2024年07月25日

【経理のスキルアップ】経験年数別求められるスキルやキャリアパスなど

管理部門・士業の転職 管理部門・士業の転職

経理として働きながら「もっとスキルアップしたい」「キャリアの幅を広げたい」と考える人は多いでしょう。
経理は専門職でありながら、業務範囲が多岐にわたるため、自身のスキルやキャリアの方向性を見定めにくい職種だと言われています。

ここでは、経理経験年数別に担当業務や求められるスキルをご紹介し、経理としてスキルアップするためのヒントを紐解いていきます。 キャリアパスの可能性を探り、経理としての飛躍を目指している方はぜひ参考にしてください。

そもそも経理の業務内容とは

経理の役割は、企業活動に伴う取引やお金の流れを記録・管理し、経営に必要な資料を整えることです。
具体的な業務は、売上と仕入れの伝票処理や入出金の管理、預金・現金の照合、請求書の作成、給与計算、税務会計、年末調整、決算報告書の作成などが挙げられます。

経理の仕事は、企業の財務状況を正確に把握し、経営者や利害関係者に適切な情報を提供するために必要不可欠です。企業経営に欠かせない役割を担う経理は、業界や規模を問わず全ての企業で必要とされる職種だと言えるでしょう。

これらの経理業務は、内容に応じて日次や月次、年次のサイクルで行われ、経験年数や保有スキルによって携わる業務範囲が異なります

無料で経理キャリアを相談する

【経験年数別】経理の 担当業務と求められるスキル

次に、経理として担当する業務と求められるスキルについて、経験年数別に整理します。

経理
経験
年数
担当業務 求められるスキル
3年未満 ・伝票処理・仕訳入力
・支払処理
・売掛・買掛管理
・経費精算
・データ分析と報告書作成 など 
・正確な数値理解
・基本的な会計知識
・PCスキル(Excelなど)
・コミュニケーション能力
・基礎業務の確実な実行
・仕事に対する責任感
・積極的な学習姿勢
3年以上
5年未満
・月次・年次決算
・予算管理
・税務申告
・財務分析
・プロセス改善
・システム導入 など
・高度な会計知識
・財務分析能力
・法や規制の理解
・PCスキル(Excelや会計ソフト)
・問題解決能力
・プロジェクト管理能力
・リーダーシップ
・コミュニケーション能力
5年以上
10年未満
・財務戦略、予算計画
・経営報告、意思決定支援
・部門統制
・監査対応
・チームマネジメント など
・高度な財務分析能力
・戦略的思考力
・リーダーシップ
・プレゼンテーションスキル
・会計基準の理解と法令遵守
・コミュニケーション能力
・マネジメント能力
・情報収集能力
・業界理解
・IT活用スキル
10年以上 ・財務・リスク管理
・IFRS・IRの責任者
・部長以上の役職 など
・深い財務知識
・公認会計士資格
・IPO経験
・決算経験
・管理職経験
・監査法人・会計コンサル経験
・英語力
・上場企業での経験
・高度な会計関連業務能力

上記の表を参考に、自身のスキルレベルを把握して見ましょう。また、スキルアップの計画やキャリアパスの目標設定の際も参考にしてください。

無料で経理キャリアを相談する

経理としてスキルアップすべき5つのスキル

ここでは、経理としてスキルアップするために必要な知識やスキルに着目します。

簿記に関する知識

経理業務の基礎とも言える簿記の知識は、正確な記帳と帳簿の管理に不可欠です。
企業の財務状況を適切に把握するためには、簿記の原則や複式簿記のルールを理解する必要があります。
目安としては、日商簿記2級の資格を取得することで、仕訳の基本や決算処理など実務的なスキルが身につくでしょう。

数値から分析するスキル

経理には、貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書などの数値データから、企業の財務状態を分析するスキルが必要です。
例えば、財務比率分析を用いて、収益性や流動性、効率性などを評価し、問題点の早期発見につなげるスキルなどは高く評価されるでしょう。
数値の分析結果は経営の意思決定に大きな影響を与えるため、精度の高さが重要です。

