ぶっちゃけ多い?監査法人に勤めると、飲み会が多いのか?
これから監査法人に就職・転職をしようと考えている人の中には、一般企業と同様、職場の雰囲気や、リーダーの人柄が気になる方も多いでしょう。特に、終業時間を過ぎた後の、宴会や接待などの付き合いは、会計事務所や監査法人の場合、どの程度あるものなのでしょうか?
監査法人の「飲み会」事情
「ワーク・ライフ・バランス」や「働き方改革」といったフレーズをよく見聞きするようになりました。終業後の飲み会などが頻繁にあると、プライベートはもちろん、勉強や副業などに費やせる貴重な時間が減ってしまいます。また、急な出費が嵩み、お財布事情が苦しくなることもあるでしょう。上司の愚痴や説教をずっと聞かされたり、プライベートを詮索されたりする場が苦痛で仕方がない……という人は多いかもしれません。
このような事情から、近年の若い世代を中心に、「飲み会なし」の職場を希望する人も増えています。
ただ、どのような業種でも言えることですが、飲み会が多いか少ないかは「職場によって違う」のです。
個人経営の会計事務所でも同じことが言えます。会計事務所の所長が社交的な性格で、取引先との接待を仕掛けたり受けたりする夜の交流が好きだとなると、必然的に飲み会も多くなるでしょう。ただ、それでも飲み会に部下を連れて行くかどうかは、また別の問題です。所長が酒を飲まない人でも、他の職員から誘われることはあるでしょう。少人数の職場ですと、誘われたら断りづらいかもしれません。
監査法人では、大規模な企業の会計監査を行いますが、その監査対象の企業から、接待としての飲み会に誘われることもありえます。
会計の内容に誤りや不正がないかどうかをチェックする側とチェックされる立場が、酒の席で一緒になること自体は違法でなく、コンプライアンスにも抵触しないとされます。
ただ、両者が馴れ合いのような雰囲気、緊張感のない関係になることを警戒し、そのような飲み会を断固として断る監査法人もあるようです。たとえ馴れ合いにはならなくても、第三者から見て誤解を与える印象の飲み会をできるだけ避ける選択ができる監査法人もあります。この種の監査法人では、飲み会自体が開かれないか、開かれても内輪だけで楽しむことになるかもしれません。
一方、飲み会が頻繁に開かれる監査法人も存在します。おとなしく静かな雰囲気で楽しむところもあれば、体育会系のノリで元気に騒ぎ、上司が部下に何かの芸を無理強いすることがあるかもしれません。同じ「飲み会が多い」ところでも、その中身や雰囲気は様々です。
飲み会が少ない監査法人を見分けるには?
飲み会の誘いが多いのかどうか、率直に採用面接で尋ねてみてはいかがでしょうか。「前の職場では、あまりに飲み会が多く、嫌な思いをしたこともあったので」などと根拠づけて質問すれば、面接担当者も正直に答えてくれるはずです。
また、知人のつてを辿るなどして、実際にその監査法人で働いている人から直接話を聞き、事前に情報収集に努めることもできます。転職エージェントを活用している方は、エージェントの方に職場の雰囲気を事前に調べてもらうことも可能でしょう。
飲み会が少ない職場は、従業員の心が折れる?
心理カウンセラーの見波利幸氏の著書『心が折れる職場』(日本経済新聞出版社)によれば、職場で飲み会の誘いが少ない職場は、業務上の人間関係も堅苦しく、気兼ねないコミュニケーションが採られておらず、働く人々がメンタルの不調をきたしやすい傾向にあるそうです。たとえ飲み会が開かれても、仕事の延長で打ち合わせのような空気になりやすいといいます。
同氏は、職場に必要なコミュニケーションは、「問題解決が図れるように導く会話」と「相手の気持ちを酌み取る会話」であるとしています。その片方でも欠落すると、飲み会が少なく、心理的に辛くなりやすい職場になるとのことです。
この分析に対しては様々な意見があるはずですが、少なくとも、飲み会が少ないからといって、いい職場だとは限らないことは確かです。
まとめ
お酒だけは仕事と切り離して、純粋にプライベートの友人と飲み交わしたいという人もいれば、アルコールを受け付けない体質でも、飲み会のテンションが好きだという人もいます。逆に、時間の無駄だとしか感じられない人もいるでしょう。これから勤めるかもしれない監査法人の飲み会事情は分かりませんが、それだけを気にするのでなく、職場全体の雰囲気を見てみるとよいでしょう。
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