2023年05月31日

リファラル採用とは?メリットとデメリット

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リファラル採用は、社員に人材を紹介してもらう採用方法です。
アメリカのIT系企業で火がつき、日本でも導入する企業が増えてきています。
今回は、話題のリファラル採用について、メリットやデメリット、活用方法をまとめてみました。
リファラル採用を検討している方は参考にしてみてください。


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リファラル採用とは。メルカリも採用する注目の方法

リファラル(referral)とは、英語では紹介・推薦という意味の単語です。
リファラル採用は、社員やOB・OGに、自社の会社に適している人材を紹介・推薦してもらう採用方法です。
求人媒体などを通して採用する方法と異なり、社員の人脈を活かすため、コストをかけずに適性の高い人材を確保できるといったメリットがあります。
なお、経営幹部の血縁者など、その人の能力や適性の有無を問わずに採用する縁故採用とは異なります。
リファラル採用を通して獲得した人材は離職率が低いなどの理由から、海外の企業では積極的に取り入れられています。
日本でも、フリマアプリで大躍進をしているメルカリがリファラル採用を実施していることで有名です。


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なぜリファラル採用が注目されているのか

リファラル採用が注目される背景としてよく知られているのは、「母集団形成の質と量を上げたい」というものです。
昨今では、人材不足が深刻化しており、そもそも応募者を確保すること自体が難しくなっています。

リファラル採用という、これまでとは違ったアプローチで人材を探すことによって、母集団形成の課題を解決できるとして期待されています。
こうした社会的背景は、リファラル採用の浸透を大きく後押ししているといえるでしょう。

「若年層の離職率の高さ」も、リファラル採用が注目される背景となっています。
若者が離職してしまう原因としては、「就職先とのミスマッチ」が大きいでしょう。
「自分が期待していた業務を任せられない」「待遇面や人間関係に不安がある」など、さまざまな理由で若者が離職してしまいます。

昨今では、転職サービスの多様化やフリーランス・個人事業主の選択肢など、以前と比べて「転職のハードル」はそれほど高くないといえます。
なるべくミスマッチを抑えて、安定して就労してくれる人材を探すために、リファラル採用が注目を浴びているのです。


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リファラル採用の目的

企業がリファラル採用をする目的は、自社に合った人材を発掘し、中長期的な目線で組織を強化していくことです。
たとえば、求人広告に力を入れたとしても、望んだ人材から応募が来るとは限りません。

リファラル採用は、社員から紹介してもらう都合上、ある程度「自社とのマッチ率が高い人材の採用」が見込めます。
リファラル採用を成功させるためにインセンティブを設定するなど、モチベーション管理を最適化すれば、より質の高い母集団形成が期待できるでしょう。

リファラル採用は、新卒採用の現場ではもちろん、中途採用でも役立つ手法です。
中途採用の場合、一つの企業や業界で長年勤めてきた人が多いため、どうしても「企業文化が合わない」「やり方が合わない」などの問題が発生しがちです。
しかしリファラル採用では、社員から紹介してもらうことによって、上記のようなリスクをなるべく抑えながら採用できます。


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採用方法には何がある?リファラル採用との違いは?

昨今では、採用手法が多様化しており、リファラル採用以外にもさまざまな方法があります。
ここでは、リファラル採用と他の採用手法との違いをまとめます。


求人サイト・転職サイト

求人サイト・転職サイトとリファラル採用の違いは、ベースがどこになっているかです。
求人サイトは、インターネットをベースとして、大量募集・大量応募に適しています。
一方のリファラル採用は、人と人のつながりがベースになっており、少数採用向けです。

採用ホームページ

採用ホームページとリファラル採用の違いは、受動的か能動的かの部分です。
採用ホームページは、まずそのサイトを閲覧してもらわなければならないため、どうしても受動性の強い方法になります。
一方のリファラル採用は、こちらから働きかけて人材を採用できます。

縁故採用

縁故採用とリファラル採用の違いは、人材戦略を念頭に置いているかどうかです。
縁故採用は、「社長の親族が入社する」といったように、人材戦略とは別の側面で考えられることがほとんどです。
一方のリファラル採用は、組織を中長期的に成長させるため、自社に合った人材を採用する手法になります。


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リファラル採用の合格率は高い?

