法律事務所の退職理由は?円満退職する手順
法律事務所を退職したいと考えた際に、「ほかの人はどんな理由で退職しているのか」と思う人もいると思います。
法律事務所の退職理由としては、人間関係や待遇面、および事務所規模の縮小など様々な理由があります。
この記事では、法律事務所の退職理由はどのようなものがあるのか、および円満退職するためにはどうしたら良いのかを見ていきましょう。
法律事務所の主な退職理由
法律事務所の主な退職理由は、
①人間関係
②待遇面
③事務所規模縮小などの事務所都合
があげられます。
①人間関係
退職理由として多く挙がるのが人間関係です。具体的には、
・事務所の弁護士や事務員とそりが合わない
・事務所の雰囲気や体質が肌に合わない
などがあります。
今の事務所に別の事務所から転職してきた場合、前の事務所とどうしても比較してしまうため、事務所のあり方に対して不満を感じてしまいがちです。
また、弁護士が1人に事務員が1人など小規模な事務所の場合には、弁護士とのそりが合わずに人間関係がこじれ、退職せざるを得ない状況へと追い込まれることもあります。
人間関係が理由の退職を防ぐためには、法律事務所に就職・転職する際の面接で、弁護士や事務員の人柄や仕事に対する姿勢などを確認することが重要です。
②待遇面
待遇面での不満も、法律事務所の退職理由として多くあります。具体的には、
・給与が低い、給与アップが望めない
・社会保障が整っていない
などになります。
法律事務所の求人は、待遇を明記していないものも多くあります。
重要なことですので、待遇の詳細については面接でしっかり確認しましょう。
③事務所規模縮小などの事務所都合
事務所都合での退職は、法律事務所の退職理由として近年増えているものです。具体的には、
・高齢化したボス弁の引退による事務所規模の縮小
・売上が低下したことによる事務所規模の縮小
などとなります。
近年では、弁護士人口が増加したことにより、法律事務所間での競争が激化しています。
事務所都合での退職が増えているのは、その競争激化が少なからず影響しているものと見られます。
実際にあった法律事務所の退職理由
法律事務所の退職事例をいくつか見てみましょう。
退職事例①
法律事務所での仕事の内容そのものについては、特別に不満はありませんでした。
しかし、事務所の人間関係や雰囲気、体質などがどうしても肌に合いませんでした。
小さな事務所でしたので、労働組合もなく、パワハラ・セクハラがあった際に内部告発する窓口もありません。
事務所の弁護士に、パワハラやセクハラをする人もいたにも関わらず、そのことを指摘してはいけないような雰囲気を感じたため、退職を決意しました。
退職事例②
弁護士1人、事務員1人の個人事務所に1年半勤めた末に退職しました。理由は、高齢であるボス弁とうまくいかなくなってしまったことでした。
始めのころは「それが普通か」と思い、ボスに何を聞かれてもニコニコと受け答えをしていました。
でも、そのうちに、仕事には関係ない、テレビ番組のことや芸能人のこと、あるいは私のプライベートに関わることを聞かれることが心底イヤになり、ボス弁の顔を見るのも苦痛になってしまったため、退職するに至りました。
法律事務所を円満退職する流れ
法律事務所を退職する際には、円満退職を心がけましょう。
現在の職場に不満があったとしても、退職にあたって会社の不満や批判を理由にするのはやめましょう。
弁護士業界は、狭い世界です。新しい職場に転職しても、元の上司の知り合いと仕事をすることになるかもしれません。
退職時に揉め事になってしまうと、自分の将来にマイナスになりかねません。
したがって、退職理由をどのようなものにするかは慎重に検討しましょう。
「こういった仕事をやっていきたい」といった個人的な理由にするのが良いでしょう。
円満退職するための流れは、以下のようになります。
①直属の上司に退職の意志を伝える
退職に際しては、いきなり退職届を出すのではなく、まず直属の上司に退職の意志を口頭で伝えます。
口頭で伝える時期は、退職希望日の最低でも1ヶ月前となりますが、可能であれば2ヶ月前に伝えれば引き継ぎもスムーズです。
②退職届を直属の上司に提出する
上司との話し合いで退職が決まったら、退職届を提出します。
退職届の宛先は事務所の代表者となりますが、提出先は直属の上司とします。
退職日は、上司と相談して決めたものを記載しましょう。
③業務の引き継ぎ
円満退職をするためには、業務の引き継ぎを滞りなく行うことが重要です。
引き継ぎが不十分だと、退職後に事務所の人や、場合によってはクライアントに迷惑をかけることになりかねません。
また、お世話になったクライアントには、引き継ぎの挨拶をすることがおすすめです。
このときのコネクションが、後々のキャリアへつながることもあります。
④備品の返却・必要書類の受け取り
事務所から借りているもの・用意されたものを返却しましょう。また必要書類は、転職先に確認し、受け取りましょう。
まとめ
法律事務所の退職理由は、人間関係や待遇面の不満、事務所都合など、様々なものがあります。
いずれの理由であるにせよ、退職を決意したら、どんなに不満があったとしても気持ちを切り替え、円満退職を心がけることが重要です。
「捨てる神あれば拾う神あり」のことわざがある通り、円満退職をしておけば、将来のキャリアに新たな可能性が拓けてきますよ。
この記事を監修したキャリアアドバイザー
大学卒業後、大手サービス会社にて法人営業を経験、その後人材紹介会社にてキャリアアドバイザー経験を経て、MS-Japanへ入社。
主に会計事務所、弁護士事務所の担当を持ちながら士業領域での転職を検討している方のカウンセリングから案件紹介を担当。
会計事務所・監査法人 ・ 法律・特許事務所 ・ 税理士 ・ 税理士科目合格 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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