公認会計士の履歴書・職務経歴書の書き方!自己PRはどう書く?
転職活動の第1ステップとなるのが、履歴書や職務経歴書の作成です。特に職務経歴書は、自身がこれまで公認会計士として積み重ねた経験や身に着けた能力、人材としての価値をアピールするための重要な書類です。
この記事では、転職を目指している公認会計士の方へ向けて、採用担当者の目を引く履歴書・職務経歴書の書き方をご紹介します。是非参考にしてみてください。
履歴書・職務経歴書を書く前に・・・
公認会計が履歴書・職務経歴書を作成する際に、特に意識すべきポイントは、「読み手が会計士とは限らない」という点です。応募先が監査法人以外の場合は、採用担当者が公認会計士資格保有者や会計士業界に精通している人ではない可能性が高いでしょう。人事部や他部署の関係者も目を通すこともあるため、業界固有の専門用語を使ってしまうと、自身の強みが正しく伝わらないリスクがあります。
したがって、誰が読んでも理解できる言葉を使い、簡潔かつ明瞭に自身の経歴と能力を伝えることが重要です。
履歴書・職務経歴書を作成する前に、「キャリアの棚卸し」をする必要がありますが、具体的にどのように進めていくのかイメージしづらい方も多いでしょう。そこで、具体的な手法としてお勧めしたいのが、業務引き継ぎ書の作成です。具体的なマニュアルまで作成する必要はありませんが、退職時に引き継ぐべき項目を洗い出すことで、自身の担当業務を整理することができます。
以下に、業務引き継ぎ書の具体的な作成手順をご紹介します。
業務引き継ぎ書の作成手順
(1)引き継ぐ項目を決定する
最初に、後任者に明確かつ効率的に情報を伝えるために、引き継ぎ書に記載する項目を定めます。基本的には下記の6項目を取り上げます。
・業務概要と目的
・業務手順・クライアント情報
・トラブル対処法
・資料の保管場所
・備考
(2)引き継ぎのスケジュールを決める
引き継ぎ書の作成は相応の時間を要するため、余裕を持たせてスケジュールを設定します。引き継ぎの日程を明確にし、後任者との調整も考慮に入れ、スムーズに業務を引き継げるよう準備しましょう。
履歴書・職務経歴書作成だけが目的である場合は、割愛しても構いません。
(3)引き継ぎ書の詳細を詰める
最初のステップで取り上げた各項目の詳細を具体的に記述します。箇条書きを主体として、冗長な記述にならないようにシンプルかつ明瞭に伝えることが重要です。特に「業務概要目的」「業務手順」においては、図や表を活用し視覚的にわかりやすく記述しましょう。履歴書・職務経歴書では図を使用できませんが、面接で業務フローなどの説明をする際に、言語化しやすくなるでしょう。
職務経歴書の基本
次に、職務経歴書の基本的なフォーマットをおさらいしましょう。
職務経歴書の書式
職務経歴書を作成する際は、WordやExcelを利用するのが基本です。
無料のテンプレートをダウンロードできる転職情報サイトもあるので、自身に合ったテンプレートを活用しましょう。作成した職務経歴書をPDF化しておけば、さまざまなデバイスやプラットフォームで読むことができるようになるので、メールなどで資料を送付する際にも便利です。
職務経歴書のボリューム
職務経歴書は、A4用紙で1~2枚程度が一般的です。自身の経歴やスキルを伝える職務経歴書は、伝えるべき情報を厳選し、簡潔に記述するスキルが求められます。情報整理と要約のスキルを示すためにも、最大でも3枚以内に収めるようにします。
職務経歴書の文字
フォント選択には「MS明朝」や「MSゴシック」を利用し、文字サイズは10~11pt程度が一般的です。読み手である採用担当者が、ストレスなく読み進められる文書になるでしょう。また、タイトルや見出しはフォントサイズを大きくしたり、太字にしたりすることで、メリハリをつけることができ、重要なポイントを視覚的に強調できます。
職務経歴書には何を書く?
