簿記2級を取ったら年収は上がる?活かせる仕事と合わせて解説!
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簿記の資格を取るなら「日商簿記2級が転職に有利」という情報をよく耳にされると思います。
実際に、簿記2級を取得すれば転職で有利になったり年収は上がったりするのか、どのような仕事で活かせるのかを知りたい方は少なくないでしょう。
本記事では、簿記2級取得者の年収事情や、資格が活かせる仕事の分野について触れていきます。
簿記2級とは?
簿記2級は、日本商工会議所によって「経営管理に役立つ知識として、企業から最も求められる資格の一つ」と位置づけられています。
企業活動に欠かせない会計実務において、適切な処理や分析を行うために必要なレベルの知識を証明するものです。
特に日商簿記2級は、知名度と信頼性の両面で高い評価を得ており、さまざまな業界の企業が人材採用の際に重視する資格でもあるため、転職希望者やキャリアアップを目指すビジネスパーソンに人気です。
過去の簿記2級統一試験の合格率は、過去10回の平均で21.5%となっています。
試験回によっては10%を下回ることもあり、難易度は高めですが、高度な商業簿記や工業簿記、原価計算を把握し、財務諸表を読み解くスキルが身につきます。
簿記2級を取得者の平均年収は?
簿記2級を取得した人は、その後の平均年収がどうなるのか気になるところでしょう。
以下、経験別・年齢別の平均年収について見ていきます。
経験別の平均年収
実務経験なし:300~350万円
簿記2級を取得していても、実務経験がない場合は、経験者に比べて平均年収が低い傾向にあります。
実務経験あり(1年以上):300~480万円
未経験者と比較すると平均年収は高く、簿記2級で得たスキルや知識を活かして経験を積んでいくと年収もアップしていきます。
実務経験あり(3年以上):350~650万円
簿記2級レベルのスキルと知識があり、実務経験が3年以上あれば、経理として1人前と判断されるため、平均年収が高い傾向にあります。
年齢別の平均年収
20代:500万円以下
20代はまだキャリアの初期段階であり、年齢が若いことや経験年数が浅いことが影響し、平均年収が比較的低い傾向にあります。
30代:500~600万円
30代になると実務の機会が増えてくるため、簿記のスキルや知識をより活かすことができます。
年齢に伴う経験の広がりによって年収額に振り幅はありますが、成果や実績次第で年収をアップさせていくことは可能です。
40代:600万円以上
40代ともなれば、長期間にわたる実務経験や熟練度が高まり、経済的な報酬も増えることが多いです。
管理職や上級ポジションに就くことによって、より水準の高い年収が見込めます。
紹介している平均年収はあくまで目安ですので、地域や企業規模などによっても異なる可能性があります。
しかし、簿記2級取得者は経理業務に関する一定の知識とスキルがあると判断されるため、年齢や経験を積んでいくことで年収が上昇する傾向にはあります。
また、理想の年収に近づくためには、資格を持っていることに甘んじることなく、自らスキルや知識の向上を継続していく意欲も大切です。
簿記2級って資格手当はもらえるの?
一部の企業では、日商簿記2級の取得者に月額で1,000~5,000円程度の資格手当が支給される場合があります。
しかし、簿記の知識やスキルが自社に貢献すると見なされる場合に支給されるため、簿記の知識が不要な部署では支給対象外となる可能性もあります。
資格手当も年収をアップさせる1つの方法ですので、社内規定や募集要項などをしっかりと確認しておきましょう。
簿記2級を活かせる仕事は?
会計の専門知識は、さまざまな職種で応用範囲を広げることが可能です。
実際に、簿記2級の知識やスキルがどのような仕事で活かされているのかを見ていきましょう。
企業の経理部門
日商簿記2級は多くの企業でニーズがあり、そのスキルは経理部のポジションで活かされることが一般的です。
日常的な経理業務としては、伝票の作成や帳簿の記帳、請求や支払いなどを担当します。
簿記の精緻な計算能力は、経営活動に欠かせない月次・年次の決算業務にも役立てられます。
企業の財務部門
簿記2級を取得している人は、財務計画の策定や予算管理、資金調達など、経営の要となる財務関係にも重要な役割を果たします。
社内の会計数値を常に意識しながら、正確な財務情報を提供し、経営戦略や意思決定に寄与することが期待されます。
企業の営業部門
簿記のスキルは、営業活動においても有用できる場面が少なくありません。
営業担当者は、顧客との商談・交渉の際に、原価率や回転率、減価償却などの財務指標について話すことがあるため、数字に基づいた説明や提案を行うことで、信頼性の高い営業活動につながるでしょう。
BtoBの営業では、取引相手の財務状況をチェックし、リスクを確認する「与信管理」に応用できることも強みです。
会計事務所
会計分野に長けた簿記2級取得者は、会計事務所でもニーズがあります。
顧客の経理業務を代行し、税務申告や記帳代行、決算処理などの業務で簿記2級の知識とスキルが活かされます。
さらに収入UPを目指すには?
