何か質問はありますか?」と聞かれたらアピールのチャンス

面接の最後に「何か質問はありますか?」と逆質問の時間がある場合は、その企業で働きたいという意欲をアピールするチャンスです。
求人情報に記載されている業務内容について深掘りする質問すると、入社後のビジョンを共有しながらの話し合いができるだけでなく、入社に向けた準備をする姿勢をアピールできます。
反面、自分の経験やスキルを活かすことは可能かなどの質問は敬遠されがちです。法務に限った話ではないですが、転職では、過去の経験やスキルを活かし、新たな企業へ適応して貢献するのが本筋です。
自分をあった環境で働きたいという姿勢ではなく、こちらから企業に適応していく前向きな姿勢を見せることが重要です。

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評価を上げる逆質問の質問例

法務の面接において、面接官に好印象を与える逆質問の例をいくつかご紹介します。

  • 「レビューとドラフトはどれくらいの割合になりますか?」

    契約審査および管理には契約書を一から作成する「ドラフト」と、作成された契約書を審査する「レビュー」との2種類があります。 ドラフトとレビューがどれくらいの割合になるのかを聞くことで「法務の仕事を理解している」との評価につなげることができます。

  • 「多く扱う契約類型にはどのようなものがありますか?」

    会社で多く扱う契約類型についても聞いておくのが良いでしょう。「あらかじめ勉強しておくつもりなのだな」との評価を得られる可能性があります。
    また、それらは和文だけなのか、英文が含まれているのかも聞いておくのがおすすめです。

  • 「株主の構成はどのようなものとなりますか?」

    株主総会の対応は、株主の構成によって求められる対応方法が異なります。上場企業の株主構成は会社のホームページや会社四季報に掲載されているため、事前にリサーチした上で質問することが重要です。

  • 「法律相談はどのような流れで受けることになりますか?」

    法務の重要な業務として、他部署からの法律に関する相談を受けることがあげられます。法律相談についてはどのような案件が法務部へ持ち込まれるのか確認しましょう。この質問をすることで、会社のなかで法務部がどのような位置づけにあるのかが分かるだけでなく、話を広げやすいテーマなこともあり、面接官に良い印象を与えられるでしょう。

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面接で好印象を与える法務の志望動機

志望動機は、スキルアップや待遇改善、年収アップなど様々ですが、重要なのは一貫性があることと、応募先企業でなくてはならない理由を具体的にあげることです。
例えば、国際的な取引に力を入れている企業に対して、国内事業だけに触れて志望動機を伝えると、面接官からは「ちゃんと我が社のことを調べてきたのか」と疑問を抱かれてしまうでしょう。

対して、「前職では国内の契約を中心に扱ってきましたが、グローバルな視野を身につけたいと思い、海外企業と多数取引のある御社を志望しました。そのために独学で英語を勉強し、TOEIC○○点を取得しています」と、前職での業務と志望動機、現状の努力を関連付けて話すと説得力が増します。
応募先企業の事業内容や経営理念、社風など様々な角度からリサーチし、どの部分に惹かれているのか情報を整理しておきましょう。

また、前の職場を悪く言うことや、年収など待遇面だけを志望動機に挙げることは、マイナスの印象を与えてしまいます。あくまでその企業を選んだのはポジティブな理由であるとアピールすることが重要です。
さらに、先を見据えて入社後にどんな業務に携わりたいか、そのために自身のスキルを活かして貢献できることは何かまで伝えることができると、面接官に好印象を与えられるでしょう。

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面接5分前に確認すべき〇〇とは?

法務の転職における面接で、面接官から評価されるためには、応募先企業の法務業務やその役割を分析しておく必要があります。
そのためには、まず求人情報に隅々まで目を通しつつ、どのような業務を行っており、どういったビジネス展開をしている企業なのかを調べておかなければなりません。
自身が応募している法務の求人情報だけでなく、応募先企業が募集している他職種の求人情報や新卒採用サイト、転職口コミサイトなどで情報を収集しましょう。
また、法務を配置する規模の企業であれば、株式会社東洋経済新報社が出版する会社四季報にも掲載されていることが多いので、目を通しておくことをおすすめします。会社四季報やIR情報を閲覧すれば、株主についての情報も得られるため、総会対応についてのビジョンも見えやすくなるでしょう。

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まとめ

法務は専門性が求められる仕事だからこそ、面接官も入念に力量を精査してくるため、より具体性のある受け答えが要求されます。
面接では、事前に十分な情報収集を重ねておくとともに、シミュレーションをしておきましょう。自身がこれまで積み重ねてきた経験やスキルで、どのように貢献できるかを分析し、なぜその企業を志望したか、入社後どのような仕事をしたいかについても、的確に答えられるようにしておきましょう。
法務経験者は、専門知識と即戦力としてのスキル、未経験者であれば、法務の適性と法務を目指した理由の論理的な説明が重要です。さらに、応募先企業の法務業務について踏み込んだ質問を投げかけることで、相互のビジョンを共有でき、話を広げやすくなるため、より高い評価につながります。
ただ、面接対策は一人ではできないため、転職エージェントなどを利用して質問や逆質問の練習を行うことがおすすめです。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

橋ヶ谷 空資

大学卒業後、製薬会社へ勤務。主に病院、クリニックのお医者様へ新薬の情報提供に従事。MS-Japanに転職後は、キャリアアドバイザーとして転職活動を支援。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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