2024年07月10日

税理士の転職に年齢は影響する?30代以上の転職事情

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税理士の転職に年齢は影響するの?」と考える方も多いのではないでしょうか。
平均年齢が高い税理士は、転職において年齢制限は基本的にありません。ただし、年齢に応じた経験とスキルは求められることになります。

この記事では、30歳代以上の税理士の転職事情について解説します。

税理士の平均年齢は高い

最初に基礎知識として、税理士の年齢がどれくらいかを見てみましょう。下のグラフは、税理士の年代別構成比を示したものです。

上のグラフからわかるとおり、税理士の年代別構成比は20代が0.6%、30代はが10.3%です。したがって、40代以上が9割近くを占めることになります。

税理士の平均年齢が高いのは、税務署OBの税理士が多いこと、税理士試験の合格に時間がかかること、あるいは税理士には定年がないことなどの理由があります。 いずれにせよ、税理士は平均年齢が非常に高い特殊な業界ですので、転職者の平均年齢も自ずと高くなるわけです。

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税理士の転職に年齢制限はない?30代以上で未経験・科目合格でもOK?

税理士は30代以上でも十分転職可能

一般的に、転職は年齢が上がるにつれて難しくなるとされていますが、税理士にはその傾向が当てはまりません
先に紹介したとおり、税理士の年齢は40代以上が9割近くを占めており、平均年齢がそもそも高い水準にあります。
他の業界ではベテラン・中堅として扱われるような年齢でも、税理士業界に限ってはまだまだ若手に当たることが、30代以上でも転職可能な要因のひとつです。

また、税理士資格を取得するには、おおよそ4,000時間の勉強が必要と考えられています。試験は必ずしも5科目同時に合格する必要はありませんが、1科目ずつコツコツと合格を重ねていくには、年単位の時間を要するのが一般的です。
このような背景から、必然的に税理士の平均年齢は高くなっており、それに伴って30代以上で転職を検討する人も珍しくありません。

30代以上で未経験・科目合格の場合は年齢に応じた経験とスキルが必要

30代以上で未経験・科目合格の場合は、30代前半か、それとも30代後半かによって評価ポイントが異なります。
30代前半までであれば、20代と同様に若手と捉えられ、転職でもポテンシャルが重視される傾向にあります。税理士の資格を取得していて実務経験がまだないケースや、数個の科目のみ合格しているケースでも、十分転職は可能です。

一方、30代後半の場合は、ポテンシャルに加えて実務経験税務知識も重視されることとなります。
若手から徐々に中堅へと差し掛かっていく30代後半では、転職のハードルが高くなる点に注意しましょう。30代前半までのとき以上に自身の年齢を考慮し、年齢に応じた経験とスキルをアピールしていく必要があります。

以下の記事では、2024年以降の税理士の転職市場について詳しく解説しています。ぜひ、ご自身の転職を進める際の参考にしてください。

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30代以上で税理士の転職を成功させるには

今後叶えたい働き方を明確にする

転職理由は面接でよく聞かれる項目のひとつですが、採用する側としては大きな判断材料となります。また、転職後にミスマッチを防ぐ役割もあるでしょう。

転職理由を伝える際は、矛盾がなく明確にすることを意識する必要があります。
例えばスキルアップが転職理由の場合、「なぜその経験を積みたいのか」「現職ではできないのか」を明確にしましょう。そうすることで、その企業・事務所に転職したい熱意を伝えられます。

業務経験は数字を用いてアピールする

特に会計事務所へ応募した際は、面接官が税理士であるケースが多くあります。そのため、担当していたクライアントの規模や件数などを伝えることでより正確に評価されるでしょう。
また、チーム体制で業務を行っていた場合はどの立場、どの範囲を担当していたかを伝えることがおすすめです。説明能力が高い印象を与えられます。

税理士専門の転職サービスを活用する

複数の転職サービスを使う方も多いかと思いますが、その場合は税理士に特化した転職サービスを活用すると良いでしょう。
特に特化型の転職エージェントでは、その企業・事務所の雰囲気や転職のポイントなどの情報を得られる可能性が高いです。また、より実用的かつ具体的なアドバイスももらえます。

管理部門・士業特化の転職エージェント「MS Agent」では、業界に精通したキャリアアドバイザーがあなたらしい転職をお手伝いします。
「MS Agentではどのようなサポートをしてくれるの?」と疑問に思われた方は、 「MS Agent」の転職サービス紹介をご確認ください。

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税理士の転職でよくある質問

税理士の転職でよくある質問

ここからは、税理士の転職でよくある質問にキャリアアドバイザーがお答えします。
わからないことや不安に感じる点はそのままにせず、きちんと解決してから転職活動に臨むようにしましょう。

Q.転職に有利な科目は?

