2023年04月01日

企業法務が仕事でよく使う法律とは?何をどうやって勉強するの?

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企業法務が仕事でよく使う法律とは?何をどうやって勉強するの?

企業活動のスピード感が増す中、トラブルの火種が生じやすいこともあり、法務部門を設置する企業は増加傾向にあります。
企業法務はトラブルを未然に防ぎつつ、起きてしまった問題を法律に沿って適切に対応していかなければならないため、専門的な知識が必要とされます。
今回は、企業法務として働く際、具体的にどのような法律を勉強しておくべきなのか、ご紹介していきます。


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【法務が勉強しておくべき法律①】民法

企業法務の主な仕事は、取引先と結ぶ売買契約や秘密保持契約、業務委託契約などに関する契約書のチェックや修正です。
そのため、契約について規定されている民法の知識は企業法務部員にとって必ず熟知しておくべき法律です。
総則、物権、債権のなかでも、もっとも重要なのは債権であり、企業活動の端々で生じる利害関係の調整の際に活きてくる知識となります。
しかし、民法の知識を実務に活かしていくためには、法律論ばかりに気を取られてはいけません。
企業法務として働く以上、法律に縛られて公平性ばかりを期するのではなく、どのようなイレギュラーが生じても自社に不利益にならないよう、契約書に落とし穴を作らないため文言を整えたり、場合によっては代案を立てたりする必要があります。
民法は、企業法務担当者として備えておくべき最低限の法律です。
そして、その知識をいかにビジネスで円滑に進められるような応用力も求められます。
単純に債権についての知識を詰め込むだけでなく、その応用も見据えた学習を心がけるようにしましょう。

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【法務が勉強しておくべき法律②】商法

対外的な利害関係の調整だけでなく、内部におけるそれらの調整を図り、会社運営がよりスムーズなものとなるように努めるのも企業法務担当者の役割です。
そのため、会社の運営について規定している商法を勉強しておく必要があります。
特に会社法のなかの株式会社の設立、株式と株主、株式会社の機関(株主総会、取締役・取締役会・代表取締役、監査役)、株式会社の資金調達、株式会社の計算、株式会社の基礎的変更について重点的に勉強しておくといいでしょう。
これらの知識は専門性が高く、即戦力として評価されやすいことに加え、会社という組織運営には必ず付いてまわる事項を規定したものなので、必要とされる機会も多い知識です。
社内の利害関係を調整することを考えれば、株式会社の各機関については、よく理解しておくことが必要です。
商法は他の法律より改正が多い傾向にあるので、企業法務として、その点も含めた勉強をしなければなりません。

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【法務が勉強しておくべき法律③】労働法

コンプライアンスへの意識が高まっていることから、労働法の理解も求められるようになっています。
これまで労働法は人事部が担当することが多かったかもしれませんが、人事部はあくまで法律に沿って就労環境を整備する役割を担っており、法律への理解については企業法務部員が担当すべきといえるでしょう。
特に、今後はフリーランス人材への対応も留意していかなければなりません。
フリーランスとして活躍する人々が増えているものの、フリーランス人材は労働法の適用対象外となっています。
しかし、慢性的な人手不足への対策、教育コストの削減を兼ねて、社内へフリーランス人材を招き入れる企業も少なくありません。
このような流れを受けて、政府はフリーランス人材を労働法の対象とするかどうか検討に入っていますので、企業法務担当者としてはタイムリーな対応が求められていくでしょう。

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【法務が勉強しておくべき法律④】独占禁止法

独占禁止法という名称は市場の独占・寡占をイメージさせるかもしれませんが、独占禁止法の正式名称は、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」であり、企業活動が市場において常に適正であることを狙って定められたものです。
企業のコンプライアンスに対する目が厳しい今日、法に抵触すればその内容がすぐに拡散されてしまいますので、独占禁止法コンプライアンスの順守は企業イメージを守ることに他なりません。
商法にも民法にも属さない経済法といわれるものだけに、勉強も疎かになりがちかもしれませんが、公正取引委員会が定める公正な競争を阻害するおそれのある行為も規定されていますので、独占禁止法は企業活動の大事な部分に直接的にかかわってくる法律です。
社員に向けたコンプライアンス教育にも活用できる知識だけに、企業法務担当者として強く必要とされる法律といえるでしょう。

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法務の初心者におすすめの勉強法は?

これだけ豊富な情報がわかりやすくネットに掲載されているのですから、とても法律の勉強がしやすい環境が整備されています。
人によっては本を手に持って勉強したい方もいるでしょう。
しかし、特に目的を定めず継続的な勉強をするのは難しいので、ビジネス法務検定など資格取得を目的としつつ勉強していくのがおススメです。
資格を取得すれば、履歴書にその名称を記載できるため、口頭で法律の勉強をしていると伝えるよりも、ずっと説得力のあるアピールができるようになります。

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知識を付けてキャリアアップしよう

法務の仕事は専門性が高く、習得している知識の深さと幅、そして種類によって評価されるため、転職してからも常に勉強していかなくてはなりません。
これから法律を勉強して法務に転職しようとする場合には、まず主な業務となる契約書の作成およびチェックができるよう民法から勉強するのがおススメです。
そこで資格取得を目標とするなら、その内容に沿った勉強をすればいいでしょうし、そうでない場合には、会社法や独占禁止法を学んでライバルとの差別化を図るのもいいでしょう。

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まとめ

これまでご紹介してきた以上に、企業法務を担当する者は幅広く深い法律知識が求められます。
例えば、知的財産法は民法の特別法という位置づけですが、インターネットやSNSが隆盛を極める今日、知的財産について規定する法律への知識は深く求められることでしょう。
これは時代が法律の存在意義を高めた事例に他ならず、企業法務担当者は常に自分の法律知識をブラッシュアップし続けなければならないことを意味しているといえます。
しかし、法律知識と同じく必要となってくるのがコミュニケーション能力です。企業活動において利害関係者との折衝を法律によって縛りつければ、より大きなトラブルを引き起こしてしまうことにもなりかねません。
積極的なコミュニケーションをとりながら、幅広い法知識を柔軟に運用していける人材こそ、企業法務担当者の理想像といえます。

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