2021年12月09日

語学力と経理スキルを活かせる!英文経理のキャリアとは?

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ビジネスのグローバル化に伴い、バックオフィスの業務も英語で行う機会が増えてきました。
経理も例外ではなく、英文経理という言葉が浸透してきており、英文経理経験を求める求人も徐々に増えてきています。
英文経理とはその名称の通り、英語を使用して経理業務を行うことです。
この記事では英文経理の業務内容についてご紹介するとともに、業務に必要となるスキルや資格についても触れていきます。


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英文経理とはどんな仕事?

英文経理の業務内容は外資系企業の場合と国内企業の場合の2つのスタイルに大きく分けることができます。
どちらも英語を使用して経理業務に従事しますが、親会社の所在によって業務内容や立場などが異なってきます。

外資系企業の場合には親会社が海外にあるため、親会社の基準に合わせた経理業務に従事する必要があります。
グローバル企業の場合にはアジア地域を取りまとめているヘッドクオーターの基準に合わせる場合もありますが、会計システムが日本基準となっていない場合、米国会計基準や国際会計基準に合わせて経理処理しながら英語のシステムを使いこなしていかなくてはなりません。
また、親会社やヘッドクオーターへのレポーティングも基本的には英語で行います。
これらの業務に加え、日本における税務申告書の作成をはじめとする国内法人としての経理業務も担います。

自社が親会社の立場となる国内企業の英文経理の場合には、海外拠点となる現地法人で作成された英語版の経理資料を国内企業で用いる日本基準の資料へと翻訳したり、業務上必要となる資料解釈についての根拠を英語で海外拠点の担当者に確認したりといった業務が生じます。
また海外現地法人で経理業務を行わず、すべて国内の親会社が請け負う企業もあります。
このケースでは、日本の会計基準をベースに英語で処理していくため、日本の国内企業での経理経験も活かしやすいといえます。


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英文経理のキャリアを目指す人におすすめの資格とは

英文経理として働くために必ず持っていなくてはならない資格はありません。しかし、英文経理は語学力も経理スキルも求められる仕事であるため、これらの能力を有していることをアピールできる資格を持っていれば、採用担当者の目に留まり、他者との差別化にもつながります。
特に英文経理として働くのに、持っていると望ましい資格として挙げられるのが、米国公認会計士(USCPA)とBATIC(国際会計検定)です。

米国公認会計士(USCPA)

米国公認会計士(USCPA)は世界で最も知名度の高い会計資格のひとつであり、米国内だけでなく日本を含む世界各国で受験可能な資格です。科目は財務会計、諸法規、監査及び証明業務、ビジネス環境及び諸概念の4科目となっており、それぞれの科目の合格率は50%ほどです。
一見、そう難しくないように見えるかもしれませんが、50%ほどの合格率の科目を4科目ともクリアしなくてはならず、各科目の合格有効期間は18ヶ月と決められているので、全科目の実質的な合格率は30%を下回るとされています。外資系企業で英文経理として働く場合には米国会計基準での処理が必要なケースも少なくないので、米国公認会計士(USCPA)の取得は直接的なアピール材料になり得ます。
また、米国公認会計士(USCPA)の試験はすべて英語で出題されますので、資格を取得していることで一定レベル以上の英語力を持っていることの証にもなります。試験範囲にはIT関連の知識も含まれているのも魅力的に映るポイントです。

BATIC(国際会計検定)

BATIC(国際会計検定)は英文簿記をはじめとする英語での会計処理や国際会計基準の理解度を測る資格であり、受験結果は合否ではなく獲得したスコアに応じて振り分けられる4つの称号(コントローラレベル、アカウンティングマネジャーレベル、アカウンタントレベル、ブックキーパーレベル)として受け取ります。

科目は英文簿記、国際会計理論の2科目であり、試験の難易度は日商簿記2級よりやや難しいくらいのレベルといわれています。BATIC(国際会計検定)もすべて英語で出題されますので、TOEIC750点レベル、英検準1級くらいの英語力が必要であり、高いスコアを獲得することによって語学力と経理スキルを備えていることの証明になります。

【参考URL】
エコスラブログ『【USCPA】難易度も挫折率も高い!日本人合格率はたった18%!?』

資格の学校TAC『BATIC(国際会計検定)®』


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英文経理への転職活動!転職成功のために知っておきたいこと

