【経理の転職理由】好印象な伝え方や例文、転職成功事例など
転職理由は人それぞれの事情がありますが、書類選考や面接での「伝え方」に悩むこともあるでしょう。
この記事では、経理によくある本音の転職理由と、伝え方のポイントをご紹介します。
経理へ転職希望の方、転職理由の伝え方に悩んでいる方は、参考にしてみてください。
経理によくある“本音の”転職理由
経理として働きながら退職をする人は、どのような理由で退職を決意するのでしょうか。
同僚が退職する場面に出くわした場合でも、社内に残る人に対しては本音の退職理由を伝えないことが多いでしょう。
ここでは、経理のよくある「本音」の転職理由について紹介します。
人間関係の悪化
「直属の上司との相性が悪い」「社長についていけない」「特定の社員が原因で雰囲気が悪い」など、人間関係の悪化は、経理に限らず、多くの職種で転職の理由になります。
組織内での人間関係に悩みが出る方もいれば、経営者との距離が近い組織の場合は、経営者との相性が合わないことが転職を考えるきっかけになる方もいるようです。
スキルアップ
「上場企業の経理に携わりたい」「管理会計にチャレンジしたい」「決算業務に携わりたい」など、スキルアップが転職理由になることもあります。
経理として携われる業務内容の幅は、会社の規模感である程度決まっている傾向です。そのため、自分の望むキャリアとミスマッチが生じた場合、希望する業務経験が積める企業に転職するケースは少なくありません。
給与
経理部門の給与体系は、インセンティブなどの制度があるケースが少なく、所属企業の年収水準に左右されることが一般的です。
そのため、「給与アップが見込めない」「昇級率が低い」「責任のある業務の割に給与が見合っていない」など、給料が理由で転職を考える方もいます。
面接官に好印象を与える転職理由の伝え方
転職理由の伝え方次第で、面接官に与える印象は大きく変わります。伝え方のせいでマイナスの印象を与えてしまわないよう、注意すべき点を確認しましょう。
ネガティブな転職理由はポジティブに言い換える
職場の不満を理由に転職すること自体はNGではないものの、そのまま面接官に伝えてしまうとマイナスの印象につながる可能性があります。 「採用してもすぐに辞めてしまうのではないか」と不安を持たれないよう、ネガティブな転職理由はポジティブな表現に言い換えて伝えましょう。
・残業が多い→残業を減らして資格の勉強をしたい
・給与が低い→インセンティブの充実した職場でモチベーション高く働きたい
・上司との相性が悪い→部門・職種間のコミュニケーションが活発な組織で働きたい
上記のようにポジティブな表現に言い換えると、周りのせいにするような伝え方を避けつつ、前向きな姿勢をアピールできます。
本音を隠し過ぎても評価されにくい
転職理由はポジティブな表現に言い換えることが大切とはいえ、本音を隠し過ぎるのも問題です。転職者の多くは、現職に何かしらの不満を抱えています。不満を一切言わずに前向きなことしか語らない場合、本心が見えづらく、表面的な転職理由だと捉えられてしまうでしょう。
そのため、転職理由は「不満(本音)+前向きな理由」で伝えるのがおすすめです。
例えば「出産を機に、子育てと両立しやすい仕事に就きたい」という転職理由からは、しっかりとした根拠が読み取れます。「現職の残業が多いから」だけで終わってしまうと、待遇だけで企業を選んでいるように映るため、具体的な理由を添えて伝えることが大切です。
企業研究をして差別化する
同じ業界、同じ職種でも、強みや社風は企業によってさまざまです。どの企業にも通用する転職理由では入社意欲が伝わりづらいため、「こうした理由からこの企業に転職したいと思った」と説明できるように差別化を図りましょう。企業研究で各企業の特徴を理解し、転職理由から志望動機につなげることで、説得力を持たせることができます。
差別化のポイントは、応募先企業だけでなく同業他社の特徴も一緒に調べながら比較することです。企業サイトや求人情報、転職口コミサイト、新卒採用サイト、転職エージェントなど、多角的に情報収集しましょう。
【ケース別】経理の転職理由の例文
ここまでの内容を踏まえ、経理の転職理由の例文を用意しました。伝え方のポイントもケース別に紹介するので、転職理由をどう伝えるか悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
「人間関係の悪化」が転職理由の場合の例文
現職では周りの人との関係性が薄く、業務を通じて会社に貢献している実感が湧きづらい環境にあります。1人で淡々と作業するだけでなく、経理業務を起点として従業員同士のコミュニケーションを活発に取れる御社で働きたいと考えています。
【ポイント】
「職場に馴染めなかった」「嫌いな上司がいた」などとストレートに伝えてしまうと、転職を周りのせいにしているように見えます。人間関係の悪化を転職理由にするときは、「こんな職場で働きたいから」とポジティブな表現に言い換えて伝えましょう。
「スキルアップ」が転職理由の場合の例文
【ポイント】
