2022年09月16日

人事の転職を成功させる秘訣とは?

管理部門・士業の転職

営業・販売職などの職種と比べると、バックオフィス部門の転職は狭き門になりがちです。
ただ、総じて経験者を採用する意識が高いため、人事職もまたその経験が評価されやすい傾向にあります。

転職で有利なキャリアと言える人事職ですが、だからこそ選択肢も多く、現職を離れてキャリアアップする際の進路に迷う人も多いでしょう。 この記事ではその点にフォーカスして、人事職が転職する際に重要なポイントをいくつか解説していきます。

この記事のまとめ

人事のキャリアアップのおすすめは大企業かスタートアップ企業への転職

人事の転職で評価されるのは実務能力

志望動機は転職先の人事部に自分がどうコミットできるかをアピールする


人事職が転職でキャリアアップするためには?

人事経験者が、そのキャリアを活かして転職先を検討する場合、大きく分けて2つの道があります。
一つは「大企業をはじめとする企業規模の大きい組織で働くこと」で、もう一つは「人材が不足しているスタートアップ企業で働くこと」です。

どちらを選ぶかは、求めるキャリアパスによって異なりますが、転職市場では数多くの求人をチェックすることができます。
以下に、大手企業・スタートアップ企業それぞれで、人事職に求められる職務や適性について解説します。

大手企業を選んだ場合

大手企業は、バックオフィス全体の話だけでなく、人事内でも部署が細かく分かれているのが特徴です。
採用は採用、労務は労務、給与計算は給与計算、教育は教育研修といった形で、職域が明確にセグメントされています。

そのような体制を構築できるのは、ひとえに社員数が多いためですが、逆に考えれば、組織が大きい分だけ各業務のスペシャリストを育成する必要に迫られているとも解釈できます。
ローテーションで仕事を回すケースもあれば、同じ仕事をずっと担当するケースもあり、そのあたりは企業側の方針によって判断が異なります。

よって、収入と自分の職域を安定させる方向性で転職をイメージした場合、大手企業で働くことには魅力があります。
何年も同じ仕事をしている人から仕事を学べるわけですから、若年者なら未経験でも飛び込むことは不可能ではありません。

ただ、総じてチャレンジの機会は限られるため、新たな環境で自分を試したい人や、大手の雰囲気に違和感を覚えた人にとっては、刺激が少ないかもしれません。
キャリアパスの先を見据えた仕事がしたい人、一つの職域のスペシャリストとして働きたい人は、大手企業で働くことをおすすめします。

スタートアップ企業を選んだ場合

スタートアップ・ベンチャー企業を選んだ場合、大手とは逆に「何もない」ところからのスタートが要求されるかもしれません。
成長途上にある状況の企業は、売上に直結する事業にリソースを割り振らなければならない事情があることから、どうしてもバックオフィスの充実に時間と労力を費やすのが難しくなるからです。

そのような中、人事を新しく募集するということは、経営者が「企業のレベルを一段上げる」ことを決断したタイミングだと解釈できます。
経営陣直下の立場として人事部を担うイメージで、幅広い業務を担当することになるでしょう。

大手と比較して業務量は圧倒的に多いですが、人事全般を担当できるメリットもあり、働いた分だけ新たなスキルを取得できます。
しかし、役職者候補として採用された場合、周囲に仕事について相談できる人がいない・いたとしても経営者だけといったケースも十分考えられますから、会社の外にメンターを求める柔軟性・自ら学ぶ積極性が求められます。

企業のステージによっては、人事以外の分野・例えば経理や総務に関する仕事にも携わるかもしれません。
人事という職種をベースにゼネラリストを目指すなら、スタートアップ企業を選んだ方が後悔は少ないでしょう。

【参考URL】
人事への転職で迷っている方必見!会社選びはどこを見て判断するべき?

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転職の際に評価される人事のスキル

先にお伝えした通り、人事でやるべき業務や求められるスキルは、企業のステージ・社風・規模などによって異なります。
よって、一律で「このスキルが求められる」と言い切ることは難しい部分があります。

そもそも、人事という職種は、企業における人材の確保・管理の観点から非常に重要な役割を担っています。
一から人材を育成するには費用がかかりますから、企業内の人材間で異動が行われ、すでに一定の評価を得ている社員が人事に配属されることも珍しくありません。

もちろん、経験者が欲しいと考える企業も少なくありませんが、それ以上に「人事に必要な資質・スキルを備えているかどうか」が評価されます。
以下に、転職の際に評価される人事のスキルについて、主だったものをまとめました。

事務処理の正確性とスピード

人事の業務をつつがなく実施するには、その下準備となる事務処理の正確性とスピードが重要です。
求人資料の作り込み、データ集計、各種手続など、数ある「やるべきこと」の中で優先順位を定め、スケジュール通りの処理を進めていく必要があるからです。