簿記2級の取得は、年収の水準を高めることにつながりますが、資格を最大限に活かすことで、さらなる収入アップを目指すことも可能です。
以下、その手段について着目してみます。
簿記を活かせる業務で実務経験を積む
正論になりますが、簿記2級の知識とスキルを実務で活かし、経験を積むことが収入アップへの道のりになります。
特に会計事務所や税理士法人など、スキルを存分に発揮できる職場で働くことが有効でしょう。
より条件の良い会社へ転職する
簿記2級は、転職市場において一定の実力を証明し、多くの企業から求められる資格です。
経験を積みやすい環境や待遇の良い企業へ転職することで、収入アップのチャンスが見通せます。
さらにレベルの高い資格を取得する(簿記1級、税理士、公認会計士など)
簿記2級を踏み台に、さらに上位の資格を取得することも給与水準の高みを望む手法です。
特に簿記1級、税理士資格、公認会計士資格は、簿記2級で得た知識を効果的に活かせる資格としておすすめです。
簿記2級を取得して年収アップが叶った事例
非上場企業から上場企業へ規模拡大!
Yさん(26歳・女性)資格:簿記2級
非上場企業 営業事務
年収:300万円
上場企業の経理
年収:350万円
東証プライム企業の経理担当で、将来の管理職候補に!
Aさん(26歳・男性)資格:簿記2級
非上場企業 倉庫管理
年収:400万円
東証プライム企業 経理(管理職候補)
年収:500万円
簿記2級を取得するまでの流れ
では、日商簿記2級を取得するまでの流れを見ていきましょう。
学習
簿記の教材や参考書、オンライン講座などを利用して、会計の基本原則、仕訳、財務諸表などの簿記知識を学びます。
簿記2級までに必要な勉強時間は、簿記初心者の場合、350~500時間、すでに簿記3級程度の知識がある場合は、独学で250~350時間、オンライン講座なら150~250時間が一般的です。
学習時間は個々の状況によって異なるため、自身のスケジュールや能力に合わせて計画を立てることが重要です。
受験申し込み
2023年4月より、簿記2級の受験方法はネット試験のみとなったため、従来の紙による統一試験は年3回の実施でしたが、ネット試験は好きなタイミングで随時受験することができます。
受験申し込みは、インターネット申込方式と会場問い合わせ方式があります。
インターネット申込方式では、CBTS受験者専用サイトから、翌日から起算して3日目以降の試験を予約できます。
会場問い合わせ方式では、試験会場によって規則が異なるため、受験希望の試験会場に問い合わせる必要があります。
受験
試験会場は、商工会議所が設けた高校・大学・専門学校・テストセンターなどの施設で実施されます。
試験科目は商業簿記と工業簿記で、試験時間は90分、合格ラインは2科目合計70点以上(商業簿記60点満点・工業簿記40点満点)になります。
合格発表
ネット試験の場合、受験終了後すぐに合格発表が表示されます。
合格者はスコアレポート内に表示されるQRコードからデジタル合格証のPDFデータをダウンロードできます。
まとめ
本記事では、簿記2級が幅広いビジネスのシーンで活かすことができ、年収アップにも期待できることを明らかにしました。
特に日商簿記2級を取得している人材は、さまざまな企業から求められるため、多くのビジネスパーソンにとって人気の高い資格です。
今後のキャリアアップにつながるメリットも含めて、取得する意味のある資格と言えるでしょう。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
大学卒業後、化粧品会社へ入社し美容部員として店舗販売業務に従事。
その後キャリアアドバイザーとしてMS-Japanに入社し、
主に経理財務や会計事務所などの会計転職希望の方を中心に担当。
経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 税理士科目合格 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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