監査トレーニーって?会計士試験受験生必見の監査トレーニーの仕事内容や求人検索方法を徹底解説!
監査法人で働くルートの主流といえば、公認会計士試験に合格してから就職する流れが一般的でしたが、近年では監査法人で働きながら試験合格を目指す「監査トレーニー制度」を利用する例も増えてきています。
大学卒業後に働きながら勉強する場合、どうしても時間的制約が生じてしまうため、監査法人で実務に従事しながら試験勉強ができるのは受験生にとって大きなメリットです。
この記事では、監査トレーニーとはどのような制度なのか、仕事内容や具体的な求人検索方法に触れつつ解説します。
監査トレーニーとは
監査トレーニーとは、監査実務を経験しながら公認会計士試験合格を目指す職種を指し、そのような仕組みは「監査トレーニー制度」と呼ばれます。
監査トレーニー制度は一部の監査法人等で導入されており、給料をもらいながら受験に向けた準備ができるというメリットがあります。
監査トレーニー制度が登場する前までは、監査法人で働くための主な条件として「公認会計士試験に合格している」という高いハードルが存在していました。
しかし、会計業界で人材不足が進んでいることもあり、会計士に必要な知識・経験を身につけながら最終試験に合格するルートを用意すべく、監査トレーニー制度が生まれたのです。
なお、就職後に資格を取得するケースは決して特殊なことではなく、海外で働く会計士は就職後に資格を取得する人が多いとされます。
日本では少子高齢化に伴い労働人口が減少するのは避けられないため、少しでも見込みのある人材を登用しようと考えるのは、どの業界・職種においても必然と言えるのかもしれません。
監査トレーニーが人気の5つの理由
監査トレーニーとして働くことには、受験生にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。
以下、監査トレーニーが受験生から人気を集めている理由について、主なものを5つご紹介します。
試験勉強と仕事を両立できる
監査トレーニーとして働く以上、将来の試験合格も採用後のミッションの一つに含まれますから、監査法人としても試験勉強と仕事が両立できるような環境を用意してくれるでしょう。
そのため、監査トレーニーに対する残業時間はなし、あるいは非常に少なくいケースがほとんどです。
また、論文式試験に備えた試験休暇制度など、一般的な事業会社で確保するのが難しい勉強時間を確保しやすいのもメリットです。
試験勉強と仕事を両立しやすい環境が整っている分、合格に向けて綿密なスケジュールを立てることが可能になります。
実務経験を積むことができる
原則として、仕事を終えた後で勉強することになる監査トレーニーは、一般的な受験生と比べて大きなアドバンテージである「監査法人での実務経験」が積めます。
最終的に試験に合格しなければ、同じ監査法人で働き続けるのは難しいでしょうが、試験科目の内容に通じる部分を実務で学べるのは有利な点です。
実際に、過去の試験で監査論が弱点だった受験生が、監査トレーニーになったことで監査論の実務論点を把握し、見事合格となった例もあるようです。
実務経験を積む中で周囲との人間関係を築けていれば、合格後はスピーディーに次のステップへと進めるでしょう。
金銭的な補助を受けることができる
監査トレーニー制度を導入している監査法人によっては、受験対策予備校の学費が補助される場合があります。
また、監査トレーニーとして働いた際の年収も300~400万円程度と、生活するには困らない水準となるケースが多く見られます。
実質的に、合格において金銭的な補助を職場から受けられることになるため、監査トレーニーは多くの受験生にとって非常に魅力的に映るでしょう。
少なくとも、アルバイトのかたわら勉強時間を確保するのに比べれば、効率的に勉強を進められるはずです。
試験合格後の就活に役立つ
公認会計士試験に合格する前と合格した後では、求職者としての価値がまったく異なります。
監査トレーニーの場合、それに加えて監査法人での実務も経験しているため、勢いを持って就職活動ができるでしょう。
基本的には、監査トレーニーとして雇用してくれた職場で働き続けるのがスタンダードなルートではありますが、合格後に別の法人で内定をもらうケースもあるようです。
修了考査受験の要件を達成できる
公認会計士試験合格後は、すぐに公認会計士として登録を済ませることができません。
3年以上の業務補助、実務補修所での実務補習に加えて、修了考査をクリアしなければならないからです。
しかし、監査トレーニーの場合、業務補助の経験は試験合格前に積むことができます。
よって、公認会計士試験に合格してから入社してきた人に比べて、早い段階で公認会計士登録を目指せます。
監査トレーニーの仕事内容
監査トレーニーには、極端に難易度の高い業務を任されるケースはないものと考えて良いでしょう。
公認会計士が行う業務の前段階となる、補助部分を任されることが多いです。
監査調書の作成においては、B/S項目の現金預金・貸付金・借入金などが任され、実務を担当する中で監査時の注意点を理解していきます。
他には、確認状の発送手配やExcelファイルの作成などを担当することもあります。
監査トレーニーになるには
監査トレーニーとして働くためには、具体的にどのような方法で就職活動に取り組むべきなのでしょうか。
以下、最短で監査トレーニーになる方法や、倍率が高いケースの突破方法について解説します。
最短で監査トレーニーになる方法
監査トレーニーとして最短で働くためには、まずは監査トレーニーを募集している監査法人の「募集要項を確認する」ことがスタートです。
監査トレーニー制度は資格要件・待遇が異なり、公認会計士試験の短答式試験合格者が対象のケースもあれば、簿記資格さえ不要とするケースもあるからです。
次に、監査法人側の思惑にフォーカスし、自己PRできるポイントをまとめていきます。
短答式試験の成績や体力についてアピールできると、採用される可能性を高めることにつながります。
最後に、まとめたポイントを効果的にアピールするため、応募書類の添削や面接対策を実施しましょう。
自己流で取り組むよりも、求職者のサポート経験が豊富なエージェントに頼ることをおすすめします。
倍率の高い監査トレーニーはエージェントで探す!
