公認会計士のキャリアパスのパターンは?

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公認会計士のキャリアパスのパターンは?


数ある国家試験の中でも難関とされる「公認会計士試験」ですが、試験に合格すること→監査法人へ就職することに注力するあまり、その後のキャリア形成についてイメージできていない方は珍しくありません。
現在、監査法人でキャリアを積んでいる方でも、将来のキャリア形成について具体的にイメージされていない方も多くおられるのではないでしょうか。
実際のところ、公認会計士のキャリアパスのパターンは、決して監査法人一択ではありません。
数多くのフィールドで、公認会計士が必要とされています。
この記事では、専門職である公認会計士ならではの「キャリア形成に関する悩み」を解消すべく、具体的なキャリアパスのパターン・転職時に評価されるスキルなどをご紹介します。

公認会計士が監査法人から転職する理由とは

公認会計士としてキャリア形成を目指す場合、監査法人で勤めることは重要なファクターの一つではあるものの、その一方で転職を希望する人が一定数存在しているのが現実です。
転職したいと考える具体的な理由としては、以下のようなものが考えられます。思い当たる節がある方は転職の選択肢を一度じっくり模索されてはいかがでしょうか。

業務負荷によるワークライフバランスを求める転職

監査法人においては関与先の多くが3月末本決算に集中していることから、どうしても往査業務が4~5月に集中してしまいます。それ以外にも適時開示のタイミングで繁忙期対応が必要となります。
アソシエイトかシニア職・マネージャー職かによって業務量に差があるものの、総じて繁忙期の業務量は多くなりがちであり、ご家庭・ご家族をお持ちの方であればライフイベント等において業務負荷とのバランスが取りづらくなる方が一定数います。

監査以外の業務をしてみたい

監査業務は、公認会計士の花形となる業務であるものの、監査法人の業務の8割程度が監査業務という現実があるため、長年経験すれば新鮮味がなくなってしまうのは当然のことかもしれません。
上記状況を踏まえ、従来の監査業務経験とは異なる分野に挑戦したいという気持ちが生まれた結果、転職に踏み切る方もいます。

企業内会計士として、当事者の立場で会社を成長させたい

監査法人での職務は、クライアントである企業に対するサービス提供であるため、企業の外部から支援する立場となります。
しかし、事業を進める上での根本的な課題が企業の体質にあるケースも多いことから、外部からでは十分な提案が叶わずもしくは改善が実現出来ず、ジレンマを抱えている方も少なくないかもしれません。
そのような事情を踏まえると、クライアントと信頼関係を築き、社内で実務に携わりながら会社を成長させたいという想いを抱く方がいるのも納得がいきます。
よりクライアントの近くで内部の当事者として働きたい・貢献したいと考える方にとって、企業内会計士という選択肢は、非常に魅力的なものと言えるでしょう。

公認会計士の実際の転職事例

きわめて難易度の高い「三大国家資格」に合格した公認会計士としては、その資格を活かしたキャリアを検討するのは当然の選択です。
しかし、キャリアアップは必ずしも年収増と結びつくものではなく、自分らしい生き方・人生を充実させるための選択肢として転職先を探すことも、キャリアアップの事例に数えられます。
続いては、自分の将来を見据え、新しい道を選択された方々の転職事例をご紹介します。

代表との相性が将来を決めた。Big4監査法人からベンチャー企業へ

<プロフィール>

Kさん
30歳・男性
転職前:Big4監査法人 年収1200万円
転職後:ベンチャー企業 年収750万円

Kさんは、Big4監査法人にてクライアントの株式上場支援業務を行う中、次第に自分も企業の一員としてIPOに携わりたいという想いが強くなり、企業への転職を決意。
将来的に起業を想定していたため、CFOという立場から「革新的な技術を要するアーリーステージのベンチャー企業」で経験を積むことを希望していました。
転職活動にあたり、企業を選ぶ際のポイントとして、
・アーリーステージであるか
・革新的で興味を持てる事業を行っているか
この2点に絞りつつ、興味を持った企業に積極的に応募し、複数の企業から内定を獲得しています。
その中で最終的な決め手となったのは、最終選考で代表と話した際の「相性の良さ」だったとKさんは語ります。
将来のビジョンを共有し、一緒にIPOを目指せると強く思えたことが、Kさんの未来を決めました。

監査の枠にとらわれない貢献がしたい!Big4監査法人からコンサルティングファームへ

<プロフィール> Aさん
26歳・男性
転職前:Big4監査法人(年収:600万円)
転職後:Big4コンサルティングファーム (年収:580万円)

Aさんは、大学在学中に公認会計士試験に合格した後、大手監査法人に採用されます。
上場企業及び上場子会社の財務諸表監査の経験が豊富で、アソシエイトの立場ながらインチャージを経験するなど、キャリア形成は順調に進んでいました。
ただ、クライアントと監査を通してやり取りを行う中で、Aさんの中には「監査という枠にこだわらずクライアントに貢献する方法はないか」思い悩む時間が増え、キャリアアドバイザーに相談。
ファンドへの転職を検討する中、自分の心の根底にあった「クライアントに貢献する」想いを実現するという気持ちの強さを再確認します。
数度の面談の後、監査にとどまらない貢献を実現する選択肢の一つとして、FAS系コンサルティングファームへの転職に至りました。

