2019年04月11日

今、注目の戦略人事とは?今後は、戦略を練れる人事が評価を上げる?

管理部門・士業の転職

企業組織はいくつかの部署に分かれ、それぞれの判断につき裁量を与えられています。
その裁量が大きくなればなるほど戦略的要素が必要とされるようになるわけですが、その代表的な例として、営業部が主体となって構築する営業戦略があります。
営業部はいわば攻める部署ですから、これも当然のように思えますが、最近では守りの部署であるはずの人事部にも戦略的要素が求められるようになり、戦略人事というキーワードがビジネスの現場で当たり前となりつつあります。

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戦略人事とはどのような業務のことを指すのか

現在、注目されている戦略人事とは、人事部は経営者のパートナーであると位置づけ、その企業の設定する経営戦略の目的の達成のために人事や組織の活用を行っていくことを指します。

具体的には、
・人材の適正配置を図る
・プロジェクトの推移を見て管理
・人材開発に努める
などを行いますが、欧米では一般的なものの、日本ではまだごく少数の企業しか戦略人事を取り入れていません。

その背景には、人事部とは管理部門の一つであるとの日本的な考え方がありますが、突き詰めて考えれば、経営資源とはヒト・モノ・カネであるとの事実は何ら変わりません。
ですので、ヒトを専門的に管理する人事部が経営戦略について、その内容を経営者と共有しながら人事を担当する戦略人事とはとても合理的なスタイルであるといえます。

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戦略人事は、従来の人事となにが違うのか?

人事とは本来、ルーティンな業務であるといえます。賃金システムや評価基準の見直しでさえ、思いきった業務であるとされてきました。
そういった価値観は、中小企業の多くで総務が人事を兼ねているケースが少なくないことを考えるとイメージしやすいことだろうと思います。
つまり、従来の人事部は管理部門としての機能であるのが当たり前だったのです。
しかし、戦略人事とは、従業員それぞれの適正に応じた配置を考え、組織としてもっとも効率的に動いていける体制を構築し、経営者の経営戦略の実現を叶えるための業務です。
そして、戦略と冠されているように、人事部として意思決定していく点が、これまでの人事業務と大きく異なるといえるでしょう。
これらを総合的に考えれば、戦略人事に求められるのはビジネスのけん引役としての役割であるともいえます。

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戦略人事を導入するメリットと課題とは

"戦略人事を導入するメリットとして真っ先に挙げられるのは、経営課題を解決するためのスピードが向上することでしょう。
企業が成長すれば、あちこちで人材が必要となってきます。
このようなとき、戦略人事に取り組んでいれば、人材マネジメントと経営戦略が融合しているため、スピーディーに必要な人材を現場へと送り込むことで経営課題の解決が図れるようになります。

しかし、戦略人事を導入するにあたっては大きく3つのハードルがあります。
1つ目は、経営者が人事部からの提言を受けづらい風土が根付いてしまっている点が挙げられるでしょう。
2つ目は、前例があまり存在していないため、人事部が経営戦略をうまく取り込めないことも考えられます。
3つ目は、社内の人材からの理解も十分に得られないというリスクも生じ得ます。

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戦略人事の具体的な事例とはどのようなものがあるのか

"戦略人事を導入した日本企業の代表的な事例は、日産自動車のグローバルタレントマネジメント部の創設です。
この部署には、“キャリアコーチ”と呼ばれる優秀な人材をスカウトするような存在がおり、各部署からビジネスリーダーの候補を選抜して育成します。
このように、優秀な人材を育てるシステム作りに勤しむのも戦略人事としての業務の一環となります。
そして、キャリアコーチや上司が立てた育成計画を元にジョブローテーションを行っていくことで、その人材のさらなる成長を図り、自社の経営目標の達成へとつなげていくのです。

楽天株式会社の経営戦略である“Global Innovation Company”を達成しようとする動きや、ヤフー株式会社のポテンシャル採用など、戦略人事は私たちが気付かないうちにとても身近なものとなっていると実感させられます。

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戦略人事の導入は企業成長につながる

ビジネスの現場においては、どのような場面でも“もう一歩踏み込んだ内容”が求められます。人事という機能に対して、それらがいくらか集積された結果が、戦略人事という機能であると考えられます。

上でもご紹介したように、戦略人事で得られるメリットとその導入にあたって障壁となるいくつもの存在がぶつかり合っているのが現状です。
しかし、経営資源を選任的にコントロールする部署が経営課題を明確に意識して稼働していくのは、とてもメリットが期待できるだけに、戦略人事導入後の企業成長はとてもポジティブなものとなるだろうと思われます。
今日の経営判断はトップダウンではなく、いくつものボトムアップの集合体であることを考えてみても、戦略人事の導入は自社にとって決してマイナスとならないことは想像しやすいのではないでしょうか。

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