2024年06月11日

IPO実務検定とは?試験の特長、活かせる場所や転職に有利なのかを解説

管理部門・士業の転職 管理部門・士業の転職

IPO実務検定は、資本市場への理解を深め、IPOプロセスに関わる法律、会計、ファイナンスの知識を習得することを目的とした検定です。
IPO実務検定に合格すると、企業が株式公開を目指す過程で必要とされる専門知識やスキルの証明となるため、転職市場においても有利に働く可能性があります。特に、IPOを目指す企業や証券会社、会計事務所などでニーズの高い検定だと言えるでしょう。

この記事では、IPO実務検定の概要や試験の特長実務での活かし方や転職市場での利点について解説します。

IPO実務検定とは?

IPO実務検定の役割

IPO実務検定は、企業が新規株式公開(IPO)を目指す際に必要となる専門知識やスキルを問われる検定です。
上場準備には、監査法人の会計監査、証券会社による引受審査、証券取引所の上場審査など、厳しい基準をクリアするための様々な手続きを行います。IPO実務検定はこれらの上場プロセスにおける法律や会計、ファイナンスなどの知識が問われます。

IPO実務検定が創設された背景には、上場準備過程で必要とされる特殊なスキル・知識を持つ人材の不足があります。
上場準備について学ぶことができる環境が限られているため、知識を得たいと思っても、なかなか学ぶ機会がありません。
そのため、上場準備に対応できる人材が不足し、上場延期や中止といった事態につながることもあります。

IPO実務検定は、この問題を解決するために、上場準備に関連する専門知識を習得し、企業の内部から上場準備を支えることができる人材を育成する目的で設立されました。

IPO実務検定試験の概要

試験は上場準備の実務に直結する知識を網羅し、実務で直接役立つ問題を中心に構成されています。
豊富な実務経験を持つ上場準備の専門家によって分析・体系化され、実際の上場準備過程で遭遇する可能性のある様々なシナリオを反映しています。

実践的な内容となっているため、IPO実務検定の勉強を通じて得た知識は、上場準備企業での仕事はもちろん、監査法人、ベンチャーキャピタル、証券会社など上場に関わるさまざまな業務で直接活かすことができます。
上場を目指す企業や関連業務に携わる人にとって価値ある検定であり、上場準備の経験を積みたい未経験者や学生にとっても転職や就職に役立つツールとなるでしょう。

無料で転職支援サービスに申し込む

IPO実務検定の試験内容

IPO実務検定は、企業の上場準備に必要な知識を問う試験で、標準レベル試験上級レベル試験の2種類があります。
標準レベル試験は上場準備の基礎知識を、上級レベル試験はより高度な実務知識とその応用が出題されます。ここで、それぞれの試験について詳しく見ていきましょう。

標準レベル試験

出題形式 選択式(60問)
試験時間 60分
受験料 12,540円(税込)
受験資格 なし
合格ライン 70%以上
結果発表 試験直後

試験範囲は「倫理・社会的責任」「制度・コンプライアンス」「上場準備実務」で、合格者は上場準備スタッフとして、サポート業務をこなせるレベルが想定されています。

上級レベル試験

出題形式 選択式(60問)、記述式(3問)
試験時間 90分(選択式60分、記述式30分)
受験料 20,900円(税込)
受験資格 標準レベル試験の合格、
または上場準備の実務経験3年以上
合格ライン 選択式・記述式の平均で70%以上、
ただし選択式は60%以上の
足切りラインが設定されています。
結果発表 選択式:試験直後、
記述式:約1ヶ月後

試験範囲は「制度・コンプライアンス」「上場準備実務」で、合格者は上場準備室長としての業務を遂行できるレベルが想定されます。

両レベル試験はCBT(Computer Based Testing)方式で実施され、受験会場は全国の主要都市に設けられています。
試験日は受験者の都合に応じて自由に選択可能で、申し込みは受験日の3日前まで可能です。

無料で転職支援サービスに申し込む

IPO実務検定が活かせる場所は?

