2024年09月11日

簿記2級は意味ない?転職・就活で役に立たない?取得メリットを徹底解説

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日商簿記の2級は、取得者の多い人気資格ですが、「取得する意味がない」「転職や就活で役に立たない」という風評も一部から聞こえてきます。
実際のところ、転職活動やビジネスの現場で簿記2級はどのように活かされ、評価されているのでしょうか。

この記事では、「簿記2級は意味がない」と言われる理由について言及し、取得メリット活用方法を詳しく解説します。
簿記2級の取得を検討している方は、ぜひご一読ください。

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なぜ「簿記2級は意味がない」と言われるのか

知名度の高い簿記2級が「意味ない」と言われるには、それ相応の根拠があるようです。
主な理由を3つの観点から見ていきます。

取得者が多く差別化しにくい

簿記2級は知名度が高く、毎年多くの人が取得している資格です。
過去5回の平均受験者数は約35,000人で、平均合格者も5,000人を超えています。
そのため、単に簿記2級を持っているだけでは、他の求職者との差別化が難しいと思われているようです。

事実、多くの企業の経理採用の募集要件において、簿記2級以上を基本的な要件と見なしており、単に持っているだけでは特別なアピールにはなりにくいと言えるでしょう。取得者が増えることで「誰でも取りやすい資格」というイメージが広がり、資格の価値が相対的に低く見られることで「意味ない」と言われる一因だと考えられます。

資格よりも実務経験が優先される

企業にとって重要なお金の管理を担う経理は、資格の有無よりも実務経験を重視する傾向にあります。
簿記2級だけでは実務でのスキルが十分に証明されないため、即戦力としては評価されないと考えられるでしょう。

一方で、簿記2級を持たずに経理に携わっている人は少なくありません。
弊社MS-Japanが運営する管理部門・士業特化型転職エージェント「MS Agent」に登録する経理経験者の内、簿記2級の保有者は47.6%と半数以下に留まっています。
また、簿記資格自体を保有していない経理経験者も30.2%を占めています。

2~3年の経理実務経験があれば、簿記2級レベルの知識・スキルは身についていると評価されます。
そのため、簿記2級を持っている経理未経験は、経験者と比較して評価が低くなることが一般的です。

独立開業できる資格ではない

民間資格である日商簿記は、国家資格である公認会計士や税理士のような独占業務はありません。そのため、簿記2級を活かして独立開業を目指すことは不可能です。
独占業務とは、税理士の税務代理や税務書類作成、税務相談、公認会計士の監査のように、資格保有者だけが従事できる業務であり、独立開業の大きな柱になります。
そのため、独立開業を考える場合、簿記2級だけでは「意味がない」と評価されるでしょう。

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そもそも簿記2級はどんな資格?

では、簿記2級がどのような資格なのか、あらためて整理してみましょう。

試験の概要

日商簿記検定2級の試験は、商業簿記工業簿記の2科目で構成されています。
試験時間は90分で、合格ラインは2科目合計70点以上(商業簿記60点満点・工業簿記40点満点)です。
試験内容は、財務諸表の作成・分析、原価計算、税金の計算などが含まれており、予算管理や経営判断に役立つ実践的なものです。
統一試験(ペーパー)は年に3回、ネット試験は随時開催されています。

合格率(難易度)

統一試験の合格率は、過去10回の平均で21.5%となっています。
試験回によっては10%を下回ることもあり、難易度は比較的高めの傾向と言えるでしょう。

勉強時間の目安

簿記初心者の場合、合格までに必要な勉強時間の目安は350~500時間とされています。
すでに簿記3級程度の知識がある場合は、独学で250~350時間、オンライン講座なら150~250時間が一般的です。
ただし、学習時間は個々の状況によって異なるため、自身のスケジュールや能力に合わせて計画を立てる必要があります。

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何に役立つ?簿記2級のメリットとは

簿記2級は意味ないと言われる一方で、さまざまなメリットを見出せる資格でもあります。
ここでは、簿記2級の主なメリットに着目します。

経理実務で活かせる

簿記2級は、否定的な意見もある一方、実際に経理実務で役立つ資格です。
企業の経理部門では、日々の取引記録や財務諸表の作成、資金繰りの管理など、多岐にわたる業務が行われます。
簿記2級で学ぶ知識は、これらの経理業務に直結していると言えるでしょう。特に、仕訳や決算の知識は、経理担当者としての基本的なスキルです。

転職活動で評価される

簿記2級の資格は、転職活動においても一定の評価を得ることができます。
経理や財務の求人では、経理実務経験か簿記2級を必須条件としている企業も多く、未経験者は資格を持っていること応募資格を獲得できます。

また、簿記2級は他の職種でも評価される資格であり、ビジネスパーソンとしてのスキルをアピールすることができるでしょう。

経営分析ができるようになる

企業の財務諸表を読み解き、経営分析ができるようになることも簿記2級を取得するメリットの一つです。
分析手法を身につけることで、自社や取引先の経営状況を客観的に判断することが可能となります。
財務データの分析能力は、経営者や管理職にとっても重要なスキルであり、企業の将来を見据えた意思決定のサポートに役立ちます。
簿記2級の知識を活かして、経営判断に有用な情報を提供できれば、企業内での評価も高まるでしょう。

