2024年06月20日

Big4監査法人が求める人材とは?法人別の特徴や転職成功事例など

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Big4監査法人は、監査業務から会計・ITに関するアドバイザリー業務を行っているプロフェッショナル集団として有名です。

本記事では、Big4監査法人への転職を考えている方のために、Big4監査法人の特徴や求める人材などについてご紹介していきます。
Big4監査法人への転職成功事例も交えて解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

Big4監査法人とは

監査法人の中には、Big4と呼ばれる大手監査法人があります。

  • ・EY新日本有限責任監査法人
  • ・有限責任監査法人トーマツ
  • ・有限責任あずさ監査法人
  • ・PwC Japan有限責任監査法人

すべて世界的に有名なグローバル会計ネットワークそれぞれのメンバーファームであり、監査業務の他、アドバイザリー業務など業界最先端で幅広い業務を行っています
従業員数は少ないところでも3,000人以上、多いところでは6,000人以上が働いており、相応に規模の大きいことがわかります。また平均年収も高く、福利厚生にも力を入れています。

クライアント企業の規模が大きいため、各部署が独立して分業体制でチームを組んで業務をこなします。そのため、専門性の高い業務の経験を積むことができ、担当分野のスペシャリストを目指すことができるでしょう。
なお、クライアントにはグローバル企業も多く、海外の拠点に出向できるチャンスもあります。

大手監査法人以外の監査法人は準大手(中堅)・中小監査法人と呼ばれていて、従業員数は数人から数百人規模までさまざまであり、各々に特徴があります。
準大手(中堅)監査法人では業界ごとのチーム制(セクター制度)を採用していないケースも多いため、様々な業界・業種の監査経験を積むことができます。
中小監査法人では、中小規模のクライアント企業の案件を担当しているケースが多く、通常の財務諸表監査以外にもIPO支援やM&A支援など幅広い業務の経験を積むことができます。なお、基本的には大手監査法人の方が年収が高いとされています。

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Big4監査法人それぞれの特徴

大手の監査法人として名を連ねているBig4監査法人にはそれぞれに特徴があります。
特徴を理解しておくと自身に合った転職先を判断する上でも有利に働きます。

以下に、Big4監査法人の特徴をまとめてみました。ぜひチェックしてみてください。

EY新日本有限責任監査法人

Ernst & Youngのメンバーファームであり、監査業務で強みを発揮し日本でトップの監査収入を誇ります。クライアント規模も大きく、みずほフィナンシャルグループなどの監査を担っていることでも有名です。
また、コンサルティング・アドバイザリー業務も提供しており、2021年には監査法人業界で初めてDX認定取得事業者に認定されたことでも話題になりました。さらに、次代の監査・保証サービス「Assurance 4.0」の実現にも取り組んでいることでも知られています。

有限責任監査法人トーマツ

監査収入と非監査収入を合わせると日本一の業務収入を誇る、Deloitte Touche Tohmatsuのメンバーファームです。監査法人の中でも従業員数(人員総数)がトップクラスであり、特に非監査業務の収入では他のBig4監査法人を大きく上回ります。伊藤忠商事や三菱商事、三井物産などの大手総合商社の監査も担っています。
また、働き方改革に注力する他、従業員の育成にも力を入れており、育成に重点を置いた独自の評価制度(RPM)を取り入れています。

有限責任あずさ監査法人

6,000人以上の従業員を抱える大規模な監査法人であり、KPMGのメンバーファームです。監査業務や保証業務などを中心に企業成長支援のアドバイザリー業務に精通している点が特徴です。また、監査・非監査問わずバランスに長けている監査法人として知られています。
東日本旅客鉄道株式会社など電鉄会社の監査に強みを持つ監査法人であり、国内外における研修や人材育成プログラムなど従業員の人材育成でも高い評価を受けています。

PwC Japan有限責任監査法人

国際的に有名なPricewaterhouseCoopersのメンバーファームです。2023年12月1日にPwCあらた有限責任監査法人とPwC京都監査法人が合併し、PwC Japan有限責任監査法人として業務を開始しました。Big4の中ではもっとも規模の小さい監査法人ながら、非監査収入においてはトーマツに次いで2位に位置付けており、非監査収入の売上高が高いことが特徴です。
また、トヨタ自動車やソニーグループといった大企業のクライアントの監査業務も担っています。さらに、AIテクノロジーと融合させた次世代型のデジタル監査への取り組みが顕著なことでも知られています。

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Big4監査法人が求める人材になるには

Big4監査法人が求める人材になるには

Big4監査法人への転職を成功させるには、何よりBig4監査法人から求められるような人材になることが近道です。

ここからは、Big4監査法人が求める人材になるためのポイントについて、監査部門非監査部門に分けてご説明していきます。

重視されるのは学歴よりも資格や実務経験

Big4監査法人の監査部門への転職で大前提となるのは公認会計士や米国公認会計士(USCPA)試験に合格しているかどうかです。その上で異業種からの転職となる場合は、年齢も少なからず採否に影響をしてきます。可能であれば20代、遅くとも30代前半には資格を取得するのがいいでしょう。