IPO実務検定が活かせる場所は

IPO実務検定の知識や技能を活かせる場所として、主に以下の3つが挙げられます。

IPO(新規株式公開)を目指す企業

IPO実務検定の合格者は、上場を目指す企業で活躍できます。
上場準備には、倫理・社会的責任、制度・コンプライアンス、上場準備実務など、多岐にわたる専門知識が必要です。

上場を目指す企業は、IPO実務検定合格者を採用して必要な知識を内部で持つことにより、外部への依存度を下げ、よりスムーズに上場準備を進めることが可能となります。
IPO実務検定合格者は、身に着けた知識とスキルを活かして上場準備過程で中心的な役割を果たし、上場成功に向けて不可欠な存在となるでしょう。

コンサルティング会社

コンサルティング会社においても、IPO実務検定合格者は高く評価されるでしょう。
上場準備支援業務において、専門性の高い知識と実務経験はクライアント企業からの信頼獲得に直結します。
IPO実務検定によって高度なIPO関連知識を獲得したコンサルタントは、企業の上場準備プロセスを効率的に導き、経営改善課題解決に貢献できるでしょう。

監査法人のIPO部門

監査法人のIPO部門でも、IPO実務検定の知識・スキルを直接活かすことができます。
上場準備には金融商品取引法に基づく監査や、内部管理体制の構築支援、アドバイザリー業務など、多岐にわたる専門的な業務が含まれます。
IPO実務検定合格者は、これらの業務を深い理解と高い専門性をもって遂行できるため、上場を目指す企業に対する有力なサポートを提供できるでしょう。

IPO実務検定は転職に有利?

IPO実務検定に合格することで、上場準備に必要な専門知識や実務能力を証明できるため、上場を目指す企業やその管理部門での転職を考えている方にとって大きなアドバンテージになります。
上場準備関連の仕事では、財務報告、制度・コンプライアンス、ディスクロージャーなど、高度な知識と専門性が求められますが、IPO実務検定合格者はこれらの条件を満たすことができ、即戦力として期待できるためです。

弊社MS-Japanが運営する管理部門・士業特化型転職エージェント「MS Agent」は、IPO実務検定協会と提携し、IPO実務検定合格者の転職サポートに強みを持っています。
「MS Agent」に無料会員登録いただくことで、上場準備企業の上場準備室や財務・経理、総務、上場関連ビジネスを手掛ける金融機関などの非公開求人紹介や、応募書類の添削、面接対策などの転職サポートを提供することが可能です。
各業界に特化したキャリアアドバイザーのキャリアカウンセリングも無料で受け付けています。
IPO実務検定を活かして上場準備関連業務への転職を目指す方は、ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

IPO実務検定は、上場準備に必要な幅広い知識―制度・コンプライアンス、財務報告、内部管理体制の構築、ディスクロージャーなどの知識・技能を有することを証明する資格です。
上場準備企業はもちろん、コンサルティング会社、監査法人のIPO部門など、専門性を生かせる多様なフィールドで活躍の場を広げることができます。

弊社MS-Japanが提供する管理部門・士業特化型転職エージェント「MS Agent」は、IPO実務検定を主催しているIPO実務検定協会と提携し、IPO実務検定合格者への転職支援強化を行っています。
IPO実務検定合格者は、スムーズに上場準備関連の業務へと転職しやすい環境も整っていると言えるでしょう。

この記事を監修したキャリアアドバイザー

窪塚 勝則

大学卒業後、大手出版系企業を経て現職へ入社。
主に大手・新興上場企業を対象とする法人営業職を4年、キャリアアドバイザーとして10年以上に及ぶ。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ コンサルティング ・ 役員・その他 ・ IPO ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

あなたへのおすすめ求人

サイトメニュー

職種で求人を探す
資格で求人を探す
勤務地で求人を探す
資格の転職情報を調べる
転職セミナー・個別相談会
転職サービス紹介
転職ノウハウ
求人企業の皆様へ
MS-Japanについて

業界最大級の求人数・転職支援実績!管理部門・士業の転職に精通した専門アドバイザーがキャリア相談~入社までサポートいたします。

関連おすすめ記事

新着記事

Manegyニュースランキング

マネジーでポイントを貯めて、
豪華商品に交換しよう!

詳しくはこちら

powered by

業界最大級の求人数・転職支援実績!管理部門・士業の転職に精通した専門アドバイザーがキャリア相談~入社までサポートいたします。