監査トレーニーとして働くにあたり、エージェントを利用するメリットはもう一つあります。
それは、倍率の高い監査トレーニーを狙える可能性が高まることです。
倍率の高い求人は、監査トレーニーに限らず採用を勝ち取るのが難しくなるため、プロのエージェントによるサポートは心強いでしょう。
一般には公開されない非公開求人も紹介してもらえるため、より効率的に自分とマッチングしやすい監査法人を見つけられるはずです。
監査トレーニーの求人事例
MS-Japanでは、監査法人・監査トレーニーの求人を多数掲載しています。
以下は監査トレーニーの求人事例です。
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想定年収 |
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・監査に必要な資料と関連情報との単純な数値等の照合 ・財務諸表数値の整合性チェック ・確認状の発送補助、回収チェック・コントロール など |
必要な経験・能力 |
・会計士試験受験生(短答式試験経験者) |
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監査トレーニーに関するQ&A
ここまでお伝えしてきた通り、監査トレーニーは、公認会計士を目指す受験生にとって魅力的な働き方の一つです。
より職種への理解を深めるため、監査トレーニーに関するよくある疑問をQ&A形式でご紹介します。
Q1.監査トレーニーの給料は?
A. 一般的な監査トレーニーの給料は、月収で20~25万円ほど、賞与も含めると320~400万円ほどになります。大学卒業者の初任給の平均とも遜色ない金額です。
Q2.会計士試験合格後はどうなるの?
A.
監査トレーニーは、公認会計士試験に合格後、多くの場合は「監査トレーニーとして働いた職場で一定期間働く」ことを条件に採用されます。
その一方で、試験合格後に他の監査法人で働くことを認めているケースもあります。
具体的な期間や契約の縛りに関しては、監査法人によって違いがあるものと考え、応募前にチェックすることをおすすめします。
Q3.監査トレーニーの採用を行っている監査法人はどこ?
A.
大手クラスではEY新日本有限責任監査法人が有名ですが、中小監査法人でも募集している場合があり、倍率も大手に比べて低くなります。
一口に監査法人といっても、中小も含めれば全国で250社以上ありますから、監査トレーニー制度を導入している法人を探す際は中小規模の監査法人にも目を向けましょう。
まとめ
監査トレーニー制度は、働きながら公認会計士を目指す上で魅力が大きい選択肢の一つです。
試験勉強と仕事の両立がしやすいだけでなく、将来につながる実務経験を積むこともできます。
入社後の仕事内容は監査業務に直結する内容もあり、実際に公認会計士と仕事をするという経験も積めることから、後から来たライバルよりも早い段階で公認会計士登録を目指せるメリットがあります。
ただし、採用のハードルや相性は監査法人によって異なるため、エージェントを頼り自分にマッチする監査法人を探しましょう。
この記事を監修したキャリアアドバイザー
大学卒業後、不動産会社にて個人向けの営業を経験。その後MS-Japanへ入社。会計事務所・コンサルティングファーム・監査法人・法律事務所・社会保険労務士事務所等の法人側担当として採用支援に従事。現在はキャリアアドバイザーも兼務し一気通貫で担当しております。
会計事務所・監査法人 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 税理士科目合格 ・ USCPA を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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