2024年06月18日

女性税理士の働き方や年収は?キャリア重視・ワークライフバランス重視別の転職事例もご紹介!

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士業というと男性が多いイメージを持たれるかと思いますが、最近では女性の比率が増加している傾向にあります。
本記事では、士業の中でも特に人数が多い税理士に関して、女性税理士の割合働き方年収に関して解説します。

女性税理士の割合は?

日本税理士会連合会が公表している資料「税理士って? 一生の仕事を探すなら」によれば、平成30年の時点において、女性税理士の数は11,423人となっており、全体の14.8%を占めています。
比率だけで見ると全体の2割にも満たない数であるものの、注目すべきは女性税理士の登録数推移です。平成18年には7,961人と10,000人を切っていましたが、平成23年には9,438人、平成30年には11,423人と女性税理士の割合は着実に増えています。

また、平成30年度における税理士試験の女性合格者数は1,872人、令和元年が1,255人、令和2年は1,501人、令和3年は1,543人、令和4年が1,490人となっています。ここ数年は1,500人前後で推移しており、今後も多くの女性税理士が誕生することが予測できます。

女性税理士が増加している理由としては、能力や実力次第で高年収が期待でき、賃金の男女差が小さいためです。自立した女性を目指したい、男性と同じ、もしくはそれ以上の収入を得たいと考えている方にとって、税理士は魅力的な職業です。
また、税理士は専門性の高い職業であるため、結婚や出産、育児などを理由に離職したあとでも、問題なく復帰できるケースが多くを占めます。定年もないため生涯にわたり税理士としての仕事を続けられ、老後も安定した収入を得られる点が大きなメリットです。

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女性税理士の需要は?

前述したように、女性税理士の数は全体の2割にも届いていません。
つまり、税理士の多くは男性であり、税務に関する相談をしたい方、税金関連の手続きを代行してもらいたい方などは、高い確率で男性に相談することになります。

しかし、税理士へ相談したい方のなかには、「見ず知らずの男性に相談するのは抵抗がある」と感じる方がいるかもしれません。特に女性の相談者なら、できれば同性である女性に相談したい、業務を依頼したいと考える方は一定数存在すると考えられるため、このような層に対して女性税理士はたしかな需要があります。
このように、女性税理士には一定の需要があることが考えられます。

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女性税理士はどんな働き方ができる?

女性税理士は、柔軟かつ自由度の高い働き方ができることが特徴です。
その理由のひとつは、税理士業界の慢性的な人手不足にあります。税理士は数ある国家資格のなかでも最難関に位置しており、常に人手が足りていません。ニーズがあるからこそ、結婚や出産、育児など女性ならではのライフステージに合わせた働き方に寛容であり、その時々に応じた理想的な働き方を実現できる可能性があります。

キャリアを重視した女性税理士の働き方

税理士事務所や会計事務所で経験を積みながらスキルを磨き、どんどんキャリアアップを目指せます。税理士としてのキャリアは、税理士事務所や会計事務所だけではなく、企業内税理士という選択肢もあります。企業内税理士とは、一般企業に雇用してもらい、決算対応や税務書類の作成、税務に関するアドバイスなどを専門的に行う社員であり、安定した収入や福利厚生などの待遇が受けられる点がメリットです。

コンサルティングファームへ転職する道もあります。コンサルティングファームには、総合系や企業事業再生系、マーケティング系、人材系などさまざまな種類があり、それぞれで異なる働き方が可能です。税務だけでなく、経営に関する知識も求められるものの、努力次第ではこれまでよりさらに年収アップを目指せる可能性があります。

ワークライフバランスを重視した女性税理士の働き方

ワークライフバランスを重視するのなら、フレックスタイム制やテレワークを導入している職場がおすすめです。
フレックスタイム制なら、朝家事をこなしてからゆっくりと出勤する、子どもを保育園へ迎えに行く日は早めに退勤する、といったことが可能です。家事や育児、介護などとも両立でき、仕事とプライベートどちらも充実させられることから、過度なストレスに悩まされることもなく、日々を快適に暮らせます。

また、独立し税理士事務所を開業するのもひとつの道です。開業税理士であれば、働き方を誰かに決められることなく、自由な働き方が実現できます。頑張った分だけ収入も増え、クライアントも自身で選べるため仕事で嫌な思いをすることもありません。
ただ、雇用されていたときとは違い、クライアントを見つけるための営業活動や事務的な業務も増えるほか、収入が不安定になってしまうリスクも少なからずあります。開業のメリットとデメリットを正しく理解し、そのうえで選択肢のひとつに加えてみましょう。

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女性税理士の年収は?

