2023年04月01日

CHRO /CHO(最高人事責任者)とは?人事部長との違いや転職求人をご紹介

管理部門・士業の転職

2000年頃から、CHRO(最高人事責任者)という存在が注目を集めるようになりました。
しかし、CHROについて詳しく知らないという方も多いです。

人事に携わる人なら知っておきたいCHROについて、人事部長との違いや、役割、求められる能力などをまとめました。

またCHROを目指す人向けに必要とされるスキルなどについてもご紹介します。
CHROを目指している方や気になっている方は参考にしてみてください。


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CHRO(最高人事責任者)とは?人事部長との違いは?

CHROとは、「Chief Human resource Officer」などの略称で、日本語に訳すと最高人事責任者です。
その名の通り、人事の最高責任者であり、人事戦略の推進者を意味しています。

人事のトップと言うと人事部長を思い浮かべる人もいますよね。
CHROと人事部長の主な違いは、会社の経営に参画する権限を持っているかどうかです。

CHROは、単なる人事の頂点ではなく、経営と人事を結びつける存在であり、 経営陣として人材戦略の指揮を執る重要なポジションです。

CHROは、人事戦略家として経営を支える立場であり、CEOの右腕的存在として活躍します。

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CHROの役割とは?

CHROは、人事採用・教育、労務管理、福利厚生等の業務にも携わりますが、CHROは経営幹部の一員になります。
戦略的に人事を遂行するために、経営的観点から見た人事課題を洗い出し、課題解決に向け、遂行していくことが求められます。
経営資源の基本である「ヒト・モノ・カネ・情報」の中で、CHROは『ヒト』を中心に事業に携わっていきます。
新規事業立ち上げの際は、どのような人材をマネジメントやプレイヤーポジションに配置するかを、 社内の人材だけでなく社外の人材も含めて検討をすることで、 最適なチームを創り上げる必要があります。
事業が進捗していくにあたって、経営目標を達成するために必要であれば評価方法の見直しや、人事異動、 新たな人材の投入等を迅速におこなうことで事業が円滑に機能し、利益を生み出せるようにコントロールすることが求められます。

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CHROの業務内容は?求人をもとにご紹介!

CHROの求人事例をご紹介します。

東証グロース企業 IT・通信業界  CHRO(CHO)候補

年収800万円~年収1,200万円

業務内容
・採用戦略の立案、計画、実行
・人事・事業戦略から逆算した全社横断型のコーポレートブランディング戦略
・中長期人事戦略、人員計画、人件費予算策定、組織人材戦略
・新卒/中途採用戦略、採用実務~オンボーディングまで
・研修計画、研修実務
・組織開発、組織活性化のための制度や企画立案
・業務効率化、仕組み化のための業務推進等

IPO準備中企業 コンサルティング業界 CHRO(CHO)候補

年収750万円~年収1,200万円

業務内容
・経営課題を「組織」観点から解決するための施策立案
・採用市場や採用競合を考慮した採用戦略策定、予算設計
・採用広報戦略(認知〜応募獲得〜面接〜入社)とUX設計(入社前〜入社後〜退職)の策定
・採用チャネル設計と運用マネジメント
・組織活性化と組織のパフォーマンスの最大化を目的とした組織開発
・自部署のマネジメント等

ベンチャー企業 サービス業界 CHRO(CHO)候補

年収800万円~年収1,000万円

業務内容
・理念、行動規範浸透のための各種施策
・経営戦略に連動した人事戦略の立案と運用
・職務型人事制度に伴うスキルの定義、キャリアアッププランおよび教育体制整備
・HRテクノロジーを活用した人事評価の運用
・目的別のエンティティの設立検討
・人事広報戦略の立案と実行 ・広報
・人事担当者のマネジメント等

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CHROに求められる4つの能力

CHROには、さまざまな能力が高いレベルで求められます。
代表的なものを4つ見ていきましょう。

①人事のスペシャリストとしての能力

CHROは、人事の最高責任者になるので、人事労務のスペシャリストであることが必要最低条件になります。
また、労働基準法や最新の法令、人事管理手法、最新の人事トレンド等を常にキャッチアップし、 社内への落とし込みなど必要に応じて、対応していく必要があります。

