【志望動機の例文あり】第二新卒×未経験でも人事になれる?ポイントを解説!
第二新卒者は、新卒入社で人事部門の仕事ぶりを身近に感じることにより、「自分も人事部門で働きたい」と考える方も多いでしょう。
本記事では、人事の業務内容や転職事情をはじめ、未経験の第二新卒者が人事に転職するためのポイント、志望動機の例文などを紹介します。
人事とは?業務内容を解説
人事とは、企業の営みに欠かせない「人」を大切に活用し、事業の安定と成長につなげる仕事です。
適切な人材の確保や育成、評価、制度設計、労務管理などを通じて、組織の基盤づくりと従業員の働き方をサポートします。
人事の主な業務内容は以下のとおりです。
採用活動
企業に必要な人材を取り込むために、採用計画の策定や求人広告の作成、会社説明会、応募者の選考・面接などを行います。
採用活動では、組織のニーズや戦略、価値観に合った人材を見極めることが重要です。
4月入社に向けて募集を行う新卒採用と、経営状況・人員状況に応じて募集を行い中途採用があります。
人材育成・研修
企業が健全に成長していくためには、人材の育成が必要です。従業員の能力・スキルの向上は、組織全体のパフォーマンス向上にもつながります。
新卒入社を対象とした、ビジネスマナーの基本や自社の商品知識の研修から、管理者向けのリーダーシップ研修など、従業員の立場に合わせた研修を行います。
人事評価
従業員の能力や業績、目標達成度などを公平に評価するための評価基準を策定します。
特に、給与や昇進などの処遇にかかわる「人事考課」は、従業員のモチベーション維持・向上に影響を与える重要な業務です。
人事戦略・人事制度設計
人事戦略とは、組織のビジョンや目標に基づいて、人材の需要と供給を分析し、戦略的に「人」を活かすことです。
加えて、適切な人事制度を設計することで、採用・育成・配置・評価・報酬などが一貫性を持って行われ、「人」が活かされた組織の健全さに寄与します。
労務管理
労働条件や労働時間の管理、福利厚生、健康診断、安全衛生などの業務を行い、従業員の働きやすい環境を整えることが労務管理の役割です。
「働き方改革」に伴うワークライフバランスの改善や、メンタルヘルス・ハラスメント対策、労働トラブルの解決なども含まれます。
志望動機のポイントと例文
転職活動では、志望動機をしっかりと準備しておくことが大切です。
未経験で人事に転職する際の志望動機は、以下のポイントを押さえましょう。
志望動機のポイント
未経験から人事に挑戦する動機を明確にしておく
人事職に興味を持った動機を具体的に示すことは、未経験の場合は特に重要です。
単なる興味や好奇心ではなく、具体的な動機を明確にしておきましょう。
未経験から人事に転職しようと思った動機が納得のいくものであれば、採用担当者の評価も得られやすくなります。
その会社を選んだ理由を伝える
面接では「なぜ当社を選んだのですか?」という質問が必ず投げかけられます。
人事ならどこの会社でもいいというような考え方では、面接官の心は動きません。
そのためには、応募する会社の企業理念や事業内容を精査し、どこに魅力を感じたのかをはっきりと定めておくことが肝心です。
社会人経験がわずかな第二新卒でも、携わった経験は貴重なものです。
前職での経験を活かした志望動機の例文を紹介します。
志望動機の例文
営業から人事の転職
貴社(面接時:御社)を志望する理由は、ITサービスの営業職としての経験を活かしながら、人材採用を通して貴社の発展に貢献したいと考えたためです。
前職では、売り上げ拡大を目的に一度に多くの人材の採用が行われました。
しかし、マインド面などで自社にマッチしていない人が多く、入社したばかりの方はもちろん、その現場教育を担う中堅層まで退職者が増えてしまいました。
こうした経験から、私自身が採用人事に携わり、会社が抱える課題を解決したいと思うようになりました。
貴社の「ヒトを大切にする」という理念と、現場社員とのコミュニケーションを重視した人材採用に力を入れている点に魅力を感じました。