どの分野への転職を目指すかによって変わるため、「この科目が転職に有利」とは一概には言えません。

例えば、大規模法人の税務会計に興味があるなら「法人税法」、資産税分野に興味があるなら「相続税法」の知識が必要になります。
興味のある分野に応じた知識があると、転職で有利に働くため、まずはご自身のキャリアプランを明確にしたうえで、そこから逆算して科目を選択するのがおすすめです。

目指す分野がまだ明確でない場合は、国税三法と呼ばれる「法人税法」「所得税法」「相続税法」の優先度が高くなります。
これら3つの知識は、企業の規模にかかわらず実務で必要になるため、取得しておくと幅広い転職先で活かせます。

Q.優良な事務所の見分け方は?

税理士事務所で特に見ておきたいのは次のようなポイントです。

  • ・事務所の特徴、強み
  • ・待遇(勤務時間、給与、社内制度など)
  • ・職場の雰囲気、従業員の人柄
  • ・実現可能なキャリア

同じ税理士事務所でも、資産税に特化した事務所があれば、国際税務に強みを持つ事務所もあります。事務所によって特徴と強みがあるため、ご自身がどの分野で活躍したいのかをひとつの基準にしましょう。
また、待遇や職場の雰囲気、従業員の人柄などの要素も欠かせません。優良な事務所を見分けるためには、こうした要素をチェックして総合的に判断することが大切です。

Q.英語力があると年収もアップする?

必須ではありませんが、英語力があると年収が上がりやすいのは確かです。

税理士の年収は主に「知識」「経験」「ポテンシャル」の3つに左右されるため、「知識」のひとつとして英語力があれば、自ずと年収も高くなります。
特に英語力が求められる業務は、国際税務移転価格コンサルティングです。2国間で取引をするような業務に携わってグローバルに活躍したい方は、英語力のアップに努めてみてはいかがでしょうか。

また、海外に広く事業展開している企業や外資系企業でも、英語力を活かせる業務が多く見られます。
基本的な税務知識に加えて英語力のようなプラスαのスキルがあると、転職先選びの幅を広げることにも繋がります。

税理士の転職やキャリアに関するよくある質問は、 「税理士の転職FAQ」の転職サービス紹介をご確認ください。

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30代以上×税理士の転職成功事例

30代以上の税理士の転職事例を見てみましょう。

より専門性の高いスキルを身につけるため、ベンチャー会計事務所のリーダーポジションに転職!

Nさん

Nさん(30代・男性)資格:税理士

個人会計事務所
年収:600万円

矢印 矢印

個人会計事務所
年収:700万円

個人会計事務所でフロントスタッフとして幅広い経験を積んできた38歳男性の税理士Nさんは、自身の得意領域である税務をよりスキルアップさせたいと考え、転職を決意します。
弊社にご相談いただき、税務のスキルを活かしながら組織づくりやマネジメントまでに取り組めるベンチャー会計事務所を選びました。
その会計事務所は新規開拓営業やクライアントとの関係づくりには強いものの、実務面でまだ弱いゆえにNさんの実務経験が高く買われ、スムーズに内定獲得できました。

働きながら税理士資格を取得!税務未経験でも大手企業へのキャリアチェンジに成功!

Yさん

Yさん(30代・男性)資格:税理士

中堅税理士法人
年収:700万円

矢印 矢印

大手国内上場メーカー
年収:700万円

税理士法人でバックオフィスのスタッフとして働いていた39歳男性のYさんは、働きながらの税理士試験全科目合格に見事成功。専門性を高めるため、グローバル展開する大手事業会社への転職を決意します。
税理士資格は取得済みであるものの実務未経験のYさんに、相談を受けた弊社は入念な面接対策をアドバイスいたしました。
その甲斐あって、先方からYさんの意欲を高く買われ、内定を見事獲得しました。

ワークライフバランスを保ちながら独立準備!40代・税理士の成功事例

Aさん

Aさん(40代・女性)資格:税理士

上場企業
年収:1,000万円

矢印 矢印

非上場企業(ベンチャー)
年収1,200万円+インセンティブ

会計事務所や上場準備企業で幅広く活躍してきた44歳女性の税理士Aさんは、上場準備企業が上場を果たしたのを機に、念願だった独立開業に必要な経験を積むための転職を決意します。

弊社は、顧客へのコンサルティング経験が積めるベンチャー投資会社の税理士ポジションをご紹介いたしました。
年収がアップするうえ、Aさんの希望だったワークライフバランスを保つ自由な働き方も可能となるため、スムーズに内定獲得されました。

