司法試験経験者の就職率とは?
司法試験は、合格した人と不合格した人とで分かれます。では、就職活動にはどれほど有利に作用するのでしょうか。司法試験が不合格の人は、合格者よりも就職が難しいのでしょうか。
司法試験に合格・不合格で就職の可能性は異なるのか?
司法試験の合格者は、法曹三者(弁護士・裁判官・検察官)になるために司法修習の道へ進む方がほとんどでしょう。司法修習生になれるだけの法律知識や解釈技能を身につけているかどうかをペーパーテストで測るのが、司法試験の本来の目的だからです。
しかし、司法試験に合格したからといって、司法修習の道へ進まなければならない義務はありません。任官するならまだしも、弁護士業界はクライアント獲得競争が激しくなっています。せっかく努力を重ねて司法試験に合格したのに、弁護士として働いてみたら「労多くして、益少なし」という事態に直面し、落胆するかもしれません。
そのリスクを負うぐらいなら、司法試験合格という実績をアピールして、大手の一般企業などに就職するほうが、採用担当者に希少価値があると思われ、有利な就職先にありつける可能性があります。
一方、司法試験に不合格した人が就職活動を始める場合は、「司法試験合格」を売りにすることはできません。よって、合格者よりも就職活動を有利に進める切り札がひとつ少ない状態です。
もし、司法試験の受験勉強のために仕事を辞めて浪人していたならば、その分だけ履歴書に空白期間が生じることになります。職歴の空白期間があると、一般的にはネガティブな評価となりますので、司法試験の受験準備のために仕事を辞めたことを特別視しない採用担当者であれば、形式的判断で採用が不利になる可能性もあります。
しかし、履歴書上は空白の期間であっても、その間、試験に向けて長期間勉強を続けてきた事実に変わりはありません。また、全ての求人が弁護士を求めているわけではありません。企業のステージや組織体制によっては、弁護士では役不足で持て余してしまうと考えているケースもあります。身に付けてきた知識や忍耐力をしっかりとアピールできれば、司法試験に合格していないから就職活動で不利になるとは、一概には言えません。
勉強してきた分、企業法務や弁護士事務所に入りやすいのか?
法律事務所のパラリーガル職や企業の法務部など、法律知識の質と量がものをいう職場であれば、司法試験の受験経験は高く評価される可能性があります。
もっとも、司法試験に合格できなかった場合、合格者と比較すれば不利に判断されてしまうかもしれませんが、実際に弁護士や司法試験合格者が転職市場、就職市場に現れることはまだ珍しい状況です。つまり、就職活動で競合する場面は、多いわけではありません。
また、司法試験勉強で身に付けた法律知識を直接的に活かすということに拘らず、法知識を間接的に活かすこと、論理的な思考力や長期間の勉強に臨む忍耐力を活かすことも一つの方法です。具体的には、法務以外の管理部門、経営企画部門、営業部門、各種コンサルタントなどを選択肢に含めることで、弁護士や司法試験合格者との競合を避けることも可能です。
ライバルに負けるな!就職の可能性を上げるポイント!
司法試験でライバルたちと争ってきたあなたは、就職活動戦線でもライバルと戦わなければなりません。競争が苦手な方にとっては辛い思いをすることもあるでしょうが、内定を勝ち取るまで、もうひと息です。
司法試験が不合格でも、その就職希望先が求める水準の法律知識を身につけていることをアピールできれば、それで必要十分です。もっと大切なのは、その組織の中でチームワークを乱さず、職場のみんなの輪に溶け込めそうな雰囲気を面接担当者に示すことです。
最低限の挨拶ができ、質問に過不足なく答えられるコミュニケーション能力をアピールできれば、たとえ司法試験に合格していなくても、職歴に穴があろうとも、採用への道は開けていくでしょう。
採用面接は緊張する場ですが、平常心で対応することが重要です。もちろん、平常心と言葉で書くだけなら簡単ですが、実践は難しいと感じる人も多いでしょう。緊張するのは、自分の実力以上のモノを出そうとすることが原因です。
就職活動は大変ですが、司法試験ほど過酷な競争ではないはずです。それに、まわりのライバルも同じように緊張していることに気づければ、あなた自身の緊張も和らいでいくのではないでしょうか。
希望就職先へ採用される可能性を引き上げるためには、キャリアプランの明確化、履歴書、職務経歴書の作り込み、応募企業の選定、面接対策が非常に重要です。闇雲に多くの企業に応募しても効率は悪く、就職活動しかしていない期間が長くなるほどに経歴の評価は下がり、優良企業への転職機会は減っていきます。短期間で十分な準備をするために、転職エージェントの利用は効果的です。
まとめ
司法試験に合格できなくても、それは「法曹に向いていなかった」というだけで、なにも社会人として不合格という烙印を押されたわけではありません。今まで努力して得た知識は、新しい環境で発揮すれば良いだけです。 ですので、新天地を見つけるため、自信を持って取り組んでいきましょう!
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