未経験ではありますが、前職で営業として培ったコミュニケーション力と課題解決のためのコミット力を活かして、いち早く貴社に貢献できるように努めます。
人材業界から人事の転職
私は、人材コンサルティング会社で培った知識や経験を活かして、人材採用・組織づくりに携わりたいと考え、貴社(面接時:御社)を志望しました。
現職では、顧客へ採用成功のためのアドバイスを行うために、あらゆる業種の企業の採用方法を学ぶ機会がありました。
採用活動が成功し、顧客の課題が解決される様子をみて、企業の発展において大切なのは、採用手段および全従業員へのコミット意識だと気づきました。
貴社では、募集をかける前に関連部署とコミュニケーションをとり、要件定義をまとめることでミスマッチを防いでいる点が、私の理想と共通しています。
貴社の理念や方針に理解を深め、より一層の事業発展に貢献できるように努力いたします。
サービス業界から人事の転職
転職を志望したきっかけは、アパレル業界での経験を活かして、人材採用や人材育成にかかわりたいという思いからです。
現職では、小売店の店長としてアルバイトの採用・教育を担っていました。
その中で自ら採用と教育に携わった従業員がお客様に感謝され、売上に貢献している姿を見て、人を採用し、育てる魅力に気づき、人事として働きたいと思うようになりました。
貴社は、現職と同じアパレル業界ですが、さまざまな店舗を抱え、スタッフ全員の気配り・対応が丁寧と感じました。
その背景にある採用と人材育成の仕組みに興味を持ち、貴社の志望を決めました。
現場での経験も活かしながら、人事として活躍できる人材の採用・育成に貢献したいと思います。
自己PRのポイントと例文
自己PRも転職活動において対策をしておくべき要素の一つです。
以下のポイントと例文を参考にしっかりと準備をしましょう。
自己PRのポイント
自己PRでは、募集職種の業務内容や範囲において、自身のスキル・経験が共通している部分をアピールすることがポイントです。
加えて、具体的なエピソードを盛り込み、アピールの根拠を明確にすることも重要です。
自己PRの例文
営業から人事の転職
私は、医療機器メーカーの営業として3年間従事し、新規開拓や既存顧客のフォローを担ってきました。
顧客とのコミュニケーションでは、定期的な情報共有を行うことでニーズや温度感を把握し、潜在的な課題を探ることを心がけていました。
その結果、売り上げ目標を〇%達成し、営業〇名中〇位の実績を出すことができました。
職種は異なりますが、相手のニーズを探る力やコミュニケーション力は、貴社(面接時:御社)の採用業務と組織づくりにおいても活かせると思っています。
人材業界から人事の転職
現職では、人材紹介会社のリクルーティングアドバイザーとして、求人側の企業へのヒアリングや条件交渉を行っています。
ヒアリングの場では、企業が求める人物像を具体的に言語化し、ミスマッチの防止を意識していました。
目標達成に向けては、営業日数の80%の段階で売り上げが100%になるように日々の工数を設定し、振り返りと改善に取り組んでいました。
結果として100%には届かなかったものの、年間〇%以上を維持する好成績を収めました。
貴社(面接時:御社)の採用業務においては、コミュニケーション力や目標達成に向けた計画性と実行力を活かしていきたいと考えています。
サービス業界から人事の転職
私は、飲食チェーン店の店長として、アルバイトの採用や育成を行っていました。
初めて働く若年層が多かったため、社会で働く重要性を一人ひとりに伝え、既に活躍しているアルバイトの意見も取り入れながら、未経験でも即戦力になれるようなマニュアルを作成しました。
その結果、離職者が〇%減少し、必要な人材の確保に伴い、過去最高の売り上げを出すこともできました。
この経験をもとに、人材の採用と教育に尽力したいと考えています。
【志望動機に使える】人事のやりがい&苦労は?