スキルアップが転職理由の場合は、そのまま正直に伝えて問題ありません。転職先の企業で身に付けられるスキルや、実現可能なキャリアパスをよく理解したうえで、なぜ転職を決意したのかを伝えましょう。
「給与」が転職理由の場合の例文
人材確保のために新入社員の待遇を手厚くする方針は理解できますが、スキルや経験が給与に反映されない制度ではモチベーションを保ちづらくなってしまいます。
経理のスペシャリストとして長く活躍していきたいと考え、評価制度と昇給制度が明確な御社への転職を希望しました。
【ポイント】
「現職の給与が低すぎるから」「年収を上げたいから」と伝えるだけでは、待遇だけで企業を選んでいるように映ります。給与とモチベーションの関連性に触れながら転職理由を伝えている例文のように、給与が上がることで自分や企業にどんなメリットがあるのかを詳しく説明しましょう。
「異動」が転職理由の場合の例文
営業部で働くメリットを検討してみたものの、やはり自分の目指すキャリアパスやスキルとはマッチしないと考え、経理のスペシャリストを目指せる御社への転職を希望しました。
【ポイント】
「異動」が転職理由の場合、伝え方によっては働く意欲が低いように思われる恐れがあります。「部署異動が嫌だから」と伝えるのではなく、「自分のスキルと合わないから」「どうしても経理の仕事がしたいから」といった方向性で伝えましょう。
経理の面接で気を付けるべきポイント
転職成功のためには、転職理由の伝え方だけでなく、面接に向けて入念に準備することが重要です。ここでは、経理の面接で気を付けるべきポイントをご紹介します。
キャリアの棚卸しをして実績を具体的にアピールする
経理は、所属する企業や保有スキルによって担当業務が異なります。そのため、どのような業務をどれくらい経験してきたのかを具体的に説明できるようにしておくことが重要です。
まずは、過去の職務経歴を整理する「キャリアの棚卸し」を行いましょう。
キャリアの棚卸しでは、担当業務とその実績を具体的な数値で書き起こし、経理スキルを可視化します。また、数値だけに着目するのではなく、「担当業務の中での自分の役割」「工夫したポイント」「学んだこと」などを細かく振り返りましょう。
過去の経験を客観的に振り返ることで、自分のスキルと強みを明確にしていくのが目的です。それにより、自分のスキルや強みと実績を絡めてアピールできるようになります。
逆質問で意欲をアピール
面接では、面接官から「最後に何か質問はありますか?」と逆質問を受けることがあります。必ず何か質問しなければいけないわけではありませんが、逆質問は働く意欲をアピールする絶好の機会です。転職後の業務内容やキャリアパスなど、気になることを積極的に質問してみましょう。
・細かな業務内容についての質問
・社内で使用しているシステムやツールに関する質問
・求められるスキルについての質問
ただし、何も思いつかないからといって、企業理念や従業員数などの「調べれば分かること」を質問してしまうと、かえってマイナス評価になる可能性があります。
逆質問ではあくまで、企業研究をしっかりとしたうえで、さらに企業への理解を深めるような質問を心がけるのがポイントです。
経理の面接対策は専門のエージェント活用がおすすめ
初めての転職活動で面接のポイントが分からない、自分の転職理由が面接官にどう思われるか知りたい、といった方には転職エージェント活用がおすすめです。
転職エージェントは、転職希望者と企業をマッチングするサービスで、応募書類の添削や面接対策など転職活動に対するサポートを受けることができます。
弊社MS-Japanが運営する「MS Agent」は、経理を含む管理部門・士業に特化した転職エージェントです。30年以上にわたって蓄積されたノウハウをもとに各職種・業界に特化した専門的なサポートを提供しています。
・経理の転職に精通したキャリアアドバイザーがキャリア相談~入社までサポート
・「MS Agent」のみ扱う非公開求人の紹介もあり
・3カ月以内に転職をお考えの経理・財務職向けの個別相談会を実施中
・選考スケジュールの調整や年収交渉など、企業との連絡調整を代行
経理の転職成功事例
「MS Agent」を利用して経理の転職に成功した事例をご紹介します。
病院における経理経験を活かし、上場企業へ転職したAさんの成功事例
Aさん(20代・男性)
経理(医療機関)
年収:400万円
上場企業
年収:450万円
Aさんは、大学卒業後、病院の経理部門にて約5年勤務していました。しかし、現職の経理業務が細分化されており、幅広い業務に携わることが難しい環境であったことと、より難易度の高い経理業務に挑戦したいという想いがきっかけで転職を決意しました。 また、ワークライフバランス改善の目的でリモートワークも希望し、経理としてのスキルアップと働き方改善を軸に活動することになりました。
開示資料の作成など上場企業特有の経理業務に興味を持ったAさんは、経理として成長していきたいという強い想いや、現職で改善意識を持って業務に取り組んだ経験、システム導入を中心となって進められたご経験などを面接でアピールしたことで、上場企業から内定を獲得しました。