また出身大学など学歴について気にされている方もいますが、たしかにBig4監査法人に在籍している方は有名大学を卒業している人の割合が高めなのは事実ではあるものの、高卒の方でBig4監査法人に就職した例もありますので、資格を取得していれば学歴の差をそれほど気にすることはないでしょう。

英語力について、米国公認会計士(USCPA)であれば目安TOEIC800点ほどの英語力を求めることが多いですが、公認会計士であれば入社時にさほど高い英語力を求められることはありません。ただし入社後の昇格などの要件にTOEICのスコアを設けている法人もあるため、入社後の英語力の研鑽は欠かせないでしょう。

次にBig4監査法人の非監査(アドバイザリー)部門への転職についてご説明します。非監査部門はIFRS(国際会計基準)の導入、経理・決算業務のデジタル化、内部統制の高度化、企業の買収や合併を行うM&Aなどの支援を行っている部門です。

当部門は監査業務以外を行う部門であるため公認会計士や米国公認会計士などの資格は必須ではありません。そのため一般企業で経理をされていた方やITコンサル、ITベンダー出身の方など幅広いバックグラウンドの方が在籍しています。

近年ではBig4監査法人のアドバイザリー部門の人員増加が顕著にみられ、他業界から転職を希望する方も増えています。その中でやはり有利となるのは上記に記載したような会計やITに関する業務を行っていた方です。さらに米国公認会計士(USCPA)やTOIECの資格(目安800点以上)も取得していると採用の可能性は上がると言えるでしょう。

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コミュニケーション能力は磨いておくこと

監査法人における業務の大きな特徴として、チームとしてプロジェクトを進めていく必要のある点が挙げられます。そのため、コミュニケーション能力の高さは必須のスキルといっていいでしょう。

コミュニケーション能力はチーム内だけでなく、クライアントとのやり取りにも必要なスキルですので、転職を検討する前にスキルアップしておくことも考えておきたいところです。

面接など採用試験の際にもコミュニケーション能力がみられています。コミュニケーション能力欠如のために不採用、とはならないように注意しましょう。
ただ積極的に話せばよいというわけではなく、相手の話もじっくりと聞くヒアリング力も同時に備えておくと相手にも好印象を与えることができます。

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Big4監査法人への転職成功事例

それでは最後に、Big4監査法人への転職を成功させた事例を2つご紹介していきます。
それぞれ転職によって叶えたいことは何か? どのような方法で転職活動を進めたのか? などを中心にみていきましょう。

Eさん(30歳/男性)一部上場メーカーからBig4監査法人へ転職

まずは一部上場のメーカーからBig4監査法人へ転職したEさんの事例です。

Eさんは大学卒業後に公認会計士の資格を取得していましたが、就職氷河期の時期も重なってしまった結果、監査法人への就職は叶わず、上場企業で経理の職に就いていました。
しかし、公認会計士として会計監査をしたいという強い思いが再燃し、転職活動を始めました。

Eさんの例は決して珍しいことではなく、時代的な背景なども相まって実際に監査法人への就職が叶わなかった公認会計士も少なくありません。
現在では、そうした公認会計士たちが本来の希望であった監査法人へ転職するケースが比較的多くみられます。

Tさん(35歳)上場企業の経理を経てBig4監査法人のアドバイザリー部門へ転職

最後に上場企業の経理経験を経てBig4監査法人のアドバイザリー部門へ転職したTさんの事例についてご紹介します。

Tさんは大学卒業後、公認会計士を目指して試験勉強に取り組まれていましたが、残念ながら論文式試験には合格せず、会計事務所に入社しました。2年ほど経験を積まれた後、上場企業の経理部へ転職され5年ほど経理業務に従事されました。具体的には月次・年次財務諸表作成や開示資料の作成(短信・有報等)を行ない、また連結決算を組むにあたっての在外関係会社の決算の取りまとめ・開示資料の作成・決算に関する監査法人との調整などの業務に中心メンバーとして取り組まれていました。

働きながらUSCPAの勉強を並行され3科目取得されたタイミングで、学生時代からの目標であった監査法人へ応募され、これまでの経理経験も活かせるアドバイザリー部門へ入社が決定しました。

20代の時に監査法人への入社が叶わなかった方も、会計の実務経験が評価をされて30代で監査法人への転職を実現している方も多くいます。

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まとめ

Big4監査法人の特徴や求めている人材などについてご紹介してきました。
Big4監査法人への転職を検討しさらに転職を成功へと導くためには、ここでご紹介してきた求める人材像に近づいておくことが肝心です。

会計に関するキャリアは当然のことながら、コミュニケーション能力語学力、それにITへの知見などといったスキルを備えておくと、採用される可能性も高くなるでしょう。
転職後の活躍のためにも、転職前に自身の得意とするスキルを整理し、どういった専門性で貢献できるのかを確認しておくことが大切です。足りないスキルや能力があれば、それを体得するための努力も意識しておくとよいでしょう。

この記事を監修したキャリアアドバイザー

竹内 進太朗

大学卒業後、新卒でMS-Japanに入社。法律事務所や会計事務所、監査法人、社労士事務所、FAS系コンサルティングファームなどの士業領域の採用支援、及びその領域でのご転職を検討されている方の転職支援を行っています。

会計事務所・監査法人 ・ 法律・特許事務所 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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