リファラル採用の合格率は、企業や職種、募集するタイミングによって大きく異なりますが、一般的には「通常の採用プロセスよりも高い」とされています。
たとえば、採用される確率が10%の企業だった場合、20%〜30%程度が、リファラル採用の合格率です。
縁故採用の場合と異なり、リファラル採用は「人材戦略を念頭に置いた採用戦略の一つ」です。
紹介があった人材に対しては、詳細に吟味するため、リファラル採用の面接に通ったからといって必ず合格するわけではありません。

とはいえ、「社員が紹介してもよいと思った人材」のみ選考に通していることもあり、書類で落ちることはほぼ考えられません。
紹介された側も、熱意をもって選考に臨むケースが多いため、面接でも比較的高い合格率になるでしょう。


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リファラル採用における三つのメリット

リファラル採用のメリットは主に三つあります。


①採用コストの大幅な削減につながる

採用業務には、金銭的・時間的コストがかかります。
その点、リファラル採用なら、求人媒体への掲載料や紹介料がかからず、採用業務に関わる時間を大きく減らせます。
コストを抑えながら、自社に適した質の高い人材を確保できる点は大きなメリットです。

②社員の定着率が高い

求人サイトに書いてある情報には限りがあります。
そのため、多くの場合、実際に働いてみないとその会社に合っているかどうか判断できない場合が多いです。
リファラル採用であれば、実際に働いている人から話を聞き、具体的に働くイメージをもって入社できるため、新しい人材が自社に定着する可能性が高いといえます。
自社に合った人材なので、離職率が低く定着率の向上につながるのです。

③転職市場に出ない人材に出会える

リファラル採用なら、知人・友人を通じて優秀な人材にアプローチできます。
「オフィスに遊びにきてみない」と、気軽に誘いながら自社に興味をもってもらうことも可能です。
転職市場に出ていない人材にアプローチできるのは、リファラル採用ならではといえるでしょう。


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リファラル採用における三つのデメリット

リファラル採用にもデメリットはあります。代表的なデメリットを三つにまとめました。


①紹介者の認識違いによって自社に合わない可能性がある

親しい友人や知人とはいえ、仕事力を正確に知ることは難しいです。
紹介者が自信をもって推薦した人材であっても、自社と合わない可能性があります。
もし、社員の友人・知人が不採用になった場合、社員とその友人・知人との関係が悪化するリスクがあるので注意が必要です。
人間関係に支障をきたしてしまう場合があることを考慮して、リファラル採用に取り組む必要があります。

②紹介者と同じ職場になることによる関係悪化のリスク

紹介した人が採用となった場合もリスクがないわけではありません。
これまで友人・知人の間柄だった関係が、同じ職場になることで悪化してしまう可能性も考えられます。
時には上司部下といった上下関係が生じることもあるので、社員と紹介された人それぞれに配慮することが大切です。

③多様性の損失

自社に合った人材は魅力的ですが、似たような性質の人が集まりすぎて多様性の損失につながるリスクもあります。
人材の同質化を招く場合があり、派閥などが生まれる可能性があるので、注意が必要です。


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リファラル採用のデメリットを回避して活かすためには?

リファラル採用のデメリットを回避して活用するためには三つのポイントがあります。


①リファラル採用の不確実性を周知する

リファラル採用は100%採用されるわけではないことを、社員にしっかり伝えましょう。
リファラル採用とはどのようなものか、社員に制度の説明を十分に行った上で取り入れることが前提です。
制度説明が十分であれば、リファラル採用のリスクを社員自身も理解しているので、紹介による人間関係の悪化を予防することにつながります。

②企業側が制度づくりをしっかり行う

リファラル採用を取り入れる企業が増えてきたとはいえ、まだまだ新しい採用方法です。
取り入れたいならば、企業側が制度づくりをしっかりと行い、実施のための土台を構築しておくことが必要といえます。
実際に取り入れている企業を参考にし、さまざまなパターンを考えて制度づくりを行いましょう。
外部の専門家にアドバイスしてもらう方法も有効です。

