2024年05月09日

税理士の年齢はなぜ高いのか?年齢とスキルについて

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難関の国家資格である税理士は、科目試験制度があるため、数年かけて合格する人も珍しくありません。 税理士は年齢層が高いと言われていますが本当でしょうか?

この記事では、税理士の年齢について、試験合格者の年齢層年齢層別に期待されるスキルをまとめました。

税理士試験の年齢層

税理士試験は科目合格制度が採用されています。
受験者は11科目中5科目を選択しますが、一度に5科目全てを受験する必要はなく、1科目ずつ受験することが可能です。5科目に到達した時点で税理士試験合格となります。

まずは、令和5年度の税理士試験結果をもとに、年齢別に受験者数・合格者数(5科目到達・一部科目合格)・合格率を見ていきましょう。

年齢層 受験者数 5科目到達者数 一部科目到達者数 合格者計 合格率
41歳以上 11,362 269 1,219 1,488 13.1%
36~40歳 4,619 97 865 962 20.8%
31~35歳 4,973 107 1,061 1,168 23.5%
26~30歳 4,916 74 1,258 1,332 27.1%
21~25歳 5,695 53 1,641 1,694 29.7%
20歳以下 1,328 - 481 48 3.6%

5科目到達者が最も多い年代は「41歳以上」で、全体の45%を占めていることが分かります。

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なぜ税理士の年齢層は高いのか?

税理士の年齢層が高い理由として以下2つが挙げられます。

1つ目は、税理士試験の科目試験制度です。
前述の「税理士試験の年齢層」で解説した通り、5科目到達者が最も多い年齢層は「41歳以上」です。「41歳以上」で試験に合格し、さらに登録に必要な2年以上の実務経験を積むため、税理士の年齢が高くなる傾向があると考えられます。

2つ目は、科目免除制度です。
税理士試験は、指定された条件に当てはまった場合、科目が免除されます。資格による試験免除(弁護士または公認会計士資格保有者は全科目免除)や、学位の取得による科目免除、国税従事による科目免除があります。

このうち、国税従事による科目免除の適用条件は以下の2つです。

免除される科目 適用条件
税法に属する科目 10年または15年以上税務署に勤務
会計学に属する科目 23年または28年以上税務署に勤務し、指定研修を修了

この免除制度を利用し、税務署のOBが定年後の60歳以降に税理士になるケースもあります。税理士には定年がないため、引退時期は本人が決めることが可能です。年齢を重ねても税理士を継続する方が多く、年齢層を引き上げる要因となっていると言えるでしょう。

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税理士の転職と年齢

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30代

税理士の年齢層が高いことから、30代の税理士には希少価値があります。
先輩の税理士がすでに顧客を抱えているので、いきなり独立開業することは、お客様が見つかる可能性が低くリスクが高いです。その為、30代はまず税理士事務所や会計事務所に就職するまたは、一般企業の経理課に就職して実務経験を積む場合が多いと言えます。
早くから資格を活かして専門的な業務を経験できるので、年齢を重ねるごとにチャンスが広がりやすいというメリットがあります。
目指す税理士像から逆算して、必要な経験を積むことがポイントです。
詳しくは下記の記事をご覧ください。

40代

一般的に35歳を過ぎると転職は厳しくなります。税理士であったとしても、40代以降の転職は厳しい場合が多いです。
ただし、実務経験があれば資格を活かして転職してキャリアアップしていくことも十分可能です。
40代であれば、マネジメントスキルなども期待されますので、専門知識だけではなく幅広く知識や経験を身につけることが肝心です。
詳しくは下記の記事をご覧ください。

50代

税理士の場合、60歳以降のベテランが数多くいます。50代であっても、年齢を理由に採用を断られる可能性は低いです。
50代であれば、経験も豊富で、転職市場でもアピールできるポイントがたくさんあると考えられます。自分の経験や実力を的確にアピールできれば、転職を実現させることは十分可能と言えます。
就職する場合は、若手と協力して業務を進めていく場合も多いです。年齢に関わらず協調する姿勢が重視される傾向があります。
詳しくは下記の記事をご覧ください。

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まとめ

資格取得までに長い年月のかかる税理士は、登録者の年齢層が高い傾向です。定年がないので、生涯働き続けることもできます。
20代30代は貴重な若手として、転職市場で高く評価されますが、60代以降で初めて税理士として働き始める人もいるため、50歳以降でも転職が可能です。
将来的に独立開業を目指すこともできる資格ですので、自分のなりたい姿をイメージしてキャリアプランを描きましょう。

この記事を監修したキャリアアドバイザー

佐藤 颯馬

大学卒業後、新卒でMS-Japanに入社。
法律事務所・会計事務所・監査法人・FAS系コンサルティングファーム等の士業領域において事務所側担当として採用支援に従事。その後、事務所側担当兼キャリアアドバイザーとして一気通貫で担当。

会計事務所・監査法人 ・ 法律・特許事務所 ・ コンサルティング ・ 金融 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 税理士科目合格 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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