経理の転職で押さえるべき職務経歴書の書き方とは?自己PRも例文を紹介
経理への転職は、資格以上に実務経験が重視されるため、採用担当者も職務経歴書に注目しています。
大きく分けて、日次・月次・年次業務について、それぞれどのような実務を経験しているのかを分かりやすく伝える必要があります。
自己PRに関しても、単純に得意である仕事に触れるだけでなく、どうしてその仕事が得意と言えるのか・転職先企業でどのように貢献できるのか、具体的に説明することが大切です。
この記事では、経理として転職する上で重要な職務経歴書の書き方について、自己PRにも触れつつ解説します。
経理が職務経歴書を記載する際のポイント
経理に応募する際の職務経歴書は、経理に沿ったものにすることを意識しましょう。
以下、記載のコツやポイント・注意点などをご紹介します。
経理の職務経歴書を記載する際のポイント
バックオフィス部門の業務は、企業によって極端に職務内容が変わることはありません。
よって、経理職の一般的なスケジュール感をベースに、前職以前の業務内容をまとめていくとスムーズです。
また、特殊な業務に携わった業務などがあれば、そちらも記載しましょう。
具体的には、以下の点にフォーカスするとよいでしょう。
・日次、月次、年次業務で担当したことは何か
・前職以前の企業規模はどのくらいか
・制度またはシステムの変化(DX等)に携わった経験があるか など
経理業務の書き方
実際に職務経歴書を作成する際は、できるだけ内容を具体的に記載しましょう。
以下のようなポイントを意識して、具体的な数字を根拠に作成することが重要です。
・決算ではどういった業務を担当したのか
・税務にはどこまで携わっていたのか
・専門に担当していた業務はなにか など
入社後に専門分野を任せようと考えている場合、職務経歴書の実務経験で判断することになります。
採用担当者・面接官にとっても、経験した実務が詳細に書き込まれている職務経歴書の方が、より前向きな検討材料になるでしょう。
職務経歴書の注意点
職務経歴書は、誰が見ても分かりやすい内容に仕上げることが大切です。
面接官や人事、経営陣も目を通すことを想定して、採用する側が「知りたい」と思っている情報を漏れなく記入しましょう。
以下の点に注意して職務経歴書を記載すると、説得力を高めつつ、誤解が生じるのを防ぐことにつながります。
・5W1H使って自分が働いた実績を正確に記載する
・得意分野や取得資格など魅力につながる情報を記載する
・一目で何をしたか分かるよう構成する
経理職として職務経歴書に記載すべき内容
経理職としてのキャリアを、職務経験に余すところなく記載するには、
・業務経験
・スキル
・メンバー
・実績成果
上記4点に絞って作成を進めるのがよいでしょう。
以下、具体的なポイントをご紹介します。
業務経験
日次、月次、年次業務について記載する際は、それぞれの実務経験年数を記載した上で、何を担当したのか一つひとつ箇条書きにしていきます。
担当業務別に注記したい内容があれば、そちらもカッコ書きで記載すると親切です。
スキル
業務で役に立つスキルは、資格だけでなく、ExcelやWordの関数や機能がどこまで使えるのか、前職以前でりようしていた会計ソフトなども記載しましょう。
また、直接実務に関係しない資格も、職場によってはニーズがあるケースも考えられるため、漏れなく記載することをおすすめします。
メンバー
前職以前で「自分が誰と仕事をしていたのか」について記載することも、職務経歴書におけるアピールポイントになります。
具体的には、どのくらいの人数の環境で、どういった立ち位置で仕事をしていたのか、業務配分も含めて記載しましょう。
また、自分が役職に就いていたなら、何人の部下と仕事をしていたのか記載します。
実績成果
経理などバックオフィス部門において、実績・成果をアピールするためには、営業・販売部門と違うベクトルで考える必要があります。
業務改善、または業務効率化の観点から実績・成果を整理していくと、アピールポイントが浮かびやすくなります。
しかし、ただ結果だけを記載しても、その背景にあるものが分からなければ、採用担当者が具体的にイメージできません。
記載時は、どんな課題があって、どんな対策を講じて、その結果どうなったのかを時系列でまとめましょう。
経理の職務経歴書のサンプル
一口に職務経歴書といっても、様々なフォーマット・形式があることから、自分のキャリアにあったものを選ぶのがよいでしょう。
同じ職種のサンプル・例文に目を通すことで、自分で文章を作成する際の参考にすることもできます。
当社では、経理・財務への転職者向けに、職務経歴書のサンプル・作成のポイントなどをご紹介しています。
ご希望の方は、以下のページの情報をご活用ください。
経理の職務経歴書の自己PR欄には何を書く?
