在宅勤務可能な会計事務所が増加中!税理士・会計士のテレワーク事情
新型コロナウイルスがまん延した結果、多くの企業・組織でテレワークが普及しました。
会計士や税理士の中にも、テレワークでの働き方を希望する人が増えてきています。
しかし、法的な問題などを背景として、会計士・税理士のテレワーク移行が進んでいないという現実もあります。
この記事では、在宅勤務が可能な会計事務所が増加傾向にあることに触れつつ、会計士・税理士のテレワーク事情について解説します。
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会計事務所のテレワーク化は進んでいる
会計事務所のテレワーク化に関しては、大手税理士法人・ITに強い会計事務所などでリモート勤務体制が整えられており、ある程度柔軟な働き方を実現できている例が見られました。
中堅・小規模会計事務所も、新型コロナ禍を契機にデジタルツールの活用へと舵を切っているため、結果的に体制が整った会計事務所は増えてきています。
テレワークはどこまで会計事務所に浸透しているのか
度重なる緊急事態宣言の発令にともない、国内の企業・組織ではテレワークへの移行を余儀なくされました。
クラウド記帳サービス”STREAMED”を運営する株式会社クラビスが、2020年に行ったアンケート集計結果によると、全職員・もしくはほとんどの職員をテレワークに移行した会計事務所の割合は「37%」という結果が出ています。
また、一部の職員のみテレワークにしている事務所は「44.8%」、テレワークを行っていない事務所は「18.1%」存在していました。
その他、東京都の事務所は半数以上がテレワークに移行しているのに対し、それ以外の道府県は27%台にとどまることも無視できないポイントです。
とはいえ、テレワークは業種を問わずニューノーマルになりつつあり、今後はテレワークへの移行度が高まっていくものと推察されます。
在宅勤務希望者が、会計事務所への転職時に注意したい点
会計事務所の求人情報を探していると、例えば「テレワーク・在宅勤務可」といった文言が記載されている情報を見かけることがあります。
しかし、そういった求人に応募する際は、事前に「テレワークOKになる条件」を確認しておくことをおすすめします。
また、毎日テレワークOKというわけではなく、週に2~3日がテレワークの対象日になっているケースもあります。
その他、一定の実務経験が要求されたり、子育て中・介護等の要件を満たしていなければ認められなかったりする職場もあるため、テレワークが認められる条件を確認した上で応募することをおすすめします。
スキルアップ・キャリアアップには限界がある一面も
実際にテレワークOKの会計事務所で働く場合、教育・研修環境が充実しているかどうかも、あらかじめリサーチしておきましょう。
諸先輩方と一緒に働く中で身につく技術・知識は意外と多く、成長速度が遅くなってしまう、あるいは成長の範囲が限定的になってしまうおそれがあるからです。
一概には言えませんが、テレワークが中心となるスタッフは、事務所内でのキャリアアップに限界が生じる可能性があります。
会計事務所で、完全在宅勤務を希望する場合、転職の目的をはっきりさせておいた方が良いでしょう。
会計事務所における在宅勤務について、より詳しく知りたい人は、以下の記事もご覧ください。
【参考URL】
・
会計事務所も在宅勤務が当たり前になるのか
会計士・税理士の独占業務もテレワーク可能?
会計事務所で在宅勤務に従事するスタッフを増やすにあたり、所長等が気にするポイントの一つに「独占業務」があげられます。
以下、会計士・税理士の独占業務と、テレワークの関係性について解説します。
会計士の独占業務「監査」について
監査法人は、監査調書の電子化・テレワークの積極的な推進といった、在宅勤務を円滑に進めるための施策に取り組んでいます。
一例としてPwC Japanでは、ライフスタイルに合わせた職員の柔軟・多様な働き方を支援しており、2017年からテレワークの運用を開始しています。
ただ、会計事務所の公認会計士が、テレワークを推進する方向で考えるかどうかは、事務所の方針によっても変わってくるでしょう。
クライアント側の準備もある話なので、一概にリモート監査の体制が整っているとは言いきれません。
リモート監査を実現する上で重要なのは、電子承認システムの導入・ペーパーレス・脱ハンコといった、管理体制の改善に取り組むことです。
特に、経理書類の電子化は、リモート監査をスムーズに進める上で重要です。
ただし、すべての監査業務がリモート化できるわけではなく、例えば実査や立会などをオンラインで完結するのは厳しいでしょう。
対面せずに監査を進める際は、あらかじめ資料を取り交わしておくなど、コミュニケーションの面で工夫が求められます。
税理士の独占業務「税務」について
税理士に認められている独占業務は「税務」で、具体的には以下の3つの業務が該当します。
・税務の代理
・税務書類の作成
・税務に関する相談
これらの独占業務につき、テレワークが可能かは結論から言えば「可能」です。
ただし、税理士事務所がテレワークを実施する場合、税理士または税理士法人が、スタッフ(使用人)に対する監督が明確である状態を保たなければなりません。
具体的には、以下の注意事項を守る必要があります。
自宅で業務を開始する際の確認 | ・システムへのログイン、ログアウト時の確認について、税理士や税理士法人が行うような機能を加えることなど ・スタッフ等の自宅における業務記録(ログ)を保存し、税理士や税理士法人が確認できる機能を加えることなど |
自宅で行える業務を制限 | ・税務書類作成業務の補助業務につき、税理士や税理士法人の確認を経てからでなければ、申告事務ができない機能を加えることなど ・自宅におけるスタッフ等の非税理士行為を防ぐため、税務書類等の印刷、電子送信を自宅で進められない機能を加えることなど |
新規顧客登録事務の制限 | 新規顧客の登録事務を制限することで、登録事務は税理士事務所でしか行えなくなり、非税理士行為等の防止が期待できる |
税理士のテレワークが違法って本当?