③リファラル採用以外の採用方法も継続する

リファラル採用は万能ではありません。
すぐに人材が確保できるとは限りませんので、リファラル採用以外の採用方法も継続することがおすすめです。
採用方法を多様化させることで、人材の多様性を保持することにも役立ちます。


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企業がリファラル採用を導入する方法

企業がリファラル採用を導入するためには、まず自社の社員に人材を紹介してもらうための環境を整える必要があります。
具体的には、インセンティブ制度など、人材を紹介するモチベーションを高めるための取り組みです。

「入社半年後に◯万円」など、具体的な特典を設けていると、社員にとってもリファラル採用に取り組むメリットが大きくなります。
ただし特典を目的として人材を紹介する社員も出てきてしまうため、ここの設定は難しいところです。

制度の仕組みも同時に考えておきましょう。「どのような採用条件があるのか」など、企業が欲している人材を明確化しておくことで、リファラル採用のシステムが本格的に整います。
必要に応じて採用管理のためのツールを導入しておくと、プロジェクトをスムーズに進められるでしょう。

制度の仕組みとインセンティブが整えられたら、リファラル採用の取り組みを開始することを全社員に周知します。
ミーティングなどで口頭で伝えるだけでなく、掲示板やメール、チャットで通知するなど、さまざまな方法を使って伝えましょう。


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リファラル採用の報酬事情

リファラル採用の報酬事情

先ほども少し触れましたが、ここではリファラル採用の報酬事情についてまとめていきます。
最もスタンダードな方法として考えられているのが、お金を報酬として支給するものです。
企業にもよりますが、報酬の相場としては、20万円前後とされています。

特に採用が難しい職種に関しては、1人採用しただけで50万円を支給しているようなケースもあります。
一見高すぎるように思われるかもしれませんが、求人広告を出した際の手間を考えると、十分リーズナブルな水準です。

企業によっては、お金以外のものを報酬として支給するケースもあります。
たとえば、「人材を紹介した社員を人事制度で高く評価する」「休暇を支給する」などの方法です。

お金を報酬として高く設定してしまうと、「金目的で人材を紹介したいと思われたくない」などという意識が出てきてしまい、かえって社員のモチベーションを削ってしまう可能性もあります。
特に人事評価に絡めるのは、「成果を出した社員を高く評価する」として、一定の説得力があるでしょう。


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リファラル採用で起こりうるトラブルと対策

リファラル採用でよく見られるトラブルが、「採用の選考で落ちてしまい、応募者と紹介者の関係性が悪くなってしまった」というケースです。
こうした場合は、選考時に応募者・紹介者に、その旨を周知しておくことで、リスクを緩和できます。
「リファラル採用が既存社員の不満につながる」というおそれもあります。
つまり、「自分は熾烈な競争を勝ち抜いてきたのに、コネで入社するなど不公平だ」といった感情です。
リファラル採用の目的や、コネ入社とはまったく異なることなどを強調し、既存社員のモチベーションを管理しましょう。

他にもさまざまなトラブルが考えられますが、いずれもリファラル採用の概要や、目的を明確化することである程度対処できます。

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まとめ

人材不足や働き方改革など、さまざまな社会的要因がきっかけで、リファラル採用が大きく注目されるようになっています。
縁故採用とは異なり、組織の成長を考えた採用戦略であることが、重要なポイントです。

リファラル採用を導入する際は、あらかじめ制度の概要や目的を周知し、トラブルを未然に防ぐ必要があります。
インセンティブの設定に関しては、ユニークな取り組みを行っている企業も多いため、ぜひ参考にしてみましょう。

管理部門・士業の転職

この記事を監修したキャリアアドバイザー

河本 俊範

大学卒業後、食品メーカー営業を経て2005年MS-Japan入社。企業側営業担当を1年半経験し、以降はカウンセラー業務を担当。若手中堅スタッフの方から、40~50代のマネージャー・シニア層の方まで、年齢層問わず年間500名以上をカウンセリングさせていただいています。
企業管理部門全般~会計事務所など士業界、会計士・税理士・弁護士資格者まで弊社の特化領域全般を担当しています。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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