2022年09月07日

税理士の年齢はなぜ高いのか?年齢とスキルについて

管理部門・士業の転職

難関の国家資格である税理士。科目試験制度を採用しており、数年かけて合格する人も珍しくありません。税理士は年齢層が高いと言われていますが本当でしょうか?
今回は、年齢層が高い理由や、期待されるスキルなどをまとめました。税理士を目指している方、税理士の資格を持っている方などは参考にしてみてください。

税理士の年齢層

平成30年度税理士試験合格者数を、合格者数・一部科目合格者数・合格者数合計の順に見てみると以下の通りです。

年齢 合格者数 一部科目合格者数 合格者合計
41歳以上 247人 882人 1129人
36〜40歳 142人 612人 754人
31〜35歳 133人 829人 962人
26〜30歳 99人 786人 885人
25歳以下 51人 935人 986人

税理士試験は科目合格制度が採用されています。
受験者は11科目中5科目を選び、試験を受験するのです。一度に5科目を受験する必要はなく、1科目ずつ受験することが認められています。
最初の科目合格から、10年かけて合格を目指す人もいます。年齢別に見ても、一部科目試験合格者を除く合格者数は、年齢が高いほど多いです。

なぜ税理士の年齢層は高いのか?

税理士の年齢層が高い原因として以下2つのことが挙げられます。

1つ目は、科目試験制度の為、数年かけて合格を目指す人がいるからです。
仮に最初の科目試験に合格したのが25歳だったとしても、10年かければ税理士になるのは35歳となります。実務経験を積んでから税理士を目指すケースもあるので、合格者の年齢が高くなる傾向があると考えられるのです。

2つ目は、科目免除が関係しています。税理士試験は、指定された条件に当てはまった場合、科目が免除されるのです。
大きく分けると、資格による試験免除(弁護士または公認会計士は全科目が免除)や学位を取得していることによる科目免除、そして国税従事の場合での科目免除があります。

このうち、国税従事の場合での科目免除として
・10年又は15年以上、税務署に勤務した国税従事者は、税法系科目が免除
・23年又は28年以上、税務署に勤務し指定研修を修了した国税従事者は、会計系科目が免除
となるのです。

税務署のOBが試験科目を免除されて税理士になるケースもあることから、税理士の年齢層が高くなっていると考えられます。
税務署のOBの場合、税理士として登録するのは60歳以降が多いです。
税理士には定年がないので、いつ引退するかどうかは本人が決められます。
年齢を重ねても税理士業を継続する方が多く、年齢層を引き上げる要因となっていると言えるでしょう。

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税理士の転職と年齢

税理士の転職と年齢30代

税理士の年齢層が高いことから、30代の税理士には希少価値があります。
先輩の税理士がすでに顧客を抱えているので、いきなり独立開業することは、お客様が見つかる可能性が低くリスクが高いです。
その為、30代はまず税理士事務所や会計事務所に就職するまたは、一般企業の経理課に就職して実務経験を積む場合が多いと言えます。
早くから資格を活かして専門的な業務を経験できるので、年齢を重ねるごとにチャンスが広がりやすいというメリットがあります。目指す税理士像から逆算して、必要な経験を積むことがポイントです。
詳しくは下記の記事をご覧ください。

【関連記事】
30代で税理士になった人の就職状況は?

40代

一般的に35歳を過ぎると転職は厳しくなります。
税理士であったとしても、40代以降の転職は厳しい場合が多いです。
ただし、実務経験があれば資格を活かして転職してキャリアアップしていくことも十分可能です。
40代であれば、マネジメントスキルなども期待されますので、専門知識だけではなく幅広く知識や経験を身につけることが肝心です。詳しくは下記の記事をご覧ください。

【関連記事】
40代以上で税理士の資格取得された方の就職事情

50代

税理士の場合、60歳以降のベテランが数多くいます。50代であっても、年齢を理由に採用を断られる可能性は低いです。
50代であれば、経験も豊富で、転職市場でもアピールできるポイントがたくさんあると考えられます。
自分の経験や実力を的確にアピールできれば、転職を実現させることは十分可能と言えます。就職する場合は、若手と協力して業務を進めていく場合も多いです。
年齢に関わらず協調する姿勢が重視される傾向があります。詳しくは下記の記事をご覧ください。

【関連記事】
50代の税理士は、まだ転職できる年齢なのか?

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まとめ

税理士は他の資格に比べて、年齢層が高いと言われています。
定年がないので、生涯働き続けることも可能です。
20代30代はしっかりと実務経験を積んでいき、40代50代の場合は実務経験を活かして、自分がどのように社会や会社に貢献できるかをしっかりと伝えることができれば、活躍のチャンスが広がります。

将来的に独立開業を目指すこともできる資格ですので、自分のなりたい姿をイメージしてキャリアプランを描きましょう。
資格をとっただけで安泰とは言えないので、資格を活かして実務経験を積み重ねることを意識して活動すると良いでしょう。

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