ITスキル

現代のビジネス環境では、ITスキルの重要性がますます高まっています。経理業務も例外ではなく、クラウド会計システムやRPAなどを導入し、経理業務の自動化と効率化を図る企業が増えています。
そのため、会計システムERPシステム操作スキルが、経理スキルのひとつとして数えられるようになりました。
転職活動では、使用経験のあるシステムやツールについて、どの機能をどのレベルまで扱えるのかを具体的に伝えることが重要です。

会計関連の法律知識

経理業務には、会計や税務に関する法律の知識が欠かせません。
正しく適切に財務処理を行うためには、会社法や税法、企業会計基準などを理解し、準拠する必要があります。
会計関連の法律知識に裏付けられた情報は、外部の利害関係者からの信頼獲得にもつながります。
頻繁に行われる法改正に随時対応できるよう、継続的な学びを通じてスキルをアップデートしていくことも重要です。

コミュニケーションスキル

経理は、組織内外で円滑にコミュニケーションを図るスキルも求められます。
経費の精算や請求書の作成・発行、各部署の予算管理などは、経理部門ないだけでなく、他部門とのやりとりが発生します。
また、複雑な財務情報を経営陣や他部署と共有し、組織運営に活かすためには、専門用語をかみ砕いて分かりやすく伝えるスキルが必要です。
さらに、ポジションによっては経営陣に財務面における意見や提案を求められる機会があるため、プレゼンテーションスキルも求められます。

無料で経理キャリアを相談する

経理のスキルアップのためには何をすべき?

経理のスキルアップのためには何をすべき?

続いて、経理としてスキルアップするための方法を挙げてみます。

実務を通してスキルを磨く

経理のスキルアップに欠かせないプロセスの一つは、実務経験を積み重ねることです。
経理は専門職でありながら業務領域が幅広いため、経理実務の経験年数や知識レベルによって担当できる業務範囲が異なります。担当業務の経験を積み重ね、実践的なスキル・知識を養うことで、より高度な専門性の持つ業務を担当できるようになるのです。
例えば、日々の仕訳処理から月次・四半期・年次決算とレベルアップすることで、企業の財務状況を総合的に把握する力が身につきます。
また、実務を通じて問題解決能力や業務効率化の方法を学び、日々の業務改善に反映させることも可能です。

資格取得を目指す

経理の専門知識とスキルを証明するためには、関連する資格を取得することが得策です。
特に、日商簿記検定の3級・2級は、経理資格として最も認知度が高いと言えるでしょう。
簿記の資格を取得することで、仕訳や帳簿の作成、財務諸表の理解など、経理の基本的な業務を確実にこなす力が身につきます。
給与計算実務能力検定ビジネス会計検定 FASS検定なども、経理に必要な専門分野の知識を深めます。
資格取得を目指して勉強することで、自身の知識を体系的に整理し、新たな知識を習得する機会にもなります。
資格を持つことで、客観的に経理知識とスキルを測定できるため、転職活動のアピールポイントとしても役立つでしょう。

転職して業務の幅を広げる

経理としてのスキルをさらに高めるためには、転職を選択することも有効です。
異なる企業や業界の経験を積むことで、さまざまな経理業務に触れる機会が得られます。
例えば、中小企業から大企業へ、サービス業から 製造業へ転職することによって、それぞれの業界特有の経理業務や会計処理方法を学ぶことが可能です。
これまでと違うビジネス環境で、業務の幅を広げ、柔軟性のある経理スキルを養うきっかけになるでしょう。
転職先の経営陣や他部門との関係構築も、経理に求められるコミュニケーション能力の向上につながります。
転職を通じて、新しい職場文化や業務プロセスに触れることで、経理としての視野を広げることができます。

無料で経理キャリアを相談する

スキルアップした経理のキャリアパス とは

経理としてスキルアップした後のキャリアパスには、多様な可能性が広がっています。

経理の基礎的な業務に精通し、スキルアップを図ることで、より高度な専門性を持つポジションに就くことが可能です。
例えば、財務分析や管理会計の分野に進むことが挙げられます。
財務分析は、企業の財務データをもとに経営戦略を立案し、経営陣に対して重要な意思決定のサポートを行います。
管理会計では、コスト管理や予算作成、業績評価などを担当し、企業の内部統制を強化する役割を担います。