職務経歴書に記載する事項について簡単に説明します。
職務要約
職務経歴書の暴動に記載する職務要約では、現在または直近の職場で担当していた業務の概要を説明します。自身の専門領域や主な業務内容を明確かつ簡潔に書くことが求められるため、100〜200文字を目安に記述しましょう。
職務経歴
次に、職務経歴欄で、過去に所属していた事務所・企業、経験してきた業務内容を詳細に記述します。直近の職務経歴から遡る形式で5W1Hの要素を書き出しましょう。具体的な業務内容や関与したプロジェクト、チームでの役割、クライアントの数や規模、達成した成果などについて箇条書きで記述します。さらに、異なる業務やプロジェクトは明確に分類し、一連の経験を表形式で整理するなど、読み手にとってわかりやすい職務経歴書に仕上げるのが理想です。
資格・スキル
資格・スキル欄では、保有資格や習得しているスキルを列挙します。保有資格は必ず正式名称で記述し、取得年月日も併せて記載しましょう。語学やパソコンスキルは、スキルレベルを明確に記述することが重要です。語学であればTOEIC点数や、具体的にどのような業務で使用していたのか、パソコンスキルはWordやExcelなどにおいて、どこまで使いこなせるかを具体的に記述します。応募先に合わせて、自身の専門知識や技能を明確に示すことが重要です。
自己PR
自身の強みを自由に記述する自己PR欄は、300〜400字を目安とし、職務経歴で述べられなかった具体的な実績やスキル、将来の目標や応募先でどのように貢献していきたいかについて述べます。具体的な数字やエピソードを挙げながら、自身の強みがどのように業務成果に結びついたかを明示するようにすると、より説得力のある自己PRに仕上がります。
他候補者と差別化できる自己PRの書き方
公認会計士の場合、職務経歴だけでは同じ職位の会計士との差別化しづらいのが難点です。しかし、協調性やコミュニケーション力、発想力、時間管理能力、リーダーシップといった自身のソフトスキルをアピールすることで他の候補者との差別化を図りやすくなります。業務遂行にあたって心掛けていることや、社内コミュニケーションへの取り組みなどを記載することで、自身の人柄を読み手に伝えることができます。
これにより、採用担当者は、応募先とのカルチャーフィットや、期待する役割をこなしてくれそうかなどのイメージを膨らませることができるでしょう。
以下の2つのポイントを意識すると、採用担当者の目を引く自己PRを作成しやすくなります。
応募先に合わせた強みをアピールする
応募先事務所・企業に合わせた実績やソフトスキルをアピールしましょう。具体的な事例を挙げながら、企業のミッション、ビジョン、または文化に対する理解と共感を示すことで、自身がメンバーとして業務にフィットでき、企業文化にも馴染んでいけることをアピールできます。
応募先においてどのように貢献できるか
自身のスキルと経験が、応募先事務所・企業の目標達成や問題解決にどのように貢献できるかをアピールします。自身のキャリアにおけるメリットだけでなく、お互いにメリットがある関係になると提案をするように意識するのが重要です。
公認会計士の職務経歴書サンプル
弊社MS-Japanは、公認会計士などの士業と管理部門に特化した転職エージェント「MS Agent」を提供しています。30年以上の公認会計士資格保有者の転職サポート実績を活かして、公認会計士向けの職務経歴書サンプルをご用意しました。
【職務経歴書サンプル】
・
公認会計士(事務所) 職務経歴書サンプル
・
公認会計士(企業) 職務経歴書サンプル
会員登録不要で閲覧いただけます。各項目のポイントを分かりやすくまとめているので、是非参考にしてください。また、「MS Agent」への無料会員登録で、会計士業界に詳しいキャリアアドバイザーが履歴書・職務経歴書の書き方についてのアドバイス・添削させていただきます。書類選考通過後の面接対策や、内定後の条件交渉まで全て無料でサポート致しますので、お気軽にご登録下さい。
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まとめ
履歴書や職務経歴書の作成は、公認会計士として新たなキャリアを積み重ねていくための第一歩です。具体的な経験やスキルを伝えるだけでなく、応募先事務所・企業においてどのように貢献できるかを明確に伝えることが重要です。これらを意識することで選考に通過しやすくなるだけでなく、入社後のミスマッチも避けやすくなり、お互いにとってメリットある関係構築へとつながるでしょう。
初めての転職活動や、履歴書・職務経歴書の作成に不安がある場合は、ぜひ士業・管理部門特化型転職エージェント「MS Agent」にご相談ください。
この記事を監修したキャリアアドバイザー
大学卒業後、大手信用金庫に入庫。個人・法人営業及びビジネスマッチング等に従事。
MS-Japanに入社後は、横浜支社の立ち上げに加え、経理・人事・法務・経営企画・公認会計士・税理士等、幅広い職種のマッチングに従事。
2021年より東京本社へ異動後は、公認会計士・税理士・弁護士・社労士等の士業を専門とするJ事業部の管理職を務める傍らプレイヤーとしても従事。
会計事務所・監査法人 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 税理士科目合格 ・ USCPA を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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