テレワークの体制を本格的に構築しようと考えている会計事務所は多い反面、税理士が在宅勤務を行う際の懸念事項を払拭できず、二の足を踏む税理士事務所も少なくありません。
その理由は、税理士法第40条第3項の内容にあります。
税理士法第40条第3項で禁止されていること
税理士法第40条第3項では、税理士が2ヶ所以上の事務所を設けることを禁止しています。
税理士法において、2ヶ所以上の事務所を設けることを禁止しているのは、税理士でない職員が税理士業務を行う「ニセ税理士行為」を防止することが目的です。
在宅勤務を実施することで、必然的に事務所・自宅の2ヶ所で業務を行うことになりますから、その点が違法行為となってしまう懸念があったのです。
しかし、この点について、日本税理士会連合会は「税理士の業務とテレワーク(在宅勤務)~新型コロナウイルス感染防止対応版~」の中で、以下のような見解を示しています。
臨時的に仕事を自宅に持ち帰って税理士業務を行ったり、自宅を訪問した顧客に対して一時的な税務の相談に応じたりしても、外部に対する表示の有無等の客観的事実によって「自宅が税理士事務所と判断される」状態でなければ、2ヶ所事務所の問題は生じない。
よって、税理士事務所での在宅勤務は、基本的に違法行為にはならないものと判断して良いでしょう。
税理士事務所でテレワークができるメリット
税理士事務所でテレワークができるようになると、スタッフの通勤時間の自由度が増します。
在宅勤務で作業が完結する日は、自宅から外に出る必要がなくなるため、通勤ストレスが軽減されるでしょう。
オンラインで会議ができるようになれば、対面でのやり取りが必須ではなくなるため、全国各地・海外のクライアントから相談を受けられます。
人手が足りていない税理士事務所の場合は、居住地や働ける時間の都合で採用が難しい人材にもアプローチができ、必要な人員を確保することにつながります。
求職者として、テレワーク可の税理士事務所を探す場合は、こういったメリットを求人情報の中でアピールできているかどうかチェックしてみましょう。
税理士事務所でテレワークを行う際の注意点
少数精鋭で稼働している税理士事務所にとって、テレワークができる環境を構築する利点は多いものの、リスクが存在する点に注意が必要です。
もっとも大きなリスクは「情報漏えい」であり、在宅勤務時に書類や顧客データを持ち込んでしまうと、個人情報等の重要な情報が漏えいしてしまう危険性があります。
リスクを少しでも減らすためには、リモートアクセスツールなどを使って、情報漏えいやウイルス感染を防止することが大切です。
所長税理士によるスタッフの管理・監督に関しては、Webカメラの導入も必要になるでしょう。
また、対面でのコミュニケーションができない顧問先にも、何らかの形で配慮することが求められます。
勤務する上で安心できる会計事務所を探したいなら、会計事務所とのパイプが太い転職エージェントを介して、テレワークのリスクヘッジが十分な職場を紹介してもらうことをおすすめします。
テレワーク可能の会計事務所・税理士事務所の求人
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まとめ
新型コロナ禍を契機に、会計事務所でもテレワークの導入が進められています。
注意事項を守っている限り、税理士事務所における在宅勤務は違法ではありません。
しかし、テレワークならではのリスクもあることから、会計事務所での在宅勤務等を希望する人は、十分に注意して業務に従事する必要があるでしょう。
この記事を監修したキャリアアドバイザー
大学卒業後、製薬会社へ勤務。主に病院、クリニックのお医者様へ新薬の情報提供に従事。MS-Japanに転職後は、キャリアアドバイザーとして転職活動を支援。
経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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