経理のスペシャリストとして活躍するキャリアパスとは?
経理職として5年、10年と経験を積むと、今後のキャリアについてどの方向に進むべきか悩むことも増えるでしょう。
そんな時、「経理のスペシャリスト」という選択肢は、経理職としての市場価値を高めるために有力なキャリアパスとなります。
この記事では、「経理のスペシャリスト」とはどのようなキャリアパスなのか、具体的な求人事例とともに詳しくご紹介します。
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経理のスペシャリストとは
そもそも、経理のスペシャリストとはどのような人のことを指すのでしょうか。
一般的に、スペシャリストとは「特定の分野の専門性が高い人」を指します。
具体的には、高度な技能・知識を有しており、特定の分野の仕事において高いパフォーマンスが期待できる人材のことをスペシャリストと呼びます。
経理のスペシャリストは、一般的に次のような知識・スキルを習得した人材を指します。
- ・専門性の高い知識(会計基準や税法など)
- ・財務報告書の作成や会計処理に関するスキル
- ・予算管理に関するスキル
- ・内部統制に関する知識 など
実務能力に優れた人材が、関連法規や財務諸表の作成基準を学び、より専門的なスキルや資格を取得することにより、将来的には企業に属さない働き方をすることもできるようになります。
具体的には、公認会計士・税理士などの国家資格の取得後、事務所を立ち上げクライアントを獲得するケースなどがあげられます。
スペシャリストとジェネラリストの違い
ジェネラリストとは
スペシャリストの対義語として、ジェネラリストという言葉があります。
ジェネラリストとは、主に「特定の分野に限らず広範な知識や技能を有し、判断力や対応力に優れる人」を指します。
ジェネラリストには、実務の中で自社または部署に関する総合的・横断的な知識を身につけた人が多いことから、ジェネラリストは会社の中核を担う存在として重宝される存在といえます。
一つの会社で長期的にキャリアを形成する場合は、ジェネラリストを目指すルートが一般的です。
ジェネラリストとして広範な知識を得た人・能力が突出している人は、経理職であっても部課長職以上のポジションを狙える場合があり、中にはCEO(最高経営責任者)クラスのポジションに就く人もいます。
経理職でのジェネラリストは、会社全体の中での経理の役割を俯瞰的に捉え、総合的な知識を身につけている人が該当します。
過去に経理部以外の部署を経験しているなど、経理だけではなく幅広い業務経験を有している人材は、会社を支えるジェネラリストになれる可能性を秘めています。
スペシャリストとの違い
スペシャリストとジェネラリストは、それぞれ異なる強みと役割を持つキャリアパスです。
スペシャリストは特定の分野に特化し、その分野において高い専門性を発揮する一方で、ジェネラリストは幅広い知識やスキルを持ち、複数の分野にまたがる業務を担います。
キャリア形成において、どちらの道を選ぶべきかは、目指すキャリアや個々の強みによって異なります。
スペシャリストを目指すことで得られる専門性は、長期的に見て強力な武器となり、特定分野での価値を一層高めることが可能です。
経理スペシャリストのキャリアパス
経理スペシャリストが今後のキャリアを検討する場合、身につけた能力や経験した実務などに応じて、大きく4つのルートが考えられます。
以下、それぞれのルートについて解説します。
企業の財務や税務、管理会計の分野に特化
企業の会計処理は、その目的に応じて分野が異なり、どの分野に精通しているのかによってキャリアパスが変わってきます。
財務会計のプロフェッショナル財務会計のプロフェッショナルであれば、事業運営の健全性・業績を外部ステークホルダーに評価してもらえるよう、所定の会計ルールに基づいて財務諸表を作成・提供することが求められます。
税務会計であれば、取りまとめた会計情報をもとに適切な税額を納めることが主なミッションとなるため、税制優遇制度への理解・法改正への対応等に優れる人材がプロフェッショナルに分類されるでしょう。
社内の事情や数字に精通している人材であれば、企業の現状把握や経営分析を任され、やがては管理会計の分野で活躍できる可能性があります。
英語力を身につけ英文経理に特化
外資系企業など、英文経理が求められる職場では、高い英語力が必要とされます。
提出される資料・問い合わせ方法など、業務のあらゆるシーンでビジネスレベルの英語力が求められるからです。
それだけに、実務に対応できる人材は限られており、だからこそ英文経理に特化した人材はプロフェッショナルとして重宝されるチャンスがあります。
英文経理のスペシャリストを名乗るためには、実務経験を積める環境で働くのはもちろんのこと、国際会計検定(BATIC)などを取得して自らの専門性をより高めることも重要です。
公認会計士や税理士などの士業
公認会計士・税理士などの士業の多くは、それらの資格を有する人でなければ従事できない「独占業務」を持っています。
自社で税務会計・財務会計などに従事する際は、社員の一人として任された業務に従事しますが、公認会計士は監査・税理士は税務代理または税務書類の作成という形で、クライアントである企業から業務を任される立場になります。