次に女性税理士の年収について、厚生労働省が公表している「令和4年賃金構造基本統計調査」を見てみましょう。

性別 平均月収 平均年収 調査対象 平均年齢 平均
勤続年数
平均
労働時間
男性 50,4万円 792万円 1,711人 42歳 9.6年 156時間
女性 38.9万円 596万円 531人 43.9歳 10.3年 159時間
合計 44.7万円 694万円 2,242人 42.9歳 10年 158時間

女性税理士のみの年代別平均年収も紹介します。年収の算出には賞与の平均額もプラスしています。

年齢 平均月収 平均年収 調査対象 平均
勤続年数
平均
労働時間
20~24歳 25.8万円 375.2万円 52人 2.1年 164時間
25~29歳 26.4万円 380.7万円 35人 3.1年 160時間
30~34歳 28.9万円 408.8万円 41人 2.2年 157時間
35~39歳 40.7万円 630.8万円 63人 9年 164時間
40~44歳 36.3万円 533.6万円 59人 10.4年 160時間
45~49歳 45.4万円 661.3万円 145人 10.9年 153時間
50~54歳 44.5万円 605.7万円 55人 11.3年 162時間
55~59歳 39万円 960.4万円 48人 20.9年 165時間
60~64歳 32万円 467.8万円 9人 10.3年 157時間
65~69歳 23万円 299.4万円 5人 22.8年 146時間
70歳~ 62.5万円 750万円 18人 29.4年 166時間

同資料に掲載されているデータは職業の区分を「公認会計士 税理士」としているため、税理士のみの明確な賃金ではないことをご理解ください。
また、資料のもととなるデータは、企業規模10人以上の事業所が対象です。個人で運営されている税理士事務所などのデータが統計に含まれていません。

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女性税理士が転職で「キャリアアップ」に成功した事例

会計事務所から大手税理士法人へ転職でキャリアアップ

Aさん

Aさん(20代・女性)資格:税理士

中小規模の会計事務所
年収:350万円

矢印 矢印

大手税理士法人
年収:550万円

会計事務所で順調に実務経験を積んできたAさんは、自身のスキルアップとキャリアアップを実現したいと考え、大手税理士法人への転職を希望されました。
20~30代の若い税理士は貴重な存在であり、なおかつAさんが豊富な実務経験を持っていたことも認められ、転職活動は順調に進みます。
無事に大手税理士法人への転職に成功し、年収も350万円から550万円に大幅アップさせることに成功しました。

実際のところ、税理士業界の人手不足は深刻であり、税理士の有資格者でなおかつ豊富な実務経験がある若手を求める税理士法人は少なくありません。
大手税理士法人が積極的に人材を募集しているケースもあるので、気になる方はこまめに求人をチェックしてみましょう。

パートから正社員へ!柔軟な働き方を実現できる税理士法人へ転職!

Bさん

Bさん(30代・女性)資格:税理士

会計事務所(パートタイム)

矢印 矢印

税理士法人(正社員)
フルリモート&フルフレックス

会計事務所に勤務していた税理士のBさんは、育児や家庭の事情により、パートタイマーとして雇用されていました。ただ、このままで将来は大丈夫なのだろうか、と一抹の不安を覚えるようになったBさんは、転職活動をスタートさせます。

資格や実務経験を活かしつつ、柔軟な働き方を望むBさんでしたが、理想的な求人にはなかなか巡りあえませんでした。
結果的に、数件の税理士法人から提案に対しよい返事をもらうことができ、Bさんは自身が望んだ働き方を手に入れられました。

ワークライフバランスを重視して事業会社に転職!

Cさん

Cさん(30代・女性)資格:税理士

大手税理士法人

矢印 矢印

事業会社の経理

もともとキャリア志向だったCさんは、大手税理士法人に勤務し、毎日のように残業もこなしていました。ただ、そんなCさんは結婚をきっかけに、ワークライフバランスを重視した働き方を望み始めます。 Cさんが重視したのは、ワークライフバランスを整えつつも、長期的に勤務できる職場への転職です。そこで、転職先の候補として税理士法人ではなく、働き方改革への積極的な取り組みをしている事業会社を選択しました。

転職活動のなかで、Cさんは税理士としての知識や実務経験を、業務でどのように活かせるのか、どういった貢献ができるのかを丁寧にアピールします。その結果、上場企業の1社から見事に内定を得られ、ワークライフバランスを重視した働き方を手に入れられました。

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まとめ

女性税理士の数は全体の2割にも満たず、まだまだ数は少ないのが現状です。しかし、社会進出を目指す女性は年々増えており、女性税理士の数も着実に増加しているため、今後はさらに女性税理士が活躍できる時代がやってくると考えられます。
転職活動を成功させるには、自分がこの先どうなりたいのかを明確にイメージし、そのうえで取り組むことが大切です。転職エージェントを利用すると、理想に近い求人を提案してもらえるほか、条件にマッチする案件を紹介してもらえるため、ぜひ前向きに活用してみましょう。
士業に特化した転職エージェントである弊社では、個々の希望にマッチした案件を紹介しています。まずはお気軽にご相談ください。

この記事を監修したキャリアアドバイザー

小島 亜里紗

大学卒業後、ウェディングプランナー、業界大手で求人広告の企画提案営業を経て、MS-Japanへ入社。
企業担当のリクルーティングアドバイザーを経験した後、現在は転職を考えられている方のキャリアアドバイザーとして、若手ポテンシャル層~シニアベテラン層まで多くの方の転職活動のサポートをしています。
人材業界での経験も長くなり、いつまでも誰かの記憶に残る仕事をしていたいと思っています。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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