法務職の転職を成功させる方法とは?
法務職の方が転職する場合、一定の法律知識を有していることを前提とした場合が多いです。その上で、基本的な法務知識の他に、特定分野における専門性や実務経験を有していることも求められます。
今回は、法務への転職を考える際に、成功に導く方法をいくつかご紹介致します。
方法1:アピールに繋がる資格をとる
採用担当者が、法務の転職希望者に法律知識を有しているか判断する方法として、法学部出身や法科大学院を修了しているか、法務として一定年数の勤務経験があるかどうかを見る場合が多いです。
法律・法務関連の専門性については、大学時代の専門分野や法務として担当していた分野の経験年数、取得している資格等から判断されるでしょう。
しかし、資格に関して言えば法律や法務関連の資格は多数あり、何を取得すべきか迷うかと思います。
そこで、法学部出身ではない方や法務としての実務経験が浅い方には、法学検定とビジネス法務検定の資格取得をし、転職活動でアピールする方法をおすすめします。
法学検定は、法学に関する学力があることを客観的に評価するものです。
ベーシックコース(法学部1年次~2年次程度)
スタンダードコース(法学部2年次~3年次程度)
アドバンストコース(3年次程度~法学部終了程度)
上記3つのコースがあり、アドバンストコースを取得するのがおすすめです。
アドバンストコースは、法学部修了程度の知識を有するとみなされるレベルであるため、法学部出身者ではない方も、この法学検定のアドバンストコースを取得していれば、転職時に法学に関する学力を客観的にアピールできるようになります。
もうひとつのビジネス法務検定は、ビジネスに関する法律知識を評価するものです。
3級から1級までありますが、若手法務人材の場合は2級を持っていると、法務における基礎知識を備えていると評価してもらえるでしょう。
他には、語学力のある法務人材も採用ニーズが高いようです。そのため、TOEICなど英語関連の資格を取得しておくと、語学力があることを客観的に示す方法として活用できるため、力だめしも兼ねて受験されることをおすすめします。
ただ、注意しておきたいのが、資格を持っていれば高く評価されるというものではないことです。転職成功のために資格取得に励むことも、後々は有益な結果に繋がるかもしれませんが、本来の目的を見失い、時間ばかりが過ぎてしまう場合もあります。
あくまでその資格を取得した動機や、その上で自分が何をしたいかをアピールする材料として、資格取得を目指すことをおすすめします。
方法2:ニーズが高い法務分野を押さえておく
法務業務で、近年ニーズが高くなってきているのが、コンプライアンス業務と知的財産業務です。そのため、これらの業務に関連する資格や知識を取得することも法務の転職成功の一つの方法と言えるでしょう。
まず、コンプライアンス関連業務には、
・労働法関連(労働基準法や労働契約法など)
・競争法関連(独占禁止法や下請法)
・情報セキュリティ関連(個人情報保護法や不正競争防止法など)
があります。
最近では、長時間労働規制やパワハラ問題などで労働分野にかかわるコンプライアンスが昔よりも重要視されるようになり、労働法に関連する資格や実務経験を身に付けておけば、転職活動が優位に進む可能性が高くなるでしょう。
法務分野の一環として、知的財産関連の業務や知識に精通しておくことも良い方法です。
資格に関して言えば、知的財産権関係業務では、知的財産管理技能検定がおすすめです。
知的財産管理技能検定は3級から1級まであり、1級は特許専門業務、コンテンツ専門業務、ブランド専門業務に分かれています。
知的財産管理技能士となることで、知的財産の保護や管理のスペシャリストとして認められるでしょう。しかし、合格率は数%の難関資格ですので、まずは実務経験を積みながら、ステップアップを目指して勉強を始めてみるのも良いかもしれません。
方法3:実際に業務を行う上で必須となる能力を備えておく
企業のグローバル化が進み、国内業務・海外業務を問わずますます役割が大きくなる企業法務部ですが、そのような環境に対応できる能力やスキルを身に着けておく方法もあります。
企業法務では、自分の部門だけにとどまらず、他部署と連携しながら、時には弁護士と協力しながら仕事を進める必要があります。企業法務の仕事で求められるのは法律の知識だけではなく、以下のような能力も重要になります。
1. コミュニケーション能力
企業法務担当者には、社内外の人たちと折衝したり利害を調整したりする役割があります。そのため、コミュニケーション能力やバランス感覚のある人が最も求められると言えるでしょう。商事法務研究会の調査によると、「採用時に重視する能力」の内「コミュニケーション能力」が新卒・中途採用(経験者・未経験者含む)ともに第1位となっています。
2. ビジネスを推進する能力
業界の知識や商習慣などに精通していることや、会社のビジネスを推進するための発想力やセンスが求められます。法律の解釈ができるだけでなく、現実的な観点からその解釈を自社のビジネスに当てはめるとどうなるのかを考える能力が必要です。
3. 英語力・文書作成能力
近年では国際取引が増加していることから、英文契約書を読み解くことができるだけの英語力が問われることが増えています。その他、ウェブや文献でのリサーチ能力や文書作成能力も企業法務で求められる能力です。
いかがでしたでしょうか?
今回は法務の転職を成功させる方法についてご紹介させていただきました。
資格取得等に重きを置いてご説明致しましたが、気づけば資格取得がゴールとなってしまい、転職のタイミングを逃してしまっては元も子もありません。資格や能力を磨くことももちろん大切ですが、「こんな環境、希望を転職して実現させる為に、今の自分が補うべきことは何か」を念頭に考えるようにしましょう。それを達成させる方法の一つとして、今回ご紹介したような資格取得などを検討してみてはいかがでしょうか。
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