2018年04月09日

企業法務系の弁護士のキャリアパスは?

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今や、独立して個人事務所を構える「一国一城の主」という形だけが、弁護士の目指すべきキャリアではなくなっています。独立開業の道にこだわらない「企業法務系」弁護士は、どのようなキャリアパスを辿っていける可能性があるのか、その概略についてご紹介します。

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「企業法務系」弁護士とは何か?

勤務弁護士の業務には、法人からの依頼と、個人からの依頼で大きく分けることができます。「企業法務系」であれば、法人のビジネス活動に関する法律業務となります。

弁護士に対する一般的な認識ですと、刑事弁護や離婚・相続の案件など、個人の案件を扱っているイメージが浸透しています。ドラマや映画などの影響で、一般民事か刑事、それも法廷に立つ印象が強いようです。

しかし、近年になって、企業におけるコンプライアンス意識の高まりや、それに伴う「予防法務」関連業務の普及から、企業法務を扱う弁護士への需要は確実に高まっています。企業法務弁護士が法廷に立つ機会などは少ないですが、一般のビジネスマンが弁護士と知り合う機会や接点が徐々に増えていくと、世間の認識も徐々に変わっていくことでしょう。

企業法務の業務として主要なものは、具体的に次の通りです。

・契約書の作成や内容チェック、契約交渉
・M&Aや業務提携などに関する業務
・知的財産(著作権・商標・特許など)の管理や手続き
・業務の許認可に関する業務
・株主総会など、社内ガバナンスに関する業務
・不慮の事故や不祥事などに関する危機管理
・就業規則や内部通報など、企業内規則の整備
・業務に必要な法律や判例などの調査・分析

そして、弁護士が企業法務を行うケースとしては、大きく分けて2つ考えられます。
企業から法律事務所に依頼されてくる場合と、特定の企業に勤務して、法務セクションの中で関わる場合です。

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企業から依頼される企業法務弁護士のキャリアパス

法律事務所は、クライアントとなる企業から、契約書作成や知的財産権管理など、企業法務の業務についての依頼を受けることがあります。

法律事務所全体が請け負って、それを各弁護士で分担する場合があるでしょう。また、事務所に所属する特定の弁護士が指名されて、クライアント企業から依頼されることもあります。

まだ駆け出しの新人弁護士であれば、ボス弁や先輩弁護士から振られた案件の一端に関わることで、「企業法務とは何か」という実感に触れることができます。

新人弁護士が扱えるのは、企業法務を構成する案件全体のうち、ほんの一部かもしれません。しかし、企業法務弁護士としてのキャリアを確実に積むためには、与えられた案件を懸命に、そしてできるだけ正確に処理することこそが王道です。

そして、処理している書類が、企業法務全体の構造の中で、どのように繋がっていくのか、専門書や関係者の話から想像し、全体像に結びつけていくことを習慣づけてみるといいでしょう。

たとえ、与えられた仕事が同様のものでも、納期までにただ「こなす」という姿勢の弁護士と比較すれば、仕事を終えた後に得られる実りや学びが大きいはずです。今後、大きな案件の依頼を受けたときの糧となり、ライバルにも差を付けることができるでしょう。
あなたに指名が来るかたちでクライアント企業から依頼が入るようになれば、一人前の企業法務弁護士といえます。

特に、所属弁護士が数十人、数百人にのぼる大手法律事務所では、大半が企業法務を扱っています。そこに所属する若手弁護士は「アソシエイト」と呼ばれ、膨大な文章の仕事を割り当てられます。昼夜問わずに集中して働き続けなければ、とても処理できない分量のため、企業法務のアソシエイト弁護士には、知力だけでなく体力も問われます。

しかし、ライバル同士の競争を勝ち抜けば、その事務所の「パートナー弁護士(共同経営弁護士)」に出世し、高額の報酬や社会的地位を手にすることができます。同業者からも一目置かれる存在になるでしょう。

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企業に勤務する「インハウスローヤー」のキャリアパス

最近の若手弁護士の中には、独立開業どころか、法律事務所に勤めることにもこだわらず、法曹界の枠組みを飛び出し、社会の各業界に深く根付こうとする人も増えています。

弁護士人口の増加に伴って、特定の企業に勤務し、法務関連セクションに所属することで、法律家としてのスキルを提供する「企業内弁護士(インハウスローヤー)」に対する人気や注目が、若手の間で高まっています。

サラリーマンやOLと肩を並べて勤務する弁護士たちを見て、「もったいない」と嘆く人も一部にいます。

確かに、依頼を通じて社会の多種多様な領域に関わることができるのが、弁護士業務の大きな魅力のひとつです。企業内弁護士の場合、特定の企業に関わる法務案件のみを扱いますので、業務の多様性という魅力は薄れるかもしれません。

しかし、特定の業界のことを深く知り、特定のチームと継続的に信頼関係を築きながら、安定して仕事を進められる点は、企業内弁護士ならではの新たな魅力といえるでしょう。

「あの会社の法務部は、敵に回すと恐ろしい」と、評判も企業内弁護士チームも、各業界に存在するはずです。一従業員から役員に出世し、CLO(最高法務責任者)の地位を任されることも夢ではありません。

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まとめ

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個人の案件が多い法律事務所に勤務すると、トラブルを抱えた依頼人を獲得し続ける営業活動が大変ですし、週末や休日にも出勤する必要があるでしょう。その点、企業法務に携わる弁護士は、事件やトラブルの存否にかかわらず仕事がありますので、比較的安定したキャリアを築けるはずです。

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