法務に高い交渉力が求められる理由

グローバル化が進んでいる昨今、交渉力の高い法務担当の重要性が高まっています。
しかし、これまでの日本企業は法務担当が交渉の場に出席することは珍しいこととされてきました。
なぜ法務担当に交渉力が必要なのか、また、交渉力を高めるためのポイントなどについて解説します。
現在法務の仕事についている人、より市場価値を高めたい人、法務の仕事に興味がある人などは参考にしてみてください。
なぜ法務に交渉が必要なのか?
法務担当に交渉のスキルが必要な理由の1つはAIの進出です。書類作成業務など、既存の仕事をAIが担い始める中、AIでは代替えできない業務が交渉です。
変化の激しい時代だからこそ、自らの頭で考え行動するスキルが求められています。交渉は、これからの法務担当者に求められるスキルなのです。
また、企業のグローバル化に伴い、海外企業との取引が増えるにしたがって、交渉力を強化する必要性が増しています。
そのため、契約に際して重要な役割を担う法務担当にも、交渉力が求められるようになっているのです。
そもそも、本来契約の場に法務担当がいることが求められてきました。
その後の契約書への落とし込みなどで発生する時間ロスを削減できるなどのメリットがあるからです。
しかし、従来の日本企業同士の交渉の場合、交渉の場に法務担当者が同席することが少なく、また依頼しても法務担当から断られるケースが多い傾向がありました。
現在でも賛否両論はありますが、前述のAIの進出などもあり、今後ますます交渉の場に法務担当者が同席することが求められる可能性が高いです。
交渉事が多い業務とは
交渉事が多い業務は、専門性の高い契約業務です。経営に大きく関わる仕事の契約は、高度な専門知識が求められます。
買収、売却、合併、提携などの契約において、自社が不利にならないよう交渉力が求められます。
また、紛争解決の現場でも交渉が必要です。紛争解決交渉は、契約交渉とは性質が大きく異なるので注意しましょう。
交渉とは、見解が異なる者同士でも、要求を主張しながら合意に向け妥協点を見出していくプロセスのことです。
事業担当者と協力し、法律知識を活かして、自社の発展や健全化を促すための交渉事に関わる仕事は、今後より一層重要度が増していくでしょう。
交渉力を高めるためには
交渉術はビジネスのあらゆる現場で役に立ちますが、一朝一夕に身につくものではありません。
たくさん実践を経験し失敗を繰り返しながら上達していくものです。
人はそれぞれ能力や性格に違いがあり、交渉術も一つの正解があるわけではありません。
実践を通して自分なりの交渉スタイルを磨いきましょう。
交渉には、一対一で行うものもあれば、第三者が加わる形の場面もあります。
交渉の性質を見極め、それぞれの特徴や違いを理解し、柔軟に交渉できる力を身につけましょう。
交渉力がある法務担当は、市場価値が高い
交渉力がある法務担当のニーズが高まる中、人材の供給が追いついていない実情があります。
そのため、交渉ができる法務担当は、市場価値が高いです。転職活動の現場でも、アピールできます。
実際に交渉した実務経験を話して、交渉力があることをアピールしていきましょう。
どのような案件に立ち会い、どういう工夫をして会社の役に立ったか、などを説明できるように整理しておくことが大切です。
また、グローバル化を進めようとしている企業は積極的に法務人材に投資しています。
グローバルな市場で戦うには英語力が非常に重要です。契約書に記載されている専門用語が多い英文も正確に読解し、自社の利益につながるように交渉を進めだけの英語力が問われるでしょう。
英語での高い交渉力が身につくと、より活躍できる場が広がり市場価値が高まります。
まとめ
法務担当者には、ますます交渉力の重要性が増してきています。
法律の専門知識と合わせて、交渉力を磨きましょう。交渉力を高めたいなら、実践経験を積むことが近道です。グローバル化が進む中、英語で交渉できる能力があるとより市場価値を高めることができます。
なお、交渉を円滑に進めるためにも感情をコントロールする方法を覚えましょう。
否定的な感情にとらわれると、能力を十分に発揮することができず、交渉がうまくいかないリスクがあります。交渉力を高められるよう意識を高く持ち、日々の仕事に取り組んでいきましょう。


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