人と組織に深くかかわる人事は、 仕事を通じてやりがいや魅力を実感できる一方、苦労を伴うこともあります。
以下に、人事のやりがいと苦労について見ていきましょう。
人事のやりがい
会社の「顔」として信望が得られる
採用面接で応募者が最初に接するのは、会社の「顔」である人事担当者です。
人事担当者が応募者を見定めるように、応募者も人事担当者を通してその会社を見定めています。
実際、入社の決め手として「人事担当者の対応が良かったから」という声も少なくありません。
社内外から寄せられる信望は、自社の印象となる人事ならではのやりがいと言えます。
組織づくりや会社の成長に貢献できる
人事は組織づくりに携わり、働き方改革や評価制度の見直し、労務環境の改善などを通じて会社の成長に貢献します。
組織を整えることで従業員が生き生きと働き、会社の業績向上につながることはやりがいの源です。
また、企業のフェーズ(ベンチャー、IPO、上場後等)によって、組織としての課題や目標が異なるため、転職活動で求人を選ぶ際は、企業のフェーズも参考にしましょう。
経営陣に近い立場で人を動かすことができる
人事の仕事は経営陣の意思決定に基づいて行われることが少なくありません。
経営陣との距離が近いポジションにあるため、事業推進を間近で実感しながら人や組織を動かすことが醍醐味です。
従業員とともに成長できる
さまざまな場面で多くの従業員とつながりを持つことは、人事の特権です。
採用や育成、キャリアの相談などにかかわった従業員が成長することで、人事としての喜びを得ることができるでしょう。
人事の苦労
会社と従業員の板ばさみになる
人事は、会社の方針と従業員の要望との間でギャップが生じることもあります。
会社は収益を最大化するために能率や効率の向上を目指しますが、従業員の健康や働きやすさを考慮することも大切です。
自身も従業員でありながら、会社の方針や規則に従わなければならず、板ばさみの状況に負担を感じることもあるでしょう。
目標が数値化しにくく、成果がわかりづらい
従業員の満足度や職場環境の向上といった目標は、具体的な数値で評価されるものではありません。
人事は数値化しにくい業務が多いため、達成度や成果がわかりづらいというのが実情です。
煩雑な仕事内容も他部署からの理解が得にくく、モチベーションの維持に悩むこともしばしばです。
機密情報を取り扱う責任がある
従業員の個人情報や給与データなどは、機密情報として法的に保護され、慎重な取り扱いが求められます。
情報漏えいや不正アクセスに対するセキュリティ意識は、人事にとって重要なスキルの一つです。
その責任と重圧がストレスになることもあります。
人事に向いている人ってどんな人?
人事の仕事は多岐にわたるため、携わる人の適性もさまざまです。
ここでは、人事職に向いている人物像を取り上げてみます。
秘密厳守を常に意識している人
人事は従業員の個人情報や会社の機密情報を取り扱うため、口が堅く、常に情報の保護を意識している人物が適しています。
人間観察力に優れている人
採用面接では人を見る目が必要です。
人に対する観察力があれば、従業員の個性や適性を把握しやすく、人材配置にも役立ちます。
公平な判断ができる人
従業員を評価する立場の人事職は、特定の人の情に流されず、一人ひとり公平な目線を向けて判断しなければ務まりません。
問題解決力が高い人
人を相手にする複雑な業務は、感覚的な判断ではなく、道筋を立てて物事を整理し、問題を解決に導くための論理的思考力が必要です。
柔軟な対応ができる人
幅広い業務に携わる人事は、複数の案件を掛け持ちすることがあり、他部署や外部からの問い合わせにも速やかに対応できる柔軟性が求められます。
第二新卒で人事への転職はできる?