②経営に関する深い理解

CHROは経営陣とともに経営戦略に基づいて人事戦略を立案・実行していくため、 CEOやCOOと同等の経営に対する知見が求められます。
経営に関する深い理解がなければ、事業戦略に則った人事戦略を立案することは難しいでしょう。
経営陣の一人として、企業が掲げる経営戦略の理解がCHROには必要です。

③リーダーシップ・コミュニケーション能力

CHROには、現場の社員を巻き込むリーダーシップも必要です。
時には、CHROが適宜面談を行い、ヒアリングした内容を経営陣に届けるような社内の調整役としての動きも必要になります。

④マネジメントスキル・グリット

マネジメントスキルとグリット(やり抜く力)も大切です。
CHROは、優れたマネジメントスキルを発揮し、経営陣と従業員の間に立ってバランスを取り、 最も適切な経営目的に沿った戦略を立案していくことが重要です。
また、その戦略を達成するためのグリットも高くないといけません。

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CHROになる為には?多様な実務経験と人間的魅力を磨こう

日本において、人事戦略を実践できている企業は少ないと言わざるを得ません。
人事白書2018の調査によると、「戦略人事が重要であるか」という問いに対し、 肯定的な「当てはまる」「どちらかというと当てはまる」という反応を返した企業は89.0%にものぼりました。
しかし、「戦略人事として機能しているのか」という自社への評価は一転して低く、 肯定的な反応を示した企業はわずか31.6%という結果でした。

この結果から見えるのは、人事戦略の重要性を理解していながらも実践できない日本企業の現状です。
重要度が広く認知されているCHROは需要が高いため、キャリアアップの選択肢として考えても良いでしょう。
CHROは人事の最高峰であるため、長期的な計画を立て、キャリア形成をしていく必要があります。
まずは、人事のスペシャリストを目指し人事業務全般の経験を積むことが大切です。
ただ、今ある職務を忠実にこなすだけではなく、中長期的な視点で業務を捉え、 実務に落とし込んでいく必要があります。
また、現状の課題を抽出・分析し、解決方法を提案・実行することも重要です。
人事課題は大小さまざまで常に発生するものなので、 迅速かつ粘り強く解決していくことでCHROに必要なスキルも身に着けることができます。

豊富な実務経験に加えて人間的魅力を兼ね備えていることが必要ですので、 長期的な視点で自分自身の能力を磨いていくと良いでしょう。

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ますます重要視されるCHRO

日本国内でも、CEO(最高経営責任者)はもちろんのこと、 CFO(最高財務責任者)などの独立したポストを置く企業が一般的になっています。
その理由としては、企業内での業務がより専門性を増していることと、 責任の所在を明確にする必要性が高まっていることなどが考えられます。

人事部長のような役職を超えて、自己の責任において人事戦略や人事マネジメントを担うCHROの存在も、 企業を取り巻く環境の変化に対応するためには、今後一段と重視視されることが予想されます。

人材不足が深刻になる中で、企業にとっては優秀な人材を確保することがますます重要になってきており、 人事という業務そのものの価値が高まると同時に、人事責任者のポジションも企業内で高まってきております。
今後は多くの企業が、経営戦略の一環として人事部門を位置づけ、その責任者として優れたCHROを求めるようになるはずです。

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まとめ

CHROは極めて責任重大なポストであり、実績や経験以外にも専門的な知識やスキルが求められる役職です。
CHROを目指すためには、長期的な視点のもとで、まずは人事のスペシャリストになる必要があります。
人事のプロとして実績を重ねた先に、企業経営にまで参画できるCHROという道筋があれば、 仕事のやりがいとモチベーションがぐんとアップするのではないでしょうか。

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【参考URL】
最高人事責任者(CHO/CHRO)

この記事を監修したキャリアアドバイザー

柴 優太朗

大学卒業後、現職へ入社。
入社後は、RA(リクルーティングアドバイザー)として100社以上を担当し、スタッフクラス~管理職クラスまで幅広い中途採用支援に従事。
社内では珍しい異動の機会をいただき、2021年4月からCA(キャリアアドバイザー)として、人事総務領域専任担当として転職支援に従事。

人事・総務 ・ 法務 ・ 社会保険労務士事務所 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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