英文経理への転職活動!転職成功のために知っておきたいこと

英文経理としてのキャリアをスタートさせるべく、転職を有利に進めるために知っておくべき知識を以下にご紹介していきます。

どんな企業が英文経理の求人を出しているのか

英文経理という仕事を探そうとしても、なかなかそれらしき求人情報が見つからない場合も少なくありません。
その理由は、英文経理というポジション名で記載されることは多くなく、経理の求人として出稿している場合、求人タイトルに目を通していくだけでは英文経理であるかどうか判断できないからです。
上手く英文経理の求人を探すためのポイントは、まずどのような企業で英文経理の需要があるのか知っておくことです。
英文経理という業務が生じるのは、外資系企業が日本での拠点として現地法人を置く場合、国内企業が海外進出のため海外拠点を設ける場合が主なので、外資系企業やグローバル日系企業、これから海外へと進出する国内企業をターゲットとし、それらの企業から出されている経理求人を注意深くチェックすることをおすすめします。

英文経理の求人で求められるものとは

英文経理の求人で求められる能力を知っておくことも必要です。
まず求められるのは語学力です。第一章でも先述の通り、外資系企業の日本法人とグローバル日系企業いずれにおいても海外拠点とのやり取りが生じるため、英語のスキルが欠かせません。
経理業務は読み書きがメインとなるため、採用選考を受ける時点でそれほど高い英語力がなくとも採用される可能性はありますが、採用後のキャリアも考えれば、ビジネスレベルまたはTOEIC700点程度の英語力があることが望ましいといえます。
また経理スキルについては、役職によって求められるレベルが異なっています。
実務経験が重視されるのは通常の経理求人と同様で、スタッフ、マネージャーなど役職の高さに比例して求められるスキルもレベルの高いものとなる傾向にあります。
また、外資系企業で働く場合には米国会計基準や国際会計基準への理解も求められます。

英文経理に応募した際にアピールすべきポイントとは

英文経理の求人に応募する際にアピールすると好印象を持たれやすいのが、英語を使った業務経験、経理の実務経験など、募集ポジションと親和性のある実務経験です。
これらの材料があれば、採用担当者はその応募者を採用後のマッチングもスムーズに進みやすい人材であると判断しやすくなるため、選考にある程度の優位性を期待できるようになります。
また外資系企業の場合にはSAPをはじめとする基幹業務システム(ERP)の使用経験がアピールポイントになる場合があります。
SAPとは現在の経営資源【ヒト・モノ・カネ】を最新の情報で管理することができる企業資源計画パッケージソフトであり、世界各国の企業で導入されています。
ソフトには会計モジュールも含まれており、「財務会計」と「管理会計」を半自動的にこなしてくれるほか、「販売管理」と「在庫管理」、「人事管理」、「生産管理」と「プロジェクト管理」と「プラント保全」も担ってくれるなど、経理職のみならず、管理部門職種としても基幹業務システムの使用経験はアピールポイントとなりうるでしょう。


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まとめ

英文経理のキャリアは、語学力も経理スキルも活かしたい人におすすめであり、米国公認会計士(USCPA)とBATIC(国際会計検定)を取得しておくと、選択肢が増えたり、採用につながりやすくなるといえます。
一方で海外の基準で経理業務に従事する外資系企業でのキャリアと、日本基準の経理業務がメインとなる日系企業でのキャリアとでは業務内容が異なり、将来的なキャリアパスも異なる可能性があるため、注意が必要です。
英文経理の求人はポジション名だけでは判断しづらいので、どのような企業が英文経理の求人を出しているのか、または出す可能性があるのかを把握しなければなりません。
候補としてピックアップした企業の経理求人を眺めつつ、英文経理のキャリアを積むことができるかどうかを確認してから応募する必要があります。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

森澤 初美

カナダ州立大学卒業後、新卒でMS-Japanへ入社。求人企業側の営業職を経験した後、2014年にキャリアアドバイザーへ異動。2016年からは横浜支社にて神奈川県内の士業、管理部門全職種を対象にこれまで3000名以上のカウンセリングを担当。現在は関東全域を対象に経理・財務・経営企画・CFO・公認会計士・税理士・税理士補助スタッフなどの会計系職種を幅広く担当。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 外資・グローバル企業 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ IPO ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ USCPA ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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