2024年10月29日

四大法律事務所の年収額は? 入社一年目で1,000万円を超えることも!

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弁護士として就職、転職を考えている方の中には、四大法律事務所の年収がどれくらいなのか気になる方も多いでしょう。
四大法律事務所のアソシエイトは、入社一年目の年収が1,000万円を超えるとされます。パートナーになれば1億円以上を見込めるともされています。
この記事では、四大法律事務所での役職ごとの年収、四大法律事務所それぞれの特徴、および四大法律事務所に所属するためにはどうすればよいかについてご紹介します。

「四大法律事務所」と呼ばれる大手弁護士事務所は一年目から年収1,000万円超え!

四大法律事務所は、一年目から年収1,000万円を超えるとされます。パートナーになれば、1億円以上を見込めるともいわれています。
一般的な法律事務所では、一年目の年収が500万円~800万円となります。
それと比較して、四大法律事務所の一年目の年収ははるかに高額です
また、令和4年賃金構造基本統計調査によれば、法務従事者(裁判官、検察官、弁護士、弁理士、司法書士、その他の法務従事者含む)の平均年収は、約971万円となっています。
四大法律事務所は、入所一年目から1,000万円を超え、弁護士事務所の中でも給与水準が高いことが窺えます。

参考:令和4年賃金構造基本統計調査

四大法律事務所の給与水準はいずれもほぼ同じとされており、入所して5年目までの年収は、だいたい次のようになると予想されています。

入所からの期間 年収
入所1年目 1,100万円~1,200万円
入所3年目 1,300万円~1,500万円
入所5年目 1,500万円~2,000万円
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四大法律事務所の役職別の年収

四大法律事務所の役職別の年収を見てみましょう。
四大法律事務所において、弁護士は共同経営者である「パートナー」と、一般所員の「アソシエイト」に大きく2つに分けることができます

アソシエイトは入所後に「ジュニアアソシエイト」からスタートし、数年を経て「シニアアソシエイト」となります。
アソシエイトは、顧客を開拓することなどは求められず、パートナーの指示のもとで働くのが一般的とされています。

パートナーの収入に関しては、四大法律事務所ともなると1億円近くに届くとされています。
パートナーの収入は青天井のため、パートナーとして活躍を続けていけば数億円単位の報酬を得ることも夢ではありません

また、四大法律事務所には弁護士のほかに、弁護士の業務をサポートする「パラリーガル」と、一般事務や秘書業務を行う「弁護士秘書」がいます。

役職ごとの年収は、だいたい次のようになるといわれています。

役 職 年 収
パートナー 数千万円~数億円
シニアアソシエイト 1,600万円~3,000万円
ジュニアアソシエイト 1,100万円~1,500万円
パラリーガル 400万円~600万円
弁護士秘書 300万円~500万円

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弁護士全体の年収の現実とは?

弁護士全体の年収を見てみると、令和3年に発表された「賃金構造基本統計調査」では、およそ945万円となっています。これは収入から経費などを差し引いた金額の合計です。
もちろん、経験年数や事務所の規模などにより年収に幅はありますが、一般職と比較すると2倍程度の高収入です。

しかし、日本弁護士連合会(日弁連)の調査によれば、経費分まで含めた総収入では、ここ20年で1,000万円以上減少しています。
その原因の一つは、司法制度改革により弁護士の数が増えたことだと考えられています。

また弁護士の年収は地域による差が大きい状況で、やはり東京の法律事務所が高く、それに大阪などの大都市圏の法律事務所が続いています。
地方で高水準の収入を得られる事務所はあるものの、基本的には地方での年収は都市圏よりも低めです。

事業規模による年収の比較では一般職と同様に、大手法律事務所のほうが中小法律事務所よりも高い傾向にあります。
その中でも四大法律事務所の年収がとくに高いといえますが、一方で中小法律事務所であっても、業務の専門性などで高い年収を得られる場合があります。