熱意が決め手となり、大手企業からBIG4監査法人へ

<プロフィール>
Nさん
36歳・男性
転職前:金融関連企業 年収700万円
転職後:Big4監査法人 年収650万円

公認会計士の就職氷河期であった時期にNさんは公認会計士試験に合格しました。
しかしながら、資格取得したものの就職活動した時期が悪く監査法人への入社は叶わず、事業会社の経理職としてキャリアを積む中、大手監査法人で働くことを希望して転職活動を開始しました。
監査経験がなく、就職氷河期の影響が強かったことから、Nさんの就職活動は苦境に追い込まれました。
社会人経験が同年代の会計士と比較してやや短めだったことも、転職に少なからず影響したものと推察されます。
それでもあきらめずに様々な求人に応募したところ、Big4監査法人の1社がIPO準備経験を高く評価。
面接では人柄・熱意が認められ、内定を獲得しています。

ワークライフバランスを重視して、BIG4監査法人から中堅監査法人へ

<プロフィール>
Hさん
33歳・女性
転職前:Big4監査法人(人数:6000名) (年収:800万円)
転職後:中小監査法人 (人数:50名)(年収:750万円)

Big4監査法人の金融部門でキャリアを積んでいたHさんは、案件増・スタッフの退職にともなう仕事量増大によってオーバーワーク気味となっていました。
ただ、会計監査の仕事にはやりがいを感じていたため、ワークライフバランスが保てそうな監査法人を探すべく、転職活動を開始しました。
Hさんが応募した監査法人は、大手監査法人の出身者がパートナーを務める独立系の監査法人でした。
一部・二部上場企業のクライアントを数多く有し、監査の品質にも定評がある監査法人から、Hさんは「即戦力」と評価されています。
また、監査法人の女性比率が高く、出産後に復職されている例が多かったこともあって、Hさんは長期にわたり勤務できるものと判断するに至りました。

なお、より詳しく転職事例を知りたい方は、以下のページをご覧ください。 ・MS-Japan公認会計士ページ

【参考URL】
KPMG『グローバル人材の育成』

PwC『PwCあらたの充実した研修制度』

会計士資格に加えて持っていると評価されるスキル・資格は?


公認会計士の資格そのものが、転職市場で高く評価されることは間違いありませんが、加えて以下のような資格や経験が転職においてはアドバンテージとなり得ますのでご参考下さい。

TOEICスコア

TOEICスコアは、企業へ転職の場合において外資系に限らず海外展開が盛んなグローバルメーカーにおいても重視される要素です。また、国際業務対応が必要となる会計ファームにおいても同様です。
600~700点以上が歓迎条件となっている求人票が多く見受けられるものの、頭一つ抜け出すには800点以上のスコアを取得していると選択肢が広がりますし、年収アップの希望も叶えやすくなります。

IFRSの知識

国際財務報告基準(IFRS)に精通していることも、公認会計士としてのキャリアを助けてくれます。
EU域内の上場企業には適用が義務付けられている会計基準のため、グローバル企業をクライアントに持つ場合を想定して、実務経験があれば積極的にアピールしたいところです。

主査・インチャージ経験

シニア昇格前後のタイミングで、主査・インチャージ経験が付加されますが、この経験は企業・士業どちらにおいても評価の対象となります。
監査の業務レベル的な観点に加えて、チームのマネジメント経験にも通じる職務とみなされるからです。ただし、年齢相応の、という観点が含まれますので、例えば20代前半から監査法人で勤務されている方の場合は、必ずしも必要ではありません。

ITスキル

会計とITは密接に関わっている分野であるだけに、基本的なITスキルは絶対的に必要とされますし、IT監査の経験があるなどより高度なITリテラシーを有する方はアドバンテージが得やすくなります。

特殊分野の会計知識(公会計など)

クライアントの種類や希望するキャリアによっては、学校法人・社会福祉法人といった特殊分野に関する会計知識が強みとなります。
応募先で前例がない・経験者がいない知識であれば、新規開拓の観点から重宝されるかもしれません。

【参考URL】
日本でも採用企業が増えているIFRS(国際財務報告基準)とは!?経理職のキャリアアップにつながるのか!?

まとめ

公認会計士が転職を志す場面は様々であり、動機もまた人それぞれです。
そして、誰もが金銭面ありきで転職を検討するとは限りません。
公認会計士が働けるフィールドは多岐に渡りますし、ニーズも多様化しています。
自分自身のスキル・経験の棚卸を行い、将来の希望をしっかりイメージできれば、理想を満たす転職先が見つかることでしょう。
キャリア形成の情報収集に悩んでいる場合は、一人で悩むよりも転職エージェントを利用した方が、効率的に転職活動を進められます。
忙しい業務の合間に多くの選択肢を用意したいのであれば、まずはキャリアアドバイザーへの相談を検討してみてはいかがでしょうか。

この記事を監修した人

大学卒業後、食品メーカー営業を経て2005年MS-Japan入社。企業側営業担当を1年半経験し、以降はカウンセラー業務を担当。若手中堅スタッフの方から、40~50代のマネージャー・シニア層の方まで、年齢層問わず年間500名以上をカウンセリングさせていただいています。
企業管理部門全般~会計事務所など士業界、会計士・税理士・弁護士資格者まで弊社の特化領域全般を担当しています。

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