2019年12月11日

税理士は売り手市場!?2019年度上半期の総括と下半期の予想

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2019年度上半期の税理士の転職市場は活発で、売り手市場が続いています。 景気が良くなり、企業の売上・利益が上がる中で、税理士の需要が益々高まっているといえるでしょう。 この記事では、転職を希望・成功させた税理士有資格者のデータをまとめています。 これからのキャリアを考えるうえで、役立てて頂けたらと思います。

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1.税理士が転職活動を開始した時期

税理士が転職活動を開始した時期をみると、5月・6月・9月が少し多かったですが、時期によって転職希望者数の変化はあまりありません。 12月に税理士試験の合格発表があるため、求人数は12月前後に高まり、2月の確定申告の時期まで続く傾向にあります。 ただし、最近の売り手市場を考えると、年間を通じて求人数は多い状態が続いています。

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2.税理士が希望した職種とは

税理士が転職を希望する職種として一番多かったのは「会計事務所・監査法人」、次いで「経理・財務」でした。 また、監査法人や会計事務所で経験を積んだ転職希望者の中には、培ったスキルを活かしてCFOや非常勤監査役を志望される方もいました。

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3.転職を希望した税理士の年収状況とは

転職希望者の現年収で最も多かった層は「400~699万円」でした。 年収が700万円以上の転職希望者の割合は41%でした。
年収1,000万円以上の転職理由として、
「上司の理不尽なマネジメントが苦痛で、年収を下げてでも転職したい(50代前半・女性)」
「セカンドキャリア支援制度を利用して事務所に転職し、勤務税理士としての勘を取り戻したい(40代後半・男性)」
などがありました。

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4.転職を希望した税理士の年齢について

転職希望者の年齢層は、30代・40代で70%を占めており、20代は10%でした。 30代・40代の割合が高い理由は、税理士は働きながら勉強して取得するパターンが多く、取得して業務経験を積んだうえでキャリアアップを図る方が多い結果です。

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5.転職希望者の経験年数とは

転職を希望する税理士の中で、経理や会計事務所・監査法人での業務経験が10年以上の割合が半分近く占めており、実績を積んだ転職希望者が目立った印象です。

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6.転職を成功させた税理士の活動期間

ここからは転職を成功させた人のデータを見ていきたいと思います。 上記のデータは、求職者がカウンセリングしてから内定までにかかった日数を示したグラフです。

1番多かったのは「31日~60日」で、3ヶ月以内に決めた方が83%でした。 どの職種もカウンセリングしてから3ヶ月以内に転職先を決められる方が多いですが、大切なのはミスマッチがないことです。 活動期間は目安にして、納得いくまで企業を探しましょう。

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7.転職を成功させた税理士の年齢

転職を成功させた税理士の年齢は、30代・40代で80%近くを占めていました。 30代・40代の転職希望者の割合が70%だったので、税理士の転職市場は30代・40代が活発だといえるでしょう。 転職理由としては、「業務の幅を広げスキルアップしていきたい」といったポジティブな動機が目立った印象です。

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8.転職を成功させた税理士の決定年収

将来の独立やキャリアアップに向けて、一旦年収を下げても業務の幅を広げスキルを高めていきたいといった方が目立ち、転職を決めた年収は、「400~699万円」の層が71%と最も多かったです。 決定年収の最高額は960万円で、30代後半・男性でM&Aコンサルタントのポジションでした。

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9.税理士の転職成功事例

①40代前半・女性

前職 会計事務所
内定先 大手海運グループ企業
年収 500万円(50万円up)
資格 税理士
転職に要した期間 約1ヶ月
キャリア 前職の会計事務所では、特定目的会社(SPC)の設立、会計税務、海外投資家用の英文レポート作成、解散清算など一連の業務を中心に、一般事業会社の税務会計業務にも従事。ワークライフバランス・長期的な就業を見据えて大手海運グループ企業の経理に転職。

②30代後半・男性

前職 独立系会計コンサルティングファーム
内定先 独立系M&Aアドバイザリーファーム
年収 960万円(210万円up)
資格 税理士
転職に要した期間 約1ヶ月半
キャリア 個人会計事務所を経て、前職のコンサルティングファームでは、 事業再生、事業承継を中心に、税務的な観点も重視しながら事業DDや財務DD、金融機関交渉等を経験。M&Aに関わる業務へのキャリアアップを志望し、独立系M&Aアドバイザリーファームに転職。

③30代後半・男性

前職 会計事務所
内定先 会計事務所(相続税、資産税関連業務)
年収 850万円(150万円down)
資格 税理士
転職に要した期間 約8ヶ月
キャリア 税理士5科目合格後、簿記検定の講師として生徒への講義を担当し、その後会計業界に転職。前職の会計事務所では、相続・法人税務申告業務を経験し、資産税分野におけるスキルアップを図るため転職。

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10.2019年度上半期の転職動向を踏まえた、今後の傾向は?

転職市場が全体的に売り手市場の中、税理士・会計業界の転職も活発です。 税理士の労働人口が減少している中で、税理士法人はこの10年間で2,000社も増えており、税理士業界の人手不足は続くでしょう。 今後も、税理士を求める企業は増えてくると予想されます。

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