2024年11月06日

【令和6年(2024年度)司法試験】結果発表速報!試験制度改革後2回目の試験の結果は?

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11月6日(水)、令和6年(2024年度)司法試験の結果発表がありました。受験された皆様、本当にお疲れ様でした。前回の令和5年試験では司法試験の受験資格が変更されたことにより、例年より多くの方が出願・受験されましたが、試験制度改革後2回目となる今回の受験者数や合格者数はどうだったのでしょうか?

本記事では、令和6年の司法試験の結果発表速報とともに、司法試験制度改革前後での受験者・合格者数の推移を解説していきます。

※本記事の司法試験に関する情報は、法務省より引用しております。

司法試験制度改革:変更点の振り返り

前回の令和5年司法試験から変更になった点は、大きく2つあります。「1.受験資格」「2.スケジュール」それぞれ、下記の通り変更となっております。

1.受験資格

これまでの受験資格者に加え、法科大学院“在籍中”でも、所定の条件を満たす方であれば、受験ができるようになりました。

受験資格 要件
令和4年試験までの受験資格 法科大学院修了者
司法試験予備試験合格者
追加された受験資格 法科大学院在籍中で以下の要件を満たす者
・当該法科大学院において、所定科目単位を修得している
・司法試験が行われる4月1日から1年以内に当該法科大学院の課程を修了する見込みがある

受験資格が拡大されたことから、令和5年司法試験は4,165人が出願しており、これは令和4年の3,367人と比べて798人も増加しております。

2.スケジュール

令和5年試験より、司法試験のスケジュールが約2か月後ろ倒しになっています。

試験 これまでのスケジュール 令和5年からのスケジュール
司法試験 5月 7月
短答式試験結果発表 6月 8月
論文式試験結果発表 9月 11月

また、司法修習に関しても2か月後ろ倒しとなっており、77期の司法修習生は2024年3月から司法修習を開始し、司法修習が終わるのは2025年3月となっています。

関連する制度改革:法曹コースが開始

上記の2点以外にも、司法試験に関する大きな制度改革として、2019年の大学入学者より、法学部等を設置する大学と法科大学院が連携した5年間の「法曹コース」が開始されたことが挙げられます。
法曹コースで3年間学修し、早期卒業した後、法科大学院既修者コースにて2年間法曹になるための学修をするものです。
また、受験資格の変更により、令和5年の試験から法科大学院在籍中の方も所定の条件を満たすことで司法試験の受験が可能になったため、大学入学から最短約6年で法曹資格を取得できるようになりました。

【出典】
文部科学省「法曹コースとは」(2024年11月7日に利用)

令和6年司法試験の合格者数・合格率!

それでは、本題の令和6年(2024年度)司法試験の合格者数と合格率について確認していきましょう。以下は本年度の試験結果をまとめた表です。

項目 人数
出願者数 4,028人
受験予定者数 4,026人
受験者数 3,779人
短答式試験の合格に必要な成績を得た者の数 2,958人
合格者数 1,592人

令和6年(2024年度)の司法試験合格者数は1,592人であり、昨年度の1,781人から189人減の結果となりました。

それでは、次の章では過去10年の試験結果と比較し、今回の司法試験制度改革によってどのような変化が起きたのか確認していきましょう。

司法試験の合格率推移

以下の表は過去10か年の司法試験の受験者数及び合格者数、合格率をまとめたものです。

年度 受験者数 短答式試験合格者数
(合格率)
司法試験合格者数
(合格率)
令和6年 3,779 2,958
(78.3%)
1,592
(42.1%)
令和5年 3,928 3,149
(75.6%)
1,781
(45.3%)
令和4年 3,082 2,494
(80.9%)
1,403
(45.5%)
令和3年 3,424 2,672
(78.0%)
1,421
(41.5%)
令和2年 3,703 2,793
(75.4%)
1,450
(39.2%)
令和元年 4,466 3,287
(73.6%)
1,502
(33.6%)
平成30年 5,238 3,669
(70.0%)
1,525
(29.1%)
平成29年 5,967 3,937
(66.0%)
1,543
(25.9%)
平成28年 6,899 4,621
(67.0%)
1,583
(22.9%)
平成27年 8,016 5,308
(66.2%)
1,850
(23.1%)

上の表からもわかる通り、近年では受験者数は年々減少傾向にありました。しかしながら、令和5年の司法試験制度改革によって、昨年度試験においては、受験者数は令和4年比で846人増と、大きく増加したことがうかがえます。
これは、制度改革によって法科大学院在籍中の方も、一定の条件を満たすことで受験が可能になった成果と言えるでしょう。令和6年試験の受験者は前年比で149人減少しておりますが、昨年に引き続き3,000人台後半の受験者数となりました。

令和6年の司法試験の合格者数は1,592人、合格率は42.1%でした。
合格率としては直近10か年で前年に次いで3番目の合格率でしたが、昨年よりも3.2ポイント落ちた結果です。令和5年、令和4年はほぼ同じ合格率でしたが、今年度試験は試験制度の切り替わりのタイミングでもあるため、来年以降の合格率で試験の難易度が難化したのか否かが分かるかもしれません

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司法試験受験者の就活スケジュールは?

