経理業務の自動化は進むのか?RPAって何?

働き方
経理・財務
2020/10/06

経理業務の自動化は進むのか?RPAって何?

経理業務の自動化は進むのか?RPAって何?

既存のビジネスモデルや業務と、AIを始めとする先端テクノロジーとの融合で新たな商品・価値の創出や業務革新を図る「X-Tech(クロステック)」の波が様々な業界・業態・業務に押し寄せています。この波は経理業務にも押し寄せています。
その先触れが「RPA」です。RPAは経理担当者にどのような役割変化をもたらすのでしょうか。


経理業務は自動化の流れが進む?

経理業務は、突き詰めれば会社の事業活動に伴う資金の流れを漏れなく記録し、管理することです。

そこで経理部門は主に、
●売掛・買掛金の記録・管理
●現金・預金・有価証券の記録・管理
●会社資産の記録・管理
●給与計算・年末調整
●決算
●税務申告書作成
などの業務を行っています。

こうした経理業務は、 ●ミスの許されない正確性が求められる
●日次、月次、年次など業務処理期限がスケジュール化されており、遅滞が許されないのでスピードが求められる
●転記、入力、突合、書類の記載不備チェックなど反復的定型作業が多い

などが特徴で、この特徴ゆえにかねてから「経理業務は自動化に適している」といわれてきました。 この経理業務に、いよいよ自動化(本格的IT化)の波が押し寄せています。RPA導入の本格化です。

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経理業務を自動化させるRPAとは!?

RPA(Robotic Process Automation)とは「ソフトウェアロボット」のこと。
経理業務にRPAを導入すると、経理部が管掌している請求書や給与明細書の発行、領収書の査収と支払処理、経費精算、取引明細書作成、取引仕訳などの煩雑な業務を、所定の業務処理フローに則って自動化できます。

例えば資材購入費を支払う場合、RPAは一般に次の手順で既存業務を自動化します。

 

①経理部に資材購入先から請求書が届くと、RPAがスキャナとOCRで請求書データをデジタルデータに変換
②RPAが購買システムから該当資材の発注データを取得
③RPAが請求書データと発注データを突合
④突合の結果、データが一致していればRPAが支払処理を行い、その結果を会計システムへ登録(不一致の場合は担当者に確認・判断のアラームを出す )
⑤RPAが資材購入先へ支払処理を通知

経理部はRPA導入により、以下の業務改善が可能になります。

●業務効率の向上
定型作業の大半を自動化できるので、経理担当者の労働時間を大幅に減らすことができます。

●人件費削減
従来は経理担当者が複数で処理していた定型作業をRPAが代替する、経理担当者の残業をなくせるなど、経理部門の人件費を大幅削減できます。

●業務品質と業務精度の向上
チェック漏れ、記載ミス、重複作業など人為ミスを追放できるので、業務品質と業務精度が向上します。

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経理業務の自動化導入例

経理業務にRPAを導入すると、具体的にどのような業務改善効果が得られるのでしょうか。その事例をみてみましょう。

マルエツ

食品スーパー大手のマルエツは、RPA導入により本部経理部門の交通費精算作業と取引明細の会計システム入力作業を自動化しています。具体的には全国の社員が申請した交通費精算チェックと、取引明細を会計システムへ入力する際の金融機関との照合等の一連作業を一気通貫で自動化したものです。

同社はこれにより、2018年4~6月に実施した実証試験で、両作業の月間工数を約90%削減(200時間を20時間に短縮)する効果を得られたとしています。

ジュピターテレコム

ケーブルテレビ最大手のジュピターテレコムは、RPA導入により同社モバイルサービス「MVNO」の申込業務(2018年3月から)と、同サービス入金業務(同年9月から)を自動化しています。

同社はこれにより申込業務はオペレータの1件当たり作業時間が約70%削減(11分から3分半へ短縮)と年間約1800万円のコスト削減の見込みとしています。また入金業務は年間50%の業務時間短縮と年間約3000万円のコスト削減の見込みとしています。

PCA

税務・会計ソフト開発・販売のPCAは、販売先の支払通知明細突合作業にRPAを導入しています。
RPA導入前の突合作業は、経理担当者が表計算ソフトを使って行っていました。しかし販売先各社の発注システムから発注明細書を1件ずつ手作業でダウンロードし、発注番号を頼りに突合作業をしなければならないので、1件当たり約2時間を要していました。この一連の突合作業が一気通貫で自動化できたので、RPA導入後はわずか2分に短縮できました。

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経理業務の自動化が進み経理は淘汰されるのか?

RPAが得意とするのは定型作業、大量に発生する同一作業、日々繰り返される反復作業、人間の判断を必要としない業務などです。
したがって、RPAの導入で経理業務の自動化が進むと、RPAは定型業務、人間はデータ分析を始めとする非定型で判断を要する業務と、自ずと両者の役割分担が決まってきます。

また今後、RPAにAIが組み込まれ、RPAはX-Techの1つとしてより高度で複雑な業務も処理できるツールに進化するとみられています。そのような時代になると、RPAが処理する業務と人間が処理する業務の関係性や違いを、経理担当者は正しく理解しておかなければならないでしょう。

RPAがX-Techの1つに進化した近い将来において、経理部の機能は次の3つに分化するといわれています。

スコアキーパー……取引を正確に処理し記帳する、月次等の定期報告資料や四半期・年度ごとの外部報告資料を正確に作成するなどの機能

コメンテーター……経営の現状を会計データの分析に基づきトップマネジメントに説明する、トップマネジメントの経営判断に必要な会計資料の作成と報告などの機能

ビジネスパートナー……経営視点で能動的にまとめた会計資料をトップマネジメントへ提出し必要な助言を行う、会計の視点から経営課題の解決にトップマネジメントと共に取り組み、トップマネジメントの経営意思決定を補佐するなどの機能

このうちスコアキーパー機能はRPAが担うので、マンパワーは基本的に不要となります。それでも一定数のマンパワーは必要とされています。なぜならRPAの運用管理にマンパワーが欠かせないからです。

したがってこの機能を担当する経理担当者には、会計とAIの専門知識を持ち、RPAの運用とRPA出力データの品質を適正に管理できるスキルが必要とみられています。すなわち経理担当者はITエンジニア化していくとみられています。

またコメンテーター機能を担う経理担当者の場合は、データ分析と資料作成、トップマネジメントへのプレゼンなどのスキルが必要とみられています。
そしてビジネスパートナー機能を担う経理担当者の場合は、財務諸表の分析から経営課題解決に努める必要があるので、会計の専門家としてのスキルが必要で、かつRPA出力データを正しく読み解き活用するために専門的なAI知識も必要とみられています。

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まとめ

市場が多様化・複雑化している今日、経理部の「ロボットができる定型作業」はすべてロボットで処理し、マンパワーは管理会計など付加価値の高い業務へ振り向ける必要性が増大しています。

さらに経理部が従来の「経理屋」からトップマネジメントの参謀役である「戦略的経理部」へ脱皮するためにも、RPA導入をきっかけに「経理の業務革新」を図るのが重要な時期に差し掛かっているといえそうです。

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