職務経歴書は、所定のフォーマット・形式に沿って情報を埋めていく記載箇所が多く、一般的な職務経歴書には自己PR欄があります。
自己PR欄は、自分で文章を構成して、採用担当者に伝えなければならない箇所です。
そのため、どのように文章をまとめるべきか分からず、悩んでしまう人もいるかもしれません。
過去の経歴の中から、自分の「武器」となる要素を選ぶことで、自己PRに説得力を持たせることができます。
具体的には、自己PRの中に、以下のポイントを盛り込んでいきましょう。
・使用経験があるソフト、ツール
・会計面での業務改善経験
・管理職経験
・上場企業や国際会計基準など、専門分野の実務経験
応募先の企業でも使用しているクラウド会計ソフトやオンラインアシスタントなどの利用経験があれば、システムの操作研修を行うことなく実務の研修を行うことができるので、企業にとって魅力的に映るでしょう。
一定の年齢になれば、管理職経験・専門分野の実務経験なども評価されます。
国際会計基準などの知識をアピールできるれば、グローバル展開をする企業に高く評価されるでしょう。
自己PR欄は、経験者・未経験者それぞれが自分の能力をアピールできる大事な箇所なので、よく考えて記入しましょう。
経理経験者の自己PR例文
経理の自己PRについて、同業界からの転職と異業界からの転職に分けて例文をご紹介します。
同業界の場合
同業界の場合、経理業務の基本の流れは似ているので、一歩踏み込んだ実務経験を具体的に記載しましょう。
<クラウド会計ソフトへの移行>
前職では、業務効率化を目的としたクラウド会計ソフトへの移行につき、ソフトの選定から導入までを担当いたしました。一度に導入することで混乱が生じるのを避けるため、一部スタッフによるテスト・オンラインアシスタント利用による作業負担軽減を試み、計画立案から3ヶ月での完全導入に成功しています。
異業界の場合
異業界の場合は、前職の業務の流れを簡単に説明しつつ、その経験がどのような形で活かせるかを記載しましょう。
<督促経験>
前職では、車用パーツ販売会社の経理主任として、決算および日次・月次業務を担当しつつ、売掛金担当として督促対応も行っておりました。未払者のリストアップ・督促の電話掛け・内容証明の作成などに加えて、重度の滞納者に対する対応を総務部と検討し、実際に滞納者の自宅まで足を運んだこともございます。今回は、不動産管理会社という異業界への転職ではございますが、経理部門は家賃督促などの業務にも少なからず関係があるセクションと存じますので、この経験を活かしたいと考えております。
その他、経理経験者の自己PR例文を確認したい方は、以下の記事もご覧ください。
経理の転職における自己PRの例文とポイント(経験者、未経験者)経理未経験者の自己PR例文
経理未経験者が自己PRを考える場合、これまで経験してきた業務と経理業務との関連性を踏まえ、自己PRの文章を作成することが大切です。
自分が応募先を希望するに至った「ストーリー」を意識して、以下のような自己PRを構成しましょう。
<会計ソフト運用経験>
前職では、自社オリジナルの会計ソフトを運用していました。不具合が起こった際の対応を行う中で会計知識が身につき、経理部門の仕事に興味を持つようになりました。その後、独学で日商簿記2級に合格したことを契機に、御社求人に応募させていただきました。VBAコーディング・デバッグの経験もございますので、資料作成の分野もお役に立てるものと自負しております。
<給与計算経験>
前職の○○給与計算センターでは、顧客企業の給与計算代行業務に5年間従事していました。その後、系列会社のオンラインアシスタントサービス立ち上げにともない、給与計算に関連する仕訳入力の代行にも携わりました。仕訳を切ることや勘定科目の判断に面白みを感じ、今年の3月に全経簿記1級に合格しています。採用された暁には、給与計算にも携わると聞いておりますので、自分がこれまでに培ってきた経験を活かせるものと考えております。
その他、経理未経験者の自己PR例文を確認したい方は、以下の記事もご覧ください。
経理の転職における自己PRの例文とポイント(経験者、未経験者)経理の職務経歴書で自分の実績はどう示す?
職務経歴書の中で、自分の実績を効果的に示すには、ただ文字数を増やせばよいわけではありません。
具体的には、以下の点に注意して、実績を記載していきましょう。
・経験した業務の詳細は、できる限り網羅する
・複数のスタッフによる分業に関しては、業務レベルを伝えるために「担当した勘定科目」を記載する
・企業情報に関しては、資本金、上場区分、事業内容まで正確に記載する
可能であれば、実績は数値化して定量的に記載します。
例えば、ツール変更による業務効率化であれば、残業時間がどのくらい削減できたのかを数値化するようなイメージです。
内容が具体的にまとまっていて、しかも数値が出ていると、それだけ説得力も増すでしょう。
以下URLのサンプルも確認しつつ、表現を工夫してみてください。
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経理の職務経歴書は転職エージェントに添削してもらおう!
自分の職務経歴書が完成したら、そのまま応募する前に、第三者の目で確認してもらいましょう。
転職エージェントを通して、応募書類を客観的に評価してもらえれば、その分成功率を高めることにつながります。
採用担当者が欲しい情報が何かを知っている、転職エージェントに添削してもらえば、説得力のある応募書類を作成することができます。
転職エージェントでは、転職支援経験の豊富なキャリアアドバイザーとのカウンセリングを行い、これまで経歴を踏まえ、今後のキャリアプランを具体的にすることができます。
弊社MS-Japanは、経理をはじめとする管理部門・士業特化型の転職エージェントです。そのため、経理の職務経歴書について、採用担当者に刺さる表現を熟知しています。
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効率的な転職活動のために、ぜひMS-Japanをご利用ください。
まとめ
経理の転職に向けて、職務経歴書を作成する際は、経理としてのスキル・実務経験をどうアピールするかが重要です。
各種業務の経験年数に加えて、専門分野や業務効率化等の成果など、応募先が自分を雇うメリットを明らかにする必要があります。
経理を始めとしたバックオフィス部門のトレンドにも配慮しつつ、これまでのチャレンジ・取り組みについて説明することで、アピールの説得力を高められます。
経験者の場合は、応募先の業種にも配慮して、自己PRを組み立てることが大切です。
逆に未経験者の場合は、経理業務と自身の実務経験との関連性を見つけ、アピールポイントを整理します。
転職エージェントの知見も活用しながら、自分だけの職務経歴書を完成させましょう。
この記事を監修したキャリアアドバイザー
大学卒業後、外資系小売り業に就職、セールスマネジメントや採用、教育研修を経験。
人がいかに業績を左右するかについて認識し、現職のMS-Japanに転職する事を決断。
入社以来、東海エリアのキャリアアドバイザーとして、キャリアチェンジやスキルアップを目的とした若年層の支援を中心に担当しております。
経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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