司法試験後は、しばしの休憩を取られる方もいれば、すぐに就職・転職活動を行われるかと思います。司法修習生の就職活動時期は、司法試験の“合格発表前”と“合格発表後”に大きく2分されます。
司法修習生の就活スケジュールについて、下記にまとめていますので、参考にしてみてください。

司法試験直後:7月~

司法試験直後の時期は、大手企業法務事務所や渉外事務所を中心に説明会やサマークラークが行われています。サマークラークは9月ごろに実施されますが、人気事務所はすぐに定員に達してしまうため、早めに応募しておく必要があります。

人気の高い大手の法律事務所は実質的にはこの時期でほとんど採用を決めてしまうケースが多いため、大手事務所に所属したい場合は司法試験直後から活動を開始する必要があります

合格発表後:11月~

例年、司法試験の合格発表後には法律事務所の合同説明会が行われています。東京は3つの弁護士会から様々な事務所が集結するため「東京三弁護士会就職合同説明会」と題されています。東京とタイトルに入っていますが、オンラインで全国の事務所・企業が参加するため東京以外での勤務を希望する方も参加してみるといいでしょう。

今年の説明会は2024年11月21日(木)~ 11月25日(月)の土日を含む5日間、オンラインで開催されます。最大で30の事務所・企業が参加するイベントになるため、短期間で効率的に情報収集ができる一方で、1つの事務所・企業の持ち時間はそう長くありません。説明会に参加する事務所・企業は新人弁護士の採用に積極的ですので、気になる事務所があればホームページなどから直接事務所訪問や面談の申し込みをしてみると、快く応じてもらえるケースも多いです。

司法修習開始前

司法修習の開始は3月中旬~下旬になるため、12月から2月までは多くの司法試験合格者が集中的に就職活動を行う期間です。準大手~中堅規模の法律事務所を中心に、多くの法律事務所が採用を強化しています。

司法修習に入ってしまうと、忙しさからなかなか事務所に訪問する時間を作ることが難しくなります。また地方修習に行かれる方であれば、そもそも都心部の事務所に訪問することが物理的に難しくなるでしょう。この時期は弁護士(法曹)として働く前、最後の自由に時間を使えるタイミングになるので、これからの自分のキャリアを考える際の材料として、できるだけ多くの事務所や弁護士の先輩方の話を聞いておきましょう。

司法修習開始後

かつては司法修習が開始してから縁故などの紹介で法律事務所が決まることも一般的でしたが、近年では司法修習開始前に就職先を決める弁護士が多くなっています。しかし、中小規模の法律事務所や地方の法律事務所は司法修習期間中も採用活動を継続しているケースも多いです。ひまわり求人や各法律事務所のホームページなどから、面接の申し込みをしましょう。

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まとめ

MS-Japanは法科大学院修了生、司法試験受験生のキャリア支援に長年携わり、法律事務所・法務職への就職支援実績も多数あります。求人については法律事務所はもちろん、東証プライム上場の大手企業からIPO準備中の成長企業まで、様々なバリエーションがそろっております。

弊社では、法科大学院修了生対象のカジュアル就職相談会を開催中です。キャリアや進路のお悩みについて、個別でのご相談を無料でお受けしています。ご希望の方は下記のフォームより、必要事項の記入と、会員登録をお願いいたします。

尚、現在期間限定でZOOMウェビナーシステムにて司法試験受験生・法科大学院在校生/修了生向けに就活セミナーを行っておりますので、こちらもお気軽にご参加ください。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

佐藤 颯馬

大学卒業後、新卒でMS-Japanに入社。
法律事務所・会計事務所・監査法人・FAS系コンサルティングファーム等の士業領域において事務所側担当として採用支援に従事。その後、事務所側担当兼キャリアアドバイザーとして一気通貫で担当。

会計事務所・監査法人 ・ 法律・特許事務所 ・ コンサルティング ・ 金融 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 税理士科目合格 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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