人事未経験の第二新卒でも、人事に転職することは不可能ではありませんが、かなり難易度が高いことが実状です。
転職市場では、人事の求人自体は存在するものの求人数が圧倒的に少なく、人気の高い職種ということも大きな理由です。
しかし、コロナ禍で減少していた人事の採用状況は、2022年頃から回復傾向にあり、若手のポテンシャル採用も増えてきました。
特に、人材派遣や転職エージェントなどの人材業界の経歴がある第二新卒者は、その専門知識や経験が評価されやすく、転職の際に有利な要素となります。
また、IT業界の人事ポジションも第二新卒者にとっては狙い目です。
IT業界は市場が伸びる中、深刻な人手不足が続いており、人事部門においても求人数が増えています。
第二新卒者が未経験で人事の転職を目指す場合は、競争が激しく、求人数も少ないことを認識しておく必要があります。
転職活動においては、自身の強みや人事に活かせるスキルを身につけ、市場の動向を把握しながら前向きにアプローチしましょう。
第二新卒で人事へ転職するには
第二新卒者が未経験で人事職に転職するためには、以下のアプローチが有用です。
人事アシスタントとして経験を積む
人事の実務経験がないのであれば、どのようなかたちにせよ、まずは「人事」にかかわる経験をしましょう。
第二新卒者でもハードルの低いポジションとして、人事アシスタントがおすすめです。
アシスタントとして働くことで、人事業務の基礎知識を習得し、経験を積むことができます。
中小企業やベンチャー企業を狙う
一般的に、大企業の人事職は経験者を採用する傾向にありますが、中小企業やベンチャー企業では未経験可の人事求人も見受けられます。
企業の方向性として、新しいビジネスや組織の拡大に積極的で、人員増強のために採用活動に力を入れているようです。
また、応募から採用までの期間が比較的短く、転職活動がスムーズに進むことにも期待できます。
未経験の第二新卒者にとっては、中小企業やベンチャー企業が狙い目の選択肢と言えるでしょう。
意欲をアピールする
採用にあたる面接官は人事担当者であることが多く、自身が働く人事部に引き入れる人材は、人物像を評価する傾向にあります。
人事未経験である前に、社会人経験そのものが少ない第二新卒者は、仕事への意欲や自己の価値観をアピールすることが重要です。
人事を志望する明確な動機や、学生時代を含めたこれまでの経歴をどのように人事で活かすのかを積極的に伝えましょう。
経験がなくても「人となり」を受け止めてもらえれば、今後のポテンシャルに期待される可能性が高まります。
転職成功事例
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大手上場企業から将来の独立も見据えITベンチャーへキャリアチェンジ!
Aさん:20代男性
年収400万円→年収450万円
上場企業 営業→IT系ベンチャー企業 人事スタッフ
Aさんは新卒から大手企業の営業職に就職し、順風満帆のキャリアを築いていました。
しかし、組織の再編に際して、全く違う業務への転換を余儀なくされ、モチベーションの低下と組織作りの重要性を痛感し、それと共に人事業務への関心が強くなったそうです。
その後、組織づくりの初期から立ち会ってみたいという意欲が大きくなり、ベンチャー企業への転職を決意しました。
特に前職がIT関連の営業職であったこともあり、その経験を活かせるIT系ベンチャー企業の求人を中心に転職活動を続けたところ、見事にご自身の目指す業務領域での転職に成功しました。
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人事に資格は必要?
人事への転職で資格は必須というわけではありませんが、持っていると採用選考で有利になる資格もあります。
特に第二新卒は前職での社会人経験も浅いため、自己PRの要素として活用できます。
さらに、人事未経験が人事業務に関連する資格を取得していることで、「意欲や向上心が前向きな人材」として評価されるでしょう。
取得に向けて勉強する過程で、実務に有用な幅広い知識を身につけることも可能です。
人事の必須スキルとも言えるコミュニケーション力や折衝能力をアピールする資格・検定としては、「キャリアコンサルタント」、「産業カウンセラー」、「メンタルヘルス・マネジメント検定」がおすすめです。
また、「社会保険労務士」や「衛生管理者」、「個人情報保護士」、「人事総務検定」などの資格・検定は、人事に関連した労務知識の向上に役立つでしょう。
まとめ
会社の「顔」となる人事は、どのような企業においても欠かせない存在です。
人気の職業であり、求人数も限られているため第二新卒者には狭き門ですが、ポイントを押さえた対策を行うことで転職のチャンスは見通せます。
経験のなさに気後れすることなく、「人事になりたい」という意欲を持ち続けることが、転職への道を切り開く最大の武器になるでしょう。
この記事を監修したキャリアアドバイザー
大学卒業後、新卒でMS-Japanへ入社。企業側を支援するリクルーティングアドバイザーとして約6年間IPO準備企業~大手企業まで計1,000社以上をご支援。
女性リクルーティングアドバイザーとして最年少ユニットリーダーを経験の後、2019年には【転職する際相談したいRAランキング】で全社2位獲得。
2021年~キャリアアドバイザーへ異動し、現在はチーフキャリアアドバイザーとして約400名以上ご支援実績がございます。
経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 法律・特許事務所 ・ 役員・その他 ・ 社会保険労務士事務所 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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