税理士試験科目免除のメリットとデメリット

税理士
会計事務所・税務スタッフ
2020/05/20

税理士試験科目免除のメリットとデメリット

税理士 免除

税理士試験は会計科目2科目と税法9科目で構成され、税理士になるには会計科目は2科目とも、税法科目については9科目中3科目の合格が必要です。 しかし、これはあくまで本ルートであり、条件を満たせば一部試験の免除を受けることができます。近年、受験負担が軽くなるとの理由で、免除制度を利用して税理士を目指す人が増えているようです。 今回は、税理士を目指すにあたって、試験科目を免除するための条件と、免除することのメリット、デメリットについて詳しく解説します。


免除制度の利用者が増えている

日本税理士会連合会の「第6回税理士実態調査報告書」によると、免除制度を利用して税理士に登録した人数は、1994年が16.7%、2004年が25.3%、2014年が37.2%となっています。2014年までの20年間で、20ポイント以上も増加しているのです。 免除制度の利用者が増加している要因の一つとして、税理士試験の難易度が上がっていることを挙げることができます。その影響により、何度も難関試験に挑戦して不合格を繰り返すよりも、免除制度を利用して少しでも早く資格を取り、実務経験を積んだ方が合理的と考える人が増えているのです。

また、大学側が学生を確保するために、税理士を目指しやすい専門コースを設けるケースが増えていることも、免除制度の利用者増の要因として指摘できます。 かつての制度では、所定の単位を取って大学院修士号を取得すれば、無試験で税理士資格を得ることができました。そのため、税理士業界の中では免除者は勉強・努力不足という印象があり、試験免除者を嫌う傾向もあったようです。 しかし現在では免除制度が見直され、最低でも2科目以上の試験合格が必要となりました。この改正により、免除制度を利用しても一定の勉強・努力を積み重ねなければならず、以前のような試験免除者に対する業界内での風当たりはありません。このことが免除制度を利用しやすくする風潮を強め、免除者増につながったと考えられます。

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税法科目の免除の条件とは?

試験科目の免除の条件は次の3つです。

学位授与の研究による試験の免除

税法科目、会計学科目のそれぞれで1科目以上の合格をした一部合格者のうち、大学院で自己の修士の学位等取得にかかる研究について国税審議会の認定を受け、認定が下りた場合に税法科目であれば残り2科目、会計学科目であれば残りの1科目にも合格したことになります。

※2002年4月の税理士法の改定がありました。改正前は会計学に属する科目または税法に属する科目のどちらか一方の1科目を合格すれば、試験科目の免除の申請ができていたのですが、改正後は両方の科目で1科目ずつ合格しなければならなくなりました。一方で、「法律学または財政学の研究科にて学位(修士号)を取得した者」と定めがあった部分については、「税法に属する科目(その他財務省令で定めるもの)にて学位(修士号)を取得した者」と変更され、出身の研究科の縛りがなくなりました。これによって、理系出身者にも試験科目の免除の道が開かれたことになります。

特定資格による試験の免除

弁護士や公認会計士は、全ての試験科目が免除されます。

国税従事による試験の免除

10年または15年以上税務署に勤務した国税従事者は、税法系の科目が免除されます。23年または28年以上税務署に勤務し、指定研修を修了した国税従事者は、会計系の科目が免除されます。

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科目免除のメリット

①期間を短縮できる

仮に一年で1科目に合格する目標を立てたとします。税理士試験の科目合格者は毎年10人中1人か2人の割合です。すると二年目に2科目合格することはかなり厳しい目標に見えてきませんか?試験科目の免除があれば、大学院に2年通ったとしても一度に2科目以上を突破できるので、税理士試験に合格するまで何年もかかる先の読めない不安から解放されます。

②試験勉強の負担が減る

税理士試験はなんといってもボリューミーな試験内容で、最低2年はしっかり勉強しなくてはならないと先ほど述べました。それが、もし会計学に属する科目、税法に属する科目のそれぞれ1科目ずつ合格すれば、試験科目の免除の申請ができ、試験勉強の負担はぐっと減ります。

科目免除のデメリット

①大学院に進学したからといって試験科目が免除されるわけではない

試験科目の免除も目的に大学院に進学した場合、研究について認定が下りなければ試験科目の免除とならないのでリスクがあります。

②実力がないまま試験科目が免除されてしまうと、税理士になってから困る

税理士試験を受験した人たちとの実力の差が後々出る可能性があります。しかし、この点においては個人の努力でカバーできるかもしれません。

③大学院に行くのはコストがかかる

大学院に進学するとかなりの額がかかるのは言わずもがなです。目的が税理士試験の試験科目の免除でないのならそこまで気にする必要がないかもしれませんが、独学で参考書などを買って地道に合格を勝ち取った人に比べてコストがかかるのは覚悟しなければならないでしょう。

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まとめ

税理士試験は難関ですので、受験にかかる時間、負担を減らすためには、免除制度を利用するのが有効です。免除を受ける方法には、資格による免除、学位取得による免除、国税従事による免除の3種類があります。 ただ、免除科目については試験合格に向けた勉強をしていないので、その科目を合格した人に比べると法知識が浅めになることも多いです。苦手意識を持たないように、しっかりと自分なりに学習しておくことが望まれます。

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【関連記事】
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<参考>
国税庁「試験科目の免除について」

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