年収が高いとはいえ、弁護士になる時に一つ考えるべきことがあります。
それは弁護士資格を得るまでにかかる期間と費用です。司法試験を突破するには長期的な勉強が必要であり、その間別な仕事をもつことは難しいでしょう。
実際に弁護士として収入を得る時には、ほかの一般職よりも年齢が高くなることを考慮して、慎重にキャリアプランを立てる必要があります。

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男女差による弁護士年収

弁護士の年収は、一般職と比較して男女差が少ないといわれています。
令和3年の厚生労働省による「賃金構造基本統計調査」によれば、男性弁護士の平均年収は970万800円で、女性弁護士の平均年収は879万1,000円です。
実際には100万円近い差がありますが、一般職と比べるとどちらも高収入であり、ギャップは小さいといえるでしょう。

法律事務所に勤務する弁護士の年収に関しては、給与と賞与ともに男性弁護士のほうが高いといえます。
しかし、あくまでも平均なので、女性弁護士でも高額な年収を得ているケースは、男性と同程度にあるのではないでしょうか。

では次に、四大法律事務所での弁護士年収を見てみましょう。
さすがに国内最大規模の法律事務所だけあって、入所一年目でも男女ともに年収1,000万円以上を狙えるといわれています。
これは日本国内の法人では、なかなか見られない事例です。
早くから国際的な業務を扱っているという環境が、男女間での収入格差を防いでいるのかもしれません。

転職で年収アップをかなえる

年齢差による弁護士年収

転職を考える場合、年齢による年収の相場も気になるところです。
2023年4月~2024年3月の1年間で、MS-Japanの転職エージェントサービスMS Agentを利用して転職された弁護士のオファー年収は以下の通りです(企業内弁護士も含む)。

年代 オファー年収
20代 598万円
30代 739万円
40代 838万円
50代 1,330万円
全体 745万円

※オファー年収は月額給与及び定期的に支給される賞与の合計額であり、別途支給される時間外手当や決算賞与等の変動要素がある金額に関しては含まれておりません。

弁護士もほかの職業と同様に、国内では年齢が上がるにつれて年収も高くなる傾向にあることがわかります。
ただし近年の傾向としては、30代で以前よりも年収が下がっているという調査結果も出ています。

また以前よりも収入の格差が広がっているというデータもあり、年齢よりも法律事務所の規模によって年収に差が出やすくなっている状況です。
とくに中堅である30代の弁護士で、こうした傾向が目立っています。

年齢に応じて順調に年収を増やしている人には、さまざまな業務で実績を積み、しかも勤続年数が長くなることで、多くのクライアントを抱えているという特徴があります。
とくに大手法律事務所では、クライアントが大手企業のケースが多いので、顧問契約を結んでいるクライアントが多い弁護士の中には、年収が数千万円に届く人もいます。

高収入の目安となる年収1,000万円以上では、比較的年齢層が分散しているという傾向も見られます。
つまり年齢に偏りがなく、若くても高収入を得ているケースがあるということです。

これは四大法律事務所のように、大手事務所でキャリアを積む人の年収が反映されている結果だと考えられます。
安定的に高い年収を確保するなら、大手法律事務所への転職を成功させ、長期的にクライアントとの信頼関係を築くことが重要なポイントになるでしょう。

転職で年収アップをかなえる

勤務形態別の弁護士年収

最近では企業内弁護士という働き方が増え、弁護士の雇用形態は大きく3つに分類できるようになりました。
ここでは、それぞれの勤務形態別の弁護士年収を見てみましょう。

勤務弁護士の年収

法律事務所に所属しているため、比較的安定した収入を得ることができます。
年収は事務所の規模によって決まることが多く、小規模な事務所では上限が約1,000万円ですが、大手事務所になると勤務一年目から1,000万円を目指せることもあります。

また、勤務弁護士でも個人事件を受任できると収入に上乗せすることができます。
多くの事件を扱えるようになると、開業弁護士並みの年収を得ることも可能です。

開業弁護士の年収

自分で事務所を構える立場になると、クライアントをどれだけ確保できるかが年収に直結します。
開業してから徐々にクライアントを増やし、事務所の規模を拡大できるようになると、数千万円を超える年収を手にすることも可能です。