資格取得後も引き続き企業で勤務する場合は、資格取得が自分の高い専門性を証明することになり、給与・ポジションのアップが期待できるでしょう。
財務の面で専門性をアピールするなら、公認会計士の他にMBAなどを取得することで専門性を高めるという選択肢もあります。
会計コンサルタント
事業会社における会計・財務経験に加えて、ロジカルシンキングをベースにした課題解決力、誰とでも適切な距離でコミュニケーションをとれる能力に自信があるなら、会計コンサルタントを目指すのも一手です。
特に、公認会計士・税理士として実務経験を積んでいる方は、会計コンサルタントは現実的な選択肢の一つになるはずです。
TOEIC800点以上など、一定の英語力をアピールできる場合は、より多くの案件に従事できるでしょう。
過去に会計システムのDX化などに従事したことがあるなど、会計分野との関わりが深いエンジニア職を経験している人も、会計コンサルタントになれる可能性を秘めています。
求人から見る経理スペシャリストの仕事や年収
MS-Japanでは、経理スペシャリスト向け求人を多数取り扱っております。
以下、主な求人をいくつかご紹介します。
業界国内シェアNo.1のIT企業の財務経理スペシャリスト
仕事内容 |
・会計全般(決算業務全般、債券債務管理、監査対応など) ・会計業務改善(会計処理見直し検討など) ・事業支援(新規取引における処理検討、損益関連のアドバイザリー) ・財務分析(財務・事業全般に対する財務分析など) |
必要な経験・能力 |
<必須> ・監査法人または事業会社での経理業務経験5~7年以上 ・会計システムに関する知識と経験 ・日本語ネイティブ、またはビジネスレベル以上の日本語スキル |
想定年収 |
500万円 ~ 800万円 |
業界日本最大級のベンチャー企業の経理スペシャリスト
仕事内容 |
・月次・年次連結決算(売上・費用集計、仕訳) ・経費管理 ・債権、債務管理 ・入出金管理、伝票処理、振込業務 ・経理・会計における業務改善、システム導入 |
必要な経験・能力 |
<必須> ・事業会社または会計事務所にて経理実務の経験(3年以上) <歓迎> ・顧客や他部門のメンバーと業務を推進した経験 ・システム導入や入れ替えなどの業務改善 |
想定年収 |
550万円 ~ 1,000万円 |
IPOを視野に入れた急成長SaaS企業の経理・財務スペシャリスト
仕事内容 |
・決算業務(月次、四半期、年次・税務) ・会計処理の検討・判断 ・事業計画・予算の策定・分析 ・内部統制の構築・運用 ・IPOに向けた体制作り など |
必要な経験・能力 |
<必須> ・当社のミッション・ビジョンに共感頂ける方 ・上場企業、IPO準備企業での5年以上の経理・財務実務 ・監査法人における5年以上の監査実務経験 |
想定年収 |
585万円 ~ 825万円 |
ハイクラス経理求人はMS Agentへ
経理職としてもっと上を目指したい場合、ハイクラスの経理ポジションに転職するのが近道です。
しかし、ハイクラス経理求人の多くは、次のような理由から一般的な求人サイト等で探すのは難しい傾向にあります。
- ・求人を求人媒体に公開して、幅広く人材を募集する時間がない
- ・社員・株主・取引先にネガティブな印象を与えかねない など
そこでおすすめなのが、ハイクラス経理求人を多数取り扱っている転職エージェントの利用です。
特に、管理部門・士業に特化した「MS Agent」では、一般には公開されない「非公開求人」を多数扱っており、ハイクラスな経理ポジションを効率的に探すことができます。
経理スペシャリストである公認会計士や税理士・会計コンサルタントの転職にも幅広い選択肢を提示でき、経理・会計分野に精通したキャリアアドバイザーのサポートも受けられます。
キャリアアドバイザーとの個別相談会も行っているため、まずはお気軽にエントリーをご検討ください。
まとめ
経理のスペシャリストとしてキャリアアップを実現するためには、特定の分野において高度な技能・知識を有し、それをアピールする必要があります。
財務・税務・管理会計のいずれかに特化するケースや、英語力を身につけ英文経理を専門にキャリアを構築するケースなど、一口にプロフェッショナルといっても活躍できる分野は様々です。
どのような方向へのキャリアアップを目指すのか悩んでいる方は、経理の分野に精通したキャリアアドバイザーからのアドバイスを受けることで、活路が開ける可能性があります。
現職でのキャリアアップに限界を感じ、転職も含め複数の選択肢を検討されている方は、ぜひMS Agentの各種サービスをご利用ください。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
大学卒業後、外資系小売り業に就職、セールスマネジメントや採用、教育研修を経験。
人がいかに業績を左右するかについて認識し、現職のMS-Japanに転職する事を決断。
入社以来、東海エリアのキャリアアドバイザーとして、キャリアチェンジやスキルアップを目的とした若年層の支援を中心に担当しております。
経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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