子育て中のママさんが叶えた、柔軟な働き方ができる経理への転職事例
Kさん(30代前半・女性)
上場グループの事業会社
年収:490万円
非上場の事業会社
年収:520万円
産休育休を経てフルタイム勤務で職場復帰したKさんは、徐々に任される仕事の量が増え、小学生になったばかりのお子様の育児との両立に難しさを感じて転職を決心しました。
Kさんは、スキルだけではなく時間に制約がある中でも主体的に業務に取り組んでこられた経歴も高く評価され、複数社からの内定を獲得し、最終的に週2~3日のリモートワーク、フルタイムですが残業もほとんどなく、時差出勤も可能な企業への転職に成功しました。
経理の求人事例
MS-Japanの転職エージェントサービス「MS Agent」で取り扱う経理求人から一部をご紹介します。
経理【週2~3日リモート活用可能・フレックス有/残業少なめ/未経験可】
仕事内容 |
・各部署より集約した請求書等の管理/会計システムへの入力 ・勤怠管理システム、給与計算システムを用いての給与計算/給与振込業務 ・社労士事務所への給与連携業務 ・メンバー/役員の経費精算管理業務 等 ・PL(損益計算書)、BS(貸借対照表)、CF(キャッシュフロー計算書)といった財務三表へ落とし込み 等 ■会計ソフト:freee |
必要な経験・能力 |
【必須要件】※下記いずれかに当てはまる方 ・経理経験をお持ちの方(会計事務所のみの経験の方も応募歓迎です) ・経理実務経験を積まれたい方(簿記2級の資格必須) |
想定年収 |
350万円 ~ 450万円 |
【東証スタンダード上場企業】経理メンバー/リモート可能/フレックス勤務あり
仕事内容 |
■経理部門のメンバーとして、以下の業務に従事していただきます。今までの経験やスキルに合わせて、チームメンバーと連携しながら業務を進めていきます。 ・伝票処理 ・外注費・販管費管理/債権・債務管理/支払管理 ・月次の単体決算、財務諸表の作成 ・現預金管理/資金繰り表作成 ・中期的には、年次決算や連結決算、開示資料の作成などのご経験を想定しております。 ※一例であり、今までのご経験やご志向に合わせて役割を検討します。 |
必要な経験・能力 |
【必須条件】 ・月次決算のご経験 ・Microsoft Excelのスキル(ピボットテーブル、Vlookupが扱えるレベル) 【歓迎条件】 ・四半期や年次決算のご経験 ・管理会計、連結決算、開示のご経験 ・上場会社または上場子会社でのご経験 |
想定年収 |
450万円 ~ 540万円 |
経理リーダー ※グロース上場IT企業/16期連続増収増益/年間休日125日
仕事内容 |
当社の経営管理本部は、組織全体を把握し、経営陣の方針や戦略をまとめ、さまざまな部門と連携を取りながら、経営効率を改善していく仕事です。経理財務、企業会計を中心に予算策定やKPI管理、およびグループ会社の管理など経営に関わる仕事を中心に担当いただきます。 例) ●経理財務 月次・四半期・年次決算、連結決算、上場企業経理、有価証券報告書、決算短信、監査法人対応 【得られるスキル】 連結決算の経理、財務、会計などに関わる知識 国際財務報告基準(IFRS)に基づく会計知識 プロジェクトマネジメント能力 |
必要な経験・能力 |
【必須】 ・経理経験3年以上(仕訳作業、決算書を作成できる程度の知識と経験) 【歓迎】 ・簿記二級、税理士資格等 |
想定年収 |
500万円 ~ 800万円 |
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まとめ
経理の転職理由は、伝え方によって面接官に与える印象が大きく異なります。特に人間関係や待遇など、転職理由がネガティブな場合には注意が必要です。そのまま伝えてしまっては面接官に不安を持たれる可能性があるため、できる限りポジティブな表現に言い換えて伝えましょう。
応募書類の作成や面接対策などの準備は、自分1人で進めるには難しい部分も多々あります。経理に特化した転職エージェントであれば、転職ノウハウをもとに選考対策も含めた転職サポートを受けられます。無理に転職活動を1人で進めようとせず、転職サポートのプロフェッショナルを有効に活用しましょう。
この記事を監修したキャリアアドバイザー
大学卒業後、旅行代理店にて法人営業を約3年。20代でMS‐Japanへ入社。
企業の採用支援(リクルーティングアドバイザー)を約8年、求職者の転職支援(キャリアアドバイザー)を約5年経験。
両ポジションでチームマネジメントを経験し、キャリアアドバイザーとしては複数回にわたり支援実績数NO1を獲得。リクルーティングアドバイザーにおいても入社1年半後にチームマネジメントを経験させていただきました。現在は子育てと両立しながら、常に社内でトップ10以内の採用支援実績を維持。
経理・財務 ・ 法務 ・ 役員・その他 ・ IPO ・ 公認会計士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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