収入から経費を差し引いた所得が年収になり、平均的な年収は1,000~1,500万円程度です。
仕事を増やせれば収入も増えますが、その分仕事に費やす時間が多くなり、残業や休日出勤が普通になる可能性があります。

企業内弁護士の年収

企業と雇用関係を結ぶ勤務形態であり、年収は平均して500~1,000万円程度で事務所勤務の弁護士ほど高額ではないものの、自分で仕事を探すこともなく安定しています。

給与体系は一般従業員に準じますが、法務を扱う専門職だけあって一般従業員と比較するとやや高めに設定されます。
業務の専門性が高くなり、勤続年数も長くなると年収を増やすことも可能です。
また、ライフワークバランスをとりやすいことも、企業内弁護士の特徴の一つです。

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四大法律事務所の特徴

四大法律事務所の特徴<

四大法律事務所とは、

•西村あさひ法律事務所
•アンダーソン・毛利・友常法律事務所
•長島・大野・常松法律事務所
•森・濱田松本法律事務所

の4法律事務所のことを指します。いずれも400人を超える弁護士を擁し、主に企業を顧客として幅広いリーガルサービスを提供しています。

これら四大法律事務所の、それぞれの特徴を見てみましょう。
※弁護士数などは2022年10月の時点での情報です。

西村あさひ法律事務所

弁護士数 813人
拠点 東京、大阪、名古屋、福岡、北京、ホーチミン、ハノイ、シンガポール、ヤンゴン、バンコク
得意領域 バンキング&ファイナンス、キャピタルマーケット、コーポレート/M&A、紛争解決、不動産、再編/破産

アンダーソン・毛利・友常法律事務所

弁護士数 583人
拠点 東京、北京
得意領域 バンキング&ファイナンス、キャピタルマーケット、独占禁止法、労働法、不動産、税務

長島・大野・常松法律事務所

弁護士数 541人
拠点 東京、ニューヨーク、シンガポール
得意領域 バンキング&ファイナンス、キャピタルマーケット、コーポレート/M&A、紛争解決、不動産、税務

森・濱田松本法律事務所

弁護士数 676人
拠点 東京、北京、上海、シンガポール
得意領域 バンキング&ファイナンス、キャピタルマーケット、コーポレート/M&A、知的財産、投資ファンド、不動産

下記ページより、各法律事務所の最新データが確認できます。
五大法律事務所の特徴 各事務所の規模や得意領域

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四大法律事務所に入所するためには

四大法律事務所に入所するのは、非常に狭き門となります。

四大法律事務所に在籍する人数は、2022年時点の合計で2,700名を越えます。
それに対して、日本弁護士連合会「弁護士白書 2022」によれば、全国にいる弁護士の人数は4万4101人とされているので、四大法律事務所に在籍している弁護士は全体の約6%ということになります。

四大法律事務所に新人弁護士として入所するためには、法科大学院や司法試験で常に優秀な成績を収め続けることが必要とされるでしょう。

一方で近年は中途で四大法律事務所に入所する人も増えています。
中途で四大法律事務所に入所するためには、四大法律事務所で扱っているいずれかの業務分野の高い専門性を有していることが必要です。
現在所属している環境にて積極的に難易度高い業務に取り組み、転職活動の際に評価されやすい実績を作っておくことが求められるでしょう。

参考:日本弁護士連合会「弁護士白書 2022」

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まとめ

四大法律事務所の年収は、初任給で1,000万円を超え、パートナーになれば1億円以上を見込めます。

四大法律事務所の所属は非常に難関ですが、ブティック系法律事務所などで専門性をより一層磨くことにより、中途採用されることもあります。

四大法律事務所への転職希望があるのであれば、具体的なアドバイスを求めて転職エージェントに相談してみるのもよいでしょう。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

竹内 進太朗

大学卒業後、新卒でMS-Japanに入社。法律事務所や会計事務所、監査法人、社労士事務所、FAS系コンサルティングファームなどの士業領域の採用支援、及びその領域でのご転職を検討されている方の転職支援を行っています。

会計事務所・監査法人 ・ 法律・特許事務所 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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