2023年04月01日

不動産の法務について、大まかな仕事内容から転職するまでをご紹介。

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事業を営む以上、事業者はその国のルールを守らなければなりません。なかでも不動産という高額な資産を取り扱う不動産業は常に法律と背中合わせです。不動産業の中心となるのは契約という法律行為なので、一つひとつの業務に法律が必ず付いてまわるためです。 以下では、不動産業における法務部の大まかな仕事内容や、それらを担当するにあたって必要とされるスキル、転職する際に知っておくべきポイントなどをご紹介していきますので、不動産法務への転職を検討されている皆さまの参考としていただければと思います。

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不動産の法務部の具体的な仕事内容とは

大まかに不動産業者の法務部の仕事を挙げるならば、売買契約書や賃貸契約書の作成や、顧客同士または顧客と会社のあいだで生じたトラブルの仲介などのほか、宅建業法や建築基準法をはじめとする各種法律への適応を図るなどの業務があります。これら以外に、所有権移転の登記手続きを自社で行っているのであれば、法務局へ提出するための登記申請書作成も業務のひとつとなってきます。

不動産法務の仕事の難しさは、ルーティンだけで片付かない点です。一つひとつの物件によって各種条件が異なりますし、契約内容もそれぞれが違ってきますので、柔軟性と正確性が要されることとなります。いずれもデスクワークのように見えますが、利害関係者や関係各所と調整を図るため、各所と連絡を取り交わしながら仕事を進めていかなければならず、円滑なコミュニケーションを図っていく必要があります。

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不動産の法務部に求められる人材・スキルとは

不動産会社の法務を担当する者に求められるのは、責任感を持って正確な仕事を継続する姿勢です。不動産業の法務と聞くだけで、十分な法律知識を身に付けていなければならないように思うかもしれませんが、決してそうとは限りません。中小規模の不動産業者の多くが顧問弁護士を抱えているよう、専門的な部分は外部の専門家へ委託する場合がほとんどです。このため、社内の法務担当者は外部へ委託する案件が発生しないよう、正確な仕事を繰り返すことが求められるのです。

不動産法務の仕事の精度を高めるには、他の業界の法務と同じく、コミュニケーション能力が問われます。自分ではわからない部分を関係各所より情報収集しなければなりませんし、トラブル解消のために利害関係者との折衝も担当する場面もあります。これらは他の業界でも同じなので、法務経験者であればスムーズに対応しやすいと思います。

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業界未経験者が不動産の法務部に転職するため勉強しておいた方が良いこと

初めて不動産業に従事し、法務担当者として活躍していくには、不動産業に関連する法律について事前に勉強しておくのがおススメです。専門的すぎる知識までは不要としても、不動産業の基本について何も知らないまま法務を目指すのはかなり難しいといえます。これまで法務として働いてきた経験があれば、民法については契約書の内容を理解できるだけの知識を持っていると思いますので、宅建業法や取引慣習を中心に学習するといいでしょう。宅建業法はとても理解しやすい法律ですので、初めて同法を学習する人でも抵抗なく机に向かえると思います。社会がコンプライアンスを強く求める今日だからこそ、宅建業法を学習しておいて損はないでしょう。仲介手数料の取り扱いをはじめとする不動産取引における慣習は宅建業法と擦り合わせつつ勉強していけば、より効率的に実務的な知識が得られます。

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不動産の法務部の未経験者および経験者が転職するため準備しておくことやアピールすること

未経験者の方は──

不動産業者の法務担当者を目指すには宅建業法や不動産業者ならではの取引慣習を勉強しておくといいのですが、欲を言えば、宅地建物取引士は取得しておきたいところです。独学でも合格することは可能ですし、取得していれば採用担当者も評価しやすいことでしょう。
しかし、資格の有無自体が担当できる業務範囲に影響するわけではありません。宅地建物取引士を持っていれば重要事項説明を担当できるだけなので、資格がなくても法務担当者の業務範囲を狭めるわけではありません。このため、民法を勉強して他業種で法務を担当していたこと、不動産業者で法務を担当できるように宅建業法を勉強していたことをアピールするだけでも、評価の対象となり得ます。

選考ではコミュニケーションを図りながら、責任感を持って仕事に取り組んできた姿勢をアピールするといいでしょう。これらは不動産業に限らず、法務担当者にとって不可欠となる資質であるためです。

経験者の方は──

これまで不動産業で法務を担当した経験がある場合でも、宅建士の資格取得のための学習範囲は総ざらいしておきましょう。不動産に絡む法律と、実務では異なる点が少なくありませんし、会社によってやり方が違う場合もあります。このため、基礎的な部分を固めながら転職先でのOJTでフィットしていくようにすると、よりスムーズにキャリアを積み重ねていけるでしょう。

また、経験者であれば選考時に、法務部に所属する社員としてどのような課題に直面し、どのようなプロセスで解決へと導いたのかたずねられる可能性があります。課題とその解決プロセスを述べる際は、たとえば──個人的見解はこうだった、しかし上司の判断が必要となる、各種データや事実、事例等を調べ、円滑に判断を下すためのサポートを行なった、並行して各部署への情報共有などにも配慮し、また再発を防ぐために、ヒューマンエラーであれば仕組みで防げるようにこうした防止策を提案した──といった流れを時系列で話せれば自ずと評価は高くなるのではないでしょうか。ただし、課題や個人の見解を事細かに説明すると情報漏えいに該当する可能性があるため、回答する際はご注意ください。

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まとめ

法律行為が密接である不動産業において法務担当者として機能するには、不動産に関連する法律について一定の理解ができるだけの法知識と、わからない部分をカバーしていくためのコミュニケーション能力、これらを繰り返すことのできる責任感が必要となります。
法務の仕事自体は他の業界と通じる点が多いため、不動産業界未経験であっても不動産業の法務へと転職することはできます。まずは転職を叶え、以降のキャリアアップを果たしていくといいでしょう。
そのために、まずは転職エージェントへ相談してみてはいかがでしょうか。転職エージェントは不動産業者の法務へと転職したいあなたのために、おススメの企業や応募時のアピール方法などを提示してくれたり、水面下で応募先企業の採用担当者へ働きかけを行ったりしてくれますので、転職活動の強い味方となってくれます。

<参考>
・CareerGarden 「法務」の仕事とは
・不動産法務コンサルタントへの道

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