ベテラン税理士の転職。自分のポリシーと向き合い、本質的にマッチしている事務所を選択

Sさん

Sさん(40代・男性)資格:税理士

個人事務所(人数:15名)
年収:900万円

矢印 矢印

個人事務所 (人数:5名)
年収:800万円

個人会計事務所に30年以上勤務してきた45歳男性の税理士Sさんは、仕事のなかで芽生えてきた自身のポリシーや方向性と事務所のポリシーが食い違うようになり、自身のポリシーにマッチした事務所への転職を決意します。
弊社から紹介された多数の候補から2つに絞り、所長の人柄や事務所のポリシー、サービス提供のスタンスなどをじっくりと見極めた結果、納得できる事務所からの内定獲得に至りました。

金融機関から会計事務所へ!50代・税理士の成功事例

Kさん

Kさん(50代・男性)資格:税理士

金融機関
年収:1,000万円

矢印 矢印

金融機関に強い会計事務所
年収:750万円

長年、金融業界で活躍されてきた50代男性のKさんは、税理士試験の5科目合格をきっかけに、会計事務所へのキャリアチェンジを決意。
実務未経験の世界に50代で飛び込むのは不安があり、さらには現在の年収から大幅に水準を落とさなければならない可能性についても懸念されている状況でした。

そこで弊社は、Kさんのこれまでの経験を活かせるポジションを中心に紹介し、最終的に金融機関との繋がりが強い税理士法人への転職が決定。税務に加え、営業も担当するポジションです。
もともとは求人化されていなかったポジションでしたが、Kさんの経験と法人側のニーズがうまく合致し、これまでの年収からそれほど水準を落とすことなく採用に至りました。

60代後半の成功事例。国税局一筋のベテランが税理士法人の非常勤アドバイザーへ

Iさん

Iさん(60代・男性)資格:税理士

国税局
年収:600万円

矢印 矢印

税理士法人 非常勤アドバイザー
時給3,000円

大学卒業後、国税局一筋で活躍してきた60代男性のIさんは、再雇用期間終了後の転職を検討されていました。今までの経験を他の環境で役立てたいとのことでした。

弊社から税理士法人のポジションを紹介したところ、税務のほか、Iさんの経験を活かせるような他部門での業務も担当することに。
ご年齢やプライベートな時間のことを考慮し、双方合意のもとで、非常勤アドバイザーという形で採用が決まりました。

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税理士向けの求人例

業務質・給与・福利厚生が充実している安定風土の優良税理士法人よりスタッフ募集

仕事内容
・法人税・外形標準課税、連結納税等の申告書作成
・経理アウトソーシング業務
・計算書類の作成、税効果会計等の財務会計基準の相談等
必要な経験・能力
・税理士
・税理士試験科目(4科目以上)合格者
・公認会計士(試験合格者可)で税務に関心がある方
想定年収
500万円~1,000万円

【国際税務】世界中でビジネスを展開する業界最大手の企業/税務スペシャリスト

仕事内容
・税務業務(税務申告・税務調査対応等
・本部内での会計・税務相談(新ビジネススキームに対する助言・指導)
・決算業務(単体決算・連結決算、監査法人対応等)
・海外拠点を含む子会社・関連会社の経理業務に関する助言・指導等
・その他、会計・税務面でのグループ統制高度化などの施策推進
必要な経験・能力
・税理士法人または会計ファームにおける税務業務のご経験者
・税法、会社法、企業会計原則、会計基準に関する知識をお持ちの方
・英語を使用した業務(読解中心)への抵抗感がない方
想定年収
500万円~1,020万円

会計コンサルティングファームにて税務コンサルタントの求人!

仕事内容
・税務、会計顧問業務
・相続、事業承継業務・組織再編に関する総合アドバイザリー
・医療機関税務サポート
・国際税務業務
必要な経験・能力
<必須>
・会計事務所での実務経験3年以上
<歓迎>
・税理士
・税務アドバイザリー業務経験者
想定年収
400万円~1,000万円

まとめ

税理士業界は平均年齢が高いこともあって、30代以上での転職はそれほど珍しくありません。
「35歳を超えると転職は難しくなる」という定説にとらわれすぎず、自身の持つ経験や知識をアピールして転職を成功させましょう。

ただし、30代以上で未経験・科目合格の場合は、転職が難しくなる可能性があります。特に35歳以上ではポテンシャルだけでなく、実務経験や税務知識も評価ポイントになります。
これまでの経験を評価してもらえるよう、スキルの棚卸しをしておき、面接では具体的な数字を用いながらアピールすることを心がけましょう。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

濵田 翔平

大学卒業後、大手信用金庫に入庫。個人・法人営業及びビジネスマッチング等に従事。
MS-Japanに入社後は、横浜支社の立ち上げに加え、経理・人事・法務・経営企画・公認会計士・税理士等、幅広い職種のマッチングに従事。
2021年より東京本社へ異動後は、公認会計士・税理士・弁護士・社労士等の士業を専門とするJ事業部の管理職を務める傍らプレイヤーとしても従事。

会計事務所・監査法人 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 税理士科目合格 ・ USCPA を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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