また、経理部門のマネジメントポジションを目指すキャリアパスも一般的です。
経理課長、経理部長といった役職は、チームのマネジメントや部門全体の運営に責任を持ちます。
メンバーの育成や業務プロセスの改善など、組織全体の経理機能を統括することに「やりがい」を見出せるでしょう。

さらに、経理経験を活かして、経営層へのキャリアパスを描くこともできます
CFO(最高財務責任者)や財務担当役員などは、企業全体の財務戦略を策定し、資金調達や投資計画、リスク管理などの重要な経営判断を担うポジションです。
CFOは経営陣の一員として企業の成長戦略を支えるだけでなく、投資家や金融機関との関係構築にも深く関与します。

経理業務のデジタル化が進む中、ITスキルを高めることで新たなキャリアパスを開拓できます。
業務プロセスの自動化やデータ分析ツールの導入、ERPシステムの管理など、テクノロジーを駆使して経理業務の効率化を推進できる人材のニーズが高まっています。
このようなスキルを持つことで、ITと経理を融合したDX推進担当者として、市場価値が高まるでしょう。

経理以外の職種では、内部監査やリスクマネジメント部門も挙げられます
内部監査は、企業の業務プロセスや内部統制の適正性を評価し、改善点を提案する役割を担う部門です。
リスクマネジメント部門では、企業が直面するさまざまなリスクを特定・評価し、その対策を講じる役割を担います。
これらの部門では、経理の知識や経験が非常に重要であり、経理出身者が重宝されるでしょう。

無料で経理キャリアを相談する

まずは経理の求人情報を確認したい方はコチラ

経理・財務の求人情報

経理・財務の求人情報

上場企業・IPO準備企業の管理職や20~30代向け、未経験OKなど幅広い経理求人と 財務のキャリアアップを目指すせる求人や、スペシャリスト向けの財務求人など、数多くご用意しております。
弊社のみが扱っている求人も多いため、ぜひご確認ください。

まとめ

経理は、経験年数に応じて担当する業務と求められるスキルが異なります。
そのため、知識やスキルを身につけることで、着実にステップアップしていくことが可能です。

経理としてスキルアップすることで、多様なキャリアパスが広がっています。
専門性を深めて高い付加価値を提供するポジションに就いたり、マネジメントスキルを発揮して役職を目指したりすることも視野に入るでしょう。
経理の経験は多くの職種で活かせるため、キャリアビジョンを柔軟に描いていくことができます。

  • #経理
  • #スキル
  • #キャリア

この記事を監修したキャリアアドバイザー

圓鍔 忍

大学卒業後、旅行代理店にて法人営業を約3年。20代でMS‐Japanへ入社。
企業の採用支援(リクルーティングアドバイザー)を約8年、求職者の転職支援(キャリアアドバイザー)を約5年経験。
両ポジションでチームマネジメントを経験し、キャリアアドバイザーとしては複数回にわたり支援実績数NO1を獲得。リクルーティングアドバイザーにおいても入社1年半後にチームマネジメントを経験させていただきました。現在は子育てと両立しながら、常に社内でトップ10以内の採用支援実績を維持。

経理・財務 ・ 法務 ・ 役員・その他 ・ IPO ・ 公認会計士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

あなたへのおすすめ求人

サイトメニュー

職種で求人を探す
資格で求人を探す
勤務地で求人を探す
資格の転職情報を調べる
転職セミナー・個別相談会
転職サービス紹介
転職ノウハウ
求人企業の皆様へ
MS-Japanについて

業界最大級の求人数・転職支援実績!管理部門・士業の転職に精通した専門アドバイザーがキャリア相談~入社までサポートいたします。

関連おすすめ記事

新着記事

Manegyニュースランキング

マネジーでポイントを貯めて、
豪華商品に交換しよう!

詳しくはこちら

powered by

業界最大級の求人数・転職支援実績!管理部門・士業の転職に精通した専門アドバイザーがキャリア相談~入社までサポートいたします。