特に、人事・労務の分野における手続きや計算は、社員の生活に直結するものが多いため、失敗がとんでもない事態を招いてしまうおそれがあります。
組織として、ミスのないようダブルチェック体制を整えるのは当然ですが、限られた時間の中で不備がないか都度判断するには、相応の経験値が求められます。

他部署・社外の人間とのコミュニケーション能力

採用や人材育成に関わる機会が多い人事職は、幅広い部署のスタッフや、産業医・社労士など社外の重要人物とやり取りをする機会が多いため、コミュニケーション能力は必須と言えます。
面接官として採用を担当する場合、会社の顔としての役割を担いますから、一般常識や高い倫理を備えていなければなりません。

誰でも、一朝一夕で人事としてふさわしい振る舞いができるわけではなく、どこまで人間性を磨いてきたかも転職時は評価されます。
そのため、コミュニケーション能力をアピールできるエピソードは、面接前に準備しておいた方がよいでしょう。

情報収集・プランニング能力

採用関連のトレンドや、労務の重要法令の改正などについて、人事は最近の動向を逐一チェックしておかなければなりません。
法改正に伴う就業規則の変更を怠った場合、そのためにペナルティを受けてしまうリスクもあることから、官公庁HPやメディアを通して適切な情報収集ができる人材が人事には求められます。

また、人事はその業務の性質上、経営陣との距離が近いため、近年は企業戦略の一翼を担う戦略人事も注目されています。
経営目標の理解や組織開発計画の立案などに携わったキャリアがあるなら、興味を示す企業は多いでしょう。

【参考URL】
人事とは?役割や必要なスキル、近年の人事傾向などを紹介

【関連ページURL】
人事として欠かせない6つのスキルと今後求められる役割

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人事への転職の際は注意!志望理由の描き方

人事への転職の際は注意!志望理由の描き方

人事というセクションは総じて評価の高い人員が配置される部署と言えます。

⇒待遇のよい部署とくくるのは誤解を生む感じがします。
人事経験を積んだ上で、あえて現職を離れ新たな環境で働きたいと考えているわけですから、相応の理由がなければ採用には至らないでしょう。
⇒「これまでの人事経験を活かして、新たな環境でどのようなキャリア形成を描いていきたいか明確ではない限り企業側も採用のメリットが感じられないでしょう。そのため転職理由・志望動機の内容は採用の有無に大きく関わるポイントになります。」

単純により良い待遇を目指すだけでは、企業側も採用を見送らざるを得ないところです。
志望動機について考える場合、少なくとも以下の点については盛り込んでおきましょう。

人事という職務への誇りや魅力について

人事経験者が、人事以外の職種に転職しようと試みる場合、人事と対比して志望する職種の魅力を語るはずです。
それと同様に、人事経験者が人事に転職する場合も、職務そのものに対する誇り・魅力に関してはきちんと伝えなければなりません。

この点をおろそかにすると、新しい環境でも人事の仕事に幻滅してしまうのではないかと勘繰られ、思うような結果につながらないおそれがあります。
人事職に対するリスペクトは、志望動機の中に必ず盛り込みましょう。

志望先に感じた魅力について

現職でも人事として働いている場合、あえて志望先を選んだ理由について、その魅力と合わせて伝えましょう。
現職に限らず、他社と比較してユニークな制度・新しい戦略を掲げているなら、自分の言葉で「なぜ・どこにひかれたのか」答えられるようにしておきます。

企業情報を正確に収集できているかどうかも、人事志望者には問われています。
中途半端なリサーチで臨まず、できることはすべて行うことが、採用を勝ち取る基本戦略です。

自分が貢献できる要素について

人事を転職市場から確保しようと考えている企業は、それぞれに事情があります。
求人情報に書かれている応募条件・求める人材像を読み込めば、どんな人材を欲しているのかイメージしやすくなります。

自分のキャリアと一致する部分があれば、その点につき貢献できることを伝えます。
採用目標の達成・離職率0%維持など、仕事でどのような成果を出したから志望先に貢献可能と考えたのか、具体的にアピールしましょう。

【関連ページURL】
人事の転職で評価される志望動機とは?

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まとめ

人事として転職を成功させたいなら、現状を多面的にとらえ、自分がどう貢献できるかイメージすることが肝心です。
大手企業とスタートアップ企業で求められる能力に違いがあるように、現職以前の段階で培ってきたことをどう活かせるのか、スキル・経験の棚卸しも必要になるでしょう。

志望動機を考える際にも、志望先に貢献できる分野を絞り、ミスマッチや誤解を防ぐ努力が求められます。
後悔のない転職を実現するには、人材に関する仕事をする人事だからこそ、自分もまた「評価されるに値する人材」だとアピールする準備が大切です。

この記事を監修したキャリアアドバイザー

鈴木 雅也

大学卒業後、飲料メーカー営業、学習塾の教室運営を経て19年MS-Japanに入社。キャリアアドバイザーとして企業管理部門、会計事務所などの士業界の幅広い年齢層の転職支援を担当。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 公認会計士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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