資格手当で年収が上がる

企業によっては、簿記2級を取得すると資格手当が支給されることがあります。
資格手当は、毎月の給与に上乗せされるため、年収アップに期待できるでしょう。
経済的メリットがもたらされることは、資格取得や働くモチベーションにつながります。

確定申告を自分でできるようになる

個人事業主やフリーランスとして働いている方、副業をしている方などは、年度末に確定申告を行う必要があります。
確定申告には、帳簿の作成や費用の計上、税金の計算など、専門知識が不可欠です。
簿記2級取得を通して得た知識は、自身で確定申告を行う際に役立ちます。

上位資格取得に向けた土台になる

簿記2級は、上位資格である簿記1級や税理士、公認会計士などを目指すための基礎となる資格です。
上記資格の受験資格ではありませんが、学習内容には上位資格の試験範囲も含まれており、基礎をしっかり固めることで効率的に上位資格へアプローチできます。
将来的にキャリアアップを考えている人にとって、簿記2級の取得はその第一歩です。
上位資格取得に向けた土台を築くことで、さらなるスキルとキャリアの発展を見通せることは、価値あるメリットと言えます。

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簿記2級で応募できる求人例

簿記2級で応募できる求人例

ここでは、弊社MS-Japanが運営する管理部門・士業特化型転職エージェント「MS Agent」で取り扱っている求人の中から、簿記2級を応募資格としている求人をご紹介します。

会計事務所を母体とした総合ファンドサービス企業の会計入力業務

仕事内容
・SPC受託案件に係る会計記帳(会計入力)
・税務申告書の作成サポート等周辺業務
・会計・税務関連業務従事者の各種サポート業務
(1~2年後には、会計・税務関連案件担当を想定)
必要な経験・能力
<必須>
・大学卒
・Word/Excelなどの基本的なPC操作スキル
日商簿記検定2級
<歓迎>
・日商簿記検定1級
・チーム内でスムーズにコミュニケーションが取れる方
・突発的な業務にも臨機応変な対応ができる方
想定年収
330万円 ~ 500万円

東証スタンダード上場の優良メーカーの経理スタッフ【未経験可】

仕事内容
・日常経理業務
・月次・四半期・年次決算
・管理会計、予算管理
・原価計算
・有価証券報告書作成 など
必要な経験・能力
<必須>
日商簿記2級をお持ちの方
<歓迎>
・経理経験を有する方
想定年収
300万円 ~ 500万円

簿記2級を最大限活用する方法

簿記2級は、ただ保有しているだけでは高く評価される資格ではありません。
資格を取得した後に、その知識を実際の業務で活かしてこそ、真の価値を発揮します。
例えば、日々の取引や帳簿処理に対して、学んだ内容に当てはめて考えることで、その背景を深く理解し、より効率的な方法を見つけることが可能になります。

転職活動においても、簿記2級を最大限に活かしたアピール方法を工夫しましょう。
簿記2級を取得した理由や、取得後に知識・スキルをどう活かしてきたか、今後どのように活かしていきたいかを具体的に示すことがポイントです。
特に取得理由について詳しく深掘りすることで、簿記2級の知識・スキルだけでなく、向上心や学習意欲、転職に対する熱意などもアピールできます。

アピール方法について不安に思う場合は、弊社MS-Japanの「MS Agent」にご相談下さい。「MS Agent」は、経理を始めとする管理部門と士業に特化した転職エージェントとして30年以上の実績があります。
長年にわたって培ってきたノウハウと広範なネットワークを活用し、転職活動をトータルでサポートしています。
簿記2級を活かせる求人の紹介はもちろん、転職支援経験豊富なキャリアアドバイザーによるキャリアカウンセリングや応募書類の添削、面接対策など、様々な転職サポートが完全無料です。
ぜひ、お気軽に MS Agentの利用をご検討ください。

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まとめ

簿記2級が「意味がない」と言われる背景には、取得者の増加による差別化の難しさや、経験が有利な転職市場など複数の要因があります。
 しかし、簿記2級がまったく役に立たない資格というわけではありません。
 簿記2級で得られる知識とスキルは、経理や会計の実務において非常に重要であり、さまざまなメリットをもたらします。

資格の価値を最大限に活かすためにも、取得後の転職は MS Agentにご相談ください。
豊富な実績に裏付けられたサポートがあれば、簿記2級は自身のキャリアを築く有用な武器となるでしょう。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

森澤 初美

カナダ州立大学卒業後、新卒でMS-Japanへ入社。求人企業側の営業職を経験した後、2014年にキャリアアドバイザーへ異動。
2016年からは横浜支社にて神奈川県内の士業、管理部門全職種を担当し、現在は関東全域の士業、管理部門全職種を担当。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 外資・グローバル企業 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ IPO ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ USCPA ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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