2021年05月19日

人事がキャリアアップのために勉強するべきこととその方法

管理部門・士業の転職

人事は成果が見えづらく、転職時に実績としてアピールしにくいともいわれています。しかし、人事業務に役立つ勉強をしっかりと積み重ねておけば、どの企業でも通用するスキルを身に付けることができます。

今回は人事がキャリアアップのために勉強するべき内容とその方法について解説します。

1.人事がキャリアアップするために勉強すべきこと

人事の組織体制や仕事の分担、業務の進め方は企業によって異なりますが、どの企業にも共通するスキルアップのための勉強法があります。人事でキャリアアップを目指す場合は、日ごろから努力を続けていくことが大切です。

1-2.会社について深く知る

人事部門で働く場合、自社の歴史や財務状況、経営戦略と、自社を取り巻く競合他社などの状況をしっかりと把握し、聞かれたらすぐに答えられるくらいに熟知しておくことが大切です。

人事が担う重要な役割の一つが人材採用です。採用業務では会社説明会や面接の場で人事が自社の代表として登壇し、学生や求職者に対して自社のことを説明することが多くなります。また、求職者から自社に関する細かな質問や、他者と比較した際の強みや弱みなどについての質問を投げかけられる場合もあるでしょう。
その際にあいまいな回答が多くなりすぎたり、説明に矛盾が起きてしまったりすると、学生や求職者の自社に対するイメージが悪くなってしまう可能性もあります。普段から社史や有価証券報告書などを熟読し、自社の概要や現況に関する知識を蓄積しておくことが求められます。

また会社の沿革や数字のみでなく、社員の状況について知っておくことも重要でしょう。人事として自社の社員に関心を持ち、普段からコミュニケーションを取るよう心がけることが大切です。

1-3.労働関連の制度や法律に関する知識

労務関連業務に携わる人はもちろん、人事職に関わる人であればこの分野の知識は勉強が必須であるといえるでしょう。給与計算業務、社会保険関連業務などの労務関連業務は正しい知識に基づいてミスなく遂行することが求められます。また、法改正が行われた際に、経営陣に対して提言するだけの知識・能力も必要です。そのため人事で働く場合、労働基準法、労働組合法、労働関係調整法に関する法知識を身に付け、さらに最新の法改正動向に関する情報を普段から収集しておくことが望まれます。

1-4.プレゼンテーションスキル

人事は採用業務における会社説明会や採用面接、人事制度変更時等の社内説明会等、業務の中で人前に立つ機会が少なくありません。
会社説明会や採用面接では学生や求職者に対して自社のプレゼンをする機会が多く、人事担当者の印象がそのまま会社のイメージとなることもあります。また社内向けの説明会でも、重要事項を分かり易く社員に伝える必要があります。そのため人事のエキスパートを目指すなら、プレゼンテーションスキルを高めておきましょう。ポイントを明確に分かり易く、魅力的に伝えられるようになると、上記のような業務において活かせます。また自分自身が転職活動を行うときにも自己PRがしやすくなるので一石二鳥です。

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実務が伴っていれば資格取得はキャリアアップに繋がりやすい

2.実務が伴っていれば資格取得はキャリアアップに繋がりやすい

人事でキャリアアップを目指す場合、資格を取得するのもおすすめです。実績・実務経験重視の転職市場においては資格そのものが転職で必ず有利になるというわけではありませんが、資格取得の勉強を通して身につけた知識は業務に活かすことができ、スキルアップにつながるでしょう。ここでは人事に関連する資格のうち、社会保険労務士、キャリアコンサルタント、メンタルヘルス・マネジメント検定についてご紹介します。

2-1.社会保険労務士

社会保険労務士は国家資格であり、労働・社会保険の申請手続きの代行業務、法定帳簿や就業規則の作成業務などを担う専門職です。資格を取得すると人事・労務管理のスペシャリストとみなされ、勤務先での評価が上がったり、さらに難易度の高い業務にチャレンジできる可能性が高くなったりします。転職市場においても、特に労務関連業務や人事制度関連業務を軸とするポジションにおいて、評価を得やすくなるといえるでしょう。

ただし社会保険労務士は、試験合格のハードルが高めです。平成30年度における社会保険労務士試験の合格率は6.3%でした。合格率は年度により上下しますが、低い年では2%台になることもあります。合格するには長期的な学習計画を立てる必要があるため、途中で挫折しないように覚悟を決めて学習をすすめることが大事です。

2-2.キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントとは、就職・転職やキャリア開発を望む人に対して、職業選択や能力開発、スキルの活用に関するアドバイスを行う専門職です。2016年から国家資格となったこともあり、キャリア支援に関心が高い人事職に人気の資格であるといえます。

キャリアコンサルタントの資格を得るには、まず厚生労働大臣が定めた講習を150時間受けることが必要です(2020年12月時点)。講習は日本キャリア開発協会あるいはキャリアコンサルティング協議会などが実施しています。所定の講座を修了し、その後で学科試験、実技試験などに合格して厚生労働省の名簿に登録すれば、キャリアコンサルタントとして活動できます。合格率は2019年2月に実施された試験だと、学科62.7%、実技74.1%、両方同時受験で58.3%です。

2-3.メンタルヘルス・マネジメント検定

メンタルヘルス・マネジメント検定とは、従業員の心の健康管理を担い、心の不調による休職や離職を未然に防ぐための知識や対処方法を習得するための資格試験です。大阪商工会議所と施工商工会議所が主催している資格であり国家資格ではありません。しかし、ストレスケアやメンタルヘルスケアに関する実践的なスキルを学べる資格として、現在注目を集めています。

検定は人事労務管理スタッフや経営幹部を対象とするⅠ種、管理職向けのⅡ種、一般社員がセルフケアを得るためのⅢ種があり、人事の職員であればⅠ種やⅡ種を取得しておくと一定の評価を得られるでしょう。合格率は2020年11月に開催された試験では、Ⅰ種が21.3%、Ⅱ種が56.5%、Ⅲ種が86.4%です。

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3.まとめ

キャリアアップを目指している人事であれば、知識・スキルを高めるための努力が欠かせません。まずは自社や自社を取り巻く業界について深く知ること、人事業務に関連する法令に関する知識を持つこと、そしてプレゼンテーションスキルを上げることが大切です。また、長期的な人事のキャリア形成に向けてさらに強みを持つために、資格取得に向けた勉強をすることもおすすめです。人事として専門性を付け、より充実したキャリアにできるよう継続して努力できると良いでしょう。

【参考URL】
アディーレ法律事務所 「労働法」とは、そもそもどのような法律なのですか?

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