2024年02月09日

ボーナスカットされたら…転職するべきなのか?

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ボーナスカットされたら…転職するべきなのか?

「会社が業績不振でボーナスがカットされそう…」 このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか? ボーナスは業績によって変動するものであり、ボーナスカットは原則として違法ではありません。 この記事では、ボーナスカットの疑問や対処法について詳しく見ていきます。

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ボーナスカットは違法ではない

ボーナスカットは、原則として違法ではありません。 ボーナスは会社が任意で支払うもので、法的に義務付けられたものではないからです。

たとえば賃金なら「最低賃金」が最低賃金法で定められています。 労働の対価として、最低賃金以上の額の賃金を支払わないのは違法です。 また、残業代も、1日8時間・週40時間を超えて働かせた場合には支払う義務があることを労働基準法で定めています。
ところがボーナスについては、労働法のいずれにも定められていません。 したがって、ボーナスカットは原則的には、会社の法的責任を問うことはできません。

ボーナスカットが違法なケース

ただし、ボーナスカットが違法となるケースもあります。 それは以下のような場合です。

就業規則や労働契約にボーナス支給が明記されている

ボーナスを支給する場合は一般に、就業規則や労働契約にボーナス支給についての条件を記載することが必要です。 この就業規則や労働契約に反するボーナスカットは違法です。

ただし、ボーナス支給についての就業規則の条件は、たとえば次のようなものです。

「第○○条 賞与は、原則として、下記の算定対象期間に在籍した労働者に対し、会社の業績等を勘案して下記の支給日に支給する。ただし、会社の業績の著しい低下その他やむを得ない事由により、支給時期を延期し、又は支給しないことがある」

出典:厚生労働省『モデル就業規則』

上のように「会社の業績の著しい低下」をボーナスカットの理由としている場合には、業績不振によるボーナスカットは違法とはいえないことになります。
もっとも、「著しい低下」がどの程度の低下なのかが問題となるケースはあります。 会社が大きな損失を抱えるなど本当にやむを得ない事情がないときに、大幅なボーナスカットをするのは違法となる可能性もあります。

出産・育児休暇や有給休暇の取得を理由にボーナスが支給されない

出産・育児休暇や有給休暇の取得がボーナスカットの理由となるケースもあります。 出産・育児休暇や有給休暇の取得は、男女雇用機会均等法や労働基準法で定められた労働者の正当な権利であるため、これらを理由としたボーナスカットは違法です。

男女雇用機会均等法には、出産・育児休暇の取得について次のように定められています。

「第9条 3 事業主は、その雇用する女性労働者が妊娠したこと、出産したこと、労働基準法(略)第六十五条第一項の規定による休業を請求し、又は同項若しくは同条第二項の規定による休業をしたことその他の妊娠又は出産に関する事由であって厚生労働省令で定めるものを理由として、当該女性労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない」

このようなケースで違法にボーナスカットされた場合は、労働基準監督署や弁護士などに相談してみるのがよいでしょう。

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ボーナスカットされたときの対処法

ボーナスカットされたときの対処法を見ていきましょう。

就業規則や労働契約を確認する

まず必要があるのは就業規則や労働契約を確認することです。 前述のとおり就業規則や労働契約にボーナス支給についての規定がある場合には、それに違反してのボーナスカットは違法だからです。

違法なボーナスカットが行われた場合には、会社と交渉することも選択肢となるでしょう。 交渉の結果に納得できない場合には、労働基準監督署や弁護士などに相談することも考えられます。

ボーナスカットを見据え支出を見直す

一方、ボーナスカットが就業規則などに則ったものならば、社員としてはそれを受け入れなければなりません。
その場合にまず気を付けなくてはならないのは、「ボーナス払い」での支払いです。 クレジットカードなどのボーナス払いは利用を避け、もしすでに利用してしまっている場合には、クレジットカード会社に支払方法の変更を相談しましょう。

また、ボーナスがカットされれば収入が全体として減少することになるでしょう。 家計簿をつけるなどして支出を把握・見直しし、不要な支出を抑えるよう極力心がけましょう。

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業績不振が長引きそうであれば転職も視野に

業績不振を理由としてボーナスカットされた場合は、業績不振がどの程度なもので、原因は何なのか、会社に詳しく話を聞きましょう。 ボーナスカットは1回ですむとは限りません。 業績不振が長引けば、ボーナスカットもくり返される可能性があるからです。

業績を回復するには社員の力が必要です。 しかし、業績不振の原因を客観的に見た場合には、社員がいくら頑張っても回復が難しいケースもあります。 その場合には、転職も視野に入れながら今後を考える必要があるでしょう。

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まとめ

業績不振を理由としたボーナスカットは、原則として違法でないため、それだけで安易に転職を考えるのは得策ではありません。業績回復には、社員の力が必要です。今後の自身の働きぶりによって、会社の業績回復が見込めるかどうか、慎重に検討する必要があります。
もし、どうしても業績回復が望めそうにない場合は、転職も視野に入れて進路を考えていきましょう。

<参考>
厚生労働省『モデル就業規則』

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